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公開番号2025016529
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-04
出願番号2024181321,2024512933
出願日2024-10-16,2023-03-31
発明の名称加飾部材、樹脂成形品及び加飾付き表示装置
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人
主分類G09F 13/12 20060101AFI20250128BHJP(教育;暗号方法;表示;広告;シール)
要約【課題】加飾部材を透過する光が色づくことで形成される表示物が適切に表示されないことを防ぐ、光を透過させる加飾部材を提供する。
【解決手段】加飾部材20は、意匠を表示する第1面20Aと、第1面20Aの反対側の第2面20Bと、を有する。加飾部材20は、第1面20Aから第2面20Bに向かって、加飾層30と、光吸収部60と、をこの順で備える。加飾層30は、意匠を形成する。光吸収部60は、所定のパターンで配置される。光吸収部60は、加飾層30に重ねられる。加飾層30は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させる。加飾層30は、シアン系の色を呈する着色剤を含む第1層と、マゼンタ系の色を呈する着色剤を含む第2層と、イエロー系の色を呈する着色剤を含む第3層と、を含む。加飾層30の一部において、第1層、第2層及び第3層が重なっている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
意匠を表示する第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有する加飾部材であって、
前記第1面から前記第2面に向かって、意匠を形成する加飾層と、所定のパターンで配置されて前記加飾層に重ねられた光吸収部と、をこの順で備え、
前記加飾層は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させ、
前記加飾層は、シアン系の色を呈する着色剤を含む第1層と、マゼンタ系の色を呈する着色剤を含む第2層と、イエロー系の色を呈する着色剤を含む第3層と、を含み、
前記加飾層の一部において、前記第1層、前記第2層及び前記第3層が重なっている、加飾部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、加飾部材、加飾部材を有する樹脂成形品、及び、加飾部材または樹脂成形品を有する加飾付き表示装置に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)【背景技術】
【0002】
アイコン等の表示物を表示する表示装置が広く用いられている。表示装置は、光源からの光が所定のパターンで配置された光吸収部で一部を遮光されることで、表示物を形成する。表示装置は、表示物の非表示の状態では、通常、黒色に観察される。例えば自動車や家具、住宅建材等の表面部材においては、意匠が非常に重要視される。種々の分野に適用される表示装置に対し、単に表示物を表示するだけでなく、周囲環境との意匠の調和も要求されている。
【0003】
表示装置に意匠を付与するために、表示装置と加飾部材とを組み合わせることが考えられている。例えば国際公開第2021/002061号に記載されているような加飾部材は、加飾層によって意匠を形成することで、表示装置の周辺環境と調和できる意匠を付与できる。光が加飾部材を透過して表示物を適切に表示できるよう、加飾部材の一部は半透明となっている。
【発明の開示】
【0004】
意匠を表示するため、加飾部材は、半透明となっている部分の各位置において、波長ごとに透過率が異なっていることがある。加飾部材を透過する光が、局所的にまたは全体的に色づくことがある。加飾層がカーボンブラック等のブラック系の色を呈する着色剤を多量に含む場合、加飾部材を透過する光が色づきやすい。加飾部材を透過する光が色づいていると、加飾部材を透過した光で形成される表示物が適切に表示されない。本開示は、加飾部材に適切に光を透過させることを目的とする。
【0005】
本開示は、以下の[1]乃至[17]に関する。
[1]
意匠を表示する第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有する加飾部材であって、
前記第1面から前記第2面に向かって、意匠を形成する加飾層と、所定のパターンで配置されて前記加飾層に重ねられた光吸収部と、をこの順で備え、
前記加飾層は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させ、
前記加飾層は、シアン系の色を呈する着色剤を含む第1層と、マゼンタ系の色を呈する着色剤を含む第2層と、イエロー系の色を呈する着色剤を含む第3層と、を含み、
前記加飾層の一部において、前記第1層、前記第2層及び前記第3層が重なっている、加飾部材。
[2]
前記第1層、前記第2層及び前記第3層が含むブラック系の色を呈する着色剤の濃度は、5%以下である、[1]に記載の加飾部材。
[3]
前記第1層におけるシアン系の色を呈する着色剤の濃度は、60%以上であり、
前記第2層におけるマゼンタ系の色を呈する着色剤の濃度は、50%より大きく、
前記第3層におけるイエロー系の色を呈する着色剤の濃度は、50%より大きく、
当該加飾部材の前記第1面において、前記第1層が配置された部分が、暗色を呈する、[1]または[2]に記載の加飾部材。
[4]
前記加飾層と前記光吸収部との間に配置された反射層をさらに備え、
前記反射層は、前記第1面からの光を反射する、[1]乃至[3]のいずれかに記載の加飾部材。
[5]
意匠を表示する第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有する加飾部材であって、
前記第1面から前記第2面に向かって、意匠を形成する加飾層と、前記加飾層に重ねられた調整層と、をこの順で備え、
前記加飾層は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させ、
前記調整層は、一様な単色の有彩色であり、
当該加飾部材の波長域420nm以上500nm以下の光の平均透過率に対する波長域500nm以上700nm以下の光の平均透過率の比は、1.0以上1.3以下である、加飾部材。
[6]
意匠を表示する第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有する加飾部材であって、
前記第1面から前記第2面に向かって、意匠を形成する加飾層と、前記加飾層に重ねられた調整層と、をこの順で備え、
前記加飾層は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させ、
前記調整層は、一様な単色の有彩色であり、
前記加飾層の波長域420nm以上500nm以下の光の平均透過率は、波長域500nm以上700nm以下の光の平均透過率より低く、
前記調整層の波長域420nm以上500nm以下の光の平均透過率は、波長域500nm以上700nm以下の光の平均透過率より高い、加飾部材。
[7]
当該加飾部材の波長域420nm以上500nm以下の光の平均透過率に対する波長域500nm以上700nm以下の光の平均透過率の比は、1.0以上1.3以下である、[6]に記載の加飾部材。
[8]
所定のパターンで配置されて前記加飾層に重ねられた光吸収部をさらに備え、
前記調整層は、前記光吸収部と前記加飾層との間に配置される、[5]乃至[7]のいずれかに記載の加飾部材。
[9]
前記加飾層と前記調整層との間に配置された反射層をさらに備え、
前記反射層は、前記第1面からの光を反射する、[5]乃至[8]のいずれかに記載の加飾部材。
[10]
前記調整層の厚みは、0.5μm以上3.0μm以下である、[5]乃至[9]のいずれかに記載の加飾部材。
[11]
前記加飾層は、シアン系の色を呈する着色剤を含む第1層と、マゼンタ系の色を呈する着色剤を含む第2層と、イエロー系の色を呈する着色剤を含む第3層と、を含み、
前記加飾層の一部において、前記第1層、前記第2層及び前記第3層が重なっている、[5]乃至[10]のいずれかに記載の加飾部材。
[12]
意匠を表示する第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有する加飾部材であって、
意匠を形成する加飾層を備え、
前記加飾層は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させ、
前記加飾層は、シアン系の色を呈する着色剤と、マゼンタ系の色を呈する着色剤と、イエロー系の色を呈する着色剤と、を含む第1層を含み、
前記加飾層の一部は、暗色の意匠を形成する、加飾部材。
[13]
【0006】
本開示によれば、加飾部材に適切に光を透過させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、本開示の加飾付き表示装置の一例を示す断面図である。
図2は、図1の加飾部材の加飾層を拡大して示す断面図である。
図3は、図2の加飾層をさらに拡大して示す断面図である。
図4は、反射層を拡大して示す断面図である。
図5は、加飾付き表示装置が表示物を表示していない状態を示す正面図である。
図6は、加飾付き表示装置が表示物を表示している状態を示す正面図である。
図7は、加飾部材の製造方法の一例を説明するための図である。
図8は、加飾部材の製造方法の一例を説明するための図である。
図9は、加飾部材の製造方法の他の例を説明するための図である。
図10は、図3に対応する図であって、加飾層の一変形例を示す断面図である。
図11は、図3に対応する図であって、加飾層の他の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。本件明細書に添付された図面における縮尺及び縦横の寸法比等は、図示と理解のしやすさのため、実物のそれらから変更され誇張されている。
【0009】
図1は、本実施の形態の加飾付き表示装置1を概略的に示す断面図である。図1に示されるように、加飾付き表示装置1は、光源5と、樹脂成形品10と、を有している。樹脂成形品10は、成形樹脂層11と、加飾部材20と、を有している。加飾部材20は、板状である。加飾部材20は、第1面20Aと、第2面20Bと、を有している。第2面20Bは、第1面20Aの反対側の面である。第1面20A及び第2面20Bは、加飾部材20の板面である。加飾部材20は、第1面20Aにおいて意匠を表示する。成形樹脂層11は、加飾部材20の第2面20Bに重ねられている。加飾部材20は、光を透過させやすい第1区域A1と、光を透過させにくい第2区域A2と、を含んでいる。第2区域A2は、加飾付き表示装置1が表示する表示物に対応した所定のパターンとなっている。光源5が光を照射していない場合、加飾付き表示装置1は、その全体において、加飾部材20によって付与された意匠を表示する。加飾付き表示装置1が表示する意匠は、複数の有彩色を含んでいる。加飾付き表示装置1は、例えば導管模様を含む木目の意匠を表示する。加飾付き表示装置1は、他の意匠を表示してもよい。光源5が光を照射している場合、第2区域A2のパターンによって、加飾付き表示装置1は表示物を表示できる。光を透過させにくい第2区域A2では、光源5が光を照射している場合でも、加飾付き表示装置1は、加飾部材20によって付与された意匠を表示する。
【0010】
図示されている例では樹脂成形品10は平板状に示されているが、成形樹脂層11を形成する時の成型金型の形状に追従することで、樹脂成形品10は、所望の形状となっていてもよい。例えば、樹脂成形品10は、凹形状や凸形状、またはその両方を含むように、湾曲または屈曲していてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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