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公開番号2025030366
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023135598
出願日2023-08-23
発明の名称積層体およびその製造方法
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類B32B 27/32 20060101AFI20250228BHJP(積層体)
要約【課題】基材層と4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む層との密着性が高く、さらに製造工程におけるエージング温度が低い積層体、およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】基材層(I)と、下記要件(a)~(c)を満たす4-メチル-1-ペンテン系重合体(A)、および前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(A)以外のオレフィン系重合体(B)を含む層(II)と、を含む積層体。
(a)示差走査熱量計(DSC)で測定した融点(Tm)が、180℃を超え220℃以下である;
(b)示差走査熱量計(DSC)で測定した融解(吸熱)曲線における吸熱終了温度(TmE)が、230℃以下である;
(c)示差走査熱量計(DSC)で測定した結晶化(発熱)曲線における発熱開始温度(TcS)が、210℃以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基材層(I)と、
下記要件(a)~(c)を満たす4-メチル-1-ペンテン系重合体(A)、および前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(A)以外のオレフィン系重合体(B)を含む層(II)と、
を含む積層体。
(a)示差走査熱量計(DSC)で測定した融点(Tm)が、180℃を超え220℃以下である;
(b)示差走査熱量計(DSC)で測定した融解(吸熱)曲線における吸熱終了温度(TmE)が、230℃以下である;
(c)示差走査熱量計(DSC)で測定した結晶化(発熱)曲線における発熱開始温度(TcS)が、210℃以下である。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記基材層(I)が、示差走査熱量計(DSC)で測定した融点(Tm)が200℃以下であるポリオレフィンを含む、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記基材層(I)における融点(Tm)が200℃以下である前記ポリオレフィンが、ポリプロピレンおよびポリエチレンからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項2に記載の積層体。
【請求項4】
前記層(II)における前記基材層(I)に向かう面とは反対の面における表面自由エネルギーが、32mN/m以下である、請求項1に記載の積層体。
【請求項5】
前記オレフィン系重合体(B)が、オレフィン系熱可塑性エラストマーを含む、請求項1に記載の積層体。
【請求項6】
前記層(II)が、前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(A)100質量部に対し、前記オレフィン系重合体(B)を100~4000質量部含む、請求項1に記載の積層体。
【請求項7】
前記オレフィン系熱可塑性エラストマーの一部または全部が、極性基含有単量体でグラフト変性されたグラフト変性オレフィン系熱可塑性エラストマーである、請求項5に記載の積層体。
【請求項8】
前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(A)の135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.5~5.0dl/gである、請求項1に記載の積層体。
【請求項9】
前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(A)は、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位(i)と、所望により、炭素数2~20のα-オレフィン(ただし、4-メチル-1-ペンテンを除く。)から導かれる構成単位(ii)と、を含み、
前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(A)における、
前記構成単位(i)の含有量(U1)が84~100モル%であり、
前記構成単位(ii)の含有量(U2)が0~16モル%である(ただし、前記U1および前記U2の合計を100モル%とする。)、
請求項1に記載の積層体。
【請求項10】
前記構成単位(ii)が、炭素数6~18のα-オレフィン(ただし、4-メチル-1-ペンテンを除く。)から導かれる構成単位である、請求項9に記載の積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、積層体およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
4-メチル-1-ペンテン系重合体は、表面張力が低く、離型性に優れ、かつ耐熱性も高い。このため、4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む層と基材層とを含む積層体は、産業用離型フィルムとして用いられる(例えば、特許文献1~2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-34258号公報
特開2023-73865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
4-メチル-1-ペンテン系重合体をそのまま基材と組み合わせ、積層体を形成しても、4-メチル-1-ペンテン系重合体は基材との密着性に劣る傾向がある。また、製造コスト等の観点から、エージング温度が室温(23℃)に近い温度で製造できる積層体が望ましい。
そこで本開示は、基材層と4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む層との密着性が高く、さらに製造工程におけるエージング温度が低い積層体、およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の積層体の一態様は、基材層(I)と、下記要件(a)~(c)を満たす4-メチル-1-ペンテン系重合体(A)、および前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(A)以外のオレフィン系重合体(B)を含む層(II)と、を含む。
(a)示差走査熱量計(DSC)で測定した融点(Tm)が、180℃を超え220℃以下である;
(b)示差走査熱量計(DSC)で測定した融解(吸熱)曲線における吸熱終了温度(TmE)が、230℃以下である;
(c)示差走査熱量計(DSC)で測定した結晶化(発熱)曲線における発熱開始温度(TcS)が、210℃以下である。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、基材層と4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む層との密着性が高く、さらに製造工程におけるエージング温度が低い積層体、およびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、一実施形態の積層体の断面図である。
図2は、一実施形態の積層体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示において数値範囲に関する「A~B」との記載は、特に断りがなければ、A以上B以下であることを表す。例えば、「10~20%」との記載は、10%以上20%以下を意味する。
また、本開示における各種モノマーは、化石原料由来であってもよく、バイオマス由来であってもよい。
【0009】
以下、本開示の積層体について詳細に説明する。
本開示の積層体は、基材層(I)と、下記要件(a)~(c)を満たす4-メチル-1-ペンテン系重合体(A)および前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(A)以外のオレフィン系重合体樹脂(B)を含む層(II)と、を含む。
【0010】
[基材層(I)]
基材層(I)は、例えば、熱可塑性樹脂を主成分として含む。主成分とは、当該層中に含有される成分のうち最も質量分率が多い成分のことを意味する。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステルおよびポリアミドが挙げられる。ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4-メチル-1-ペンテンおよびポリブテンが挙げられる。ポリエチレンとしては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレンおよび線状低密度ポリエチレンが挙げられる。ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートが挙げられる。ポリアミドとしては、例えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド12およびポリアミド6-66共重合体が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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