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公開番号
2025024353
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-20
出願番号
2023128395
出願日
2023-08-07
発明の名称
フォトマスク及びその検査方法
出願人
テクセンドフォトマスク株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G03F
1/44 20120101AFI20250213BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】曲線形状を有するデバイスパターンであっても、精度よく検査することが容易にできるフォトマスク及びその検査方法を提供する。
【解決手段】デバイスパターンを形成されたデバイス領域121と、デバイス領域121以外に設けられて検査パターンを形成された検査領域122とを有するフォトマスク100であって、下記式(1),(2)で表される、互いに直交する2方向の単振動の周期の変位量x,yを合成することにより得られる閉曲線のリサジュー図形が検査パターン122Cとして検査領域122に形成されている。
x=Acos(at) (1)
y=Bsin(bt+δ) (2)
ただし、A,Bは振幅、a,bは振動数、tは時間、δは初期位相差である。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
デバイスパターンを形成されたデバイス領域と、
前記デバイス領域以外に設けられて検査パターンを形成された検査領域と
を有するフォトマスクであって、
下記式(1),(2)で表される、互いに直交する2方向の単振動の周期の変位量x,yを合成することにより得られる閉曲線のリサジュー図形が前記検査パターンとして前記検査領域に形成されている
ことを特徴とするフォトマスク。
x=Acos(at) (1)
y=Bsin(bt+δ) (2)
ただし、A,Bは振幅、a,bは振動数、tは時間、δは初期位相差である。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記検査領域は、前記デバイス領域の前記デバイスパターンの線幅に基づいて設定される測長走査型電子顕微鏡(CD-SEM)の測定倍率での観察視野(FOV)内に収まるサイズである
ことを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
【請求項3】
前記検査領域は、複数設けられ、
複数の前記検査領域の前記検査パターンは、互いに異なる形状の前記リサジュー図形である
ことを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
【請求項4】
前記検査領域は、複数設けられ、
少なくとも1つの前記検査領域の前記検査パターンは、前記リサジュー図形であり、
他の少なくとも1つの前記検査領域の前記検査パターンは、直線のみからなる図形である
ことを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
【請求項5】
請求項1に記載のフォトマスクの検査方法であって、
前記フォトマスクの前記検査領域内の前記検査パターンをビットマップ画像として撮影する撮影ステップと、
前記ビットマップ画像のデータから、前記検査パターンの中心位置のピクセル座標を求めると共に、前記検査パターンのX軸方向及びY軸方向での各最大位置のピクセル座標を求める座標算出ステップと、
得られた前記ピクセル座標から、前記検査パターンの前記式(1),(2)を構成する前記A及び前記Bの値を求め、前記式(1),(2)に基づいて、前記検査パターンに対応する基準パターンのビットマップ画像を作成する基準パターン作成ステップと、
前記基準パターンの前記ビットマップ画像のデータの中心位置のピクセル座標を、前記検査パターンの前記ビットマップ画像のデータの中心位置のピクセル座標に一致させるように前記基準パターンを前記検査パターン上に重ね合わせるパターン合成ステップと、
重ね合わされた前記基準パターンと前記検査パターンとを比較することにより、評価を行う評価ステップと
を行うことを特徴とするフォトマスクの検査方法。
【請求項6】
前記撮影ステップは、前記検査パターンの全体画像を単一データとして一括して撮影するステップである
ことを特徴とする請求項5に記載のフォトマスクの検査方法。
【請求項7】
前記評価ステップは、
重ね合わされた前記基準パターンと前記検査パターンとの間の距離を規定間隔ごとに求める距離算出ステップと、
求められた前記距離のバラツキを算出するバラツキ算出ステップと、
算出された前記バラツキが、予め設定された範囲内のときに合格と判定し、予め設定された範囲外のときに不合格と判定する判定ステップと
を行うステップである
ことを特徴とする請求項5に記載のフォトマスクの検査方法。
【請求項8】
前記距離算出ステップは、
前記基準パターンの規定間隔ごとの傾きを微分法によってそれぞれ算出し、
算出された各前記傾きに基づいて、前記基準パターンに対する垂線をそれぞれ求め、
各前記垂線の、前記検査パターンの線の縁端までの距離をそれぞれ算出するステップである
ことを特徴とする請求項7に記載のフォトマスクの検査方法。
【請求項9】
請求項7に記載のフォトマスクの検査方法の前記判定ステップで不合格と評価された前記バラツキを、予め設定された前記範囲内となるように、前記フォトマスクの加工条件を調整して前記フォトマスクを製造する
ことを特徴とするフォトマスクの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトマスク及びその検査方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体を製造する際に使用するフォトマスクは、その半導体に形成するデバイスパターンのデザインが、水平面を構成するX軸及びY軸に平行となるようにCADにより設計されている。しかしながら、設計されたデザインのままフォトマスクにデバイスパターンを形成すると、半導体を製造する際に、光近接効果の影響により、デバイスパターン通りの形状にウエハが露光されず、設計されたデザインの半導体を得ることができない。
【0003】
そのため、光近接効果の影響を予め考慮して、設計されたデザインでウエハを露光可能なデバイスパターンをシミュレーションして求めることにより、フォトマスクに形成するデバイスパターンを予め補正しておく光近接効果補正(OPC)を行うようにしている。
【0004】
このとき、設計されたデザインでウエハを露光可能なフォトマスクのデバイスパターンは、多くの部分で曲線形状になり易い。他方、フォトマスクにデバイスパターンを形成する電子線描画装置は、矩形の可変成形ビーム(VSB)方式が主流となっており、矩形を並べた形状、すなわち、直線を繋いだ形状によりデバイスパターンを形成するものである。そのため、OPC処理により求められたデバイスパターンの曲線を直線で近似させるように置換したデバイスパターンをフォトマスクに形成するようにしている。
【0005】
このようなフォトマスクにおいては、製造の際に、デバイスパターンを形成されるデバイス領域以外のデバイス外領域に、正方形、長方形、L字形、十字形等のX軸及びY軸に平行な直線のみから構成される検査パターンがデバイスパターンの形成と同時に形成されている。そして、この検査パターンを測長走査型電子顕微鏡(CD-SEM)で測長することにより、複雑な形状のデバイスパターンの寸法精度を容易に検査できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-161834号公報
米国特許第9557655号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、フォトマスクにデバイスパターンを形成する描画装置は、上述したVSB方式から、マルチビーム(MB)方式への移行が検討されている。MB方式は、まず、OPC処理されたデバイスパターンをラスタライズ処理して、すべてピクセル(ドット)に変換したリソグラフィマスクパターンを作成する。そして、このリソグラフィマスクパターンに対応して電子ビームを一度に多数(約26万本)照射して、OPC処理されたデバイスパターンを描画して形成するものである。
【0008】
このようなMB方式によれば、OPC処理されたデバイスパターンの多くの部分に曲線形状があっても、その曲線形状に対応したリソグラフィマスクパターンでデバイスパターンを描画して形成することが容易に実現できる。そのため、より高精度なデバイスパターンの半導体を製造することが可能となる。
【0009】
ところで、曲線形状を有するデバイスパターンを形成したフォトマスクにおいて、デバイスパターンの寸法精度を検査する場合には、次のような方法が考えられている。すなわち、フォトマスクに形成されたデバイスパターンをCD-SEMで撮影して輪郭画像を抽出すると共に、シミュレーションモデルによってリソグラフィマスクパターンから仕上り形状を予測し、輪郭画像と予測形状とを重ね合わせて検査する方法である。
【0010】
しかしながら、CD-SEMで撮影して抽出した輪郭画像は、ノイズが多く、非常に不安定であることから、多数の画像を利用して平均化したり、機械学習によって真の輪郭位置を算出したりしなければならず、精度よく検査することに非常に手間がかかってしまう。
(【0011】以降は省略されています)
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