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公開番号2025066504
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-23
出願番号2023176162
出願日2023-10-11
発明の名称遮音構造体
出願人三井化学株式会社
代理人個人,個人
主分類G10K 11/172 20060101AFI20250416BHJP(楽器;音響)
要約【課題】十分な遮音性が得られ、曲面状または凹凸を有する載置面にも容易に安定的に載置でき、薄型かつ軽量で、広い周波数領域で良好な遮音性を有する遮音構造体を提供する。
【解決手段】遮音構造体1が、弾性を有する膜部2と、膜部2に立設され弾性を有する支持壁部3と、膜部2に立設されている錘部4を有する。膜部4は支持壁部3によって複数の区画5に分けられ、複数の区画5の全てまたは一部の内部に錘部4がそれぞれ位置しており、1つの区画5に1つの錘部4が配置されている。支持壁部3の高さH1は錘部4の高さH2よりも大きい。錘部4の各々が、弾性を有するばね部4A1,4B1と、ばね部4A1,4B1よりも質量が大きい質量部4A2,4B2とを有するばねマス共振器を構成している。共振周波数が異なる少なくとも2種類の錘部4A,4Bを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
弾性を有する膜部と、前記膜部に立設されており弾性を有する支持壁部と、前記膜部に立設されている錘部と、を有し、
前記膜部は前記支持壁部によって複数の区画に分けられており、複数の前記区画の全ての内部に、または複数の前記区画のうちの一部の区画の内部に、前記錘部がそれぞれ位置しており、内部に前記錘部が位置している前記区画においては、1つの前記区画に1つの前記錘部が配置されており、
前記支持壁部の、前記膜部に直交する方向に延びる高さは、前記錘部の、前記膜部に直交する方向に延びる高さよりも大きく、
前記錘部の各々が、弾性を有するばね部と、前記ばね部よりも質量が大きい質量部とを有するばねマス共振器を構成しており、
共振周波数が異なる少なくとも2種類の前記錘部を含むことを特徴とする、遮音構造体。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記質量部の質量は0.1g以上2g以下である、請求項1に記載の遮音構造体。
【請求項3】
前記ばね部のばね定数は0.5N/mm以上100N/mm以下である、請求項1または2に記載の遮音構造体。
【請求項4】
前記膜部と前記支持壁部と前記ばね部はいずれも、エネルギー弾性を有しておらずゴム弾性を有する材料と、ゴム弾性を有しておらずエネルギー弾性を有する材料と、ゴム弾性とエネルギー弾性の両方を有する材料とのうちのいずれかからなる、請求項1または2に記載の遮音構造体。
【請求項5】
前記膜部と前記支持壁部と前記ばね部はいずれも、23℃で周波数1Hz~1000Hzにおける動的貯蔵弾性率が0.01MPa以上100MPa以下である、請求項1または2に記載の遮音構造体。
【請求項6】
前記膜部と前記支持壁部と前記ばね部はいずれも、23℃で周波数1Hz~1000Hzにおける損失正接が0.01以上0.50以下である、請求項5に記載の遮音構造体。
【請求項7】
前記錘部の前記ばね部は、前記錘部の前記膜部に取り付けられている側に位置し、前記質量部は、前記錘部の前記膜部に取り付けられている側と反対側に位置する、請求項1または2に記載の遮音構造体。
【請求項8】
前記錘部の前記質量部は前記ばね部よりも体積が大きい、請求項1または2に記載の遮音構造体。
【請求項9】
前記錘部の前記質量部は前記ばね部よりも密度が大きい材料からなる、請求項1または2に記載の遮音構造体。
【請求項10】
弾性を有する膜部と、前記膜部に立設されており弾性を有する支持壁部と、前記膜部に立設されている錘部と、を有し、
前記膜部は前記支持壁部によって複数の区画に分けられており、複数の前記区画の全ての内部に、または複数の前記区画のうちの一部の区画の内部に、前記錘部がそれぞれ位置しており、内部に前記錘部が位置している前記区画においては、1つの前記区画に1つの前記錘部が配置されており、
前記支持壁部の、前記膜部に直交する方向に延びる高さは、前記錘部の、前記膜部に直交する方向に延びる高さよりも大きく、
前記膜部がばね部として、前記錘部が質量部としてばねマス共振器を構成しており、
共振周波数が異なる少なくとも2種類の前記錘部を含むことを特徴とする、遮音構造体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は遮音構造体に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、集合住宅、オフィスビル、ホテル等の建物の室内においては、建物の外部の自動車、鉄道、航空機、船舶等からの屋外騒音や、建物内のその室の外部で発生する設備騒音や人声を遮断して、その室の用途に適した静謐性が要求される。また、自動車、鉄道、航空機、船舶等の乗物の内部においては、風切り音やエンジン音を遮断して、乗員に静粛で快適な空間を提供するために騒音を低減することが望まれている。そのため、建物や乗物の外部から内部への騒音や振動の伝搬、また建物や乗物の内部における室外から室内への騒音や振動の伝搬を遮断する手段、すなわち、遮音性の高い部材が求められている。近年では、建物においては高層化等に伴い軽量の遮音部材が求められており、また、乗物においてもエネルギー効率向上のため軽量の遮音部材が求められている。乗物や建物における防音壁等を形成する遮音構造体の例が、特許文献1~5に開示されている。
【0003】
特許文献1に記載された発明では、複数の個々のセルに分割された剛性のフレームと、フレキシブルな材料のシートと、複数の重りとを備えている音響減衰パネルにおいて、各重りは各セルにそれぞれ重りが設けられるようにフレキシブルな材料のシートに固定されており、減衰された音響は重りの質量の適切な選択により制御される。
【0004】
特許文献2に記載された発明では、弾性を有するシートと、シートを保持するとともにシートを区画部に区画する支持部とを備えている防音材において、区画部におけるシートの剛性とシートの面密度との関係が規定されている。
【0005】
特許文献3に記載された遮音構造体は、複数の凸形状のゴム弾性を有する共振部と、共振部を支持するシート状の支持体とを有し、共振部の25℃、10kHzにおける貯蔵弾性率G’が100MPa以下であり、支持体の面密度が1.0kg/m
2
以下である。
【0006】
特許文献4に記載された発明の遮音材は、平板状の基板部と、基板部と連結し所定の共振周波数を有する複数の共振部とを備えている構造体であって、複数の共振部のそれぞれは、錘部と、錘部を基板部と連結する連結部とを有しており、基板部に垂直な方向から見た投影図において、共振部の重心が基板部と連結部との接合領域の外側に位置するように構成されている。
【0007】
特許文献5に記載された発明の振動低減装置は、車体に装着されて車体を通じて伝達される振動を遮断する音響メタ構造を有し、車体に装着されて一定空間を一定領域に区画する十字形状のフレームと、フレームによって区画される各領域のコーナー部に構成されそれぞれの固有振動数を有するように構成されて車体からフレームを通じて伝達される振動を遮断する振動子とを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2005-250474号公報
国際公開2019/022245号公報
特許6852835号公報
特開2021-152584号公報
特開2020-91481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載されている音響減衰パネルは、柔軟でない剛性のフレームを有しており、この剛性のフレームを介してシートに振動が伝達されるため、十分な遮音性が得られないおそれがある。また、剛性のフレームを載置する載置面が曲面状または凹凸を有する場合には、音響減衰パネルを安定して保持できない可能性がある。特に、一般的な乗物(例えば自動車)のパネルには曲面状または凹凸を有する部分が多いため、特許文献1の音響減衰パネルを乗物用の遮音材として簡便に使用することは困難である。また、剛性のフレームは質量が大きく、乗物において遮音材による質量の増大が問題になる場合がある。
【0010】
特許文献2に記載されている防音材は、支持部の高さ、すなわちシートからそのシートに直交する方向に延びる高さが高く、好ましくは25mm以上である。このように高さが高い支持部によってシートを安定的に支持するために支持部は剛性を有することが好ましく、その結果、支持部を介して振動が伝達されるため十分な遮音性が得られないおそれがあるとともに、乗物(例えば自動車)のパネル等の曲面状または凹凸を有する載置面に載置することが困難である。また、このように高さが高い支持部が防音材全体の大型化および重量化を招き、乗物のパネル等に載置すると、乗物の内部において防音材が大きなスペースを占めてスペース効率を低下させ、他部材の設置の妨げになることや、乗員の邪魔になることが懸念される。
(【0011】以降は省略されています)

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