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公開番号2025016884
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-05
出願番号2023119661
出願日2023-07-24
発明の名称端子付き電線の製造装置及び端子付き電線
出願人矢崎総業株式会社
代理人弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
主分類H01R 43/02 20060101AFI20250129BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電線と端子の接合状態を改善することができる端子付き電線の製造装置及び端子付き電線を提供する。
【解決手段】端子付き電線の製造装置1Aは、ホーン3Aが、アンビル2A及びホーン3Aにより被接合体が挟持された挟持状態において、編組線端部W1Aに接触して加圧する加工面31を有する。加工面31は、傾斜領域として、接合時に幅方向Yに対して編組線端部W1Aが過密部位OCから過疎部位DPに向けて傾斜する傾斜面31cを有する。傾斜面31cは、頂面31bと各基端面31aをそれぞれ連結し、傾斜領域として幅方向Yに対して基端面31aから頂面31bに向けてアンビル2A側に傾斜する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
端子の接合部と電線の導電体部とを互いに接触させて構成される被接合体が載置されるアンビルと、
前記アンビルに前記被接合体を挟んで上下方向に対向して配置され、超音波振動により当該被接合体における前記接合部に対して前記導電体部を接合するホーンと、
前記アンビル及び前記ホーンにより挟持された前記被接合体を、前記電線の軸線方向及び前記上下方向と直交する幅方向において挟持する一対の保持部材と、を備え、
前記接合部は、
前記アンビル及び前記ホーンにより前記被接合体が挟持された挟持状態において前記導電体部に接触して当該導電体部に接合する接合面を有し、
前記ホーンは、
前記挟持状態において前記導電体部に接触して当該導電体部を加圧する加工面を有し、
前記加工面は、
前記接合時に前記幅方向に対して前記導電体部が過密となる過密部位から過疎となる過疎部位に向けて傾斜する傾斜領域を有する
ことを特徴とする端子付き電線の製造装置。
続きを表示(約 2,600 文字)【請求項2】
前記電線は、前記導電体部として複数の素線を編み込んで筒状に形成される編組線を含み、前記幅方向の両側に前記過密部位が位置し、前記幅方向の中央側に前記過疎部位が位置するものであり、
前記加工面は、
前記過密部位に対向して前記加工面の前記幅方向の両側に位置する一対の基端面と、
前記過疎部位に対向して前記加工面の前記幅方向の中央側に位置し、前記基端面の位置から前記アンビル側に向けて突出する頂面と、
前記頂面と各前記基端面をそれぞれ連結し、前記傾斜領域として前記幅方向に対して前記基端面から前記頂面に向けてアンビル側に傾斜する傾斜面と、を有する
請求項1に記載の端子付き電線の製造装置。
【請求項3】
前記電線は、前記導電体部として複数の素線を編み込んで筒状に形成される編組線を含み、前記幅方向の両側に前記過密部位が位置し、前記幅方向の中央側に前記過疎部位が位置するものであり、
前記加工面は、
前記過密部位に対向して前記加工面の前記幅方向の両側に位置する一対のホーン側基端面と、
前記過疎部位に対向して前記加工面の前記幅方向の中央側に位置し、前記ホーン側基端面の位置から前記アンビル側に向けて突出するホーン側頂面と、
前記ホーン側頂面と各前記ホーン側基端面をそれぞれ連結し、前記傾斜領域として前記幅方向に対して各前記ホーン側基端面から前記ホーン側頂面に向けて前記アンビル側に傾斜する一対のホーン側傾斜面と、を有し、
前記接合面は、
前記過密部位に対向して前記接合面の前記幅方向の両側に位置する一対の端子側基端面と、
前記過疎部位に対向して前記接合面の前記幅方向の中央側に位置し、前記端子側基端面の位置から前記アンビル側に向けて凹む端子側底面と、
前記端子側底面と各前記端子側基端面をそれぞれ連結し、前記幅方向に対して前記端子側基端面から各前記端子側底面に向けて前記アンビル側に傾斜する一対の端子側傾斜面と、有し、
前記アンビルは、
前記加工面に対向して形成され、かつ前記接合部が載置される載置面を有し、
前記載置面は、
一対の前記ホーン側基端面に対向し前記載置面の前記幅方向の両側に位置する一対のアンビル側基端面と、
前記ホーン側頂面に対向し前記載置面の前記幅方向の中央側に位置し、前記アンビル側基端面の位置から前記ホーンとは反対側に向けて凹むアンビル側底面と、
前記アンビル側底面と各前記アンビル側基端面をそれぞれ連結し、前記幅方向に対して各前記アンビル側基端面から前記アンビル側底面に向けて前記ホーンとは反対側に傾斜する一対のアンビル側斜面と、を有する
請求項1に記載の端子付き電線の製造装置。
【請求項4】
前記電線は、前記導電体部として複数の素線を束ねた芯線を含み、前記幅方向の中央側に前記過密部位が位置し、前記幅方向の両側に前記過疎部位が位置するものであり、
前記加工面は、
前記過密部位に対向して前記加工面の前記幅方向の中央側に位置し、前記アンビルとは反対側に向けて凹むホーン側底点と、
前記過疎部位に対向して前記ホーン側底点を挟んで前記幅方向の両側に位置し、前記傾斜領域として前記ホーン側底点から前記幅方向の両端に向けてアンビル側に傾斜する一対のホーン側傾斜面と、を有し、
前記接合面は、
前記過密部位に対向して前記接合面の前記幅方向の中央側に位置し、前記ホーン側に向けて突出する端子側頂点と、
前記過疎部位に対向して前記端子側頂点を挟んで前記幅方向の両側に位置し、前記端子側頂点から前記幅方向の両端に向けて前記アンビル側に傾斜する一対の端子側傾斜面と、を有し、
前記アンビルは、
前記加工面に対向して形成され、かつ前記接合部が載置される載置面を有し、
前記載置面は、
前記ホーン側底点に対向し前記載置面の前記幅方向の中央側に位置し、前記ホーン側に向けて突出するアンビル側頂点と、
一対の前記ホーン側傾斜面に対向し前記アンビル側頂点を挟んで前記幅方向の両側に位置し、前記アンビル側頂点から前記幅方向の両端に向けて前記ホーンとは反対側に傾斜する一対のアンビル側傾斜面と、を有する
請求項1に記載の端子付き電線の製造装置。
【請求項5】
複数の素線を編み込んで筒状に形成され、軸線方向に沿って延在する編組線を有する電線と、
前記編組線の軸線方向の編組線端部に対して接合される接合部を有する端子と、を備え、
前記編組線端部は、
前記接合部に接触して当該接合部に接合する接合面と、
前記接合面の反対側に形成された被加工面と、を有し、
前記被加工面は、
当該被加工面の幅方向の両側に位置する一対の基端面と、
当該加工面の前記幅方向の中央側に位置し、前記基端面の位置から前記接合面側に向けて凹む底面と、
前記底面と各前記基端面をそれぞれ連結し、前記幅方向に対して各前記基端面から前記底面に向けて前記接合面側に傾斜する傾斜面と、を有する
ことを特徴とする端子付き電線。
【請求項6】
軸線方向に沿って延在する複数の素線を束ねた芯線と、前記芯線の端部を芯線露出部として露出させた状態で前記芯線を覆う被覆と、を有する電線と、
前記芯線露出部に対して接合される接合部を有する端子と、を備え、
前記芯線露出部は、
前記接合部に接触して当該接合部に接合する芯線側接合面と、
前記芯線側接合面の反対側に形成された被加工面と、を有し、
前記接合部は、
前記芯線側接合面に対向し当該芯線側接合面に接合する端子側接合面を有し、
前記被加工面、前記芯線側接合面及び前記端子側接合面は、それぞれ
前記接合部の幅方向の中央側に位置し、前記被加工面側に向けて突出する頂点と、
前記頂点を挟んで前記幅方向の両側に位置し、前記頂点から前記幅方向の両端に向けて前記頂点とは反対側に傾斜する一対の傾斜面と、有する
ことを特徴とする端子付き電線。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、端子付き電線の製造装置及び端子付き電線に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、アンビルとホーンにより電線と端子を超音波振動で接合する装置では、例えば、電線を所定の長さで切断し、その末端を所定の長さで被覆を剥き、予めアンビル上にセットされた端子の接合部に被覆を剥がした電線の芯線部を載置し、アンビルとホーンで接合部及び芯線部を挟持して加圧し、ホーンが超音波振動して接合部と芯線部を接合している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-188373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の接合装置で電線と端子を接合する場合、加圧の段階で、芯線部を構成する複数の素線が過密となる過密部と過疎となる過疎部が生じてしまう。その結果、従来の端子付き電線の製造装置では、芯線部における過密部の接合が良好となるが、過疎部では接合が良好とならず、電線と端子の接合状態にばらつきが発生するおそれがあることから改善の余地がある。
【0005】
本発明は、電線と端子の接合状態を改善することができる端子付き電線の製造装置及び端子付き電線を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る端子付き電線の製造装置は、端子の接合部と電線の導電体部とを互いに接触させて構成される被接合体が載置されるアンビルと、前記アンビルに前記被接合体を挟んで上下方向に対向して配置され、超音波振動により当該被接合体における前記接合部に対して前記導電体部を接合するホーンと、前記アンビル及び前記ホーンにより挟持された前記被接合体を、前記電線の軸線方向及び前記上下方向と直交する幅方向において挟持する一対の保持部材と、を備え、前記接合部は、前記アンビル及び前記ホーンにより前記被接合体が挟持された挟持状態において前記導電体部に接触して当該導電体部に接合する接合面を有し、前記ホーンは、前記挟持状態において前記導電体部に接触して当該導電体部を加圧する加工面を有し、前記加工面は、前記接合時に前記幅方向に対して前記導電体部が過密となる過密部位から過疎となる過疎部位に向けて傾斜する傾斜領域を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る端子付き電線の製造装置及び端子付き電線によれば、電線と端子の接合状態を改善することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、第1実施形態に係る端子付き電線の製造装置により製造された端子付き電線を模式的に表した図である。
図2は、図1の端子付き電線の断面を模式的に表した図である。
図3は、第1実施形態に係る端子付き電線の製造装置を模式的に表した図である。
図4は、図3と異なる状態の端子付き電線の製造装置を模式的に表した図である。
図5は、第2実施形態に係る端子付き電線の製造装置により製造された端子付き電線を模式的に表した図である。
図6は、図5の端子付き電線の断面を模式的に表した図である。
図7は、第2実施形態に係る端子付き電線の製造装置を模式的に表した図である。
図8は、図7と異なる状態の端子付き電線の製造装置を模式的に表した図である。
図9は、第3実施形態に係る端子付き電線の製造装置により製造された端子付き電線を模式的に表した図である。
図10は、図9の端子付き電線の断面を模式的に表した図である。
図11は、第3実施形態に係る端子付き電線の製造装置を模式的に表した図である。
図12は、図11と異なる状態の第3実施形態に係る端子付き電線の製造装置を模式的に表した図である。
図13は、芯線を有する電線を対象とする従来の端子付き電線の製造装置を模式的に表した図である。
図14は、編組線を有する電線を対象とする従来の端子付き電線の製造装置を模式的に表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明に係る実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記実施形態により本発明が限定されるものではない。すなわち、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれ、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【0010】
なお、以下の説明において、便宜上、図示のX方向、Y方向、及び、Z方向のうち、X方向を「軸線方向X」といい、Y方向を「幅方向Y」といい、Z方向を「上下方向Z」という。軸線方向Xと幅方向Yと上下方向Zとは、相互に直交する。軸線方向Xは、電線Wの軸線Oに沿う方向に相当する。幅方向Yと上下方向Zとは、軸線方向Xと直交する方向に含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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