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公開番号2025019675
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-07
出願番号2023123408
出願日2023-07-28
発明の名称割岩装置および当該割岩装置への潤滑剤供給方法
出願人株式会社神島組
代理人個人,個人
主分類E02B 3/02 20060101AFI20250131BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】岩盤、岩石、コンクリート構造物などの被破砕物に対し、その表面から人間の背丈よりも深い範囲にわたって、効率的に割岩することができる割岩装置、および割岩装置に潤滑剤を良好に供給することができる潤滑剤供給方法を提供する
【解決手段】この発明は、楔部材の楔先端部を挟んで互いに対向配置された第1羽根部材および第2羽根部材を有している。第1羽根部材は、削孔形成方向において少なくとも2m以上にわたって削孔の内壁面と面状に当接可能な面状当接部位を有し、第2羽根部材は、楔先端部を挟んで面状当接部位の反対側で、削孔形成方向において少なくとも2m以上にわたって削孔形成方向と平行に削孔の内壁面と線状に当接可能な線状当接部位を有している。削孔への楔部材の挿入に伴い、線状当接部位が削孔の内壁面を押圧し、楔先端部を挟んで面状当接部位の反対側に位置する削孔の周囲に亀裂を与える。
【選択図】図5

特許請求の範囲【請求項1】
先細り形状を有する楔部材の楔先端部と、前記楔先端部を挟んで互いに対向配置された第1羽根部材および第2羽根部材とを、被破砕物に対して削孔形成方向に形成された削孔に挿入した状態で、前記削孔形成方向に沿った前記楔部材の前記削孔への挿入に伴い前記第1羽根部材および前記第2羽根部材が互いに離れるように前記削孔の径方向外側に移動することで前記削孔の周囲を割岩する割岩装置であって、
前記第1羽根部材は、前記削孔形成方向において少なくとも2m以上にわたって前記削孔の内壁面と面状に当接可能な面状当接部位を有し、
前記第2羽根部材は、前記楔先端部を挟んで前記面状当接部位の反対側で、前記削孔形成方向において少なくとも2m以上にわたって前記削孔形成方向と平行に前記削孔の内壁面と線状に当接可能な線状当接部位を有し、
前記第1羽根部材および前記第2羽根部材の前記径方向外側への移動によって、前記線状当接部位が前記削孔の内壁面と当接する領域から前記楔先端部を挟んで前記面状当接部位の反対側に位置する前記削孔の周囲に亀裂を与える、
ことを特徴とする割岩装置。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
請求項1に記載の割岩装置であって、
前記第2羽根部材は、前記線状当接部位を複数個有し、
前記複数の線状当接部位が前記削孔の内壁面と当接する総面積は、前記面状当接部位が前記削孔の内壁面と当接する面積よりも狭い、割岩装置。
【請求項3】
請求項2に記載の割岩装置であって、
前記複数の線状当接部位は、前記削孔内で前記第1羽根部材、前記楔先端部および前記第2羽根部材が並ぶ配列方向に平行な仮想面に対して対称に設けられている、割岩装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか一項に記載の割岩装置に潤滑剤を供給する潤滑剤供給方法であって、
前記第1羽根部材、前記第2羽根部材および前記楔先端部を前記削孔に挿入する前に、前記面状当接部位を下方または上方に向けた横向き姿勢のまま、前記楔先端部と前記第1羽根部材との間および前記楔先端部と前記第2羽根部材との間に前記潤滑剤を注入する
ことを特徴とする割岩装置への潤滑剤供給方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、岩盤、岩石、コンクリート構造物などの被破砕物に形成された削孔の周囲に亀裂を発生させて被破砕物を割岩する割岩装置および当該割岩装置への潤滑剤供給方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
本願出願人は、岩盤、岩石、コンクリート構造物などの被破砕物を破砕する破砕技術およびそれに好適な割岩装置を数多く提案してきた(例えば特許文献1~特許文献7)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4636294号公報
特許第4961574号公報
特許第5034001号公報
特許第5145503号公報
特許第5145504号公報
特許第5352807号公報
特許第5352807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の破砕技術によれば、1回の割岩処理によって亀裂を導入できる深さは、最大でも1.5m程度であり、所望の深さまで割岩するためには、割岩処理を複数回、繰り返す必要がある。作業効率の観点から、1回の割岩処理で人間の背丈よりも深い範囲、例えば深さ2m以上にわたって割岩処理を実行することが望まれる。
【0005】
また、河川、湖沼、海などの水面から露出して存在する岩盤、岩石、コンクリート構造物などの被破砕物の破砕に、上記割岩技術をそのまま適用するのは困難であった。例えば図1(a)に示すように、岩盤2が広範囲にわたって隆起して河川1の幅を狭くしているケースでは、当該岩盤2を取り除いて洪水が流れる面積を広くすることが望まれる。岩盤2の一部を破砕して調整池などの整備する計画もある。このような場合、岩盤のうち河川1に面している領域(以下「水際隣接領域」という)を、人間の背丈よりも深い範囲、例えば2m以上にわたって深く割岩する必要がある。ここで、水際隣接領域においては、上記のように割岩処理を複数回、繰り返すことは事実上困難である。というのも、最初の割岩処理を実行した際に、亀裂領域を介して削孔内に水が流入し、次の割岩処理が困難となるからである。したがって、水際隣接領域に対しては1回の割岩処理によって、所望の深さまで割岩する必要がある。
【0006】
これらの要望を満足するために、本願出願人が提案してきた割岩装置を長手方向にスケールアップすることが考えられるが、次のような問題が生じてしまう。割岩装置は、岩盤に設けられた削孔内に挿入された2枚の羽根部材の間に楔部材を挿入するとともに、当該楔部材に対して削孔形成方向に沿った力を与えることで、羽根部材を削孔の内壁面に押し当てて岩盤に亀裂を与える。したがって、スケールアップにより、割岩装置を構成する羽根部材と削孔の内壁面との当接面積が増大する。したがって、羽根部材により削孔の内壁面を押圧する単位面積当たりの応力が減少してしまう。これを補うために、例えば油圧ジャッキなどの大型化により楔部材に与える力を増大させるのも一つの解決方法である。しかしながら、油圧ジャッキなどの大型化にも一定の限度があり、現状では、上記課題の解決には至っていない。
【0007】
さらに、割岩装置のスケールアップに伴い、羽根部材と楔部材との間に潤滑剤を均一にかつ効率的に供給する技術の提供も重要となってくる。
【0008】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、岩盤、岩石、コンクリート構造物などの被破砕物に対し、その表面から人間の背丈よりも深い範囲、つまり2m以上にわたって、効率的に割岩することができる割岩装置、および割岩装置に潤滑剤を良好に供給することができる潤滑剤供給方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1態様は、先細り形状を有する楔部材の楔先端部と、楔先端部を挟んで互いに対向配置された第1羽根部材および第2羽根部材とを、被破砕物に対して削孔形成方向に形成された削孔に挿入した状態で、削孔形成方向に沿った楔部材の削孔への挿入に伴い第1羽根部材および第2羽根部材が互いに離れるように削孔の径方向外側に移動することで削孔の周囲を割岩する割岩装置であって、第1羽根部材は、削孔形成方向において少なくとも2m以上にわたって削孔の内壁面と面状に当接可能な面状当接部位を有し、第2羽根部材は、楔先端部を挟んで面状当接部位の反対側で、削孔形成方向において少なくとも2m以上にわたって削孔形成方向と平行に削孔の内壁面と線状に当接可能な線状当接部位を有し、第1羽根部材および第2羽根部材の径方向外側への移動によって、線状当接部位が削孔の内壁面と当接する領域から楔先端部を挟んで面状当接部位の反対側に位置する削孔の周囲に亀裂を与える、ことを特徴としている。
【0010】
また、本発明の第2態様は、上記割岩装置に潤滑剤を供給する潤滑剤供給方法であって、第1羽根部材、第2羽根部材および楔先端部を削孔に挿入する前に、面状当接部位を下方または上方に向けた横向き姿勢のまま、楔先端部と第1羽根部材との間および楔先端部と第2羽根部材との間に潤滑剤を注入することを特徴としている。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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