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公開番号2025025542
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023130390
出願日2023-08-09
発明の名称電食防止転がり軸受
出願人株式会社不二越
代理人個人,個人
主分類F16C 33/58 20060101AFI20250214BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】絶縁膜が外輪または内輪に形成されている場合に比べて良好な電食抑制効果を長期に亘って維持することが可能な軸受を提供する。
【解決手段】本発明にかかる電食防止転がり軸受の構成は、外輪101と、内輪102と、転動体103と、外輪101の外側を覆う絶縁カバー111および内輪102の内側を覆う絶縁カバー121と、を備え、絶縁カバー111、121は表面にアルマイト皮膜が形成され、外輪101の外周面101aおよび内輪102の内周面102aに沿う円筒部111a、121aと、円筒部111a、121aの一端からプレス成型によって外輪101および内輪102の一方の端面101b、102bに沿って曲げられた円環部111b、121bと、円筒部111a、121aの他端から外輪101および内輪102の他方の端面101c、102cに沿ってかしめによって曲げられたかしめ部111c、121cと、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外輪と、内輪と、前記外輪と前記内輪との間を転動する転動体と、前記外輪の外側または前記内輪の内側を覆う絶縁カバーと、を備え、
前記絶縁カバーは表面にアルマイト皮膜が形成されていて、
前記外輪の外周面または前記内輪の内周面に沿う円筒部と、
前記円筒部の一端からプレス成型によって前記外輪または前記内輪の一方の端面に沿って曲げられた円環部と、
前記円筒部の他端から前記外輪または前記内輪の他方の端面に沿ってかしめによって曲げられたかしめ部と、
を有することを特徴とする電食防止転がり軸受。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
外輪と、内輪と、前記外輪と前記内輪との間を転動する転動体と、前記外輪の外側または前記内輪の内側を覆う絶縁カバーと、を備え、
前記外輪の外周面または前記内輪の内周面の軸方向の中途位置には、周方向の溝が形成され、
前記絶縁カバーは表面にアルマイト皮膜が形成されていて、
前記周方向の溝の位置で分割された一対の円筒部と、
前記一対の円筒部の各々の外側の端からプレス成型によって前記外輪または前記内輪の端面に沿って曲げられた一対の円環部と、
前記一対の円筒部の各々の内側の端が前記周方向の溝にかしめによって曲げ入れられた一対のかしめ部と、
を有することを特徴とする電食防止転がり軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電食防止対策に有効な電食防止転がり軸受に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、EV車(electric car)やHV車(hybrid car)等の開発の進展もあり、一台の自動車に搭載される高電圧部品の数が増加しつつある。この高電圧部品の電流が軸受に通電すると、軸受の転動体の表面、外輪や内輪の軌道面に電食が生じてしまい、損傷の一因となる。そこで例えば特許文献1では、外輪および内輪をアルミ合金で成形し、各々の全表面または起動面にアルマイト処理を施したアルミ製軸受が開示されている。また、特許文献2では、外輪の表面に、ハウジングと外輪の間を電気的に絶縁する絶縁皮膜(セラミックや樹脂を焼成したもの)が設けられた絶縁軸受装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-214939号公報
特開2022-72101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のように外輪および内輪をアルミ合金で成形すると、軸受の負荷容量が小さくなってしまう。外輪や内輪を鋼で成形して、特許文献2のように外輪の表面に絶縁膜を形成する場合には、ペースト状の材料を外輪等の外周面に吹き付けて焼成しなくてはならず、加工工程が複雑になり、膜厚コントロールも難しいため、生産性を向上させることが難しい。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑み、絶縁膜が外輪または内輪に形成されている場合に比べて、生産性が高く、かつ良好な電食抑制効果を長期に亘って維持することが可能な電食防止転がり軸受を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明にかかる電食防止転がり軸受の代表的な構成は、外輪と、内輪と、外輪と内輪との間を転動する転動体と、外輪の外側または内輪の内側を覆う絶縁カバーと、を備え、絶縁カバーは表面にアルマイト皮膜が形成されていて、外輪の外周面または内輪の内周面に沿う円筒部と、円筒部の一端からプレス成型によって外輪または内輪の一方の端面に沿って曲げられた円環部と、円筒部の他端から外輪または内輪の他方の端面に沿ってかしめによって曲げられたかしめ部と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明にかかる電食防止転がり軸受の他の構成は、外輪と、内輪と、外輪と内輪との間を転動する転動体と、外輪の外側または内輪の内側を覆う絶縁カバーと、を備え、外輪の外周面または内輪の内周面の軸方向の中途位置には、周方向の溝が形成され、絶縁カバーは表面にアルマイト皮膜が形成されていて、周方向の溝の位置で分割された一対の円筒部と、一対の円筒部の各々の外側の端からプレス成型によって外輪または内輪の端面に沿って曲げられた一対の円環部と、一対の円筒部の各々の内側の端が周方向の溝にかしめによって曲げ入れられた一対のかしめ部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、絶縁膜が外輪または内輪に形成されている場合に比べて、生産性が高く、かつ良好な電食抑制効果を確保することが可能な電食防止転がり軸受を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の電食防止転がり軸受の第1実施形態について説明する図である。
絶縁カバーが外輪に取り付けられる過程について説明する図である。
絶縁カバーが内輪に取り付けられる過程について説明する図である。
本発明の電食防止転がり軸受の第2実施形態について説明する図である。
絶縁カバーが外輪に取り付けられる過程について説明する図である。
絶縁カバーが内輪に取り付けられる過程について説明する図である。
本発明の第3実施形態にかかる電食防止転がり軸受について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、形状、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示または説明を省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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