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公開番号2025019868
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-07
出願番号2023123741
出願日2023-07-28
発明の名称コンバインドサイクルプラント起動方法、コンバインドサイクルプラント起動制御装置、及び、コンバインドサイクルプラント
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類F01K 23/10 20060101AFI20250131BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】コールド起動時に要する起動時間を短縮する。
【解決手段】コンバインドサイクルプラントは、ガスタービンと、ガスタービンの排ガスに含まれる熱で蒸気を生成可能な排熱回収ボイラと、蒸気で駆動可能な蒸気タービンとを備える。本方法は、コンバインドサイクルプラントを起動するための方法に関する。ガスタービンが起動されると、ガスタービンの回転数が基準回転数に達した後、所定期間、ガスタービンの出力が第1出力になるように制御される。所定期間の経過後、出力は第1出力より小さい第2出力になるように制御される。そして蒸気の温度が予め設定された上限温度より低くなった場合に、蒸気タービンに対する蒸気の供給が開始される。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
ガスタービンと、
前記ガスタービンから排出される排ガスに含まれる熱を利用して蒸気を生成可能な排熱回収ボイラと、
前記蒸気を利用して駆動可能な蒸気タービンと、
を備えるコンバインドサイクルプラントを起動するためのコンバインドサイクルプラント起動方法であって、
前記ガスタービンを起動する工程と、
前記ガスタービンの回転数が基準回転数に達した後、所定期間、前記ガスタービンの出力を第1出力になるように制御する工程と、
前記所定期間の経過後、前記出力を前記第1出力より小さい第2出力になるように制御する工程と、
前記蒸気の温度が予め設定された上限温度より低くなった場合に、前記蒸気タービンに対する前記蒸気の供給を開始する工程と、
を備える、コンバインドサイクルプラント起動方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記第2出力は、前記蒸気タービンの通気開始時における前記蒸気の温度が、前記上限温度よりも低くなるように設定される、請求項1に記載のコンバインドサイクルプラント起動方法。
【請求項3】
前記コンバインドサイクルプラントは、前記排ガスに脱硝処理を行うための脱硝装置を更に備え、
前記コンバインドサイクルプラント起動方法は、
前記出力が前記第1出力になるように制御されている間に、前記脱硝装置を起動する工程を更に備える、請求項1又は2に記載のコンバインドサイクルプラント起動方法。
【請求項4】
前記所定期間は、前記脱硝装置の起動時から予め設定された時間経過後まで継続するように設定される、請求項3に記載のコンバインドサイクルプラント起動方法。
【請求項5】
前記ガスタービンは、圧縮機の入口開度を変化させることで入口流量を調整可能な入口案内翼を有し、
前記所定期間において、前記入口案内翼の開度を第1開度になるように制御し、
前記所定期間の経過後、前記第1開度より大きくなるように制御する、請求項1又は2に記載のコンバインドサイクルプラント起動方法。
【請求項6】
前記ガスタービンのタービン入口温度と前記出力との相関を示す相関データに基づいて、前記ガスタービンのタービン入口温度が所定値になるように、前記第1出力が設定される、請求項1又は2に記載のコンバインドサイクルプラント起動方法。
【請求項7】
ガスタービンと、
前記ガスタービンから排出される排ガスに含まれる熱を利用して蒸気を生成可能な排熱回収ボイラと、
前記蒸気を利用して駆動可能な蒸気タービンと、
を備えるコンバインドサイクルプラントを起動するためのコンバインドサイクルプラントの起動制御を実施するためのコンバインドサイクルプラント起動制御装置であって、
前記ガスタービンを制御するための出力制御部と、
前記蒸気タービンを制御するための蒸気タービン制御部と、
を備え、
前記ガスタービン制御部は、起動された前記ガスタービンの回転数が基準回転数に達した後、所定期間、前記ガスタービンの出力を第1出力に制御し、前記所定期間の経過後、前記出力を前記第1出力より小さい第2出力になるように制御し、
前記蒸気タービン制御部は、前記蒸気の温度が予め設定された上限温度より低くなった場合に、前記蒸気タービンに対する前記蒸気の供給を開始する、コンバインドサイクルプラント起動制御装置。
【請求項8】
前記ガスタービンと、
前記排熱回収ボイラと、
前記蒸気タービンと、
請求項7に記載のコンバインドサイクルプラント起動制御装置と、
を備える、コンバインドサイクルプラント。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、コンバインドサイクルプラント起動方法、コンバインドサイクルプラント起動制御装置、及び、コンバインドサイクルプラントに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
ガスタービン、排熱回収ボイラ及び蒸気タービンを組み合わせることにより、エネルギ効率を高めたコンバインドサイクルプラントが知られている。コンバインドサイクルプラントでは、ガスタービンの駆動によって生じた排ガスに含まれる熱を排熱回収ボイラで回収し、排熱回収ボイラによって蒸気を生成する。排熱回収ボイラで生成された蒸気は、蒸気タービンに供給することにより、蒸気タービンが駆動される。
【0003】
コールド状態にあるコンバインドサイクルプラントを起動する場合、プラントを構成する各要素が起動制御シーケンスに従って制御される。起動制御シーケンスでは、まずガスタービンが起動され、ガスタービンの回転数を基準回転数(例えば定格回転数)まで昇速させた後、所定の初期負荷を投入することにより、ガスタービンの排ガス温度を次第に上昇させる。ガスタービンの排ガス温度が十分に上昇することにより、排熱回収ボイラによって十分な蒸気が生成可能な状態になると、蒸気タービンに対する蒸気供給を開始することにより、起動制御シーケンスが完了する。
【0004】
例えば特許文献1では、コンバインドサイクルプラントの起動時において、ガスタービンの昇速後、蒸気タービンに対して蒸気供給可能な状態になるまで、ガスタービンの出力を一定に維持することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2022-070960号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のコンバインドサイクルプラントの起動制御シーケンスでは、上記特許文献1のように、ガスタービンの昇速後、蒸気タービンに対して蒸気供給可能な状態になるまで、ガスタービンの出力を一定に維持する運用がなされていた。このような従来の起動制御シーケンスでは、蒸気タービンに対して蒸気供給が状態になるまで待機する必要があり、この待機時間はコンバインドサイクルプラントの起動時間が長くなる要因の一つとなっていた。コンバインドサイクルプラントの起動時間は、プラントの運用効率の向上等の観点から、短縮することが望まれている。
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、コールド起動時に要する起動時間を短縮可能なコンバインドサイクルプラント起動方法、コンバインドサイクルプラント起動制御装置、及び、コンバインドサイクルプラントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態に係るコンバインドサイクルプラント起動方法は、上記課題を解決するために、
ガスタービンと、
前記ガスタービンから排出される排ガスに含まれる熱を利用して蒸気を生成可能な排熱回収ボイラと、
前記蒸気を利用して駆動可能な蒸気タービンと、
を備えるコンバインドサイクルプラントを起動するためのコンバインドサイクルプラント起動方法であって、
前記ガスタービンを起動する工程と、
前記ガスタービンの回転数が基準回転数に達した後、所定期間、前記ガスタービンの出力を第1出力になるように制御する工程と、
前記所定期間の経過後、前記出力を前記第1出力より小さい第2出力になるように制御する工程と、
前記蒸気の温度が予め設定された上限温度より低くなった場合に、前記蒸気タービンに対する前記蒸気の供給を開始する工程と、
を備える。
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態に係るコンバインドサイクルプラント起動制御装置は、上記課題を解決するために、
ガスタービンと、
前記ガスタービンから排出される排ガスに含まれる熱を利用して蒸気を生成可能な排熱回収ボイラと、
前記蒸気を利用して駆動可能な蒸気タービンと、
を備えるコンバインドサイクルプラントを起動するためのコンバインドサイクルプラントの起動制御を実施するためのコンバインドサイクルプラント起動制御装置であって、
前記ガスタービンを制御するための出力制御部と、
前記蒸気タービンを制御するための蒸気タービン制御部と、
を備え、
前記ガスタービン制御部は、起動された前記ガスタービンの回転数が基準回転数に達した後、所定期間、前記ガスタービンの出力を第1出力に制御し、前記所定期間の経過後、前記出力を前記第1出力より小さい第2出力になるように制御し、
前記蒸気タービン制御部は、前記蒸気の温度が予め設定された上限温度より低くなった場合に、前記蒸気タービンに対する前記蒸気の供給を開始する。
【0010】
本開示の少なくとも一実施形態に係るコンバインドサイクルプラントは、上記課題を解決するために、
前記ガスタービンと、
前記排熱回収ボイラと、
前記蒸気タービンと、
本開示の少なくとも一実施形態に係るコンバインドサイクルプラント起動制御装置と、
を備える。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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