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公開番号2025020029
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-07
出願番号2024119188
出願日2024-07-25
発明の名称インキ吸入器付き万年筆の洗浄装置
出願人株式会社パイロットコーポレーション
代理人
主分類B43K 13/02 20060101AFI20250131BHJP(筆記用または製図用の器具;机上付属具)
要約【課題】軽量で携行し易いインキ吸入器付き万年筆の洗浄装置を得る。
【解決手段】吸水槽20と排水槽30とを有し、吸水槽20と排水槽30とを隔壁10cにより区画し、隔壁10cの上部に万年筆100のペン先170側を保持する保持体40を載置し、保持体40が、万年筆100の軸筒110を固定する固定部40bと、万年筆100のペン先170が挿通される中間槽40cと、中間槽40cから吸水槽20に向かって延びる吸水路40dと、中間槽40cから排水槽30に向かって延びる排水路40eと、を有し、吸水路40dが、中間槽40cから吸水槽20へ向かっての逆流を防ぐ吸水側逆止弁40fを有し、排水路40eが、排水槽30から中間槽40cへ向かっての逆流を防ぐ排水側逆止弁40gを有する。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項１】
インキ吸入器付き万年筆の洗浄装置であって、
前記洗浄装置が、
吸水槽と排水槽とを有し、
前記吸水槽と排水槽とを隔壁により区画し、
前記隔壁の上部に前記万年筆のペン先側を保持する保持体を載置し、
前記保持体が、前記万年筆の軸筒を固定する固定部と、前記万年筆のペン先が挿通される中間槽と、前記中間槽から前記吸水槽に向かって延びる吸水路と、前記中間槽から前記排水槽に向かって延びる排水路と、を有し、
前記吸水路が、前記中間槽から前記吸水槽へ向かっての逆流を防ぐ吸水側逆止弁を有し、
前記排水路が、前記排水槽から前記中間槽へ向かっての逆流を防ぐ排水側逆止弁を有する、インキ吸入器付き万年筆の洗浄装置。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
前記吸水路及び前記排水路が上下方向に延び、
前記吸水路に吸水側空間部を設け、該吸水側空間部に吸水側弁体を配して、前記吸水側逆止弁とし、
前記排水路に排水側空間部を設け、該排水側空間部に排水側弁体を配して、前記排水側逆止弁とし、
前記インキ吸入器を吸引操作することにより、該インキ吸入器の吸引力で、前記吸水側弁体を上方へ引き上げて前記吸水側空間部を開放すると共に、前記排水側弁体を下方へ引き下げて前記排水側空間部を閉塞し、
前記インキ吸入器を排出操作することにより、該インキ吸入器の排出力で、前記吸水側弁体を下方へ引き下げて前記吸水側空間部を閉塞すると共に、前記排水側弁体を上方へ引き上げて前記排水側空間部を開放する、請求項１に記載のインキ吸入器付き万年筆の洗浄装置。
【請求項３】
前記保持体の固定部に雌螺子部が形成され、前記保持体の雌螺子が前記万年筆の軸筒に形成された雄螺子部に螺合され一体となる、請求項１または請求項２に記載のインキ吸入器付き万年筆の洗浄装置。
【請求項４】
前記吸水槽と前記排水槽とが分割可能であり、
前記吸水槽が吸水槽側隔壁を有し、前記排水槽が排水槽側隔壁を有し、
前記吸水槽側隔壁の上部に前記保持体を載置し、
前記吸水槽側隔壁と前記排水槽側隔壁とを隣接して前記吸水槽と前記排水槽とが連設させる、請求項１または請求項２に記載のインキ吸入器付き万年筆の洗浄装置。
【請求項５】
前記吸水槽が下部に前記排水槽側へ突出する脚部を有し、前記排水槽が下部に前記脚部が係止する受部を有し、
前記脚部の上方に前記受部を載置して前記吸水槽と前記排水槽とを連設させる、請求項４に記載のインキ吸入器付き万年筆の洗浄装置。
【請求項６】
吸水槽の吸水槽側隔壁と前記排水槽の排水槽側隔壁とが磁石の吸着力により連結される、請求項５に記載のインキ吸入器付き万年筆の洗浄装置。
【請求項７】
前記吸水槽が下部に前記排水槽側へ突出する脚部を有し、前記排水槽が下部に前記脚部が係止する受部を有し、
吸水槽が吸水槽側隔壁の上部に排水槽側隔壁の上部と当接する段部を有し、
前記吸水槽側隔壁と前記排水槽側隔壁とが隣接した状態で、前記脚部が前記受部に当接し、前記段部が前記排水槽側隔壁の上部に当接され、前記排水槽が前記吸水槽の脚部と前記段部とで保持される、請求項５に記載のインキ吸入器付き万年筆の洗浄装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、万年筆の内部を洗浄する洗浄装置に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
従来より、インキ吸入器を具備した万年筆では、インキ色を変更する際、ペン先やペン芯やインキ吸入器のインキタンクを予め洗浄して、変更前後のインキ色が混ざらないようにする必要がある。
【０００３】
特許文献１（特開２０１９－０３４４２６号公報）では、ポンプを用いた洗浄装置が提案されている。この洗浄装置では、装置から吐出される洗浄液により、ペン先やペン芯を洗浄することができる。この装置は、ペン先やペン芯のインキ溝や空気溝を確実にかつ短時間で洗浄することができるが、ポンプが電動式であることから、電源を必要とし、また装置自体が重くなることから、携行する上で課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１９－０３４４２６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明では、軽量で携行し易いインキ吸入器付き万年筆の洗浄装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
【０００７】
〔本発明の態様１〕
インキ吸入器付き万年筆の洗浄装置であって、
前記洗浄装置が、
吸水槽と排水槽とを有し、
前記吸水槽と排水槽とを隔壁により区画し、
前記隔壁の上部に前記万年筆のペン先側を保持する保持体を載置し、
前記保持体が、前記万年筆の軸筒を固定する固定部と、前記万年筆のペン先が挿通される中間槽と、前記中間槽から前記吸水槽に向かって延びる吸水路と、前記中間槽から前記排水槽に向かって延びる排水路と、を有し、
前記吸水路が、前記中間槽から前記吸水槽へ向かっての逆流を防ぐ吸水側逆止弁を有し、
前記排水路が、前記排水槽から前記中間槽へ向かっての逆流を防ぐ排水側逆止弁を有する、インキ吸入器付き万年筆の洗浄装置。
【０００８】
洗浄装置における吸水槽と排水槽の形状に限定はなく適宜設定すればよい。
例えば、吸水槽と排水槽とを、平面視で半円形状となるようにそれぞれ成形し、相対向させるよう配設することで、円形形状にすることができる。この場合、吸水槽と排水槽との境界部となる中心に、円形形状に形成した保持体を配設することで、デザイン性に優れ、コンパクトな洗浄装置を得ることができる。
【０００９】
また、吸水槽や排水槽や保持体の材質は、水やインキや洗浄液などの液体に対して耐水性がある樹脂、金属、ガラスなどで形成することができる。例えば、ＡＢＳ樹脂、ＡＳ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂などの樹脂で形成することができ、また、透明なものを選択することで、内部を流れる洗浄液を視認することが可能となる。吸水槽や排水槽を金属で形成する場合には、洗浄液やインキに対して耐食性が強いステンレスなどで形成することが好ましい。
【００１０】
吸水槽の容積は、万年筆のペン先やペン芯やインキ吸入器のインキタンクを洗浄できる洗浄液の容量より大きく設定すればよく、排水槽の容積は、吸水槽に貯留する洗浄液の容量より大きく形成すればよい。具体的に、吸水槽の容積は、インキ吸入器付き万年筆のインキタンクの容積は大きくても２ｍｌであることから、その１０倍の２０ｍｌの洗浄液を貯留できる容積があれば十分な洗浄を行うことができる。なお、洗浄の開始時は、中間槽内の空気の排出を行うために洗浄液が使用されるが、洗浄液が吸水槽に２０ｍｌ貯留されることで洗浄開始から洗浄完了まで足りる。
また、吸水槽に貯留する洗浄液は、被洗浄物である万年筆の材質やインキの成分などを考慮して、水、有機溶剤、界面活性剤などを適宜選定して用いることができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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