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公開番号
2025011480
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023113621
出願日
2023-07-11
発明の名称
水性インク組成物及びインクジェット用インク
出願人
DIC株式会社
代理人
個人
主分類
C09D
11/322 20140101AFI20250117BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】インクの吐出方向に向かって口径を小さくした段差部を備えたノズルを有するインクジェットヘッドにおいても、優れた吐出安定性と保存安定性を長期に亘り両立可能な水性インク組成物を提供すること。
【解決手段】インクの吐出方向に向かって口径を小さくした段差部を備えたノズルから吐出される水性インク組成物であって、顔料と、コロイダルシリカと、第1溶媒として、1,2-ヘキサンジオールを前記水性インク組成物の全量に対して0.5質量%超と、第2溶媒として、ハンセンの溶解度パラメーターの極性項が9以下でありかつ水素結合項が17以下のアルコールを前記水性インク組成物の全量に対して0.1質量%以上4.0質量%未満の範囲で含有する、水性インク組成物。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
インクの吐出方向に向かって口径を小さくした段差部を備えたノズルから吐出される水性インク組成物であって、
顔料と、コロイダルシリカと、第1溶媒として、1,2-ヘキサンジオールを前記水性インク組成物の全量に対して0.5質量%超と、第2溶媒として、ハンセンの溶解度パラメーターの極性項が9以下でありかつ水素結合項が17以下のアルコールを前記水性インク組成物の全量に対して0.1質量%以上4.0質量%未満の範囲で含有する、水性インク組成物。
続きを表示(約 240 文字)
【請求項2】
さらに、バインダーを前記水性インク組成物の全量に対して0.5質量%以上含有する、請求項1に記載の水性インク組成物。
【請求項3】
前記顔料が、自己分散型顔料である、請求項1又は2に記載の水性インク組成物。
【請求項4】
さらに、HLB値が15以下である界面活性剤を含有する、請求項1又は2に記載の水性インク組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の水性インク組成物を含む、インクジェット用インク。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水性インク組成物、及び該水性インク組成物を含むインクジェット用インクに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
インクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出し、付着させて文字や画像を得る記録方式である。この方式は、使用する装置の騒音が小さく、操作性がよいという利点を有するのみならず、カラー化が容易である。そのため、近年、オフィスや家庭での出力機としてだけでなく、商業・産業用プリンターにおいてもインクジェット記録方式の適用拡大が進んでいる。
インクジェット記録方式用のインク(インクジェットインク)としては、溶剤インク、UVインク、水性インク等がある。中でも、環境面への対応等の点から水性インクの需要が高まっている(例えば特許文献1参照)。
一方、産業用プリンターに求められる、高速でかつ高画質な印刷を実現すべく、微小かつ高精細なインクジェットヘッドを容易に製造可能な、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)製造技術を適用したインクジェットヘッドの需要が拡大している。インクジェットヘッドには、吐出方式や被記録媒体等の種類に応じて、いくつかのタイプが存在する。そのため、インクジェット印刷インクとしては、使用するインク吐出ヘッドのタイプに適合した特性を備えたインクを選択し使用する必要がある。
特許文献2に開示される水系インクジェットインク組成物は、圧力室からノズルへ向けてインクが移動する部分から前記ノズルまでの間に段差を備えるインクジェットヘッドを用い、前記圧力室に充填したインクをノズルを介して吐出させて記録媒体へ付着させるインクジェット記録方法に好適とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011- 12226号公報
特開2018-177899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献2に開示される、インクの吐出方向に向かって口径を小さくした段差部のあるノズルは、その構造上、段差部に気泡や比較的大きなサイズの顔料等の凝集物が堆積しやすい。そのため、吐出圧力がインク組成物に均等に伝わりにくくなり、インクの安定な吐出が困難となる問題を有する。特許文献2の水系インクジェットインク組成物は、分散剤樹脂により分散された顔料と、分散剤樹脂とのSP値の差が所定範囲である樹脂微粒子と、水と、特定の有機溶剤を所定量以下含み、含有される水の20質量%が蒸発した時の20℃における粘度上昇率が所定範囲内であることで、ノズルの目詰まり性が改善されることが示されるものの、インクの吐出安定性を維持し吐出ヨレ(印字ヨレ)の発生を抑制する観点からは、なお改善の余地がある。
【0005】
本発明の目的は、顔料の凝集が抑制されると共に気泡の発生を抑制でき、インクの吐出方向に向かって口径を小さくした段差部のあるノズルにおける段差部への堆積が少なく、インクジェット印刷法で印刷する際の吐出安定性に優れ、吐出ヨレ(印字ヨレ)の発生を抑制でき、また保存安定性に優れる水性インク組成物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、コロイダルシリカと、複数の特定の溶媒を所定の範囲で含有する水性インク組成物により、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記の態様を有する。
[1] インクの吐出方向に向かって口径を小さくした段差部を備えたノズルから吐出される水性インク組成物であって、
顔料と、コロイダルシリカと、第1溶媒として、1,2-ヘキサンジオールを前記水性インク組成物の全量に対して0.5質量%超と、第2溶媒として、ハンセンの溶解度パラメーターの極性項が9以下でありかつ水素結合項が17以下のアルコールを前記水性インク組成物の全量に対して0.1質量%以上4.0質量%未満の範囲で含有する、水性インク組成物。
[2] さらに、バインダーを前記水性インク組成物の全量に対して0.5質量%以上含有する、[1]に記載の水性インク組成物。
[3] 前記顔料が、自己分散型顔料である、[1]又は[2]に記載の水性インク組成物。
[4] さらに、HLB値が15以下である界面活性剤を含有する、[1]~[3]のいずれに記載の水性インク組成物。
[5] [1]~[4]のいずれかに記載の水性インク組成物を含む、インクジェット用インク。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、インクの吐出方向に向かって口径を小さくした段差部を備えたノズルを有するインクジェットヘッドにおいても、優れた吐出安定性と保存安定性を長期に亘り両立可能な水性インク組成物を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
インクジェットヘッドの構造を模式的に示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、インクの吐出方向に向かって口径を小さくした段差部を備えたノズルから吐出される水性インク組成物であって、顔料と、コロイダルシリカと、第1溶媒として、1,2-ヘキサンジオールを前記水性インク組成物の全量に対して0.5質量%超と、第2溶媒として、ハンセンの溶解度パラメーターの極性項が9以下でありかつ水素結合項が17以下のアルコールを前記水性インク組成物の全量に対して0.1質量%以上4.0質量%未満の範囲で含有する、水性インク組成物である。
本発明の水性インク組成物は、顔料の凝集が抑制されると共に気泡の発生を抑制できる。そのため、インクの吐出方向に向かって口径を小さくした段差部のあるノズルにおける段差部への堆積が少なく、インクジェット印刷法で印刷する際の吐出安定性及び保存安定性に優れ、これらを長期に亘り両立でき、吐出ヨレ(印字ヨレ)の発生を抑制できる。
以下、本発明の水性インク組成物の各構成成分について説明する。
【0010】
本発明の水性インク組成物では、顔料として、水性グラビアインク又は水性インクジェットインクにおいて通常用いられる有機顔料及び無機顔料を使用できる。顔料は、有機顔料及び無機顔料の一方又は両方を含んでいてよい。また、未酸性処理顔料、酸性処理顔料のいずれも使用できる。
無機顔料としては、例えば、酸化鉄や、コンタクト法、ファーネス法又はサーマル法等の方法で製造されたカーボンブラック等を使用できる。
有機顔料としては、例えばアゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等)、多環式顔料(フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料等)、レーキ顔料(塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等を使用できる。
(【0011】以降は省略されています)
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