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公開番号
2025008097
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023109967
出願日
2023-07-04
発明の名称
熱可塑性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂複合体並びにその製造方法
出願人
DIC株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08L
101/00 20060101AFI20250109BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】赤外線を吸収又は反射し、かつ、透過性(視認性)や意匠性に優れる熱可塑性樹脂複合体及び当該複合体を提供可能な熱可塑性樹脂組成物並びにそれらの製造方法を提供すること。
【解決手段】熱可塑性樹脂(a)、金属酸化物(b)及びイオン性分散剤(c)を必須成分として配合し、樹脂組成物における前記金属酸化物(b)のうち、90%以上が500nm以下で存在し、波長1000~2000nmの赤外線の平均透過率が70%以下であり、波長400nm~700nmの可視光の平均透過率が50%以上であり、かつ、赤外線透過率/可視光透過率が0.3~0.9の範囲である、熱可塑性樹脂組成物、成形品及び熱可塑性樹脂複合体並びにそれらの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
熱可塑性樹脂(a)、金属酸化物(b)及びイオン性分散剤(c)を必須成分として配合してなる熱可塑性樹脂組成物であって、
樹脂組成物における前記金属酸化物(b)のうち、90%以上が500nm以下で存在し、
波長1000~2000nmの赤外線の平均透過率が70%以下であり、
波長400nm~700nmの可視光の平均透過率が50%以上であり、かつ、
赤外線透過率/可視光透過率が0.3~0.9の範囲である、熱可塑性樹脂組成物。
(ただし、金属酸化物(b)の大きさは電子顕微鏡(SEM)観察によって測定された円相当径である。また、90%以上とは、100μm×100μmの領域に存在する金属酸化物(b)の個数のうち、500nm以下である個数を計測して得られる値である。また、各平均透過率は、厚み100μmの試験片を用いて、JIS K 7375に準拠した方法で測定した値である。)
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記金属酸化物(b)が、酸化物半導体からなることを特徴とする、請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項3】
前記酸化物半導体が、モリブデン、ニッケル、インジウム、亜鉛、錫、チタン、バナジウム、タングステン、ストロンチウム及びアンチモンからなる群から選ばれる少なくとも1つを含有することを特徴とする、請求項2記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項4】
前記金属酸化物(b)の配合量が、熱可塑性樹脂(a)100質量部に対して0.01~100質量部の範囲である、請求項1又は2記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項5】
前記熱可塑性樹脂(a)が、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアリーレンスルフィド及びポリカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1又は2記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項6】
前記イオン性分散剤(c)が、重量平均分子量20000以下である、請求項1又は2記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物からなる層(A)と、
熱可塑性樹脂(d)を含む層(B)を含み、
前記層(B)の赤外線の平均透過率が60%以上であり、
可視光の平均透過率が50%以上である熱可塑性樹脂複合体。
【請求項8】
請求項7記載の熱可塑性樹脂複合材からなるフィラメント、ステープル、不織布、中空糸及びフィルム。
【請求項9】
熱可塑性樹脂(a)、金属酸化物(b)及びイオン性分散剤(c)を必須成分として配合し、前記熱可塑性樹脂(a)の融点以上で溶融混練する工程を有する樹脂組成物の製造方法であって、
樹脂組成物における前記金属酸化物(b)のうち、90%以上が500nm以下で存在し、
波長1000~2000nmの赤外線の平均透過率が70%以下であり、
波長400nm~700nmの可視光の平均透過率が50%以上であり、かつ、
赤外線透過率/可視光透過率が0.3~0.9の範囲である、熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
(ただし、金属酸化物(b)の大きさは電子顕微鏡(SEM)観察によって測定された円相当径である。また、90%以上とは、100μm×100μmの領域に存在する金属酸化物(b)の個数のうち、500nm以下である個数を計測して得られる値である。また、各平均透過率は、厚み100μmの試験片を用いて、JIS K 7375に準拠した方法で測定した値である。)
【請求項10】
前記金属酸化物(b)が、酸化物半導体からなることを特徴とする、請求項9記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂複合体並びにその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、自動車やロボット、ドローンなどの自動運転技術の発達に伴い、距離の測定や形状の把握、モノの判別等の様々な用途で赤外線の利用が急速に進んでいる。このような場面に用いる材料としては赤外線を吸収又は反射する特性が求められており、金属材料をはじめとする材料の利用がすすんでいる。中でも軽量化が重視される分野においては、従来の金属材料から樹脂材料への代替が進んでおり、コンパウンド技術を用いた材料開発を各社が盛んに進めている。また、材料の意匠性や透過性(視認性)の観点からも、可視光を透過する樹脂材料のニーズが高まっている。
【0003】
樹脂材料の透明性を維持したまま赤外線を吸収又は反射する特性を付与する方法としては、例えば、酸化錫、酸化インジウム、酸化タングステン等の金属酸化物を樹脂に分散させる方法が挙げられる。特許文献1では、ステアリン酸系化合物を酸化インジウムスズと共に熱可塑性樹脂中に分散させる手法が開示されている。また、特許文献2では、ポリカーボネート樹脂と複合タングステン酸化物微粒子とベンゾオキサジン骨格を有する紫外線吸収剤を含む樹脂組成物が開示されている。また、特許文献3では、熱可塑性樹脂中に有機シラン化合物によって表面処理されたセシウム含有酸化タングステン微粒子を含む樹脂組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-234066号公報
特開2011-168636号公報
特開2016-017141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、金属酸化物は熱可塑性樹脂に対する分散性が低いため、赤外線吸収性が凝集体によって低くなったり、光散乱が生じることにより可視光線透過性が低下したりするという課題があった。よって、意匠性や透過性(視認性)に優れた熱可塑性樹脂複合体を得るための従来技術には改善の余地があった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、赤外線を吸収又は反射し、かつ、透過性(視認性)や意匠性に優れる熱可塑性樹脂複合体及び当該複合体を提供可能な熱可塑性樹脂組成物並びにそれらの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、熱可塑性樹脂(a)、金属酸化物(b)及びイオン性分散剤(c)を必須成分として配合し、金属酸化物(b)を500nm以下に粒子径を制御することで、樹脂組成物の紫外線及び赤外線透過量を調整することができ、上記の課題を解決する熱可塑性樹脂複合体を提供できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本開示は、熱可塑性樹脂(a)、金属酸化物(b)及びイオン性分散剤(c)を必須成分として配合してなる熱可塑性樹脂組成物であって、
樹脂組成物における前記金属酸化物(b)のうち、90%以上が500nm以下で存在し、
波長1000~2000nmの赤外線の平均透過率が70%以下であり、
波長400nm~700nmの可視光の平均透過率が50%以上であり、かつ、
赤外線透過率/可視光透過率が0.3~0.9の範囲である樹脂組成物に関する。
【0009】
また、本開示は、上記記載の熱可塑性樹脂組成物からなる層(A)と、
熱可塑性樹脂(d)を含む層(B)を含み、
前記層(B)の赤外線の平均透過率が60%以上であり、
可視光の平均透過率が50%以上である熱可塑性樹脂複合体に関する。
【0010】
また、本開示は、熱可塑性樹脂(a)、金属酸化物(b)及びイオン性分散剤(c)を必須成分として配合し、前記熱可塑性樹脂(a)の融点以上で溶融混練する工程を有する樹脂組成物の製造方法であって、
樹脂組成物における前記金属酸化物(b)のうち、90%以上が500nm以下で存在し、
波長1000~2000nmの赤外線の平均透過率が70%以下であり、
波長400nm~700nmの可視光の平均透過率が50%以上であり、かつ、
赤外線透過率/可視光透過率が0.3~0.9の範囲である熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関する。
(【0011】以降は省略されています)
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