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公開番号
2025018674
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-06
出願番号
2023122604
出願日
2023-07-27
発明の名称
アルミニウム粗化箔及びその製造方法、並びに、積層体
出願人
東洋アルミニウム株式会社
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
C23C
28/00 20060101AFI20250130BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】本発明は、回路の断線を抑制することができ、金属めっき層と優れた密着性を示すことができ、且つ、エッチングでのハンドリング性に優れたアルミニウム粗化箔、及び、その製造方法を提供する。
【解決手段】アルミニウム箔基材又はアルミニウム合金箔基材の少なくとも片面に、アルミニウム粉末及びアルミニウム合金粉末からなる群より選択される少なくとも1種の粉末の粉末焼結層を有するアルミニウム粗化箔であって、
前記粉末焼結層の厚みが0.4μm以上4.0μm以下であり、
前記粉末焼結層の表面の十点平均粗さRzが0.4μm以上4.0μm以下であり、
前記アルミニウム粗化箔の耐力が40N/mm
2
以上である、
ことを特徴とするアルミニウム粗化箔。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アルミニウム箔基材又はアルミニウム合金箔基材の少なくとも片面に、アルミニウム粉末及びアルミニウム合金粉末からなる群より選択される少なくとも1種の粉末の粉末焼結層を有するアルミニウム粗化箔であって、
前記粉末焼結層の厚みが0.4μm以上4.0μm以下であり、
前記粉末焼結層の表面の十点平均粗さRzが0.4μm以上4.0μm以下であり、
前記アルミニウム粗化箔の耐力が40N/mm
2
以上である、
ことを特徴とするアルミニウム粗化箔。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記粉末焼結層の表面の算術平均粗さRaが0.06μm以上0.5μm以下である、請求項1に記載のアルミニウム粗化箔。
【請求項3】
前記粉末焼結層の表面の算術平均粗さRaが0.06μm以上0.3μm以下である、請求項1に記載のアルミニウム粗化箔。
【請求項4】
前記粉末焼結層の表面の十点平均粗さRzが0.4μm以上2.0μm以下である、請求項1に記載のアルミニウム粗化箔。
【請求項5】
前記粉末焼結層の厚みが0.4μm以上2.0μm以下である、請求項1に記載のアルミニウム粗化箔。
【請求項6】
前記アルミニウム箔基材又は前記アルミニウム合金箔基材の厚みが9μm以上50μm以下である、請求項1に記載のアルミニウム粗化箔。
【請求項7】
金属めっき工程を含むプリント配線基板の製造用である、請求項1に記載のアルミニウム粗化箔。
【請求項8】
請求項1に記載のアルミニウム粗化箔の前記粉末焼結層の表面に、更に、表面層を有することを特徴とする積層体。
【請求項9】
前記表面層は、金属めっき層、又は、樹脂層である、請求項8に記載の積層体。
【請求項10】
アルミニウム粗化箔の製造方法であって、
(1)アルミニウム箔基材又はアルミニウム合金箔基材の少なくとも片面に、アルミニウム粉末及びアルミニウム合金粉末からなる群より選択される少なくとも1種の粉末を含むペースト組成物の皮膜を形成する第1工程、
(2)前記皮膜を560℃以上660℃以下の温度で焼結して焼結材を作製する第2工程、及び、
(3)前記焼結材にロールプレスを施す第3工程
を含むことを特徴とする製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウム粗化箔及びその製造方法、並びに、積層体に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、プリント配線基板等の電子部品には、金属回路が形成されている。このような金属回路を形成するための金属として、主に銅が用いられている。
【0003】
近年、コストダウン、軽量化等を目的として、金属回路を形成するための金属として、アルミニウムを用いることが検討されている。当該アルミニウムは銅と比較して軽量で安価な金属であるが、表面に存在する酸化被膜が半田との接合を妨げてしまうため、アルミニウムの表面に直接半田付けを行っても接合強度が十分ではないという問題がある。
【0004】
アルミニウム表面に半田による接合を行う場合、接合強度を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1では、亜鉛置換めっきにより亜鉛層を形成し、その上にニッケルめっき層を形成する方法が開示されている。この亜鉛置換めっきによる亜鉛層の形成を行うことにより、アルミニウム基材とニッケルめっき層との間の密着性を確保することが提案されている。
【0006】
また、本発明者は、アルミニウム基材の表面を特定の形状に粗化することで、亜鉛置換めっきを形成しなくてもニッケルめっき層等の金属めっき層との密着性が向上することを見出した。当該方法によれば、めっきのコストおよび環境負荷の低減が可能となる。
【0007】
プリント配線基板への部品実装等、半田による接合を必要とする分野において、銅からアルミニウムに置き換えていくためには、アルミニウム上へのめっきの工程の簡略化が重要である。上記方法によれば、亜鉛置換めっきの省略が可能となるが、プリント配線基板への適用には検討の余地がある。上記方法ではニッケルめっき層とアルミニウム基材との界面において互いに厚み方向へ突出した錨状部を備えることで、密着性が向上する。当該ニッケルめっきとアルミニウム基材との積層体をプリント配線基板に用いる際に、積層体作製後に回路エッチングを施すと、エッチング端面でニッケル/アルミニウム界面が外部に露出することとなる。異種金属間の接点が外部に露出することでガルバニック腐食の危険性が高まり、回路としての信頼性に悪影響を及ぼすという問題がある。
【0008】
また、本発明者は、アルミニウム基材を回路エッチングした後、アルミニウム表面を錨状部が形成された粗面に処理し、次いで、ニッケルめっきを施して積層体とする方法によれば、回路のエッチング端面も全てニッケルめっきに覆われるため、腐食が抑制されることを見出した。しかしながら、回路エッチングの後に化学エッチングでアルミニウムを粗化すると、細線に形成された配線部が断線してしまうという問題がある。また、アルミニウム基材表面を粗化した後に回路エッチングを施し、次いで、ニッケルめっきを施す方法によっても腐食・断線を抑制することができるが、改善の余地がある。
【0009】
また、回路エッチングでは、まずアルミニウム基材上に目的の配線形状となるようレジスト膜を形成する。次いで、レジスト膜を形成しなかった部分のアルミニウムを酸、又は、アルカリ溶液によって溶解し、最後にレジスト膜を剥離することで目的のアルミニウム配線が形成される。アルミニウム基材の表面を粗化した後、その上にレジスト膜を形成した場合、アルミニウム基材表面の粗化部分とレジスト膜との間に隙間が生じることになる。酸、又はアルカリ溶液によるアルミニウムの溶解の際に、当該隙間から酸、又はアルカリ溶液が侵入し、アルミニウム配線部を過剰に溶解して断線するという問題がある。
【0010】
アルミニウム基材表面の粗化部分の深さを極力小さくすることで、断線リスクを低減することができると考えられる。しかしながら、化学エッチングによる粗化方法では均一に浅く表面を荒らすことが困難である。粗化部分の深さを小さくエッチングしようとすると、エッチング部と未エッチング部が混在する不均一な表面となる。当該表面の上に金属めっきをすると、金属めっき層の表面も不均一となってしまうという問題がある。
(【0011】以降は省略されています)
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