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公開番号
2025057437
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-09
出願番号
2023167137
出願日
2023-09-28
発明の名称
変異型プリンヌクレオシドホスホリラーゼ
出願人
三井化学株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12N
15/54 20060101AFI20250402BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】ニコチンアミドリボシドを効率よく生成できる変異型プリンヌクレオシドホスホリラーゼを提供する。
【解決手段】(a)特定のアミノ酸配列、(b)(a)のアミノ酸配列において、1又は複数のアミノ酸の置換、欠失、挿入もしくは付加を含むアミノ酸配列、又は(c)(a)のアミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列、を有する野生型プリンヌクレオシドホスホリラーゼのアミノ酸配列において、1又は複数のアミノ酸変異を有し、且つ、ニコチンアミドリボシドを生成する活性が、前記野生型プリンヌクレオシドホスホリラーゼよりも高い、変異型プリンヌクレオシドホスホリラーゼ。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列、
(b)配列番号1に記載のアミノ酸配列において、1又は複数のアミノ酸の置換、欠失、挿入もしくは付加を含むアミノ酸配列、又は
(c)配列番号1に記載のアミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列、
を有する野生型プリンヌクレオシドホスホリラーゼのアミノ酸配列において、1又は複数のアミノ酸変異を有し、且つ、ニコチンアミドリボシドを生成する活性が、前記野生型プリンヌクレオシドホスホリラーゼよりも高い、変異型プリンヌクレオシドホスホリラーゼ。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記野生型プリンヌクレオシドホスホリラーゼのアミノ酸配列が、配列番号1に記載のアミノ酸配列である、請求項1に記載の変異型プリンヌクレオシドホスホリラーゼ。
【請求項3】
配列番号1に記載のアミノ酸配列における、6、36、49、109、118、147、159、181、183、186、201、207、237、238、239、242、243、249、251及び255番目のアミノ酸残基に相当するアミノ酸残基からなる群より選択される少なくとも1つにアミノ酸変異を有する、請求項1に記載の変異型プリンヌクレオシドホスホリラーゼ。
【請求項4】
配列番号1に記載のアミノ酸配列における、186及び/又は207番目のアミノ酸残基に相当するアミノ酸残基の変異を少なくとも含む、請求項3に記載の変異型プリンヌクレオシドホスホリラーゼ。
【請求項5】
配列番号1に記載のアミノ酸配列における、159及び/又は243番目のアミノ酸残基に相当するアミノ酸残基の変異を少なくとも含む、請求項3に記載の変異型プリンヌクレオシドホスホリラーゼ。
【請求項6】
配列番号1に記載のアミノ酸配列における、36、49、237及び/又は249番目のアミノ酸残基に相当するアミノ酸残基の変異を少なくとも含む、請求項3又は5に記載の変異型プリンヌクレオシドホスホリラーゼ。
【請求項7】
配列番号1に記載のアミノ酸配列における、6及び/又は201番目のアミノ酸残基に相当するアミノ酸残基の変異を少なくとも含む、請求項3又は5に記載の変異型プリンヌクレオシドホスホリラーゼ。
【請求項8】
配列番号1に記載のアミノ酸配列における、147及び/又は255番目のアミノ酸残基に相当するアミノ酸残基の変異を少なくとも含む、請求項7に記載の変異型プリンヌクレオシドホスホリラーゼ。
【請求項9】
配列番号1に記載のアミノ酸配列における159番目に相当するアミノ酸残基のAlaが、Glu、Ser、Asp、Gly又はArgに置換されている、請求項5に記載の変異型プリンヌクレオシドホスホリラーゼ。
【請求項10】
配列番号1に記載のアミノ酸配列における243番目に相当するアミノ酸残基のAspが、Glu、Ser又はAlaに置換されている、請求項5に記載の変異型プリンヌクレオシドホスホリラーゼ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、ニコチンアミドリボシド製造用の変異型プリンヌクレオシドホスホリラーゼに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)は生物に普遍的に存在する補酵素であり、還元型又は酸化型のニコチンアミドアデニンジヌクレオチドは、細胞内の酸化還元反応に用いられる。細胞内でのニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの合成経路は大きく3つに分けられる。1つ目はトリプトファンを原料にしたde novo経路であり、2つ目はニコチンアミド又はニコチン酸からのサルベージ経路であり、3つ目はニコチンアミドリボシドからのサルベージ経路である。
【0003】
哺乳類は、ニコチンアミド又はニコチン酸からのサルベージ経路、及びニコチンアミドリボシドからのサルベージ経路からニコチンアミドアデニンジヌクレオチドを生合成することができる。
【0004】
ニコチンアミド又はニコチン酸からのサルベージ経路では、ニコチンアミドデアミナーゼ及びニコチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼにより、ニコチンアミド又はニコチン酸とホスホリボシル2リン酸(PRPP)とからニコチン酸モノヌクレオチド又はニコチンアミドモノヌクレオチドが生合成される。次いで、ニコチンアミド/ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼによるADP化反応とアミノ化反応とによってニコチンアミドアデニンジヌクレオチドが生合成される。
【0005】
ニコチンアミドリボシドからのサルベージ経路では、ニコチンアミドリボシドキナーゼにより、アデノシン三リン酸をリン酸ドナーとしてニコチンアミドモノヌクレオチドが生合成され、次いでニコチンアミド/ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼによりニコチンアミドアデニンジヌクレオチドが生合成されることが知られている。
【0006】
近年の研究では、上記生合成経路で示したニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの前駆体としてのニコチンアミドモノヌクレオチドやニコチンアミドリボシドが、細胞内のニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの量を増加させ、その結果、インスリン抵抗性や脂質異常症等の代謝異常症の改善に効果を示すことが報告されている。また、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの増加が、アルツハイマー病の原因となるβ-アミロイドの産生を低下させる効果を示すことも報告されている。
【0007】
ニコチンアミドリボシドの合成方法としては、これまでに有機合成法及び酵素合成法が報告されている。有機合成法としては、テトラアセチルリボースを出発原料としてリボース骨格の水酸基が保護化されたニコチンアミドリボシドを合成し、次いで脱保護反応を行うことでニコチンアミドリボシドを得る方法が報告されている(たとえば、非特許文献1参照)。酵素合成法としては、ペントシルトランスフェラーゼ(酵素番号EC2.4.2)に分類される酵素を用いてリボース-1-リン酸及びニコチンアミドからニコチンアミドリボシドを得る方法が報告されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
米国特許出願公開第2017/0121746号明細書
【非特許文献】
【0009】
Makarov M. V. and Migaud M. E., Syntheses and chemical properties of beta-nicotinamide riboside and its analogues and derivatives, Beilstein J. Org. Chem., 15, 401-430, 2019.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
有機合成法では、ニコチンアミドリボシドのα体とβ体の両方が合成されるため、立体選択性に課題がある。一方、酵素合成法は、保護及び脱保護のプロセスを経由する必要がない、生成物の立体選択性が高い等の点で有機合成法より優れているが、ニコチンアミドリボシドの酵素合成においては、生成効率の面で未だ改善の余地があった。
(【0011】以降は省略されています)
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