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公開番号
2025025753
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023130854
出願日
2023-08-10
発明の名称
脱離可能な皮膜を有する積層体及びリサイクル基材の製造方法
出願人
DIC株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B32B
27/00 20060101AFI20250214BHJP(積層体)
要約
【課題】アルカリ溶液での処理により基材から脱離可能な皮膜を有し、皮膜を脱離した際、脱離後のアルカリ溶液の着色を抑制することが可能な積層体を提供する。
【解決手段】本発明は、アルカリ溶液での処理によりフィルム基材から脱離可能な皮膜を有する積層体であって、皮膜は、少なくともバインダー樹脂を含有する第一の層と、第一の層の上に設けられ、顔料とバインダー樹脂を含有する第二の層と、第二の層の上に設けられるニス層を有する印刷物である。また、本発明は、上記印刷物に対して、アルカリ溶液での処理により前記第一の層、第二の層及びニス層をプラスチックフィルムから脱離して得られるリサイクル基材の製造方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アルカリ溶液での処理によりフィルム基材から脱離可能な皮膜を有する積層体であって、
皮膜は、少なくともバインダー樹脂を含有する第一の層と、
第一の層の上に設けられ、顔料とバインダー樹脂を含有する第二の層と、
第二の層の上に設けられるニス層
を有する印刷物。
続きを表示(約 750 文字)
【請求項2】
前記第一の層が、バインダー樹脂としてウレタン系樹脂、硝化綿、アクリル系樹脂、ロジン系樹脂から選ばれる少なくとも一種を含有する
請求項1に記載の印刷物。
【請求項3】
前記第一の層のバインダー樹脂において、ウレタン系樹脂、硝化綿、アクリル系樹脂、ロジン系樹脂の総量が、第一の層のバインダー樹脂の総量に対して15質量%以上である、
請求項2に記載の印刷物。
【請求項4】
前記第一の層のバインダー樹脂が、硝化綿/ウレタン系樹脂、硝化綿/アクリル系樹脂、又は硝化綿/ロジン系樹脂、から選ばれる組み合わせである
請求項1又は2に記載の印刷物。
【請求項5】
前記ニス層が、バインダー樹脂としてセルロース系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂から選ばれる少なくとも一種を含有する
請求項1又は2に記載の印刷物。
【請求項6】
前記第二の層のバインダー樹脂が繊維素系樹脂、ポリアミド系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、又は塩化ビニル系樹脂から選ばれる少なくとも一種を含有する
請求項1又は2に記載の印刷物。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の印刷物に対して、アルカリ溶液での処理により前記第一の層、第二の層及びニス層をプラスチックフィルムから脱離して得られるリサイクル基材の製造方法。
【請求項8】
アルカリ溶液での処理により前記前記第一の層、第二の層及び第三の層をプラスチックフィルムから脱離した際、脱離後の前記アルカリ溶液の着色を抑制する、
請求項7に記載のリサイクル基材の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材上に脱離可能な皮膜を有する積層体、及び脱離可能な皮膜を有するリサイクル基材の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年海洋に廃棄・投棄されたプラスチックが海水中で分解されて微細化(マイクロプラスチック化)することに起因した海洋プラスチック問題が顕在化している。このマイクロプラスチックは海洋生物の体内に入り込み、濃縮され、食物連鎖を通して海鳥や人間の健康にも影響することが懸念されている。この海洋プラスチック問題を改善する方法の一つがリサイクルである。軟包材やプラスチックボトル等の資源のリサイクル率を向上させることは、プラスチックが海洋へと混入するのを防ぐことにつながる。しかし、現在のリサイクルでは、プラスチック基材に印刷された皮膜が再生工程において脱離せず、プラスチックに混入することによって色相の悪化や物性の低下を引き起こし、再生プラスチックの価値を低下させているという課題が存在する。リサイクル工程で皮膜のプラスチック基材からの脱離を可能としこの課題を解決することができれば、再生プラスチックの価値が向上し、新規リサイクル業者の参入や自治体の分別回収の整備につながる。これにより、リサイクル率が向上することで、海洋プラスチック問題が改善すると考えられる。そのためリサイクル工程において皮膜が脱離可能な組成物の開発が求められている。
【0003】
またプラスチック基材に対して広く使用される皮膜形成用材料である有機溶剤系印刷インキは、作業者の健康や環境に対する影響を考慮し、トルエンフリー、メチルエチルケトン(MEK)フリーのものに代替が進んでいるため、上記課題を解決する材料もこのことを考慮して開発を進める必要がある。
【0004】
従来技術では、熱収縮性PETフィルムに対して印刷したスチレン-アクリル酸樹脂、フェノール樹脂、スチレン-マレイン酸樹脂をビヒクルとして含む皮膜をアルカリ水で脱離する方法が開示されている(特許文献1)。また同様に熱収縮性PETフィルムに対してスチレン-マレイン酸樹脂、ロジン-マレイン酸樹脂、アクリル酸共重合系樹脂を含有したコート層を印刷層の間に配置し、そのコート層をアルカリ水で脱離する方法が開示されている(特許文献2及び特許文献3)。更に、バインダー樹脂として酸価を有するウレタン樹脂を使用したアルカリ水脱離用有機溶剤系印刷インキも開示されている(特許文献4特許文献5、及び特許文献6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第3822738号公報
特許第4653913号公報
特許第4451071号公報
特許第6638802号公報
特許第6631964号公報
特開2020-169280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1~6のような皮膜では、脱離処理後のアルカリ溶液が、印刷インキ中に含まれる着色剤由来の色に着色されるという問題があった。脱離処理後のアルカリ溶液が着色してしまっている場合、排水にあたりアルカリ中和処理に加えて、脱色処理が必要となる。また、脱墨が完了されたプラスチックが着色した脱墨処理溶液により再度着色してしまい、リサイクル価値の低下を招くという問題点が指摘されている。
【0007】
このため、脱離処理後のアルカリ処理溶液が、インキ由来の着色を起こさないことが求められている。
【0008】
脱色処理としては、凝集沈殿処理、生物学的処理(生物処理)、オゾン(O
3
)等の酸化剤を用いた酸化処理等が行われているが、生物学的処理では着色剤由来の着色溶液に対する色度低減効果が不十分であり、また酸化処理では十分な色度低減効果を得るためにコストの上昇を招く、また脱色処理自体がエネルギー的に環境負荷に該当するという問題があった。
【0009】
本発明は、アルカリ溶液での処理により基材から脱離可能な皮膜を有し、皮膜を脱離した際、脱離後のアルカリ溶液の着色を抑制することが可能な積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、アルカリ溶液の着色に影響を及ぼす顔料を含有する層の上に、ニス層を設けることによって、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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