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公開番号2025018426
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023122116
出願日2023-07-27
発明の名称車両側部構造
出願人スズキ株式会社
代理人個人,個人
主分類B62D 25/08 20060101AFI20250130BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】シートベルトリトラクタが固定されるピラーのインナパネルの強度を、重量増加を伴わずに高めることができる車両側部構造を提供する。
【解決手段】車両側部構造100では、ピラー104のインナパネル110は、シートベルト112が通過する開口部114からシートベルトが延びる側に離間して設けられシートベルトリトラクタ106が固定された固定部122と、シートベルトが延びる方向に沿って開口部の下縁126から延び、この方向に沿って固定部を通る直線Bに線対称でありシートベルトの幅Cの範囲内に位置する平行な第1ビード132a、132bと、シートベルトが延びる方向に沿って開口部の下縁から延び、第1ビードよりも固定部からシートベルトの幅方向に離れて直線Bに線対称でありシートベルトの幅の範囲外に位置する平行な第2ビード134a、134bとを有し、第1ビード、第2ビードは固定部よりも開口部から離れた位置まで延びる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
車両側部のピラーの車内側の面を構成するインナパネルと、
前記インナパネルの車外側に固定されシートベルトの引き出しおよび巻き取りを行うシートベルトリトラクタとを備える車両側部構造において、
前記インナパネルは、
前記シートベルトリトラクタから引き出されたシートベルトが通過する開口部と、
前記開口部から前記シートベルトが延びる側に離間して設けられ前記シートベルトリトラクタが固定された固定部と、
前記シートベルトが延びる方向に沿って前記開口部の下縁から延びる互いに平行な一対の第1ビードであって、前記シートベルトが延びる方向に沿って前記固定部を通る直線について線対称な位置に形成され、前記シートベルトの幅の範囲内に位置している第1ビードと、
前記シートベルトが延びる方向に沿って前記開口部の下縁から延びる互いに平行な一対の第2ビードであって、前記一対の第1ビードよりも前記固定部から前記シートベルトの幅方向に離れていて前記直線について線対称な位置に形成され、前記シートベルトの幅の範囲外に位置している第2ビードとを有し、
前記第1ビードおよび前記第2ビードは、前記固定部よりも前記開口部から離れた位置まで延びていることを特徴とする車両側部構造。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記インナパネルはさらに、前記開口部の下縁に沿って形成され車内側に膨出した膨出部を有し、
前記膨出部は、前記開口部の下縁の両端に位置する角部を囲むように回り込んで延びていて、
前記第1ビードおよび前記第2ビードは、前記膨出部に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の車両側部構造。
【請求項3】
前記インナパネルはさらに、
前記一対の第1ビードよりも前記固定部から前記シートベルトの幅方向に離れていて前記開口部の下縁に平行に延びる一対の第3ビードであって、前記固定部よりも前記開口部から離れて前記直線について線対称な位置に形成され前記第1ビードおよび前記第2ビードと交差する第3ビードと、
前記一対の第1ビードの間で前記固定部よりも前記開口部から離れて円弧状に形成され前記第1ビードおよび前記第3ビードとは非連続な第4ビードとを有することを特徴とする請求項1または2に記載の車両側部構造。
【請求項4】
当該車両側部構造はさらに、前記インナパネルの車外側に固定され前記固定部の周囲に側面視で重なるパッチを備え、
前記インナパネルはさらに、前記直線について線対称な位置に形成され前記パッチを溶接する一対の溶接部を有し、
前記溶接部は、前記膨出部、前記第1ビード、前記第2ビードおよび前記第3ビードに囲まれた位置に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両側部構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両側部構造に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
自動車などの車両側部には、ルーフ(屋根)を支えるピラー(支柱)が設けられている。ピラーは、車両側部の外面に露出するアウタパネルと、その車内側に接合され車内側の面を構成するインナパネルとを備える。
【0003】
ピラーのインナパネルには、シートベルトの引き出しおよび巻き取りを行うシートベルトリトラクタが固定される場合がある(例えば特許文献1)。このような場合、シートベルトの引き出しおよび巻き取りや走行中の車両の振動によって、ピラーのインナパネルに荷重が入力され局所的な変形が生じる可能性がある。このため、シートベルトリトラクタが固定されるインナパネルの強度を高める必要がある。
【0004】
特許文献1には、車両のサイドパネル構造が記載されている。この構造では、ピラーのインナパネルに開口部を形成し、開口部の縁部にシートベルトリトラクタの取付け部を締結して支持する支持部を形成している。支持部は、インナパネルの室内側の面と取付パネルとを有し、インナパネルおよび取付けパネルによってシートベルトリトラクタの取付け部を挟持している。
【0005】
特許文献1では、支持部の取付けパネルをインナパネルに沿って配置することにより、インナパネルは板厚の薄いものでもよくなる、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2001-163258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし特許文献1のサイドパネル構造は、ピラーのインナパネルに補強部材としての取付パネルを追加してシートベルトリトラクタを固定しているため、重量増加やコスト増加を招いてしまう。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑み、シートベルトリトラクタが固定されるピラーのインナパネルの強度を、重量増加を伴わずに高めることができる車両側部構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の代表的な構成は、車両側部のピラーの車内側の面を構成するインナパネルと、インナパネルの車外側に固定されシートベルトの引き出しおよび巻き取りを行うシートベルトリトラクタとを備える車両側部構造において、インナパネルは、シートベルトリトラクタから引き出されたシートベルトが通過する開口部と、開口部からシートベルトが延びる側に離間して設けられシートベルトリトラクタが固定された固定部と、シートベルトが延びる方向に沿って開口部の下縁から延びる互いに平行な一対の第1ビードであって、シートベルトが延びる方向に沿って固定部を通る直線について線対称な位置に形成され、シートベルトの幅の範囲内に位置している第1ビードと、シートベルトが延びる方向に沿って開口部の下縁から延びる互いに平行な一対の第2ビードであって、一対の第1ビードよりも固定部からシートベルトの幅方向に離れていて直線について線対称な位置に形成され、シートベルトの幅の範囲外に位置している第2ビードとを有し、第1ビードおよび第2ビードは、固定部よりも開口部から離れた位置まで延びていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、シートベルトリトラクタが固定されるピラーのインナパネルの強度を、重量増加を伴わずに高めることができる車両側部構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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