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公開番号
2025016850
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-05
出願番号
2023119598
出願日
2023-07-24
発明の名称
ポリプロピレン系樹脂組成物及びその製造方法、並びにポリプロピレン系樹脂フィルムの製造方法
出願人
日本ポリプロ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08L
23/10 20060101AFI20250129BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】強度が高く光学特性に優れ、更に直進カット性にも優れた無延伸フィルムを成形可能なポリプロピレン系樹脂組成物の提供。
【解決手段】下記特性(X-1)~(X-4)を有する分岐状ポリプロピレン系樹脂(X)と、下記特性(Y-1)を有するポリプロピレン系樹脂(Y)(但し、前記分岐状ポリプロピレン系樹脂(X)を除く)とを、前記樹脂(X)と前記樹脂(Y)の合計質量100質量%に対して前記樹脂(X)を1質量%~95質量%含有するポリプロピレン系樹脂組成物。特性(X-1)MFRが0.1g/10分~100g/10分;特性(x-2)Mz/Mwが2.5~4.0である;特性(X-3)分岐指数g’(100万)が0.60~0.75;特性(X-4)流動活性化エネルギー(Ea)kJ/molとMFRとが下記の式(1)を満たす。[式(1):Ea≧-12.5×log(MFR)+66];特性(Y-1)MFRが0.1g/10分以上10g/10分未満。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記特性(X-1)~(X-4)を有する分岐状ポリプロピレン系樹脂(X)と、
下記特性(Y-1)を有するポリプロピレン系樹脂(Y)(但し、前記分岐状ポリプロピレン系樹脂(X)を除く)とを、
前記樹脂(X)と前記樹脂(Y)の合計質量100質量%に対して前記樹脂(X)を1質量%~95質量%含有する、ポリプロピレン系樹脂組成物。
特性(X-1):温度230℃、2.16kg荷重で測定するメルトフローレート(MFR)が0.1g/10分~100g/10分である。
特性(X-2):ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって得られるz平均分子量(Mz)と重量平均分子量(Mw)との比(Mz/Mw)が2.5~4.0である。
特性(X-3):3D-GPCによって得られる分子量分布曲線において、絶対分子量M
abs
が100万の分岐指数g’(100万)が0.60~0.75である。
特性(X-4):動的粘弾性を測定して得られる流動活性化エネルギー(Ea)kJ/molとMFRとが下記の式(1)を満たす。
Ea≧-12.5×log(MFR)+66 式(1)
特性(Y-1):温度230℃、2.16kg荷重で測定するメルトフローレート(MFR)が0.1g/10分以上10g/10分未満である。
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
前記ポリプロピレン系樹脂(Y)が、プロピレンの単独重合体である、請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
【請求項3】
下記特性(X-1)~(X-4)を有する分岐状ポリプロピレン系樹脂(X)と、
下記特性(Y-1)を有するポリプロピレン系樹脂(Y)(但し、前記分岐状ポリプロピレン系樹脂(X)を除く)とを、ドライブレンドする工程を含む、ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法。
特性(X-1):温度230℃、2.16kg荷重で測定するメルトフローレート(MFR)が0.1g/10分~100g/10分である。
特性(X-2):ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって得られるz平均分子量(Mz)と重量平均分子量(Mw)との比(Mz/Mw)が2.5~4.0である。
特性(X-3):3D-GPCによって得られる分子量分布曲線において、絶対分子量M
abs
が100万の分岐指数g’(100万)が0.60~0.75である。
特性(X-4):動的粘弾性を測定して得られる流動活性化エネルギー(Ea)kJ/molとMFRとが下記の式(1)を満たす。
Ea≧-12.5×log(MFR)+66 式(1)
特性(Y-1):温度230℃、2.16kg荷重で測定するメルトフローレート(MFR)が0.1g/10分以上10g/10分未満である。
【請求項4】
請求項1または2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物をキャスト製膜法によって製膜する工程を有する、ポリプロピレン系樹脂フィルムの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリプロピレン系樹脂組成物及びその製造方法、並びにポリプロピレン系樹脂フィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、原料費圧縮や高速製膜化による生産性向上、あるいは軽量化などのコスト削減や環境問題の観点から、フィルムの薄肉化が求められている。しかしながら、過度の薄肉化は、フィルムのコシ、すなわち強度の低下に繋がる。
強度の低下は、フィルム加工時における運搬性やロールからの繰出し性への悪影響が現れるだけでなく、最終製品である包装体における内容物保護や形状保持といった本来有すべき機能の低下をも招く。
【0003】
薄肉化による強度低下を解決するためには、フィルムを高強度化すれば良い。高強度化の主な手法としては、結晶化促進剤である造核剤の添加(例えば、特許文献1、2、及び6)や、特定の密度と特定のMFRを有するエチレン系重合体の添加(例えば、特許文献3)や、タルクやカーボンナノファイバー、セルロースナノファイバーなどの樹脂強化フィラーの添加が挙げられる。
しかし、無機系の造核剤を添加した場合は、これが異物であるためにフィッシュアイと呼ばれるフィルム外観欠点の原因となり、有機ネットワーク系の造核剤を添加した場合は、造核剤由来の低分子量成分による包装体内容物の汚染が危惧される。
また、エチレン系重合体を添加した場合は、フィルム強度の低下やポリエチレンのゲル化によるフィッシュアイの悪化が危惧される。
また、樹脂強化フィラーを添加した場合は、風合いや触感などの感触や光学特性に著しい変化を伴うだけでなく、比重も大きくなるため軽量化目的にはそぐわない。
【0004】
なお、押出し温度の低下による配向結晶化の促進や、冷却固化温度の上昇による結晶成長の促進(例えば、特許文献4)などといった製膜条件の調整によってもフィルムの高強度化は可能であるが、得られたフィルムの厚み精度悪化や光学特性の変化を伴うため、好ましい手法とは言えない。
【0005】
また、剛性と透明性のバランスに優れた高剛性フィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物を提供するために、ポリプロピレン系樹脂に石油樹脂等の脂環式炭化水素樹脂成分を添加する手法も提案されている(特許文献5)。しかしながら、脂環式炭化水素樹脂成分は高価であり、生産性向上や軽量化などのコスト圧縮のための高剛性化目的にはそぐわない。
【0006】
一方で、無延伸フィルムの直進カット性の付与については、環状オレフィン系樹脂を配合した、ポリプロピレン系樹脂を主たる樹脂成分とする表面層(A)、直鎖低密度ポリエチレンと環状オレフィン系樹脂とを含有する中間層(B)及び直鎖低密度ポリエチレンを主たる樹脂成分とするヒートシール層(C)が積層された積層フィルムが挙げられる(特許文献7)。
【0007】
従って、以上の従来技術を踏まえると、フィルムの高強度化に当たっては、ポリマーそのものの組成によるものであることが好ましいが、光学特性などの備わるべき機能を保持したままで、高強度化且つ直進カット性にも優れたポリプロピレン組成物からなるフィルムは見出されてはいない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平8-3364号公報
特開平9-118776号公報
特開2008-127487号公報
特開2011-236357号公報
特開2016-11380号公報
特開2021-4359号公報
特開2021-102300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、前述の問題点に鑑み、強度が高く光学特性に優れ、更に直進カット性にも優れた無延伸フィルムを成形可能なポリプロピレン系樹脂組成物及びその製造方法、並びにフィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定のポリプロピレン系樹脂(Y)に、特定の特性を有する分岐状ポリプロピレン系樹脂(X)を組み合わせて含有するポリプロピレン系樹脂組成物を用いた無延伸フィルムは、強度が高く、透明性・光沢等の光学特性に優れ、直進カット性に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は以下の<1>~<4>に関する。
<1> 下記特性(X-1)~(X-4)を有する分岐状ポリプロピレン系樹脂(X)と、
下記特性(Y-1)を有するポリプロピレン系樹脂(Y)(但し、前記分岐状ポリプロピレン系樹脂(X)を除く)とを、
前記樹脂(X)と前記樹脂(Y)の合計質量を100質量%に対して前記樹脂(X)を1質量%~95質量%含有する、ポリプロピレン系樹脂組成物。
特性(X-1):温度230℃、2.16kg荷重で測定するメルトフローレート(MFR)が0.1g/10分~100g/10分である。
特性(X-2):ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって得られるz平均分子量(Mz)と重量平均分子量(Mw)との比(Mz/Mw)が2.5~4.0である。
特性(X-3):3D-GPCによって得られる分子量分布曲線において、絶対分子量M
abs
が100万の分岐指数g’(100万)が0.60~0.75である。
特性(X-4):動的粘弾性を測定して得られる流動活性化エネルギー(Ea)kJ/molとMFRとが下記の式(1)を満たす。
Ea≧-12.5×log(MFR)+66 式(1)
特性(Y-1):温度230℃、2.16kg荷重で測定するメルトフローレート(MFR)が0.1g/10分以上10g/10分未満である。
<2> 前記ポリプロピレン系樹脂(Y)が、プロピレンの単独重合体である、前記<1>に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
<3> 下記特性(X-1)~(X-4)を有する分岐状ポリプロピレン系樹脂(X)と、
下記特性(Y-1)を有するポリプロピレン系樹脂(Y)とを、ドライブレンドする工程を含む、ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法。
特性(X-1):温度230℃、2.16kg荷重で測定するメルトフローレート(MFR)が0.1g/10分~100g/10分である。
特性(X-2):ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって得られるz平均分子量(Mz)と重量平均分子量(Mw)との比(Mz/Mw)が2.5~4.0である。
特性(X-3):3D-GPCによって得られる分子量分布曲線において、絶対分子量M
abs
が100万の分岐指数g’(100万)が0.60~0.75である。
特性(X-4):動的粘弾性を測定して得られる流動活性化エネルギー(Ea)kJ/molとMFRとが下記の式(1)を満たす。
Ea≧-12.5×log(MFR)+66 式(1)
特性(Y-1):温度230℃、2.16kg荷重で測定するメルトフローレート(MFR)が0.1g/10分以上10g/10分未満である。
<4> 前記<1>または<2>に記載のポリプロピレン系樹脂組成物をキャスト成形法によって成形する工程を有する、フィルムの製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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