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公開番号2025016677
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-04
出願番号2024192834,2020572503
出願日2024-11-01,2019-06-27
発明の名称組成物
出願人コルデイロ マリア フランチェスカ,CORDEIRO, Maria Francesca,デイビス ベンジャミン マイケル,DAVIS, Benjamin Michael,ソマヴァラプ サトヤナラヤナ,SOMAVARAPU, Satyanarayana
代理人弁理士法人M&Partners
主分類A61K 45/00 20060101AFI20250128BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明は、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)モジュレータ及び高分子ナノ担体成分を含む医薬組成物を提供する。
【解決手段】本発明に係る高分子ナノ担体成分は、水溶媒質のPPARモジュレータを可溶化することができ、高分子ナノ担体成分でミセルは、非イオン性活性剤を形成するものである。治療におけるその用途もまた提供される。
【選択図】図18
特許請求の範囲【請求項1】
ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)モジュレータ及び高分子ナノ担体成分を備える医薬組成物であって、
前記高分子ナノ担体成分は、水溶媒質で前記PPARモジュレータを可溶化することができ、
前記高分子ナノ担体成分中において、ミセルが非イオン性界面活性剤を形成していることを特徴とする、組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
ミセル形成界面活性剤は、D―α―トコフェロール・ポリエテン・グリコール1000コハク酸、ペグ化リン脂質誘導体(例えばDSPE―PEG、DSPS―PEG、PLGA―PEG等)、ポロクサマ(例えばルトロールF68、ルトロールF127等)、乳酸―グリコール酸共重合体(PLGA)、又はキトサン誘導体(キトサン―PEG等)、又は生分解性高分子―PEGのうち、1つ以上から選択されることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記高分子ナノ担体成分は、エチルホスファチジルコリン及びカチオン脂質(例えばN―[1―(2,3―ジオレオイロキシ)プロピル]―N,N,N―トリメチルアンモニウム・メチル硫酸塩(DOTAP))、18:1 DGS―NTA(Ni)[1,2―ジオレオイル―sn―グリセロ―3―[(N―(5―アミノ―1―カルボキシペンチル)イミノ二酢酸)サクシニル]、又はソルトールHSから選択される1つ以上の追加物質を更に備えることを特徴とする、請求項1又は2記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物は、ミセル組成の形態であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項記載の組成物。
【請求項5】
前記ミセルの直径は、約30nm以下であることを特徴とする、請求項4記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物は、水性連続相を備える三成分系の形態であり、
前記PPARモジュレータ及び前記高分子ナノ担体成分は、そこで分布する分散相に主に存在することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項記載の組成物。
【請求項7】
請求項1乃至6記載の組成物であって、前記組成物は無菌であることを特徴とする組成物。
【請求項8】
前記PPARモジュレータは、PPARγアゴニストであるか、又はPPARγアゴニスト活性を有する化合物であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項記載の組成物。
【請求項9】
前記PPARモジュレータは、チアゾリジンジオン、クルクミン、又はレスベラトロルであることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項記載の組成物。
【請求項10】
前記PPARモジュレータは、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、ロベグリタゾン、シグリタゾン、ダルグリタゾン、エングリタゾン、ネトグリタゾン、リボグリタゾン、植物性カンナビノイドΔ9―THCA、及びトログリタゾンのうち、1つ以上から選択されることを特徴とする請求項9記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)モジュレータの新しい製剤と、治療におけるその用途に関する。本発明はまた、非注射又は局所投与経路による薬物送達を強化するためのアシルホモセリンラクトン(PPARモジュレータ)の用途にも関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
本発明は一態様では、肺動脈性肺高血圧症、癌、及び抗線維化疾患だけでなく、神経変性状態、網膜疾患、及び脳障害の治療又は予防にも関する。神経変性状態は、中枢及び末梢神経系のさまざまな部分に影響を及ぼし、これにはパーキンソン病、アルツハイマー病、及びハンチントン舞踏病が含まれる。網膜疾患は、例えば緑内障、加齢性黄斑変性(AMD)、糖尿病性網膜症、及び視神経炎といった網膜変性状態を含み得る。脳障害は、外傷性脳損傷、脳卒中、(例えば新生児低酸素症によって生じるものとしての)脳性麻痺、及び癌(脳腫瘍を含む)を含み得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)は、核内ホルモン受容体の超科(superfamily)に属するリガンド活性化転写因子である。これらの受容体は1990年に齧歯動物の肝細胞にて同定され、名称はペルオキシゾーム増殖を誘発する能力に由来している。PPARは、脂質ホメオスタシスの検出及び制御により、ミトコンドリアの生合成の調節においてPPARγ活性化補助因子1―α(PGC―1α)及び1―β(PGC―1β)と直接相互に作用する。これらの受容体はまた、脱共役タンパク質(UCP)をコードする遺伝子の発現を調節する。UCPは、熱産生、ROS産生、及び酸化機能の制御を担う、ミトコンドリア内膜の輸送体である。標的遺伝子のプロモータ領域の特異的な配列と結合することによって、PPARは、遺伝子転写を制御することが可能である。活性化されたPPARは、転写因子を直接阻害することもできる。エネルギーを求める細胞要求があるとき、これらの機能によってPPARがATPの産生における脂質消費を促進することができる。多くのPPARモジュレータの水溶解度及び/又は生物活性は低く、治療用途は制限され得る。
【0004】
ロシグリタゾンはPPAR―γの外因性アゴニストであって、チアゾリジンジオン類に属し、インシュリン増感剤として作用する。ロシグリタゾンは当初、2型糖尿病のインスリン抵抗性に対抗するために用いられていたが、最近ではPDの動物モデルの治療としての将来性が示されている(Normandoら、2016年)。ロシグリタゾン療法では、ミクログリア活性化、炎症誘発性サイトカインの放出、酸化ストレス、アストログリオーシス、及びモノアミン酸化酵素(ドーパミン代謝のための重要な酵素)の可逆阻害を弱め、抗炎症反応を促進することが報告されている。PD治療のためのチアゾリジンジオン療法の臨床試験の転帰は現時点では複雑であり、また、これらの薬剤の投与では疾患の進行を遅らせることはないと報告されている。
【0005】
近年、クルクミン、レスベラトロル、及びアシルホモセリンラクトン(AHL)はそれぞれ、PPARを結合すると報告された。そして、この相互作用がそれらの生物活性及び/又は治療効果に関与すると見出された。これには、ミクログリア活性化、炎症誘発性サイトカインの放出、及び酸化ストレスが弱まり、抗炎症反応が促進されることが含まれる。AHLは、PPAR―γの同じ位置に結合するRSGと競合すると報告されている(Jahoorら、2008年;Cooleyら、2010年)。他のPPARモジュレータの様に、これらの化合物の水溶解度及び/又は生物学的利用能は低い。
【0006】
従って、生物学的利用能及び/又は生物活性を改良するために、PPARモジュレータのための改良された製剤を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様では、本発明は、高分子ナノ担体成分内に取り込まれるペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)モジュレータを含む医薬組成物を提供する。高分子ナノ担体成分は、水性媒体においてPPARモジュレータを可溶化することができる。PPARモジュレータは水への溶解度が低いことが知られており、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)といった溶媒を使用することが必要とされる。
しかし本発明の発明者は、生理的pH(約pH4~約pH8)で、PPARモジュレータを可溶化するために高分子ナノ担体を用いることができると見出した。従って、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)といった、潜在的に有害な溶媒を使用する必要なく、本発明の組成物を調製することができる。驚くべきことに、本発明の組成物は、インビボで中枢神経系損傷モデルの神経保護効果を有することが認められた。更にこの種の組成物の全身投与において、網膜及び中枢神経系(CNS)で神経保護効果を有すると認められた。本発明の組成物は、PPARモジュレータ単独の投与より優れた神経保護効果を呈することが示された。
【0008】
PPARモジュレータは、内在性又は外因性分子であり得、実際の受容体活性が変更されるように、すなわち、化合物がPPARアゴニスト又は抑制剤として作用することができるように、PPARの活性を調節する化合物を含む。PPARの活性は、例えば受容体と結合するPPARアゴニスト、又は類似の活性を誘発するためにPPARによって活性化される経路の下流成分に作用するPPARアゴニストによって、調節が可能である。PPARアゴニストは、スーバーアゴニスト、部分活性薬又は完全作用薬でもよい。PPARモジュレータは、100μM以下のPPARへの結合アフィニティを有し得る(好ましくは10μM以下、5μM以下、又はより多くの好ましくは、2μM以下又は1μM以下)。本発明の実施例では、PPARモジュレータは、100nM以下又は10nM以下のPPARへの結合アフィニティを有することができる。
【0009】
本明細書で使用される「高分子ナノ担体成分」とは、ポリマーを含む成分を意味する。例えば、高分子ナノ担体成分は、プロピレングリコール(PEG)基及び/又は高分子系成分(例えばポロクサマー)を含んでもよい。高分子ナノ担体成分は、界面活性剤又はその合成誘導体であることが好ましい。
【0010】
高分子ナノ担体成分は、非イオン性界面活性剤及び/又はミセル形成界面活性剤であってもよい。非イオン性ミセル形成界面活性剤は比較的軟らかく軟質のミセルを形成し、これは例えば粘模又は生物膜を通過する、非注射投与経路を越えた輸送を強化することができるので有利である。非イオン性界面活性剤には、ポリソルベート(Tweens)、トリトンX―100、ポリエトキシ化ひまし油、ソルトールHS等が含まれる。
本発明の実施例において、ミセル形成界面活性剤は、D―α―トコフェロール・ポリエチレングリコール1000コハク酸(ビタミンE TPGS)、ペグ化リン脂質誘導体(例えばDSPE―PEG、DSPS―PEG等)、ポロクサマ(例えばルトロールF68、ルトロールF127等)、乳酸―グリコール酸共重合体(PLGA)、又はキトサン誘導体のうち、1つ以上から選択されてもよい。任意でPEG誘導体は、「クリック化学」反応性基を追加することにより、更に官能化され得る。これは例えば、チオール基への共有結合のためのマレイミド―PEG、もしくはアルキン/アジド官能基の標的化部分(例えばTPGS-PEG-MAL、DSPE-PEG-AZIDE等)への共有結合のためのアジド―PEG/アルキン―PEGである。
官能性の標的化部分には、タンパク質又はペプチドが含まれ得る。そして、ホスファチジルセリン結合タンパク質、例えばアネキシン、特にはアネキシンV、もしくは機能性フラグメント又はその機能性誘導体(好適にはアネキシンリピート備える)を含む。あるいは、Hisタグタンパク質又はペプチドは、ニッケル官能化脂質(例えば18:1 DGS―NTA(Ni))を用いて粒子面と非共有結合し得る。
(【0011】以降は省略されています)

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