TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025020252
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-12
出願番号
2024190724,2024530858
出願日
2024-10-30,2023-06-27
発明の名称
コポリエステル樹脂及びその製造方法
出願人
DIC株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08G
63/16 20060101AFI20250204BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】熱成形性及び生分解性に優れた、コポリエステル樹脂及びその製造方法の提供。
【解決手段】二塩基酸(I-a)とグリコール(I-b)とが結合した構造体に由来し、生分解性を示す構成単位を有するポリマー(x)由来のブロック(X)と、二塩基酸とグリコールとが結合した構造体に由来し、非生分解性を示す構成単位を有するポリマー(y)由来のブロック(Y)と、を含むコポリエステル樹脂であって、前記コポリエステル樹脂は、第1のグリコールと二塩基酸とが結合した構造体に由来し、かつ生分解性を示すトライアッド単位(単位(A))と、第2のグリコールと二塩基酸とが結合した構造体に由来し、かつ生分解性を示すトライアッド単位(単位(B))と、を含み、(A)が示すトライアッドモル分率が0.01以上であり、(B)が示すトライアッドモル分率が0.01以上である、コポリエステル樹脂。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
二塩基酸(I-a)とグリコール(I-b)とが結合した構造体に由来し、生分解性を示す構成単位を有するポリマー(x)由来のブロック(X)と、
二塩基酸とグリコールとが結合した構造体に由来し、非生分解性を示す構成単位を有するポリマー(y)由来のブロック(Y)と、を含むコポリエステル樹脂であって、
前記コポリエステル樹脂は、
第1のグリコールと二塩基酸とが結合した「第1のグリコール/二塩基酸/第1のグリコール」で表される構造体に由来し、かつ生分解性を示すトライアッド単位(単位(A))と、
第1のグリコールとは異なる種類の第2のグリコールと二塩基酸とが結合した「第2のグリコール/二塩基酸/第2のグリコール」で表される構造体に由来し、かつ生分解性を示すトライアッド単位(単位(B))と、を含み、
前記コポリエステル樹脂中、前記単位(A)が示すトライアッドモル分率が0.01以上であり、
前記コポリエステル樹脂中、前記単位(B)が示すトライアッドモル分率が0.01以上であり、
前記単位(A)のトライアッドモル分率と前記単位(B)のトライアッドモル分率との合計が、0.05以上である、コポリエステル樹脂。
続きを表示(約 3,000 文字)
【請求項2】
前記ポリマー(x)における生分解性を示す前記構成単位が、下記式(3A)又は下記式(3B)で表される、請求項1に記載のコポリエステル樹脂。
JPEG
2025020252000044.jpg
49
93
式(3A)
JPEG
2025020252000045.jpg
49
93
式(3B)
(式(3A)、及び式(3B)中、R
3
は水素原子又はメチル基を表し、l及びmは、それぞれ独立して0~4の整数で、かつl+mが1以上であり、nは、4~8の整数を表す。)
【請求項3】
前記二塩基酸(I-a)が、アジピン酸、アゼライン酸、及びセバシン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のコポリエステル樹脂。
【請求項4】
前記グリコール(I-b)が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、及び1,9-ノナンジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のコポリエステル樹脂。
【請求項5】
前記ポリマー(x)における生分解性を示す前記構成単位が、
エチレングリコールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、ジエチレングリコールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、1,2-プロピレングリコールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、1,3-プロピレングリコールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、2-メチル-1,3-プロパンジオールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、1,3-ブタンジオールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、1,4-ブタンジオールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、1,5-ペンタンジオールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、3-メチル-1,5-ペンタンジオールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、1,6-ヘキサンジオールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、1,9-ノナンジオールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、
エチレングリコールとセバシン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、ジエチレングリコールとセバシン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、1,2-プロピレングリコールとセバシン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、1,3-プロピレングリコールとセバシン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、2-メチル-1,3-プロパンジオールとセバシン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、1,3-ブタンジオールとセバシン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、1,4-ブタンジオールとセバシン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、1,5-ペンタンジオールとセバシン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、3-メチル-1,5-ペンタンジオールとセバシン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、1,6-ヘキサンジオールとセバシン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、1,9-ノナンジオールとセバシン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、
エチレングリコールと1,6-ヘキサンジオールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、エチレングリコールと1,6-ヘキサンジオールと2-メチル-1,3-プロパンジオールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、
エチレングリコールとジエチレングリコールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、エチレングリコールとジエチレングリコールと2-メチル-1,3-プロパンジオールとアジピン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、
エチレングリコールとセバシン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、及びエチレングリコールと2-メチル-1,3-プロパンジオールとアジピン酸とセバシン酸とが結合した構造体に由来する構成単位、
の群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のコポリエステル樹脂。
【請求項6】
前記ポリマー(y)における非生分解性を有する構成単位が、
1,4ブタンジオールとコハク酸とが結合した構造体に由来する構成単位、及び1,4ブタンジオールとアジピン酸とテレフタル酸とが結合した構造体に由来する構成単位のいずれかである、請求項1に記載のコポリエステル樹脂。
【請求項7】
(i)
前記単位(A)が、「2-メチル-1,3プロパンジオールとアジピン酸と2-メチル-1,3プロパンジオールとが結合した構造体」に由来するトライアッド単位で、前記単位(B)が、「1,4ブタンジオールとアジピン酸と1,4ブタンジオールとが結合した構造体」に由来するトライアッド単位であるか、
(ii)
前記単位(A)が、「2-メチル-1,3プロパンジオールとセバシン酸と2-メチル-1,3プロパンジオールとが結合した構造体」に由来するトライアッド単位で、前記単位(B)が、「1,4ブタンジオールとセバシン酸と1,4ブタンジオールとが結合した構造体」に由来するトライアッド単位であるか、又は
(iii)
前記単位(A)が、「3-メチル-1,5-ペンタンジオールとアジピン酸と3-メチル-1,5-ペンタンジオールとが結合した構造体」に由来するトライアッド単位で、前記単位(B)が、「1,4ブタンジオールとアジピン酸と1,4ブタンジオールとが結合した構造体」に由来するトライアッド単位であるか、のいずれかである、請求項1に記載のコポリエステル樹脂。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載のコポリエステル樹脂を製造する製造方法であって、
(i)
二塩基酸とグリコールとを重縮合させて、前記生分解性を示す構成単位を有するポリマー(x)を合成し、
二塩基酸とグリコールとを重縮合させて、前記非生分解性を示す構成単位を有するポリマー(y)を合成し、
前記ポリマー(x)と、前記ポリマー(y)とをエステル交換反応させ、前記ブロック(X)と前記ブロック(Y)とを含むコポリエステル樹脂を製造する、又は
(ii)
前記生分解性を示す構成単位を有するポリマー(x)を合成するために用いる二塩基酸とグリコールと、及び前記非生分解性を示す構成単位を有するポリマー(y)を合成するために用いる二塩基酸とグリコールと、を用い、これらを重縮合させエステル化反応に供することにより、
前記ブロック(X)と前記ブロック(Y)とを含むコポリエステル樹脂を製造する、のいずれかの方法により、コポリエステル樹脂を製造する、製造方法。
【請求項9】
請求項1~7のいずれかに記載のコポリエステル樹脂を含有する、樹脂組成物。
【請求項10】
請求項9に記載の樹脂組成物からなる、シート又はフィルム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コポリエステル樹脂及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
合成樹脂の多くは自然環境中では簡単には分解しない。そのため、合成樹脂による自然環境の悪化が問題となっている。例えば、廃棄された合成樹脂は海洋中で太陽の紫外線や波によって壊れたり、削られて、最終的にはマイクロプラスチックとなって海洋中の動植物の環境を破壊して汚染している。
【0003】
合成樹脂の大量廃棄による地球環境悪化の社会課題に対し、あらゆる環境下(海水、淡水、土壌、コンポスト等)で生分解性を有する樹脂を材料とした、サステナブルな製品群(包装材料、フィルム等)の需要が高まっている。
【0004】
あらゆる環境下で生分解性を示す樹脂として、例えば、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)が挙げられる。PHAは、自然環境に優しい樹脂として注目され、幅広く利用されると共に今後の応用領域の拡大が求められている。
【0005】
しかしながら、PHAは溶融温度と熱分解温度が近く、加工時に熱分解が進行するため、汎用樹脂に対する低い熱成形性が課題となっている。また、PHAをモノマーから化学重合によってポリマーを合成する場合、重合温度の上限値が低いため、高分子量体の合成が困難である。そのため、汎用樹脂と同様の比較的高い温度での重合が可能であり、また、熱成形加工可能な生分解性樹脂が求められている。
【0006】
上記課題を解決するために、生分解性を発現する環境が限定的なポリエステルに特定の化学構造を導入することで、他の環境においても生分解性を発現させる技術が報告されている。例えば、非特許文献1及び2には、海水性分解性と熱物性を有するコポリエステル樹脂が報告されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
Polymer Degradation and Stability, 181, (2020), 109353
Polymer Degradation and Stability, 184, (2021), 109467
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、非特許文献1及び2に開示されたコポリエステル樹脂は、トリブロック型共重合体であるため、コポリエステル樹脂の海水生分解性は、非海水分解性部位であるポリ乳酸部位の分子量に依存する。このため、コポリエステル樹脂を設計する上で分子量の制約があった。また、熱成形性及び生分解性のより一層の向上が求められている。
【0009】
そこで、本発明は、熱成形性及び生分解性に優れた、コポリエステル樹脂及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記の課題を解決するため、鋭意検討を行った結果、上記の課題を解決出来ることを見出し、以下の要旨を有する本発明を完成させた。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
DIC株式会社
ハイブリッド基板
19日前
DIC株式会社
天然色素含有塗料
11日前
DIC株式会社
積層体及び包装材
11日前
DIC株式会社
包装容器及び移動体
25日前
DIC株式会社
包装容器及び移動体
26日前
DIC株式会社
包装容器及び移動体
1か月前
DIC株式会社
天然色素含有トナー
26日前
DIC株式会社
ネガ型感光性樹脂組成物
1か月前
DIC株式会社
増粘組成物及び化粧料組成物
1か月前
DIC株式会社
熱可塑性樹脂組成物の製造方法
8日前
DIC株式会社
高分子分散型液晶組成物及び調光素子
8日前
DIC株式会社
高分子分散型液晶組成物及び調光素子
8日前
DIC株式会社
積層体、それを用いた蓋材及び包装体
1か月前
DIC株式会社
水性インク組成物及びインクジェット用インク
1か月前
DIC株式会社
活性エネルギー線硬化性組成物、硬化塗膜及び積層フィルム
11日前
DIC株式会社
アミノ基含有化合物、硬化性樹脂組成物、硬化物及び積層体
4日前
DIC株式会社
脱離可能な皮膜を有する積層体及びリサイクル基材の製造方法
4日前
DIC株式会社
熱可塑性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂複合体並びにその製造方法
1か月前
DIC株式会社
重合性不飽和基を有する樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物及び物品
4日前
DIC株式会社
シリコン粒子、シリコン含有活物質、二次電池用負極活物質、負極および二次電池
1か月前
DIC株式会社
シリコン粒子、シリコン含有活物質、二次電池用負極活物質、負極および二次電池
1か月前
DIC株式会社
シリコン粒子、シリコン含有活物質、二次電池用負極活物質、負極および二次電池
1か月前
DIC株式会社
エンドエフェクタ及びロボットアーム
26日前
DIC株式会社
コポリエステル樹脂及びその製造方法
13日前
DIC株式会社
熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法
11日前
DIC株式会社
水酸基含有化合物、硬化性樹脂組成物、硬化物及び積層体
19日前
DIC株式会社
硬化性樹脂組成物、硬化物、プリプレグ、回路基板、ビルドアップフィルム、半導体封止材、及び、半導体装置
1か月前
DIC株式会社
カラーフィルタ用インク組成物、光変換層及びカラーフィルタ
4日前
DIC株式会社
マレイミド樹脂、硬化性組成物、硬化物、プリプレグ、回路基板、ビルドアップフィルム、半導体封止材及び半導体装置
1か月前
DIC株式会社
芳香族アミン樹脂、硬化性組成物、硬化物、プリプレグ、回路基板、ビルドアップフィルム、半導体封止材及び半導体装置
1か月前
DIC株式会社
酸基及び重合性不飽和基を有する樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物、絶縁材料、ソルダーレジスト用樹脂材料及びレジスト部材
4日前
DIC株式会社
ナノシリコン、ナノシリコン含有スラリー、二次電池用活物質、ナノシリコン含有スラリーの製造方法、及び二次電池用活物質の製造方法
1か月前
DIC株式会社
アルキド樹脂の製造方法、当該製造方法により得られるアルキド樹脂を含有するコーティング組成物
11日前
DIC株式会社
シリコーン含有共重合体、レベリング剤、コーティング組成物、レジスト組成物、カラーフィルター及びシリコーン含有共重合体の製造方法
21日前
東ソー株式会社
延伸物
2か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
1か月前
続きを見る
他の特許を見る