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公開番号2025016467
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-04
出願番号2024173246,2018561024
出願日2024-10-02,2017-04-26
発明の名称改善された薬物動態を有する、グリコシル化VWF融合タンパク質
出願人オクタファルマ アクチェン ゲゼルシャフト
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類C07K 19/00 20060101AFI20250128BHJP(有機化学)
要約【課題】改善された薬物動態を有する、グリコシル化フォン・ヴィレブランド因子(VWF)融合タンパク質を提供する。
【解決手段】メインプロテインおよび一つ以上の延長ペプチドを含む融合タンパク質であって、メインプロテインのアミノ酸配列が、哺乳動物タンパク質またはその断片のアミノ酸配列と同一または類似であり、そして、前記延長ペプチドが、O-グリコシル化アミノ酸のクラスターを含む、融合タンパク質を提供する。メインプロテインは、好ましくはVWFである。融合タンパク質は、メインプロテインと比較して、増加した半減期を有し、そして、たとえば、FVIIIのような、結合パートナーの半減期を増加させるために使用され得る。本発明はさらに、融合タンパク質によって形成される複合体、融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド、ならびにポリヌクレオチドを含むベクターおよび宿主細胞に関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
メインプロテインと1つ以上の延長ペプチドを含む融合タンパク質であって、メインプロテインのアミノ酸配列が、哺乳動物のタンパク質またはその断片のアミノ酸配列と同一または類似であり、そして、前記延長ペプチドが、O-グリコシル化アミノ酸のクラスターを含む、融合タンパク質。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
延長ペプチドのないメインプロテインと比較して、融合タンパク質が、増加した半減期を有する、請求項1に記載の融合タンパク質。
【請求項3】
1つ以上の延長ペプチドのアミノ酸配列が、前記メインプロテインまたは断片の非反復アミノ酸配列の一部(non-repeated amino acid sequence section9と同一または類似である、請求項1または2に記載の融合タンパク質。
【請求項4】
1つ以上の延長ペプチドが、絨毛性ゴナドトロピン β-サブユニット(CG-β)由来ではない、特に、CG-βのC末端ペプチド(CTP)と同一または類似していない、請求項1から3のいずれか1つに記載の融合タンパク質。
【請求項5】
延長ペプチドの、O-グリコシル化アミノ酸のクラスターが、少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つ、より好ましくは少なくとも4つのO-グリコシル化されたアミノ酸を含有する、請求項1から4のいずれか1つに記載の融合タンパク質。
【請求項6】
O-グリコシル化部位のクラスターが、少なくとも一つのスレオニンを、O-グリコシル化アミノ酸として含み、好ましくは、前記クラスターが、スレオニンとセリンの両方を、O-グリコシル化アミノ酸として含む、請求項1から5のいずれか1つに記載の融合タンパク質。
【請求項7】
1つ以上の延長ペプチドが、10個のアミノ酸中に少なくとも1つのO-グリコシル化部位、好ましくは、8個のアミノ酸に少なくとも1つのO-グリコシル化部位を含む、請求項1から6のいずれか1つに記載の融合タンパク質。
【請求項8】
1つ以上の延長ペプチドが、20~60個のアミノ酸、好ましくは22~40個のアミノ酸、より好ましくは26~36個のアミノ酸の範囲の長さを有する、請求項1から7のいずれか1つに記載の融合タンパク質。
【請求項9】
1つ以上の延長ペプチドが、フォン・ヴィレブランド因子(VWF)のO-グリコシル化ペプチドに対して、少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項1から8のいずれか1つに記載の融合タンパク質。
【請求項10】
1つ以上の延長ペプチドが、VWFのO-グリコシル化されたペプチド、特に配列番号1に対して、少なくとも90%、好ましくは、少なくとも95%、より好ましくは、少なくとも98%、最も好ましくは、少なくとも100%の配列同一性を有する、請求項9に記載の融合タンパク質。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タンパク質、特に、フォン・ウィルブランド因子(VWF)および第VIII因子(FVIII)のようなヒト凝固因子の半減期(half-life)の延長に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
血友病(Hemophilia)は、血液凝固(blood clotting)または凝固(coagulation)を制御する身体の能力を損なう遺伝性遺伝子病の一群である。その最も一般的な形態である、血友病Aでは、凝固因子VIII(FVIII)が不足している。血友病Aは、5,000~10,000人の男性の出生の約1人に発生する。FVIIIタンパク質は、多機能性を有する血液凝固における必須の補因子である。FVIIIの欠乏は、FVIIIの血漿由来濃縮物または組換え生産されたFVIIIで治療することができる。FVIIIの濃縮物での処置は、血友病患者の正常化した寿命をもたらす。
【0003】
血友病Aの患者は、必要に応じて、または週に数回投与される予防的治療として、FVIIIで治療される。予防的治療のために、FVIIIの、15-25 IU/kg体重が週3回投与され、それは、FVIIIの絶えない必要性と血液系におけるその短い半減期のために必須であり、ヒトでは、たった約11時間である(Ewensteinら、2004年)。
【0004】
血液中では、正常状態では、FVIII分子は、常に、その補因子であるフォン・ビルブラント因子(VWF)と結合しており、分解の様々な異なる形態から、FVIII分子を安定化する。FVIIIとVWFの非共有結合複合体は、0.2~0.3nMと高い結合親和性を有する(Vlotら、1996年)。
【0005】
歴史的に、血友病Aは、ヒト血漿に由来するFVIIIで治療されてきた。しかし、1990年代以降、組換え生産された異なるFVIIIタンパク質が市販された。しかし、血漿由来も、組換え生産されたFVIIIタンパク質も、最適な薬物動態学的特性を持っていない。他の多くの治療的タンパク質と同様に、それらは、ペプチダーゼによって代謝回転(metabolic turnover)に付され、それらのin vivoでの半減期を有意に制限する。
【0006】
Tiedeら、によって検討されたように(2015)、FVIIIの半減期を延長させる試みは、Fc融合(Eloctate、Elocta、efmorctocog alfa)、ポリエチレングリコールの付加(turoctocog alfa pegol[N8-GP]、BAY 94-9027、BAX 855)および短鎖の構築物(CSL627)を含む。
これらの技術は全て、FVIII分子を変化させ、そして、およそ1.5倍に半減期の延長されたFVIIIをもたらす。
【0007】
FVIIIのさらなる半減期の延長は、VWF半減期に限定される。Yeeらによって示されているように、ヒトVWF D´D3ドメインは、血漿中のFVIIIを安定化するのに十分である。しかし、D´D3-Fc融合タンパク質は、VWF-/-マウスでのみ、FVIIIの半減期を延長することができる。血友病Aのマウスにおいて、タンパク質断片の、FVIII結合に対する、内因性VWFとの、十分でない競争のために、D´D3-Fcの構築物は、FVIIIの半減期を延長させない。
【0008】
WO2014/011819A2は、VWFのD´D3ドメイン、IgGのFcドメインおよびXTENを含む、FVIII構築物の半減期の延長の成功を報告する。この構築物は、内因性VWFに結合しないので、同じ半減期の延長の効果は、VWF/FVIII-ダブルノックアウト(DKO)および血友病Aマウスの両方に見られる。しかしながら、in vitroでは、完全に機能的であるが、in vivoでは、著しく低下した活性を示す。
【0009】
治療用タンパク質の半減期を高めるための他のアプローチは、治療用タンパク質を、トランスフェリンおよびアルブミンのような、天然に長い半減期を有するタンパク質に、または、絨毛性ゴナドトロピン(CG)のC末端ペプチド(CTP)などのタンパク質ドメインに、遺伝子融合することが含まれる。
【0010】
CGは、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、および甲状腺刺激ホルモン(TSH)を含む糖タンパク質ホルモンファミリーに属する。これらの糖ホルモンは、ヘテロ二量体であり、そして、共通のα-サブユニットと、様々な活性を与える、ユニークなβ-サブユニットからなる。ヒトCG(hCG)の半減期は、そのカウンターパートである、LH、FSHおよびTSHの半減期よりも、かなり長い。hCG-βの、O-グリコシル化CTPが、この半減期の延長に関与することが示された。CTPは、4つのO-グリコシル化部位(S

で示される)を有する配列FQSSSS*KAPPPS*LPSPS*RLPGPS*DTPILPQ、と記載されている(Birkenら、1977年)。
(【0011】以降は省略されています)

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