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公開番号
2025021081
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-13
出願番号
2023124800
出願日
2023-07-31
発明の名称
剥離シートのリサイクル方法、リサイクル用剥離シート及びこれを用いた樹脂シート積層体
出願人
日榮新化株式会社
代理人
主分類
C08J
11/06 20060101AFI20250205BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】効率的で、精度良く異物を除去可能な剥離シートのリサイクル方法と、この方法に適した剥離シートとを提供する。
【解決手段】剥離シートのリサイクル方法は、粘着シートと、三次元形状が形成された樹脂材料からなる基材を有する剥離シートとを備えた樹脂シート積層体を使用事業者に供給するステップS1と、使用済み剥離シートを回収容器を用いて回収するステップS3と、回収容器の内容物を分別検査するステップS5とを備える。ステップS5においては、三次元形状を識別標識として内容物の分別検査を行う。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
粘着剤層を有する粘着シートと、前記粘着シートと貼り合わされ、離型剤層が形成された第一面と、前記第一面に対向する第二面とを有し、前記第一面及び第二面の少なくとも一方に三次元形状が形成された樹脂材料からなる基材を有する剥離シートとを備えた樹脂シート積層体を使用事業者に供給するステップと、
前記樹脂シート積層体から剥離された使用済み剥離シートを回収容器を用いてロールシート及び枚葉シートから選ばれるいずれかの形状で前記使用事業者から回収するステップと、
記憶部、撮影部及び判断部を有する検査システムの前記記憶部が前記剥離シートの前記三次元形状を記憶するステップと、
前記使用事業者から回収した前記回収容器の内容物を分別検査するステップと、
分別検査によって前記使用済み剥離シートではないと判断された異物を前記回収容器の内容物から除去するステップと、
前記使用済み剥離シートを樹脂原料に再生するステップとを備えており、
前記回収容器の内容物を分別検査するステップは、
前記撮影部が前記内容物の検査面を撮影するステップと、
前記判断部が、撮影された前記検査面の画像と前記記憶部に記憶された前記三次元形状とを照合するステップと、
前記内容物のうち、前記検査面の形状が前記記憶部に記憶された前記三次元形状を含まないロールシート又は枚葉シートを、前記使用済み剥離シートではないと判断するステップと
を含む、剥離シートのリサイクル方法。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
粘着剤層を有する粘着シートと、前記粘着シートと貼り合わされ、離型剤層が形成された第一面と、前記第一面に対向する第二面とを有し、前記第一面及び第二面の少なくとも一方に三次元形状を含む凹凸パターンが形成された樹脂材料からなる基材を有する剥離シートとを備えた樹脂シート積層体を使用事業者に供給するステップと、
前記樹脂シート積層体から剥離された使用済み剥離シートを回収容器を用いてロールシート及び枚葉シートから選ばれるいずれかの形状で前記使用事業者から回収するステップと、
記憶部、撮影部及び判断部を有する検査システムの前記記憶部が前記剥離シートの前記三次元パターン及び前記凹凸パターンを記憶するステップと、
前記使用事業者から回収した前記回収容器の内容物を分別検査するステップと、
分別検査によって前記使用済み剥離シートではないと判断された異物を前記回収容器の内容物から除去するステップと、
前記使用済み剥離シートを樹脂原料に再生するステップとを備えており、
前記凹凸パターンは、前記三次元形状が二次元方向に繰り返して配置されてなるパターンであり、
前記回収容器の内容物を分別検査するステップは、
前記撮影部が前記内容物の検査面を撮影するステップと、
前記判断部が、撮影された前記検査面の画像と前記記憶部に記憶された前記凹凸パターンとを照合するステップと、
前記内容物のうち、前記検査面の形状が前記記憶部に記憶された前記凹凸パターンを含まないロールシート又は枚葉シートを、前記使用済み剥離シートではないと判断するステップと
を含む、剥離シートのリサイクル方法。
【請求項3】
前記粘着シートは、前記粘着剤層の前記剥離シートとは反対側の面上に設けられた基材シートをさらに有しており、
前記三次元形状は、少なくとも前記剥離シートの前記第一面に形成されている、請求項1又は2に記載のリサイクル方法。
【請求項4】
前記撮影部が前記内容物の検査面を撮影するステップでは、前記検査面の撮影を連続的に行う、請求項1又は2に記載のリサイクル方法。
【請求項5】
前記回収容器の内容物を分別検査するステップの前に、分析システムの第2の記憶部が前記剥離シートの構成を記憶するステップをさらに備え、
前記回収容器の内容物を分別検査するステップは、
可視光、赤外光又は超音波を用いて前記分析システムが前記内容物の構成をロールシートごと又は枚葉シートごとに分析するステップと、
分析された前記内容物の構成を、前記第2の記憶部に記憶された前記剥離シートの構成と照合するステップと、
前記内容物のうち、分析された構成が記憶された前記剥離シートの構成と相違するロールシート又は枚葉シートを、前記使用済み剥離シートではないと判断するステップと
をさらに含む、請求項1又は2に記載のリサイクル方法。
【請求項6】
前記剥離シートの基材は、ポリエステル樹脂により構成されている、請求項1又は2に記載のリサイクル方法。
【請求項7】
前記剥離シートの基材は、リサイクルされた樹脂原料を10質量%以上含んでいる、請求項1又は2に記載のリサイクル方法。
【請求項8】
前記樹脂シート積層体の前記使用事業者への供給量を供給量記憶部に記憶するステップと、
前記使用事業者から回収した前記回収容器の質量を計測して、前記回収容器内の前記使用済み剥離シートの量を回収量として算出するステップと、
前記供給量記憶部に記憶された前記供給量に基づいて、前記使用事業者からの前記使用済み剥離シートの回収量予測値を演算部において算出するステップと、
前記回収量と、前記回収量予測値とを評価部において比較し、前記回収量と前記回収量予測値との間のずれが所定の範囲を超える場合には、前記回収容器の内容物を分別検査の対象と判断するステップとをさらに備え、
前記回収容器の内容物を分別検査をするステップでは、前記回収量と前記回収量予測値とを用いて、前記分別検査の対象と判断された回収容器の内容物に対して検査を実施する、請求項1又は2に記載のリサイクル方法。
【請求項9】
請求項1又は2に記載のリサイクル方法により再生され、第一面と前記第一面に対向する第二面とを有する剥離シートであって、
前記第一面及び前記第二面の少なくとも一方の側に三次元形状が形成され、樹脂材料からなる基材と、
前記基材の前記三次元形状が形成された面に設けられた離型剤層と
を備えているリサイクル用剥離シート。
【請求項10】
前記第一面又は前記第二面の少なくとも一方に、前記三次元形状が二次元方向に繰り返して配置されてなる凹凸パターンが形成されている、請求項9に記載のリサイクル用剥離シート。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示された技術は、剥離シートのリサイクル方法及びリサイクルに適した剥離シートに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護意識の高まりから、工業製品から日用品に至る様々な製品について、再使用やリサイクルすることが提言されている。樹脂製品の回収とリサイクルについては、プラスチック資源循環促進法が制定されており、特に注目が高い。例えば、偏光板を含む積層体の製造工程で使用された樹脂基材を再利用することが検討されている(例えば、特許文献1を参照)。
リサイクルにおいては、効率よく資材を回収し、分別することが重要である。印刷用資材について、リサイクルのシステムを構築することも検討されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-118388
特開2017-139008
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、単に樹脂材料をリサイクルするだけでなく、使用済みの製品から回収した樹脂材料を再生し、同じ製品の材料として使用する水平リサイクルへの取り組みも始まっている。水平リサイクルの場合、再生された樹脂材料が未使用材料に近い品質を維持している必要があるため、使用済み材料を回収する際の異物の混入はより大きな問題となる。
【0005】
水平リサイクルの1つとして、粘着剤層を有し、剥離シートが設けられたラベルの使用後に、剥離シートを回収して樹脂材料に再生し、再び剥離シートの製造に使用しようとする試みが始まりつつある。ラベルの種類や素材は様々であるが、剥離シートは1種類で多くのラベルに対応できるため、剥離シートを回収することで、効果的にリサイクルすることができる。しかし、剥離シートの水平リサイクルは新しい取り組みであるため、これを実現するための方法は完全には確立されていない。
【0006】
本発明の目的は、剥離シートを効率的にリサイクルしつつ、精度良く異物を除去可能な剥離シートのリサイクル方法と、この方法に適した剥離シートとを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書に開示された剥離シートのリサイクル方法は、粘着剤層を有する粘着シートと、前記粘着シートと貼り合わされ、離型剤層が形成された第一面と、前記第一面に対向する第二面とを有し、前記第一面及び第二面の少なくとも一方に三次元形状が形成された樹脂材料からなる基材を有する剥離シートとを備えた樹脂シート積層体を使用事業者に供給するステップと、前記樹脂シート積層体から剥離された使用済み剥離シートを回収容器を用いてロールシート及び枚葉シートから選ばれるいずれかの形状で前記使用事業者から回収するステップと、記憶部、撮影部及び判断部を有する検査システムの前記記憶部が前記剥離シートの前記三次元形状を記憶するステップと、前記使用事業者から回収した前記回収容器の内容物を分別検査するステップと、分別検査によって前記使用済み剥離シートではないと判断された異物を前記回収容器の内容物から除去するステップと、前記使用済み剥離シートを樹脂原料に再生するステップとを備えている。
前記回収容器の内容物を分別検査するステップは、前記撮影部が前記内容物の検査面を撮影するステップと、前記判断部が、撮影された前記検査面の画像と前記記憶部に記憶された前記三次元形状とを照合するステップと、前記内容物のうち、前記検査面の形状が前記記憶部に記憶された前記三次元形状を含まないロールシート又は枚葉シートを、前記使用済み剥離シートではないと判断するステップとを含んでいる。
このリサイクル方法において、前記三次元形状が二次元方向に繰り返して配置されてなる凹凸パターンを前記記憶部にあらかじめ記憶させておけば、撮影された検査面の画像と前記記憶部に記憶された前記凹凸パターンとを照合することもできる。
本明細書に開示されたリサイクル用剥離シートは、上述のリサイクル方法を用いて再生されうる。このリサイクル用剥離シートは、第一面及び前記第二面の少なくとも一方の側に三次元形状が形成され、樹脂材料からなる基材と、前記基材の前記三次元形状が形成された面に設けられた離型剤層とを備えている。
本明細書に開示された樹脂シート積層体は、上述のリサイクル方法によって再生され、第一面と前記第一面に対向する第二面とを有する剥離シートと、前記剥離シートの前記第一面に貼り合わされた粘着剤層を有する粘着シートとを備えている。
【発明の効果】
【0008】
本明細書に開示されたリサイクル方法及びこの方法に使用される剥離シートによれば、剥離シートに形成された三次元形状を分別検査に利用できるので、使用済み剥離シートの効率的なリサイクルを実現しうる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本開示の第1の実施形態に係る剥離シートのリサイクル方法に適用される剥離シートを備えた樹脂シート積層体を示す断面図である。
図2は、剥離シートを粘着剤層と接する面側から見た平面図である。
図3は、第1の実施形態に係る剥離シートのリサイクル方法を示すフロー図である。
図4は、第1の実施形態に係るリサイクル方法で用いられる検査システムを示すブロック図である。
図5(a)、(b)は、三次元形状4A、4Bがそれぞれ形成された剥離シート10A、10Bを示す平面図である。
図6は、内容物の分別検査を行うステップの詳細を示すフローチャート図である。
図7は、本開示の第2の実施形態に係る剥離シートのリサイクル方法を示すフローチャート図である。
図8は、第2の実施形態の方法で用いられるリサイクル原料判定装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、剥離シートを備えた樹脂シート積層体を示す断面図であり、図2は、剥離シートを粘着剤層と接する面側から見た平面図である。この剥離シート10は、第1の実施形態に係るリサイクル方法に適用される。
(【0011】以降は省略されています)
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