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公開番号2025023221
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2024210048,2022555552
出願日2024-12-03,2021-10-07
発明の名称熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08L 23/00 20060101AFI20250206BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】無機化合物の高分散を実現して、成形物の加工性、機械特性、外観品質を向上することができるマスターバッチを提供する。
【解決手段】マスターバッチは、ポリオレフィン樹脂(A)と、金属酸化物を主成分とする無機化合物と、両親媒性分子と、酸化ワックスと、を含有し、前記マスターバッチ中の前記ポリオレフィン樹脂(A)、前記無機化合物、前記両親媒性分子及び酸化ワックスの合計の質量を100質量%としたときの、前記酸化ワックスの含有率が0.01質量%以上25質量%以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオレフィン樹脂(A)と、
金属酸化物を主成分とする無機化合物と、
両親媒性分子と、
酸化ワックスと、
を含有し、
前記マスターバッチ中の前記ポリオレフィン樹脂(A)、前記無機化合物、前記両親媒性分子及び酸化ワックスの合計の質量を100質量%としたときの、前記酸化ワックスの含有率が0.01質量%以上25質量%以下である、マスターバッチ。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記マスターバッチ中の前記ポリオレフィン樹脂(A)、前記無機化合物、前記両親媒性分子及び酸化ワックスの合計の質量を100質量%としたときの、前記両親媒性分子の含有率が0.01質量%以上40質量%以下である、請求項1に記載のマスターバッチ。
【請求項3】
前記両親媒性分子が、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドから選択される1種又は2種以上からなる、請求項1又は2に記載のマスターバッチ。
【請求項4】
前記両親媒性分子が、ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレンアルキルエーテルから選択される1種又は2種以上からなる、請求項3に記載のマスターバッチ。
【請求項5】
前記ポリオレフィン樹脂(A)が、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン及びポリメチルペンテンから選択される1種又は2種からなる、請求項1に記載のマスターバッチ。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のマスターバッチと、ポリオレフィン樹脂(B)とを配合してなる熱可塑性樹脂組成物。
【請求項7】
前記熱可塑性樹脂成形体中の前記マスターバッチ及び前記ポリオレフィン樹脂(B)の合計の質量を100質量%としたときの、前記マスターバッチの含有率が1質量%以上90質量%以下である、請求項6に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項8】
前記ポリオレフィン樹脂(B)が、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン及びポリメチルペンテンから選択される1種又は2種からなる、請求項6又は7に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項9】
請求項6~8のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物を溶融成形してなる熱可塑性樹脂成形体。
【請求項10】
請求項1~5のいずれかに記載のマスターバッチと、ポリオレフィン樹脂(B)とを配合してなる熱可塑性樹脂成形体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
金属酸化物はその活性の高さから、各種用途として用いられている。しかしながら、金属酸化物を高分子複合材料に利用する場合、その凝集性が高いため金属酸化物の分散が困難なことが知られている。
【0003】
これを解決するために、金属酸化物と分散剤とを混合した粉末状のドライカラー、常温で液状の分散剤中に顔料を分散させたリキッドカラーまたはペーストカラー、常温で固体の樹脂中に金属酸化物を分散させたペレット状、フレーク状あるいはビーズ状のマスターバッチなどがある。これらの組成物は、用途によって、その特徴を生かして使い分けられているが、これらのうち、取扱いの容易さ、使用時の作業環境保全の面からマスターバッチが好んで用いられている。マスターバッチにおける金属酸化物に分散性を付与するために、従来、分散剤として、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、エチレンビスアマイド、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、およびこれらの誘導体、例えば酸変性体からなるワックス等の1種または2種以上が用いられている。
【0004】
しかし、例えば、熱可塑性樹脂を20μm径以下で高速紡糸したり、フィルム化するなど高度な顔料分散が求められる場合には、上記分散剤では満足されないことがある。すなわち、分散不良による紡糸時の糸切れ、溶融紡糸機のフィルターの目詰まり、フィルムでの成形不良などを起こす。これらの問題を解決するため、マスターバッチの加工方法の改良や強力混練機により分散性を向上させる努力が行われてきたが、十分な分散能を発揮するものではなかった。
【0005】
これまで、分散性の向上を目的として、例えば合成樹脂水系分散体または水溶液(a)1~80重量%、顔料(b)1~90重量%および熱可塑性樹脂(c)1~90重量%を二軸押出機に供給し、相置換および脱水を行うマスターバッチの製造方法が提案されている(特許文献1)。
【0006】
また、下記一般式(1)で表される分散剤を含有する顔料の水スラリーを製造する工程(A)と、下記一般式(1)で表される分散剤および溶剤を含むメタロセン系ポリオレフィンの溶融物を製造する工程(B)と、工程(A)で得られた水スラリーおよび工程(B)で得られた溶融物の混合物を撹拌して顔料をフラッシングせしめる工程(C)と、工程(C)で得られたフラッシング後の混合物から溶剤および水を除去する工程(D)とからなる着色樹脂組成物の製造方法が提案されている(特許文献2)。



2n+1
(OCH

CH



OH ・・・(1)
(式中、 nは1~100の整数であり、 mは1~100の整数である。 )
【0007】
更に、顔料含有水性スラリーおよび熱溶融性樹脂を混合して、水分、顔料および熱溶融性樹脂の混合物を調製し、前記混合物を脱水して前記混合物における水分の含有率が4~25質量%となるように調整し、かつ前記混合物を少なくとも1個のベント口を有する押出混練機に連続的に投入し、熱溶融性樹脂の溶融温度以上の温度で混練し、分離した水分および残存した水分の水蒸気をベント口から排出しつつ、熱溶融性樹脂の溶融温度以上の温度で混練して、溶融した前記熱溶融性樹脂中に顔料が分散された顔料・樹脂組成物を得ることを含む顔料・樹脂組成物の製造方法が提案されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第3158847号公報
特許第3890985号公報
特開2014-98164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、金属酸化物分散水溶液を脱水乾燥すると金属酸化物の活性面の露出に因る二次凝集が発生し易く、金属酸化物が高分散したマスターバッチを作成することが困難であるため、上記従来の製造方法では金属酸化物の分散性が十分とは言えず、未だ改善の余地がある。また、繊維の更なる小径化やフィルムの更なる薄膜化等のニーズがあることから、繊維径のより小さい糸への加工や、より薄いフィルムへの加工時に、成形物の加工性、機械特性、外観品質の低下などが懸念される。
【0010】
本発明の目的は、無機化合物の高分散を実現して、成形物の加工性、機械特性、外観品質を向上することができる熱可塑性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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