TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025027350
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-27
出願番号2023132095
出願日2023-08-14
発明の名称擁壁構造体と重力式擁壁構造体の築造方法
出願人株式会社ヤマックス
代理人個人
主分類E02D 29/02 20060101AFI20250219BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】本発明は、屈曲部の土留め工事に使用する擁壁構造体と、当該擁壁構造体にコンクリートを打設した重力式擁壁構造体並びにその築造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、屈曲部への土留め工事に使用し、擁壁本体及び背面壁がそれぞれ2体を1組として構成される擁壁構造体によって箱型を形成し、箱型の中空部分に、砕石等の重量物を中詰材として敷き詰めたり、現場打ちコンクリートを打設したことを特徴とする重力式擁壁構造体と、その築造方法である。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
屈曲部への土留め工事に使用する擁壁構造体であって、
擁壁構造体は、
各2体を1組とする擁壁本体と背面壁とから構成されており、
擁壁本体は、
平面視略L字状に前面壁と控え壁とから形成され、
前面壁の、控え壁が形成されている側とは反対側の側端面は、丸みを帯びており、
背面壁は、
平板状に形成され、
一の側端面は、丸みを帯びており、
2体の擁壁本体は、丸みを帯びた側端面同士が当接するように対向して設置され、
2体の背面壁は、当該2体の擁壁本体によって形成された略コの字状の開口部分に、丸みを帯びた側端面同士が当接するように対向して設置されることで、
各2体の擁壁本体と背面壁とによって箱型を形成する、
ことを特徴とする擁壁構造体。
続きを表示(約 3,200 文字)【請求項2】
屈曲部への土留め工事に使用する重力式擁壁構造体であって、
重力式擁壁構造体は、
各2体を1組とする擁壁本体と背面壁とから構成されており、
擁壁本体は、
平面視略L字状に前面壁と控え壁とから形成され、
前面壁の、控え壁が形成されている側とは反対側の側端面は、丸みを帯びており、
背面壁は、
平板状に形成され、
一の側端面は、丸みを帯びており、
2体の擁壁本体は、丸みを帯びた側端面同士が当接するように対向して設置され、
2体の背面壁は、当該2体の擁壁本体によって形成された略コの字状の開口部分に、丸みを帯びた側端面同士が当接するように対向して設置されることで、
各2体の擁壁本体と背面壁とによって箱型を形成し、
擁壁本体同士、背面壁同士、及び、擁壁本体と背面壁、がそれぞれ連結部材によって連結された箱型の擁壁構造体の中空部分に、砕石等の重量物を中詰材として敷き詰めたり、現場打ちコンクリートが打設される
ことを特徴とする重力式擁壁構造体。
【請求項3】
屈曲部への土留め工事に使用する重力式擁壁構造体であって、
重力式擁壁構造体は、
各2体を1組とする擁壁本体と背面壁とから構成されており、
擁壁本体は、
平面視略L字状に前面壁と控え壁とから形成され、
前面壁の、控え壁が形成されている側とは反対側の側端面は、丸みを帯び、
前面壁の前面側は、前面壁の、控え壁が形成されている側の底角部に向かって、それ以外の各角部から徐々にせり出るように傾斜しており、
背面壁は、
平板状に形成され、
一の側端面は、丸みを帯びており、
2体の擁壁本体は、丸みを帯びた側端面同士が当接するように対向して設置され、
2体の背面壁は、当該2体の擁壁本体によって形成された略コの字状の開口部分に、丸みを帯びた側端面同士が当接するように対向して設置されることで、
各2体の擁壁本体と背面壁とによって箱型を形成し、
擁壁本体同士、背面壁同士、及び、擁壁本体と背面壁、がそれぞれ連結部材によって連結された箱型の擁壁構造体の中空部分に、砕石等の重量物を中詰材として敷き詰めたり、現場打ちコンクリートが打設される
ことを特徴とする重力式擁壁構造体。
【請求項4】
屈曲部への土留め工事に使用する重力式擁壁構造体であって、
重力式擁壁構造体は、
各2体を1組とする擁壁本体と背面壁とから構成されており、
擁壁本体は、
平面視略L字状に前面壁と控え壁とから形成され、
前面壁の、控え壁が形成されている側とは反対側の側端面は、丸みを帯び、
前面壁の前面側は、前面壁の、控え壁が形成されている側の底角部に向かって、それ以外の各角部から徐々にせり出るように傾斜しており、
背面壁は、
平板状に形成され、
一の側端面は、丸みを帯びており、
2体の擁壁本体は、丸みを帯びた側端面同士が当接するように対向して設置され、
2体の背面壁は、当該2体の擁壁本体によって形成された略コの字状の開口部分に、丸みを帯びた側端面同士が当接するように対向して、擁壁本体の控え壁の後方側で長手方向にスライド自在に設置されることで、
各2体の擁壁本体と背面壁とによって箱型を形成し、
擁壁本体同士、背面壁同士、及び、擁壁本体と背面壁、がそれぞれ連結部材によって連結された箱型の擁壁構造体の中空部分に、砕石等の重量物を中詰材として敷き詰めたり、現場打ちコンクリートが打設される
ことを特徴とする重力式擁壁構造体。
【請求項5】
前記の擁壁構造体または重力式擁壁構造体に隣接して、
1以上の、片持ちばり式擁壁としてのL型擁壁が設置される
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の擁壁構造体または重力式擁壁構造体。
【請求項6】
平面視略L字状に前面壁と控え壁とから形成され、
前面壁の、控え壁が形成されている側とは反対側の側端面が、丸みを帯びた形状の2体の擁壁本体と、
平板状に形成され、
一の側端面は、丸みを帯びた形状の2体の背面壁と、
からなる、屈曲部への土留め工事に使用するプレキャスト材からなる擁壁構造体を、
各2体の擁壁本体と背面壁とによって箱型になるように、
2体の擁壁本体を、丸みを帯びた側端面同士が当接するように対向して設置し、
2体の背面壁を、当該2体の擁壁本体によって形成された略コの字状の開口部分に、丸みを帯びた側端面同士が当接するように対向して設置したあと、
擁壁本体同士、背面壁同士、及び、擁壁本体と背面壁、をそれぞれ連結部材によって連結し、
箱型の擁壁構造体の中空部分に、砕石等の重量物を中詰材として敷き詰めたり、現場打ちコンクリートを打設することで、
重力式擁壁を築造することを特徴とする重力式擁壁構造体の築造方法。
【請求項7】
平面視略L字状に前面壁と控え壁とから形成され、
前面壁の、控え壁が形成されている側とは反対側の側端面が、丸みを帯び、
前面壁の前面側は、前面壁の、控え壁が形成されている側の底角部に向かって、それ以外の各角部から徐々にせり出るように傾斜した形状の2体の擁壁本体と、
平板状に形成され、
一の側端面は、丸みを帯びた形状の2体の背面壁と、
からなる、屈曲部への土留め工事に使用するプレキャスト材からなる擁壁構造体を、
各2体の擁壁本体と背面壁とによって箱型になるように、
2体の擁壁本体を、丸みを帯びた側端面同士が当接するように対向して設置し、
2体の背面壁を、当該2体の擁壁本体によって形成された略コの字状の開口部分に、丸みを帯びた側端面同士が当接するように対向して設置したあと、
擁壁本体同士、背面壁同士、及び、擁壁本体と背面壁、をそれぞれ連結部材によって連結し、
箱型の擁壁構造体の中空部分に、砕石等の重量物を中詰材として敷き詰めたり、現場打ちコンクリートを打設することで、
重力式擁壁を築造することを特徴とする重力式擁壁構造体の築造方法。
【請求項8】
平面視略L字状に前面壁と控え壁とから形成され、
前面壁の、控え壁が形成されている側とは反対側の側端面が、丸みを帯び、
前面壁の前面側は、前面壁の、控え壁が形成されている側の底角部に向かって、それ以外の各角部から徐々にせり出るように傾斜した形状の2体の擁壁本体と、
平板状に形成され、
一の側端面は、丸みを帯びた形状の2体の背面壁と、
からなる、屈曲部への土留め工事に使用するプレキャスト材からなる擁壁構造体を、
各2体の擁壁本体と背面壁とによって箱型になるように、
2体の擁壁本体を、丸みを帯びた側端面同士が当接するように対向して設置し、
2体の背面壁を、当該2体の擁壁本体によって形成された略コの字状の開口部分に、丸みを帯びた側端面同士が当接するように対向して、擁壁本体の控え壁の後方側で長手方向にスライド自在に設置したあと、
擁壁本体同士、背面壁同士、及び、擁壁本体と背面壁、をそれぞれ連結部材によって連結し、
箱型の擁壁構造体の中空部分に、砕石等の重量物を中詰材として敷き詰めたり、現場打ちコンクリートを打設することで、
重力式擁壁を築造することを特徴とする重力式擁壁構造体の築造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、屈曲部の土留め工事に使用する擁壁構造体と、当該擁壁構造体にコンクリートを打設した重力式擁壁構造体並びにその築造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、道路整備や宅地造成などで土留めが必要な箇所には、L型や重力式等の擁壁構造体が用いられている。
これらの擁壁構造体は、プレキャスト(鉄筋)コンクリート(以下、本願発明において、「プレキャスト鉄筋コンクリート」及び「プレキャストコンクリート」を区別せず、まとめて「プレキャスト材」という。)として設置したり、現場打ちコンクリートによって施工されるほか、これを併用して築造されるのが一般的である。
土留めする箇所は、直線部だけではなく、屈曲部も存在するが、特に、屈曲部を土留めする場合には、全ての擁壁構造体を現場打ちコンクリートによって築造したり、プレキャスト材による擁壁構造体を設置することがある。
【0003】
しかし、全ての擁壁構造体を現場打ちコンクリートによって築造するためには、現場で施工(鉄筋工、型枠工、コンクリート工、養生工など。)するための労働力確保が課題であるが、建設産業の就労者人口の減少や、近年の働き方改革による労働時間の短縮によって困難な状況にあるほか、廃材等が多量に発生するという問題がある。
その他、道路に面した直線部に、プレキャスト材による擁壁構造体が用いられる場合、現場打ちコンクリートによる擁壁構造体と比較して、仕上がり、肌面の色や質感の違いが違和感を生じさせ、外観に対する苦情から補修作業を求められることもある。
【0004】
また、プレキャスト材による擁壁構造体は、特注生産であるため、経済性が著しく低くなる。
その他、プレキャスト材による擁壁構造体を宅地用擁壁として用いる場合、宅地造成等規制法施行令第14条の規定範囲外である。
また、大臣認定製品は、製造者の技術指導、責任施工が要求されるほか、施工時には、製造者が現場に拘束されるという問題がある。
【0005】
このような課題から、これまで、多くの土留め工事では、道路に面した直線部には、プレキャスト材による擁壁構造体が設置されるのに対し、屈曲部では、現場打ちコンクリートによる重力式擁壁(無筋コンクリート)、あるいは鉄筋コンクリートL型の擁壁構造体が築造されてきた。
屈曲部に対応するプレキャスト工法(RC構造)として、例えば、次の先行技術が開示されている。
【0006】
特許文献1には、曲折部で接合される少なくとも2つのL型擁壁部材の、実質的に垂直な、夫々の縦壁と縦壁との側面同士をかみ合わせて蝶番(ヒンジ)継ぎ手となるようにし、一方のL型擁壁部材の底版の下面が、他方のL型擁壁部材の底版の上面よりも少なくともその厚み分だけ上方に位置するような高さ寸法にして、前記のようにかみ合わせたときに、前記2つのL型擁壁曲折部材の上面が、実質的に同じ高さになるようにして、2つのL型擁壁曲折部材をかみ合わせたとき、縦壁の蝶番継ぎ手部を回転中心として任意の角度に回転できるような構造としたL型擁壁曲折部材及びその曲折部材の施工方法が開示されている。
【0007】
蝶番上の継手連結した構成とすれば、コーナーの角度に自由に合わせることができ便利であるが、隣り合う擁壁の各底版は互いに干渉しあうため、角度調整を行う際に不都合が生じる、という問題がある。
【0008】
また、特許文献2には、擁壁のコーナー部分を施工するためのコンクリート製品であって、左右に隣接して配置されるコンクリート製の第1の壁体および第2の壁体と、第1の壁体および第2の壁体の隣接する側に埋設され、第1の壁体および第2の壁体の成す角度を変えられるように第1の壁体および第2の壁体を接続する接続部材であって、第1の壁体および第2の壁体の間に隙間が形成されるように埋設された接続部材とを有するコンクリート製品が開示されている。
【0009】
これによれば、第1の壁体および第2の壁体により構成されるコーナーの角度を現場で変えることができ、その後、第1の壁体および第2の壁体の間の隙間を介して、コーナーの外側および内側が一体となるようにコンクリートを打ち込み、コーナー部分をコンクリートによりシールできる。
しかし、角度調整機能を有しているが隣り合う擁壁が接続部材によって予め接続される構造であり、保管、搬送および製品自立に不具合がある。
【0010】
また、特許文献3には、コーナー部を挟んで擁壁ブロックが並置された擁壁構造の前記コーナー部に配設されるコーナー用擁壁ブロックであって、蝶番構造により連結される一組の擁壁ブロックからなり、前記各擁壁ブロックは、縦壁の一側面の略中央に形成された縦方向に伸延する凸状部を有するブロック本体と、前記凸状部を含む前記縦壁の下側面に突設された複数の鉄筋と、を有するコーナー用擁壁ブロックが開示されている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社高橋監理
不同沈下修正機
6日前
個人
潜水式土運船と土砂降ろし方法
6日前
大和クレス株式会社
斜樋管保護部材
14日前
カナデビア株式会社
サクション基礎
6日前
ジーネットワーク株式会社
二重管CFT合成杭
21日前
株式会社オーイケ
擁壁および基礎ブロック
6日前
五洋建設株式会社
鋼管矢板の接合方法
20日前
日本国土開発株式会社
堆積物移動装置
13日前
株式会社技研製作所
杭の定着方法
21日前
コベルコ建機株式会社
作業機械
13日前
株式会社小松製作所
作業機械
13日前
日本車輌製造株式会社
杭打機の制御システム
13日前
株式会社大林組
ベントナイト砕石の締固め管理方法
21日前
アロン化成株式会社
排水設備用蓋
6日前
株式会社宮本組
大深度掘削機の作業支援システム
27日前
株式会社鴻池組
地盤締固め工法
14日前
株式会社大林組
施工支援システム及び施工支援方法
21日前
株式会社竹中土木
堤体補強構造
21日前
株式会社高知丸高
水陸両用浚渫機
28日前
前田工繊株式会社
洗掘防止ユニットの撤去方法
21日前
コベルコ建機株式会社
作業機械走行システム
20日前
スエヒロシステム株式会社
小型アンカ一体型ライナー
21日前
株式会社SAICON
設備機器設置台及び設備機器設置構造
27日前
株式会社大林組
地中連続壁の構築方法及び地中連続壁
今日
株式会社大林組
構真柱の構築方法
13日前
株式会社サン・エンジニア
地盤改良機
14日前
株式会社ヤマックス
擁壁構造体と重力式擁壁構造体の築造方法
今日
株式会社竹内製作所
作業用車両
22日前
株式会社竹内製作所
作業用車両
22日前
大和ハウス工業株式会社
杭引き抜き治具
6日前
コベルコ建機株式会社
制御装置、建設機械、及びプログラム
20日前
西武ポリマ化成株式会社
ハイブリッドケーソンの底版部構造
20日前
ヤンマーホールディングス株式会社
作業機械
13日前
JFEシビル株式会社
柱と杭との接合構造
6日前
株式会社小松製作所
電動式作業機械
28日前
株式会社小松製作所
電動式作業機械
28日前
続きを見る