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公開番号
2025060164
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2023170717
出願日
2023-09-29
発明の名称
三次元造形用結晶性樹脂組成物及び三次元造形物
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
B29C
64/314 20170101AFI20250403BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】熱崩れと反りを抑制する三次元造形用結晶性樹脂組成物及び三次元造形物の提供。
【解決手段】固有粘度が0.81dl/g以上である、結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂を含む三次元造形用結晶性樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
固有粘度が0.81dl/g以上である、結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂を含む三次元造形用結晶性樹脂組成物。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂は、前記結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂を構成する全構成単位に対して、
テレフタル酸に由来する構成単位が47モル%以上50モル%以下、
前記テレフタル酸以外の二酸モノマーに由来する構成単位が0モル%又は3モル%未満、
エチレングリコールに由来する構成単位が47モル%以上50モル%以下、
である共重合体である、請求項1に記載の三次元造形用結晶性樹脂組成物。
【請求項3】
前記固有粘度が、0.82dl/g以上1.20dl/g以下である、請求項1に記載の三次元造形用結晶性樹脂組成物。
【請求項4】
前記結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂は、180℃における半結晶化時間範囲が230sec以上800sec以下である、請求項1に記載の三次元造形用結晶性樹脂組成物。
【請求項5】
前記結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂は、180℃における半結晶化時間に対する200℃における半結晶化時間の比(200℃/180℃)が1.6以下である、請求項1に記載の三次元造形用結晶性樹脂組成物。
【請求項6】
前記結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂は、融点が240℃以上260℃以下である、請求項1に記載の三次元造形用結晶性樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の三次元造形用結晶性樹脂組成物を用いて造形された三次元造形物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、三次元造形用結晶性樹脂組成物及び三次元造形物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、三次元造形装置(いわゆる3Dプリンター)が開発されて、様々な分野で利用されつつある。3Dプリンターによって三次元造形物を得る方式は、多様な方式が提案されている。例えば、溶融した熱可塑性樹脂を溶解ヘッドから押し出して積層造形させる熱溶解積層方式(FDM:Fused Deposition Modeling)、三次元造形用樹脂組成物材料にエネルギー源を照射して溶融結合して積層造形させる粉末床溶融結合方式(PBF:Part Bed Fusion)、粉末材料に接着剤樹脂をノズルから噴射して接着固化し積層造形させるインクジェット粉末積層方式等が挙げられる。
【0003】
上記の中でも、熱溶解積層方式の3次元プリンターは比較的安価であることから、様々な分野で利用されている。熱溶解積層方式では、一般的に、フィラメント形状に成形した樹脂を投入するフィラメント方式が用いられているが、近年では、ペレット形状に成形した樹脂を投入するペレット方式の採用も検討されている。ペレット方式では、色、フィラー、添加物等の種類や量を変更できるため、試作等が容易であり、また、フィラメント方式に比べてノズル径を広げることができる。そのため、産業用に用いられる大型造形物であっても短時間で製造することができるという利点がある。熱溶解積層方式(FDM)では、熱可塑性樹脂として、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂等が主として用いられている。
例えば、先行技術文献1~4では、熱可塑性樹脂として非晶性のポリエステル樹脂を採用した三次元造形用の材料が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2016/181995号
国際公開第2018/012539号
特開2016-204642号公報
特開2023-53430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、熱溶解積層方式において、三次元造形用の材料を用いて三次元造形物を作製すると、ノズルから吐出された直後は溶融状態で粘度が低くなり、造形中に崩れが発生する現象(以下、「熱崩れ」と称す。)が生じる傾向にあった。この現象は、二次元層を順次積層して三次元造形物を造形する熱溶解積層方式において、非晶性の樹脂を用いた場合に特に顕著であり、傾斜の付いた形状、鋭角・コーナー部では吐出された樹脂の熱によって三次元造形物の構造が崩れやすい。一方で、熱崩れを抑制するために結晶性を高めると、反りや造形品の積層間の接着不良が発生する。特に、融点の高い結晶性高分子であると、ノズル温度が高く、熱崩れと反りを両立することが難しい。
【0006】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであり、熱崩れと反りを抑制する三次元造形用結晶性樹脂組成物及び三次元造形物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1> 固有粘度が0.81dl/g以上である、結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂を含む三次元造形用結晶性樹脂組成物。
<2> 前記結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂は、前記結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂を構成する全構成単位に対して、
テレフタル酸に由来する構成単位が47モル%以上50モル%以下、
前記テレフタル酸以外の二酸モノマーに由来する構成単位が0モル%又は3モル%未満、
エチレングリコールに由来する構成単位が47モル%以上50モル%以下、
である共重合体である、<1>に記載の三次元造形用結晶性樹脂組成物。
<3> 前記固有粘度が0.82dl/g以上1.20dl/g以下である、<1>又は<2>に記載の三次元造形用結晶性樹脂組成物。
<4> 前記結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂は、180℃における半結晶化時間範囲が230sec以上800sec以下である、<1>~<3>のいずれか1つに記載の三次元造形用結晶性樹脂組成物。
<5> 前記結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂は、180℃における半結晶化時間に対する200℃における半結晶化時間の比(200℃/180℃)が1.6以下である、<1>~<4>のいずれか1つに記載の三次元造形用結晶性樹脂組成物。
<6> 前記結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂は、融点が240℃以上260℃以下である、<1>~<5>のいずれか1つに記載の三次元造形用結晶性樹脂組成物。
<7> <1>~<6>のいずれか1つに記載の三次元造形用結晶性樹脂組成物を用いて造形された三次元造形物。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、熱崩れと反りを抑制する三次元造形用結晶性樹脂組成物及び三次元造形物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
熱崩れ評価モデルである。
反り評価モデルである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、各成分の量は、三次元造形用結晶性樹脂組成物等に各成分に該当する物質が複数存在する場合は、特に断らない限り、三次元造形用結晶性樹脂組成物等に含まれる該複数の物質の合計量を意味する。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示において、発明を実施するための形態に記載の各物性値は、実施例の項目にて記載された各方法によって測定することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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