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公開番号
2025016505
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-04
出願番号
2024177850,2021532041
出願日
2024-10-10,2019-12-09
発明の名称
ヒト化及び親和性成熟抗CEACAM1抗体
出願人
ザ ブリガム アンド ウィメンズ ホスピタル,インコーポレイティド
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
16/30 20060101AFI20250128BHJP(有機化学)
要約
【課題】本明細書において、がん胎児性抗原関連細胞接着分子1(CEACAM1)への結合及び阻害に有用な組換え抗体及びその抗原結合断片を提供する。
【解決手段】また、T細胞抵抗性を低減するための、及びがんを治療するための、開示するCEACAM1抗体及びその抗原結合断片の使用方法も提供する。
【選択図】図36
特許請求の範囲
【請求項1】
CEACAM1に結合する抗体またはその抗原結合断片であって、前記抗体または抗原結合断片が、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含み;
前記重鎖可変領域及び前記軽鎖可変領域のそれぞれが、CDR1、CDR2、及びCDR3を含み;そして
CDR1Hの配列が、配列X
1
HX
2
X
3
S(配列番号1)を含み;
X
1
が、A、D、N、またはSであり;
X
2
が、AまたはGであり;そして
X
3
が、IまたはMを含む、疎水性側鎖を有するアミノ酸であり;
CDR2Hの配列が、配列TISSGGTYTYYPDSVKG(配列番号2)を含み;
CDR3Hの配列が、配列HX
4
X
5
DYX
6
PX
7
WFAX
8
(配列番号3)を含み、
X
4
が、D、G、またはPであり;
X
5
が、FまたはPであり;
X
6
が、DまたはFであり;
X
7
が、AまたはYであり;そして
X
8
が、L、H、またはFであり;
CDR1Lの配列が、配列RANSAVSYMY(配列番号4)を含み;
CDR2Lの配列が、配列LTSNRAT(配列番号5)を含み;そして
CDR3Lの配列が、配列QQX
9
X
10
X
11
X
12
PX
13
T(配列番号6)を含み;
X
9
が、WまたはNであり;
X
10
が、SまたはTであり;
X
11
が、Aまたは、S、N、及びTを含む、中性親水性側鎖を有するアミノ酸であり;
X
12
が、L、F、またはNであり;そして
X
13
が、PまたはFである、
抗体またはその抗原結合断片。
続きを表示(約 2,400 文字)
【請求項2】
前記重鎖可変領域の配列が、配列GXXXXX
1
HX
2
X
3
S(配列番号43)を含み;
Xが、任意のアミノ酸であり;
X
1
が、A、D、N、またはSであり;
X
2
が、AまたはGであり;そして
X
3
が、IまたはMを含む、疎水性側鎖を有するアミノ酸であり;そして
CDR3Hの配列が、配列HX
4
X
5
DYFPX
7
WFAX
8
(配列番号44)を含み;
X
4
が、D、G、またはPであり;
X
5
が、FまたはPであり;
X
7
が、AまたはYであり;そして
X
8
が、L、H、またはFである、
請求項1に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項3】
CDR1Hの配列が、配列X
1
HX
2
X
3
S(配列番号1)を含み;
X
1
が、A、D、N、またはSであり;
X
2
が、AまたはGであり;そして
X
3
が、IまたはMを含む、疎水性側鎖を有するアミノ酸であり;
CDR2Hの配列が、配列TISSGGTYTYYPDSVKG(配列番号2)を含み;
CDR3Hの配列が、配列HX
4
X
5
DYFPYWFAX
8
(配列番号7)を含み;
CDR3HのX
4
が、D、G、またはPであり;
CDR3HのX
5
が、FまたはPであり;そして
CDR3HのX
8
が、L、H、またはFであり;
CDR1Lの配列が、配列RANSAVSYMY(配列番号4)を含み;
CDR2Lの配列が、配列LTSNRAT(配列番号5)を含み;そして
CDR3Lの配列が、配列QQX
9
SSX
12
PX
13
T(配列番号8)を含み;
X
9
が、WまたはNであり;
X
12
が、L、F、またはNであり;そして
X
13
が、PまたはFである、
請求項1に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項4】
CDR1Hの配列が、配列SHGMS(配列番号9)を含み;
CDR2Hの配列が、配列TISSGGTYTYYPDSVKG(配列番号2)を含み;
CDR3Hの配列が、配列HDFDYFPYWFAH(配列番号10)を含み;
CDR1Lの配列が、配列RANSAVSYMY(配列番号4)を含み;
CDR2Lの配列が、配列LTSNRAT(配列番号5)を含み;そして
CDR3Lの配列が、配列QQWSSNPPT(配列番号11)を含む、
請求項1に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項5】
CDR1Hの配列が、配列SHGMS(配列番号9)を含み;
CDR2Hの配列が、配列TISSGGTYTYYPDSVKG(配列番号2)を含み;
CDR3Hの配列が、配列HDFDYFPYWFAH(配列番号10)を含み;
CDR1Lの配列が、配列RANSAVSYMY(配列番号4)を含み;
CDR2Lの配列が、配列LTSNRAT(配列番号5)を含み;そして
CDR3Lの配列が、配列QQWTSNPPT(配列番号12)を含む、
請求項1に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項6】
CEACAM1に結合する抗体またはその抗原結合断片であって、前記抗体または抗原結合断片が、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含み;
前記重鎖可変領域の配列が、配列番号13の重鎖可変領域アミノ酸配列と少なくとも90%同一である配列を含み;そして
前記軽鎖可変領域の配列が、配列番号14、配列番号15、及び配列番号16からなる群から選択される軽鎖可変領域アミノ酸配列と少なくとも90%同一である配列を含む、
抗体またはその抗原結合断片。
【請求項7】
前記重鎖可変領域の配列が、配列番号13の重鎖可変領域アミノ酸配列と少なくとも95%同一である配列を含み;そして
前記軽鎖可変領域の配列が、配列番号14、配列番号15、及び配列番号16からなる群から選択される軽鎖可変領域アミノ酸配列と少なくとも95%同一である配列を含む、
請求項6に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項8】
前記重鎖可変領域の配列が、配列番号13を含み;そして
前記軽鎖可変領域の配列が、配列番号14、配列番号15、及び配列番号16からなる群から選択される配列を有する、
請求項7に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項9】
前記重鎖可変領域の配列が、配列番号13を含み;そして
前記軽鎖可変領域の配列が、配列番号14を含む、
請求項8に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項10】
前記重鎖可変領域の配列が、配列番号13を含み;そして
前記軽鎖可変領域の配列が、配列番号15を含む、
請求項8に記載の抗体またはその抗原結合断片。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、分子生物学及び医学の分野に関する。より具体的には、本発明は、CEACAM1に結合するモノクローナル抗体及び抗原結合断片、及びその治療組成物、ならびにCEACAM1との同種親和性及びヘテロ親和性の相互作用を阻害することを含むそのような抗体の使用方法、ならびにがん及び感染症の治療方法を提供する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【0002】
連邦政府が後援する研究または開発に関する声明
本発明は、国立衛生研究所によって授与されたNIH DK51362の下で政府の支援を受けてなされた。政府は本発明において一定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
がん胎児性抗原関連細胞接着分子1(CEACAM1)は、がん胎児性抗原(CEA)ファミリーメンバーの免疫グロブリン(Ig)様膜貫通型糖タンパク質である。CEACAMファミリーのメンバーは、細胞間認識に関与し、組織構造の形成や血管新生からインスリン恒常性やT細胞増殖の調節に至るまでの細胞プロセスを調節する。
【0004】
分化及び組織の三次元構造の配置、血管新生、アポトーシス、腫瘍抑制、転移、ならびに自然免疫応答及び獲得免疫応答の調節における役割を含む、様々な細胞活動がCEACAM1タンパク質に起因している。さらに、腫瘍細胞、T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、特定のマクロファージなど、いくつかの細胞型が、CEACAM1を発現している。
【0005】
例えば、メラノーマ、結腸直腸癌、胃癌、膵臓癌、膀胱癌、及び甲状腺癌などの様々ながんにおいて、CEACAM1の高発現が生じ、それは、腫瘍の進行の悪化、転移、及び臨床的予後不良に関連している。例えば、CEACAM1の高発現を伴う非小細胞肺癌(NSCLC)は、高い微小血管密度、遠隔転移、ならびに全生存期間中央値及び無増悪生存期間中央値の低下を示す。CEACAM1の発現は、膵臓腺癌の遠隔転移とも強く相関していた。腫瘍でのCEACAM1の発現は、CEACAM1を介したT細胞とNK細胞の阻害を促進する。その結果、CEACAM1活性を阻害することにより、腫瘍細胞の転移及びがん幹細胞ニッチ形成を阻害することができる。
【0006】
CEACAM1は、特定の免疫系細胞でも発現しており、免疫抑制及び免疫細胞の枯渇に関与している。例えば、胃、肺、メラノーマ、結腸直腸癌及び神経膠腫の、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)及び他の腫瘍浸潤免疫細胞におけるCEACAM1の高発現は、予後不良と関連している。T細胞では、CEACAM1の発現は、休止(ナイーブ)T細胞からはほとんど除外されるが、このタンパク質は活性化T細胞において高レベルに発現する。CEACAM1-Lは、ほとんどのT細胞で発現する主要なアイソフォームであり、T細胞の活性化を下方制御し、T細胞の機能を抑制する抑制性受容体として機能する。そのため、T細胞上のCEACAM1を阻害することにより、T細胞活性を回復させ、抗腫瘍応答を増加させることができる。
【0007】
CEACAM1は、自然免疫に関与するリンパ球であるNK細胞上でさらに発現し、ウイルス感染の早期制御と腫瘍の免疫監視に関与する。NK細胞が主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIを発現する細胞に遭遇すると、これらの細胞に対する免疫応答は、受容体とリガンドの相互作用を介した阻害シグナルによって妨げられる。しかしながら、ウイルス感染細胞やがん細胞など、MHCクラスIが下方制御されている細胞に遭遇すると、NK細胞は阻害シグナルの欠如によって活性化され、「疾患」細胞では、NK細胞媒介殺傷が生じやすくなる。CEACAM1がNK細胞とメラノーマ細胞の両方の表面に存在する場合、CEACAM1:CEACAM1の相互作用により、MHCクラスIの発現とは無関係に、NK媒介殺傷が阻害される。このように、この同種親和性CEACAM1相互作用の破壊は、NK媒介免疫応答の回復に有効であり得る。
【0008】
マクロファージのサブセットでのCEACAM1の発現は、腫瘍微小環境の線維症とさらに関連している。CEACAM1は、血管内皮などの腫瘍微小環境内の他の間質細胞も調節する。したがって、CEACAM1とその結合パートナーとの相互作用を阻害することにより、さらに線維症と血管新生を阻害することができる。
【0009】
CEACAM1はまた、同種親和性(CEACAM1:CEACAM1)及びヘテロ親和性相互作用(例えば、CEA、CEACAM5、CEACAM8、T細胞免疫グロブリン及びムチンドメイン含有3(TIM-3)タンパク質、Helicobacter pylori アドヘシンHopQ、Neisseria gonorrhoeae/meningitidis 混濁タンパク質(OPA)、Moraxella種、Opa様タンパク質OlpA、Haemophilus influenzae外膜タンパク質(OMP)P1、Haemophilus aegyptius OMP P1、Candida albicans、H5N1などのインフルエンザウイルスとの)に関与するIgV様Nドメイン含有CEACAM1細胞外部分を介して細胞間接着も媒介する。TIM-3は、活性化T細胞、樹状細胞及びマクロファージのサブセット、ならびにNK細胞で発現するTh1特異的細胞表面タンパク質として同定された。TIM-3は、耐性に関与している活性化誘導阻害分子であり、慢性ウイルス感染症及びがんにおいてT細胞の枯渇を誘導することが示されている。活性化T細胞においても発現するCEACAM1は、TIM-3と相互作用することが示されており、この相互作用はTIM-3を介したT細胞の阻害に重要である。
【0010】
上に示したように、CEACAM1は、ヒト粘膜に関連する様々なグラム陰性細菌性病原体、及びCandida albicansなどの真菌性病原体に対する粘膜細胞の頂端膜上の細胞受容体としても機能する。例えば、N.gonorrhoeae、N.meningitidis、Moraxella catarrhalis、H.influenza、H.aegyptius及び病原性Escherichia coli株は、十分に特徴付けられたCEACAM1結合アドヘシンを有する。細菌アドヘシンとCEACAM1との結合により、上皮細胞への細菌のエンドサイトーシス及びインタクトな上皮層を介した微生物のトランスサイトーシスが引き起こされ、微生物が、粘膜コロニー形成中にCEACAM1を利用することができるようになる。さらに、CEACAM1は、インフルエンザウイルスH5N1及びWucheria bancroftiなどの雑種線虫の感染に関与している。
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)
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