TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025017262
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-05
出願番号2023120306
出願日2023-07-24
発明の名称流動化処理材及び流動化処理材の製造方法
出願人株式会社竹中工務店
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C04B 18/16 20230101AFI20250129BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】解体コンクリートガラから得られた廃材を用いた、流動性、及び、固化物の一軸圧縮強度が良好な流動化処理材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】炭酸ガスと地盤改良体ガラの破砕物との反応生成物である炭酸ガス固定化粒子及び炭酸ガスと固化材含有汚泥の破砕物の反応生成物である炭酸ガス固定化粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種と、固化材と、水とを含む流動化処理材及びその製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭酸ガスと地盤改良体ガラの破砕物との反応生成物である炭酸ガス固定化粒子、及び、炭酸ガスと固化材含有汚泥の破砕物の反応生成物である炭酸ガス固定化粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種と、固化材と、水とを含む流動化処理材。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記地盤改良体ガラの破砕物、及び、前記固化材含有汚泥の破砕物が土質材料を含み、前記炭酸ガス固定化粒子の最大粒径が、20mm以下である請求項1に記載の流動化処理材。
【請求項3】
固化材の含有量が、前記流動化処理材の全固形分に対し、4.0質量%~20.0質量%である請求項1又は請求項2に記載の流動化処理材。
【請求項4】
地盤改良体ガラ及び固化材含有汚泥から選ばれる少なくとも1種を粉砕し、最大粒径20mm以下の破砕物を得る工程Iと、
工程Iで得られた、前記破砕物に、炭酸ガスを接触させ、炭酸ガス固定化粒子を得る工程IIと、
得られた炭酸ガス固定化粒子の少なくとも1種と、固化材と、水とを混合して流動化処理材を得る工程IIIと、を含む流動化処理材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、流動化処理材及び流動化処理材の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
構造物基礎、地中構造物及び都市の各種ライフライン等の埋戻し、裏込め等を行うため、流動化処理材が用いられる。
従来、流動化処理材としては、例えば、建設現場で発生した泥土、残土、汚泥、及び砂(以下、現地発生土とも称する)等に対し、セメント系あるいは石灰系の固化材を添加してなる混合物を水に分散して得られたスラリーが用いられている。使用態様としては、建設現場等で発生した現地発生土に水と固化材とを加えて混合攪拌して調製したスラリーを埋め戻し現場に注入して使用する土砂埋戻し充填工法が挙げられる。
また、廃棄物を有効利用するという観点からは、焼却灰、溶融スラグ等の廃棄物を混入させて流動化処理材とし、廃棄物の再資源化を図る技術も提案されている。
流動化処理材の固化材の代表的な成分であるセメントは、セメント製造のための原材料及び焼成により、二酸化炭素を多く排出することから、二酸化炭素の削減が求められている。
一つの方法としては、構造物の解体に際して排出される解体コンクリートを、コンクリート原料に使用する方法が挙げられる。
固化材としてセメントを用いて得た流動化処理材は、製造時に固化材としてセメントを適切な量で混合攪拌し、経時により硬化することにより所定の強度を発揮する。しかし、単に、セメントの使用量を削減すると、得られる固化物の圧縮強度が低下する、或いは、現地発生土の組成が変動し、固化物の圧縮強度が安定しないという問題がある。
近年、建造物の構築に用いられるコンクリートへの解体コンクリートの様々な利用について検討されてきてはいるが、流動化処理材への解体コンクリートの適用に対する着目がないのが現状である。
【0003】
特許文献1には、コンクリート廃材から再生骨材を製造する際に副次発生する微粉末(再生微粉末とも称する)をセメントクリンカーに微量添加して再生微粉末の用途を拡大すること技術が記載されている。ここで、再生微粉末は炭酸化が進行したものが得られるセメントの強度向上の観点から好ましいと記載されているが、添加量は、セメントクリンカーに対し、5質量%程度に過ぎず、効率的な再生微粉末の有効利用とは言い難い。
また、特許文献2には、コンクリート廃材から得られた微粉末に着目し、微粉末の炭酸化に応じた用途に適用するとの開示があり、セメント原料の一部としてリサイクル利用する方法が提案されている。特許文献1に記載の方法では、水酸化カルシウムを殆ど含まない、炭酸化が進行した廃コンクリート微粉末を、セメント原料であるセメントクリンカーに微量添加する方法が記載され、廃コンクリート微粉末のリサイクル利用を拡大することができるとされている。
【0004】
特許文献2には、廃コンクリート材の炭酸化状態を考慮して、廃コンクリート材から再生細骨材と廃コンクリート微粉末とを分離し、炭酸化に応じてリサイクル材料として用いる技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-254503号公報
特開2012-17227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
コンクリート構造物の解体等によって生じるコンクリート廃棄物のセメントへの再利用は、二酸化炭素排出の低減に有用であるが、特許文献1及び特許文献2に記載の方法では、僅かなリサイクル利用を達成するに過ぎないという問題がある。
【0007】
本開示の一実施形態の課題は、流動性、及び、固化物の一軸圧縮強度が良好な流動化処理材を提供することである。
本開示の別の実施形態の課題は、流動化処理材の好適な製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題の解決手段は、以下の態様を含む。
【0009】
<1> 炭酸ガスと地盤改良体ガラの破砕物との反応生成物である炭酸ガス固定化粒子、及び、炭酸ガスと固化材含有汚泥の破砕物の反応生成物である炭酸ガス固定化粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種と、固化材と、水とを含む流動化処理材。
前記第1の態様の流動化処理材においては、地盤改良体ガラ及び固化材含有汚泥を粉砕して得た粒子に炭酸ガスが固定化されている炭酸ガス固定化粒子を含むことで、流動性が良好であり、従来の流動化処理材に比較して、固化材の含有量がより少なくても流動化処理材の固化物の圧縮強度がより向上する。
また、副次的効果として、地盤改良体ガラ、固化材含有汚泥等の従来リサイクルが困難であった廃材のリサイクル用途として有望であり、流動化処理材における固化材の含有量を低減できる。更に、流動化処理材が炭酸ガス固定化粒子を含むことで、流動化処理材に炭酸ガスを固定化することができる。
【0010】
<2> 前記地盤改良体ガラの破砕物、及び、前記固化材含有汚泥の破砕物が土質材料を含み、前記炭酸ガス固定化粒子の最大粒径が、20mm以下である<1>に記載の流動化処理材。
前記第2の態様では、従来のコンクリート廃材のうち、リサイクルが困難であった結合材と土、砂等の土質粒子とを含む廃材のリサイクル用途が拡大される。結合材と土、砂等の土質粒子とを含む粒子と炭酸ガスとの反応生成物である炭酸ガス固定化粒子を含むことで、未処理の廃材を含む場合に比較し、流動性がより向上し、更に、流動化処理材の固化物の圧縮強度が向上する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社竹中工務店
建物
8日前
株式会社竹中工務店
外壁構造
21日前
株式会社竹中工務店
振れ止め構造
14日前
株式会社竹中工務店
落下防止ネット
7日前
株式会社竹中工務店
スラブの施工方法、及び梁部材
20日前
株式会社竹中工務店
木質壁施工方法、及び木質壁接合構造
20日前
株式会社竹中工務店
木質壁設置構造、及び木質壁の施工方法
20日前
株式会社竹中工務店
流動化処理材及び流動化処理材の製造方法
8日前
株式会社竹中工務店
流動化処理材及び流動化処理材の製造方法
8日前
株式会社竹中工務店
建物の振動性状推定方法、プログラム及び建物の振動性状推定システム
14日前
ケミカルグラウト株式会社
未固結土壌試料採取装置
20日前
株式会社竹中工務店
ライフサイクル評価装置、ライフサイクル評価方法、及びライフサイクル評価プログラム
20日前
株式会社トクヤマ
水硬性組成物
3か月前
三商株式会社
セメントモルタル組成物
今日
個人
高物性セラミックス体とその製造法
21日前
花王株式会社
水硬性組成物
24日前
花王株式会社
水硬性組成物
24日前
サンノプコ株式会社
焼成用スラリー
2か月前
株式会社大木工藝
活性炭成形体の製造方法
3か月前
三井住友建設株式会社
水硬性化合物
24日前
花王株式会社
セメント系用粉塵低減剤
21日前
タイハクマテリアルズ株式会社
化粧仕上塗材
2か月前
東ソー株式会社
ジルコニア焼結体及びその製造方法
24日前
東京窯業株式会社
蓄熱体の製造方法及び蓄熱体
2か月前
株式会社MARUWA
窒化アルミニウム焼結体
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物用プレミックス
23日前
TOTO株式会社
陶器素地材料
今日
五洋建設株式会社
炭素貯留人工石・ブロック
23日前
デンカ株式会社
防錆剤及び防錆処理方法
20日前
TOTO株式会社
基材と釉薬層とを備えた部材の表面処理方法
20日前
日本製紙株式会社
剥離防止剤
24日前
株式会社Polyuse
造形物の製造方法
3か月前
信越化学工業株式会社
炭化金属被覆炭素材料
3か月前
東ソー株式会社
フッ素含有イットリウム焼結体及びその製造方法
2か月前
株式会社ワールドラボ
酸化物セラミックス及びその製造方法
1か月前
個人
改質フライアッシュ
2か月前
続きを見る