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公開番号
2025032931
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-12
出願番号
2023138462
出願日
2023-08-28
発明の名称
中空既製杭の吊り下げ装置
出願人
ジャパンパイル株式会社
代理人
個人
主分類
E02D
13/10 20060101AFI20250305BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】杭径の異なる複数の中空既製杭に順次適用可能な中空既製杭の吊り下げ装置を提供する。
【解決手段】中空既製杭の吊り下げ装置は、筒体と、少なくとも2つの腕と、ガイド部材とを備える。筒体は、中空既製杭の杭頭部に設けられた突起であって中空既製杭の径方向にて中空既製杭の内周面から内側に突出する突起と係合可能な係合部を有する。少なくとも2つの腕は、筒体の軸線方向にて係合部から離間して筒体に固定され、筒体の径方向にて筒体から外側に突出する。ガイド部材は、少なくとも2つの腕にそれぞれ連なり、筒体の軸線方向にて腕部から係合部に向かって延在する。筒体の径方向にて筒体とガイド部材との距離を変更可能である
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
中空既製杭の吊り下げ装置において、
前記中空既製杭の杭頭部に設けられた突起であって前記中空既製杭の径方向にて前記中空既製杭の内周面から内側に突出する突起と係合可能な係合部を有する筒体と、
前記筒体の軸線方向にて前記係合部から離間して前記筒体に固定され、前記筒体の径方向にて前記筒体から外側に突出する少なくとも2つの腕と、
前記少なくとも2つの腕にそれぞれ連なり、前記筒体の軸線方向にて前記腕部から前記係合部に向かって延在するガイド部材と、
を備え、
前記筒体の径方向にて前記筒体と前記ガイド部材との距離を変更可能である
ことを特徴とする中空既製杭の吊り下げ装置。
続きを表示(約 96 文字)
【請求項2】
前記筒体は前記腕を挿入可能な挿入孔が設けられ、前記挿入孔への前記腕の挿入長さを変更可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の中空既製杭の吊り下げ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は中空既製杭の吊り下げ装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
基礎杭には、杭打機を用いて杭穴を掘削した後、杭穴にセメントミルク等の固化材を注入し、更に中空既製杭を沈設するプレボーリング工法によって構築されるものがある。中空既製杭を沈設する際、杭打機に中空既製杭を吊り下げるために、杭打機にはヤットコや特許文献1が開示する杭回転用キャップが連結される。該杭回転用キャップは、天板に同心で一体に取り付けられた筒体部及び外筒部を有し、中空既製杭を吊り下げる際には、ガイドとしての外筒部内に杭頭部を挿入し、筒体部の係合溝に杭側の係合爪を係合させるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実用新案登録第3156454号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1が開示する杭回転用キャップでは、天板に筒体部及び外筒部が一体に取り付けられており、外筒部を交換することができない。このため、一の現場で杭径が異なる複数の中空既製杭を建て込む場合には、外筒部の大きさが異なる複数の杭回転用キャップを用意しておき、杭径が変わるたびに、杭打機に取り付けられている杭回転用キャップを交換する必要がある。このため、特許文献1が開示する杭回転用キャップを用いた場合、建て込み作業が煩雑になる。複数の杭打機を用意しておき、杭打機毎に異なる回転固定キャップを取り付けておくことも考えられるが、この場合には、狭小な現場でも、複数の杭打機が必要になってしまう。
【0005】
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、杭径の異なる複数の中空既製杭に順次適用可能な中空既製杭の吊り下げ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る中空既製杭の吊り下げ装置は、
中空既製杭の杭頭部に設けられた突起であって前記中空既製杭の径方向にて前記中空既製杭の内周面から内側に突出する突起と係合可能な係合部を有する筒体と、
前記筒体の軸線方向にて前記係合部から離間して前記筒体に固定され、前記筒体の径方向にて前記筒体から外側に突出する少なくとも2つの腕と、
前記少なくとも2つの腕にそれぞれ連なり、前記筒体の軸線方向にて前記腕部から前記係合部に向かって延在するガイド部材と、
を備え、
前記筒体の径方向にて前記筒体と前記ガイド部材との距離を変更可能である。
【0007】
上記構成(1)によれば、筒体とガイド部材との距離を変更可能であるため、異なる杭径の中空既製杭を順次吊り下げることができる。
【0008】
(2)幾つかの実施形態では、上記構成(1)において、
前記筒体は前記腕を挿入可能な挿入孔が設けられ、前記挿入孔への前記腕の挿入長さを変更可能である。
上記構成(2)によれば、挿入孔への腕の挿入長さを変更することで、筒体とガイド部材との距離を容易に変更可能である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の少なくとも一実施形態によれば、杭径の異なる複数の中空既製杭に順次適用可能な中空既製杭の吊り下げ装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る中空既製杭の吊り下げ装置を取り付けた杭打機を用いて、中空既製杭を沈設する様子を説明するための図である。
吊り下げ装置に吊り下げられた状態で杭穴内に沈設された既製杭の状態を説明するための図である。
図2を異なる方向からみた図である。
吊り下げ装置と既製杭の一部を概略的に示す斜視図である。
図4の吊り下げ装置から腕及びガイド部材を除いた概略的な斜視図である。
腕及びガイド部材の概略的な三面図であり、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
腕の一部とともに、腕の抜け止め具を概略的に示す斜視図であって、(a)は腕と抜け止め具が分離した状態、(b)は腕に抜け止め具が取り付けられた状態を示している。
既製杭の周方向における、既製杭に取り付けられる突起と、筒体の係合溝と、腕の位置関係を説明するための図であり、(a)は、係合溝の開口に対し上下方向にて突起が進入(若しくは離脱)するときの状態、(b)は、係合溝と突起が上下方向に係合しているときの状態を示している。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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