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公開番号
2025075788
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-15
出願番号
2023187208
出願日
2023-10-31
発明の名称
電磁波吸収体及び電磁波吸収性筐体
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
H05K
9/00 20060101AFI20250508BHJP(他に分類されない電気技術)
要約
【課題】高周波の電磁波吸収性に優れる上、柔軟であることにより使用する際の作業性が良く、かつ、反りが抑制された電磁波吸収体を提供すること。
【解決手段】熱可塑性エラストマーと誘電性フィラーとを含む誘電損失層と、金属層と、を備える電磁波吸収体であって、前記熱可塑性エラストマーの含有量は、前記誘電損失層の総量に対して、25質量%以上であり、前記誘電性フィラーの含有量は、前記誘電損失層の総量に対して、1質量%~9質量%であり、前記誘電損失層の測定周波数1Hzの下、動的粘弾性測定して得られる貯蔵弾性率は800MPa以下である、電磁波吸収体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
熱可塑性エラストマーと誘電性フィラーとを含む誘電損失層と、金属層と、を備える電磁波吸収体であって、
前記熱可塑性エラストマーの含有量は、前記誘電損失層の総量に対して、25質量%以上であり、
前記誘電性フィラーの含有量は、前記誘電損失層の総量に対して、1質量%~9質量%であり、
前記誘電損失層の、測定周波数1Hz下で動的粘弾性測定して得られる貯蔵弾性率は800MPa以下である、
電磁波吸収体。
続きを表示(約 570 文字)
【請求項2】
前記熱可塑性エラストマーは80℃以上の軟化点を有する、請求項1に記載の電磁波吸収体。
【請求項3】
前記誘電損失層の76GHzにおける複素誘電率の実部が3~30、虚部が1~14である、請求項1に記載の電磁波吸収体。
【請求項4】
前記誘電性フィラーがカーボンナノチューブである、請求項1に記載の電磁波吸収体。
【請求項5】
前記誘電損失層の厚みが100μm~2000μmである、請求項1に記載の電磁波吸収体。
【請求項6】
10GHz~100GHzの範囲における電磁波吸収が最大となる点の反射減衰量が-10dB以下である、請求項1に記載の電磁波吸収体。
【請求項7】
前記誘電損失層が、前記金属層の少なくとも一方の主面上に配置され、かつ、直接接している、請求項1に記載の電磁波吸収体。
【請求項8】
押出ラミネート成形体である、請求項1に記載の電磁波吸収体。
【請求項9】
電子機器、エレクトロニックコントロールユニット、無人航空機又はリチウム二次電池の筐体と、
前記筐体の内部に取り付けられた、請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の電磁波吸収体と、
を備える、電磁波吸収性筐体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、電磁波吸収体及び電磁波吸収性筐体に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、自動運転のキー技術としてADAS(先進運転支援システム)を支える技術(例えば、外界認識システム)の電気自動車への搭載が進められている。外界認識システムでは、多くの場合、ミリ波帯(例えば76GHz~78GHz)の電磁波(以下、「高周波」ともいう)を利用したレーダー装置が用いられている。レーダー装置は、送信用アンテナから高周波を出射し、障害物から反射してきた高周波を受信用アンテナで受信することによって、障害物の位置、相対速度、方向などを検知する。
【0003】
金属筐体は、送信用アンテナから出射される高周波を完全に反射するおそれがある。その結果、電気自動車が金属筐体(例えば、インバーター、エンブレム、エレクトロニックコントロールユニット、電気自動車用バッテリー)を備える場合、レーダー装置は、障害物の位置などを正確に検知することができないおそれがある。そのため、高周波の反射を抑えるために、電磁波吸収体が開発されている。
【0004】
特許文献1には、「バインダー材料と電磁波吸収材料とを含む電磁波吸収シートであって、前記バインダー材料がエチレン-ブテン-非共役ジエン共重合体又はエチレン-プロピレン-ジエン共重合体であり、前記電磁波吸収材料は、表面がマグネタイトで被覆された鉄系粉末であり、前記電磁波吸収シート全体に対して50質量%以上含まれることを特徴とする、高周波数領域の電磁波を吸収できるとともに、取り扱い性に優れる電磁波吸収シート」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-111894号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電磁波吸収体は、電磁波吸収性に優れることに加え、曲面や凹凸形状に貼り付け易いなど、実用的な観点からは、柔軟性を有して、使用する際の作業性が良好であることが望ましい。
【0007】
この点、特許文献1に記載されているような、熱硬化性のエラストマーを使用した電磁波吸収シートでは、柔軟性の面において、改善の余地がある。また、ラミネートタイプの電磁波吸収体では、電磁波吸収体の成形時及び成形後に、樹脂層と金属層との収縮率の差によって電磁波吸収体に反りが発生し易い。
【0008】
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、高周波の電磁波吸収性に優れる上、柔軟であることにより使用する際の作業性が良く、かつ、反りが抑制された電磁波吸収体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための手段には、以下の態様が含まれる。
<1>
熱可塑性エラストマーと誘電性フィラーとを含む誘電損失層と、金属層と、を備える電磁波吸収体であって、
前記熱可塑性エラストマーの含有量は、前記誘電損失層の総量に対して、25質量%以上であり、前記誘電性フィラーの含有量は、前記誘電損失層の総量に対して、1質量%~9質量%であり、前記誘電損失層の測定周波数1Hzの下、動的粘弾性測定して得られる貯蔵弾性率は800MPa以下である、電磁波吸収体。
<2>
前記熱可塑性エラストマーは80℃以上の軟化点を有する、<1>に記載の電磁波吸収体。
<3>
前記誘電損失層の76GHzにおける複素誘電率の実部が3~30、虚部が1~14である、<1>又は<2>に記載の電磁波吸収体。
<4>
前記誘電性フィラーがカーボンナノチューブである、<1>~<3>のいずれか1つに記載の電磁波吸収体。
<5>
前記誘電損失層の厚みが100μm~2000μmである、<1>~<4>のいずれか1つに記載の電磁波吸収体。
<6>
10GHz~100GHzの範囲における電磁波吸収が最大となる点の反射減衰量が-10dB以下である、<1>~<5>のいずれか1つに記載の電磁波吸収体。
<7>
前記誘電損失層が、前記金属層の少なくとも一方の主面上に配置され、かつ、直接接している、<1>~<6>のいずれか1つに記載の電磁波吸収体。
<8>
押出ラミネート成形体である、<1>~<7>のいずれか1つに記載の電磁波吸収体。
<9>
電子機器、エレクトロニックコントロールユニット、無人航空機又はリチウム二次電池の筐体と、
前記筐体の内部に取り付けられた、<1>~<8>のいずれか1つに記載の電磁波吸収体と、
を備える、電磁波吸収性筐体。
【0010】
本開示の一実施形態によれば、高周波の電磁波吸収性に優れる上、柔軟であることにより使用する際の作業性が良く、かつ、反りが抑制された電磁波吸収体が提供される。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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