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公開番号2025017223
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-05
出願番号2023120219
出願日2023-07-24
発明の名称シーラント樹脂組成物およびその用途
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08L 23/10 20060101AFI20250129BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明の課題は、延伸時の耐白化性に優れ、ヒートシール強度が良好で、且つ、熱処理後も、耐べたつき性、外観保持性およびヒートシール強度が良好であるシーラントフィルムを製造し得る、シーラント樹脂組成物を提供することにある。
【解決手段】下記要件(a1)~(a4)を満たすプロピレン・α-オレフィン共重合体(A)と、融点が110~170℃でありアイソタクティックペンタッド分率が90%以上であるプロピレン系重合体(B)とを含有するシーラント樹脂組成物(X)。
(a1)プロピレンから導かれる構成単位(i)の含有量が51~95モル%、プロピレンを除く炭素原子数2~20のα-オレフィンから導かれる構成単位(ii)の含有量が5~49モル%である。(a2)溶出ピークが10~55℃である。(a3)-20℃以下の溶出成分の比率が80質量%以下である。(a4)融点が50~100℃である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記要件(a1)~(a4)を満たすプロピレン・α-オレフィン共重合体(A)と、
下記要件(b1)~(b2)を満たすプロピレン系重合体(B)と
を含有するシーラント樹脂組成物(X)。
(a1):プロピレンから導かれる構成単位(i)、プロピレンを除く炭素原子数2~20のα-オレフィンから導かれる構成単位(ii)の合計を100モル%としたとき、前記構成単位(i)の含有量が51~95モル%、前記構成単位(ii)の含有量が5~49モル%である。
(a2):結晶化溶出分別クロマトグラフィー測定において、溶出ピークが10~55℃である。
(a3):結晶化溶出分別クロマトグラフィー測定において、-20℃以下の溶出成分の比率が80質量%以下である。
(a4):示差走査熱量計により測定した融点が50~100℃である。
(b1):示差走査熱量計により測定した融点が110~170℃である。
(b2):アイソタクティックペンタッド分率が90%以上である。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(A)が、
プロピレン・エチレン共重合体(A1)、
プロピレン・1-ブテン共重合体(A2)、
プロピレン・1-オクテン共重合体(A3)および
プロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体(A4)
よりなる群から選ばれる1種以上からなる、請求項1に記載のシーラント樹脂組成物(X)。
【請求項3】
エチレン系重合体(C)をさらに含む、請求項1に記載のシーラント樹脂組成物(X)。
【請求項4】
前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(A)を1~50質量%、前記プロピレン系重合体(B)を30~99質量%の範囲で含み、かつ、エチレン系重合体(C)を0~20質量%の範囲で含む(但し、プロピレン・α-オレフィン共重合体(A)、プロピレン系重合体(B)、および、エチレン系重合体(C)の合計を100質量%とする)、請求項1に記載のシーラント樹脂組成物(X)。
【請求項5】
請求項1に記載のシーラント樹脂組成物(X)を含む層を少なくとも1層含む、シーラントフィルム。
【請求項6】
請求項1に記載のシーラント樹脂組成物(X)を含むシーラント層と、基材層とが積層されてなる積層体であって、前記基材層が、ポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリオレフィンとガスバリヤー性樹脂フィルムとの積層フィルム、金属箔、紙、および蒸着フィルムとからなる群から選ばれる少なくとも一つの基材フィルムからなる積層体。
【請求項7】
前記シーラント層と前記基材層とが、溶融押出ラミネート法、熱ラミネート法、ドライラミネート法のいずれかにより貼り合わされている、請求項6に記載の積層体。
【請求項8】
基材フィルムがアルミニウム箔である、請求項6に記載の積層体。
【請求項9】
請求項6~8のいずれかに記載の積層体を含む包装体。
【請求項10】
請求項9に記載の包装体を含むリチウムイオン電池。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シーラント樹脂組成物およびその用途に関する。詳しくは、本発明は、プロピレン・α-オレフィン共重合体と、プロピレン系重合体とを含むシーラント樹脂組成物およびその用途に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
ヒートシール性を有するシーラント樹脂組成物、シーラントフィルムを構成する樹脂として、α-オレフィン系樹脂が広く利用されている。たとえば、包装材用途のシーラントフィルムとしては、プロピレン系共重合体にエチレン系共重合体をブレンドした組成物やエチレン系共重合体のみを使用したフィルムなどが使用されている。
特許文献1には、ポリプロピレン樹脂、エチレン・α-オレフィンランダム共重合体および1-ブテン・α-オレフィンランダム共重合体を含むシーラントフィルムを含む、低温ヒートシール性に優れた積層体が記載されている。また特許文献2には、エチレンと炭素数4~10のα-オレフィンとの共重合体と、ポリプロピレンとを含有する、易開封性のシーラントフィルムが開示されている。
しかしながら、用途によってはヒートシール強度が不十分であるという問題や、二次加工における延伸時の耐白化性、熱処理後のヒートシール強度が充分でないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-221884号公報
特開2020-114908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、延伸時の耐白化性に優れ、ヒートシール強度が良好で、且つ、熱処理後も、耐べたつき性、外観保持性およびヒートシール強度が良好であるシーラントフィルムを製造し得る、シーラント樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、たとえば以下の〔1〕~〔11〕に関する。
〔1〕
下記要件(a1)~(a4)を満たすプロピレン・α-オレフィン共重合体(A)と、
下記要件(b1)~(b2)を満たすプロピレン系重合体(B)と
を含有するシーラント樹脂組成物(X)。
(a1):プロピレンから導かれる構成単位(i)、プロピレンを除く炭素原子数2~20のα-オレフィンから導かれる構成単位(ii)の合計を100モル%としたとき、前記構成単位(i)の含有量が51~95モル%、前記構成単位(ii)の含有量が5~49モル%である。
(a2):結晶化溶出分別クロマトグラフィー測定において、溶出ピークが10~55℃である。
(a3):結晶化溶出分別クロマトグラフィー測定において、-20℃以下の溶出成分の比率が80質量%以下である。
(a4):示差走査熱量計により測定した融点が50~100℃である。
(b1):示差走査熱量計により測定した融点が110~170℃である。
(b2):アイソタクティックペンタッド分率が90%以上である。
【0006】
〔2〕
前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(A)が、
プロピレン・エチレン共重合体(A1)、
プロピレン・1-ブテン共重合体(A2)、
プロピレン・1-オクテン共重合体(A3)および
プロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体(A4)
よりなる群から選ばれる1種以上からなる、〔1〕に記載のシーラント樹脂組成物(X)。
【0007】
〔3〕
エチレン系重合体(C)をさらに含む、〔1〕または〔2〕に記載のシーラント樹脂組成物(X)。
〔4〕
前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(A)を1~50質量%、前記プロピレン系重合体(B)を30~99質量%の範囲で含み、かつ、エチレン系重合体(C)を0~20質量%の範囲で含む(但し、プロピレン・α-オレフィン共重合体(A)、プロピレン系重合体(B)、および、エチレン系重合体(C)の合計を100質量%とする)、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載のシーラント樹脂組成物(X)。
【0008】
〔5〕
〔1〕~〔4〕のいずれかに記載のシーラント樹脂組成物(X)を含む層を少なくとも1層含む、シーラントフィルム。
〔6〕
〔1〕~〔4〕のいずれかに記載のシーラント樹脂組成物(X)を含むシーラント層と、基材層とが積層されてなる積層体であって、基材層が、ポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリオレフィンとガスバリヤー性樹脂フィルムとの積層フィルム、金属箔、紙、および蒸着フィルムとからなる群から選ばれる少なくとも一つの基材フィルムからなる積層体。
【0009】
〔7〕
前記シーラント層と前記基材層とが、溶融押出ラミネート法、熱ラミネート法、ドライラミネート法のいずれかにより貼り合わされている、
〔6〕に記載の積層体。
〔8〕
基材フィルムがアルミニウム箔である、〔6〕または〔7〕に記載の積層体。
【0010】
〔9〕
〔6〕~〔8〕のいずれかに記載の積層体を含む包装体。
〔10〕
〔9〕に記載の包装体を含むリチウムイオン電池。
〔11〕
〔5〕に記載のシーラントフィルムを含む蓄電デバイス。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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