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公開番号2025025864
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023131062
出願日2023-08-10
発明の名称内燃機関の燃料噴射制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人あーく事務所
主分類F02D 41/22 20060101AFI20250214BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】インジェクタの内部に既燃ガスが流れ込む状況を招いても、燃焼室内への燃料噴射量を適正に確保することができる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】インジェクタの内部へ流れ込んだ逆流ガスを燃焼室内に噴射するための逆流ガス噴射期間を設定し、インジェクタの内部へ流れ込んだ逆流ガスの量が多いほど、逆流ガス噴射期間を長く設定する(ステップST3)。このため、ガス燃料が燃焼室内に噴射される期間が適正に確保され、燃焼室内に噴射される水素ガス量が不足してしまうことが抑制される。これにより、内燃機関の出力の低下を招いたり、失火を招いたりすることを抑制できる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
ニードルが後退移動することによって噴射口が開放されて燃焼室内に向けてのガス燃料の噴射を可能とする開弁状態と、前記ニードルが前進移動することによって前記噴射口が閉鎖されて前記ガス燃料の噴射を停止する閉弁状態とが切り替え可能な構成とされた燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置において、
前記燃焼室内から前記燃料噴射弁の内部へ流れ込んだ逆流ガスの量を算出する逆流ガス量算出部と、
前記燃料噴射弁の内部へ流れ込んだ前記逆流ガスを前記燃焼室内に噴射するための逆流ガス噴射期間を、前記ガス燃料を前記燃焼室内に向けて噴射する期間とは異なる期間として設定する逆流ガス噴射期間設定部とを備え、
前記逆流ガス噴射期間設定部は、前記燃料噴射弁の内部へ流れ込んだ前記逆流ガスの量が多いほど、前記逆流ガス噴射期間を長く設定することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はガスエンジンに代表される内燃機関に備えられる燃料噴射制御装置に係る。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示されているように、水素等のガスを燃料とするガスエンジンにあっては、燃料供給系から供給されるガス燃料を燃焼室内に向けて噴射するインジェクタ(直噴インジェクタ)が配設されている。
【0003】
この種のインジェクタの一般的な構成としては、ボディ内に、スプリングによって閉弁方向に付勢されたニードルが往復移動可能に収容されている。ボディの先端部にはニードルが当接可能なシートが取り付けられている。シートには噴射口が形成されている。このように構成されたインジェクタは、電磁ソレノイドの電磁力によってニードルがシートから後退移動することで噴射口が開放されて燃焼室内に向けて燃料を噴射する開弁状態と、電磁力が解除されることによってスプリングの付勢力によりニードルが前進移動してシートに当接することで噴射口が閉鎖されて燃料噴射を停止する閉弁状態とが切り替えられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-105350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種のエンジンにおいてプレイグニッション等の異常燃焼が燃焼室内で発生した場合、燃焼室内の圧力が想定以上に上昇することにより、インジェクタの内部に既燃ガス(燃焼ガス)が流れ込む(既燃ガスの逆流が発生する)といった状況を招くことがある。
【0006】
この場合、次サイクルでのインジェクタからの燃料噴射では、最初に既燃ガスが噴射された後、本来の燃料(ガス燃料)が燃焼室内に噴射される状況となる。これまでのインジェクタの燃料噴射期間は開弁初期時からガス燃料が噴射されることを想定して設定されているため、インジェクタの内部に既燃ガスが流れ込んでいた場合、燃焼室内に噴射されるガス燃料量が不足し、エンジン出力の低下を招いたり、失火を招いたりする虞がある。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インジェクタの内部に既燃ガスが流れ込む状況を招いても、燃焼室内への燃料噴射量を適正に確保することができる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、ニードルが後退移動することによって噴射口が開放されて燃焼室内に向けてのガス燃料の噴射を可能とする開弁状態と、前記ニードルが前進移動することによって前記噴射口が閉鎖されて前記ガス燃料の噴射を停止する閉弁状態とが切り替え可能な構成とされた燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置を前提とする。そして、この燃料噴射制御装置は、前記燃焼室内から前記燃料噴射弁の内部へ流れ込んだ逆流ガスの量を算出する逆流ガス量算出部と、前記燃料噴射弁の内部へ流れ込んだ前記逆流ガスを前記燃焼室内に噴射するための逆流ガス噴射期間を、前記ガス燃料を前記燃焼室内に向けて噴射する期間とは異なる期間として設定する逆流ガス噴射期間設定部とを備え、前記逆流ガス噴射期間設定部は、前記燃料噴射弁の内部へ流れ込んだ前記逆流ガスの量が多いほど、前記逆流ガス噴射期間を長く設定することを特徴とする。
【0009】
燃料噴射弁の内部に燃焼室内からの逆流ガスが流れ込んだ場合、燃料噴射弁から本来の燃料であるガス燃料を燃焼室内に向けて噴射する期間とは異なる期間として逆流ガス噴射期間を設定する。そして、この逆流ガス噴射期間は、燃料噴射弁の内部へ流れ込んだ逆流ガスの量が多いほど長く設定されるため、この逆流ガス噴射期間中に殆どの逆流ガスは燃料噴射弁の内部から燃焼室内に噴射(所謂、捨て打ち)されることになる。これにより、本来の燃料であるガス燃料が燃焼室内に噴射される期間が適正に確保され、燃焼室内に噴射されるガス燃料量が不足してしまうことが抑制される。これにより、内燃機関の出力の低下を招いたり、失火を招いたりすることが抑制される。尚、逆流ガス噴射期間としては、燃料噴射弁から本来の燃料であるガス燃料を噴射する期間が連続する期間として設定されていてもよいし、それ以外の期間(例えば排気行程中や吸気行程中等)として設定されていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、燃料噴射弁の内部へ流れ込んだ逆流ガスを燃焼室内に噴射するための逆流ガス噴射期間を設定し、燃料噴射弁の内部へ流れ込んだ逆流ガスの量が多いほど、逆流ガス噴射期間を長く設定するようにしている。このため、ガス燃料が燃焼室内に噴射される期間が適正に確保され、燃焼室内に噴射されるガス燃料量が不足してしまうことが抑制される。これにより、内燃機関の出力の低下を招いたり、失火を招いたりすることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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