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公開番号2025016446
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-04
出願番号2024167151,2023538973
出願日2024-09-26,2022-10-28
発明の名称抗アミロイドベータ抗体及びその使用方法
出願人アッヴィ・インコーポレイテッド
代理人弁理士法人川口國際特許事務所
主分類C07K 16/18 20060101AFI20250128BHJP(有機化学)
要約【課題】アルツハイマー病(AD)などの障害の治療における使用に適した、脳内のアミロイド-ベータ(Aβ)斑を対象とし、それに特異的に結合し、それを取り除くことが可能な抗体などの、抗体、例えば、組換えヒト化及びモノクローナル抗体、抗体の作製方法、並びに抗体の使用方法を提供する。
【解決手段】アミロイド斑をAD脳から除去するために適した、Aβ(AβpE3)に特異的に結合する組換えヒト化IgG1カッパモノクローナル抗体のアミノ酸配列を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
(i)3つのCDRを含む可変重鎖(vH)及び(ii)3つのCDRを含む可変軽鎖(vL)を含む抗ヒトAβ
pE3
抗体であって、
vH CDR1が、GFSLSTSGMGVS(配列番号1)であり、
vH CDR2が、HIYWDDDKRYNPYMKR(配列番号2)であり、
vH CDR3が、RADDYDVGFAY(配列番号3)であり、
vL CDR1が、LASQTIGTWLA(配列番号4)であり、
vL CDR2が、AATSLAD(配列番号5)であり、
vL CDR3が、QQLYSSPFT(配列番号6)である、
抗ヒトAβ
pE3
抗体。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
配列番号7として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び配列番号8として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1に記載の抗ヒトAβ
pE3
抗体。
【請求項3】
2本の重鎖及び2本の軽鎖を含み、各重鎖が、配列番号9として記載されるアミノ酸配列を含み、各軽鎖が、配列番号10として記載されるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の抗ヒトAβ
pE3
抗体。
【請求項4】
IgG定常領域を含む、請求項1に記載の抗ヒトAβ
pE3
抗体。
【請求項5】
Fc部分を含むヒト重鎖定常領域を含み、Fc部分が、ヒトIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、又はIgMアイソタイプである、請求項4に記載の抗ヒトAβ
pE3
抗体。
【請求項6】
カッパ軽鎖定常領域を含む、請求項5に記載の抗ヒトAβ
pE3
抗体。
【請求項7】
請求項1に記載の抗ヒトAβ
pE3
抗体を含む組成物。
【請求項8】
神経変性障害を治療するための方法であって、請求項1に記載の抗ヒトAβ
pE3
抗体を、それを必要とする患者に投与するステップを含む、方法。
【請求項9】
神経変性障害が、アルツハイマー病(AD)である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
抗ヒトAβ
pE3
抗体をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドであって、抗体が、(i)3つのCDRを含むvH鎖;及び(ii)3つのCDRを含むvL鎖を含み、
vH CDR1が、GFSLSTSGMGVS(配列番号1)であり、
vH CDR2が、HIYWDDDKRYNPYMKR(配列番号2)であり、
vH CDR3が、RADDYDVGFAY(配列番号3)であり、
vL CDR1が、LASQTIGTWLA(配列番号4)であり、
vL CDR2が、AATSLAD(配列番号5)であり、
vL CDR3が、QQLYSSPFT(配列番号6)である、
ポリヌクレオチド。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれている、2021年10月28日に出願した米国仮特許出願第63/263204号の利益を主張するものである。
続きを表示(約 2,900 文字)【0002】
電子化された配列表の参照
本明細書に開示されるアミノ酸配列及びDNA配列を含む、配列番号1~配列番号37が含まれる「ABV21397USO1_ST26.xml」という表題の配列表の全体が参照により本明細書に組み込まれる。配列表は、XMLフォーマットで電子的に提出されている。配列表は、2022年10月27日に作成され、サイズは22,528バイトである。
【0003】
本出願は、とりわけ、抗アミロイドベータ(Aβ)抗体及びその作製及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0004】
アルツハイマー病(AD)のアミロイド仮説は、Aβのクリアランスと産生の間の不均衡により、脳内へのタンパク質蓄積が生じることを示唆するものである。これにより、いくつかの下流の事象が開始され、それが最終的にニューロン及びシナプスの減少に至り、ADの臨床症状として顕在化する(Selkoe及びHardy 2016)。最近のADを治療するための薬物の開発では、可溶性の単量体Aβと不溶性の沈着形態のAβの両方を減少させる化合物に焦点が当てられており、ここ20年で異なる形態のAβに結合するいくつかのmAbが試験されている(van Dyck 2018)。ADを治療するために抗Aβ mAbを投与する手法では、mAbがAβに結合して、当該タンパク質の消去に役立つ免疫応答を刺激するので、主に基礎をなすのは受動免疫療法である。
【0005】
歴史的に、Aβを標的とするmAbは、ADにおける認知及び機能低下を緩徐化することに関する有効性を実証することができていない。しかし、これらの試験により、安全性に関連する重要なデータがもたらされている。さらに、これらの試験により、AD進行を緩徐化するために標的とする必要があり得る特定の形態のAβに関する洞察がもたらされており、Aβがなお、AD治療法を開発するための妥当な標的であると多くの人に考えられるに至っている(van Dyck 2018);(Aisen,Cummingsら、2020)。実際に、どちらもAβを標的とするmAbである、アデュカヌマブ(NCT02484547)に関する第3相試験及びドナネマブ(NCT03367403)に関する第2相試験からの最近の結果は、このクラスの化合物がADの治療において効果的であり得ることを示唆している。したがって、ADのアミロイド仮説に関する科学的裏付け及び抗Aβ mAbの最近の試験において認められた前向きな兆しを考慮すると、新しい抗Aβ mAbの開発は、有効なAD治療の探索におけるさらなる見込みをもたらす。
【0006】
抗Aβ mAbは、多数の臨床試験において何千名もの対象に投与されている。全体として、抗Aβ mAbは忍容性が良好である。いくつかのmAbを含めた、Aβを標的とする能動及び受動免疫学的化合物を精査するメタ分析は、ほぼ全ての有害事象、重篤な有害事象及び死亡に関してプラセボと差異がないことを明らかにしている(Penninkilampi,Brothersら、2017)。有害事象データに関する1つの例外は、抗Aβ mAbを受けた対象ではアミロイド関連画像異常(ARIA)が生じる可能性がより高いことであった。
【0007】
ARIAは、MRIによって検出される脳血管異常に適用される用語である。ARIAは、2つのカテゴリーに分類される:ARIA-Eは、血管原生浮腫、脳溝滲出及び時々の脳回腫大に関連する画像所見を表し、一方、ARIA-Hは、脳実質内微小出血(parenchymal microhemorrhag)及びヘモジデリン沈着を反映するMRIシグナル異常を捕捉する(Sperling、Jackら、2011)。どちらの型も抗Aβ mAb試験において実証されているが、ARIA-Eは、抗Aβ mAb投与の結果としてより頻繁に生じる(Penninkilampi,Brothersら、2017、Greenberg,Bacskaiら、2020)。ARIAの正確な機構(複数可)は分かっていないが、大脳脈管構造からのアミロイドのクリアランスに関し得る又は血管アミロイド沈着の部位における炎症反応が惹起されることによるものであり得る(Greenberg,Bacskaiら、2020)。ARIAの危険因子としては、AβペプチドのN末端を標的とするmAbの投与、以前の微小出血(microbleed)歴、アポリポタンパク質遺伝子のε4対立遺伝子保因及び高用量の薬物が挙げられるが、ARIAリスクの上昇が、絶対的な用量レベルに関連付けられるものであるか力価測定を伴わない高用量の投与に関連付けられるものであるかは不明である(van Dyck 2018、Aisen,Cummingsら、2020、Greenberg,Bacskaiら、2020)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
Selkoe及びHardy 2016
van Dyck 2018
Aisen,Cummingsら、2020
Penninkilampi,Brothersら、2017
Sperling、Jackら、2011
Greenberg,Bacskaiら、2020
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の要旨)
AC-264713は、hu Aβ(AC-264713)[hu IgG1/K]としても公知であり、Aβの特に急速に凝集する不溶性の凝集形態である、N末端が短縮されており3位のアミノ酸がピログルタミン酸修飾されたAβ(Aβ
pE3
)、に結合する組換えヒト化免疫グロブリンG1(IgG1)カッパモノクローナル抗体(mAb)である。AC-264713は、ヒトAβ
pE3-42
原線維に選択的に結合し、その半数効果濃度(EC
50
)は0.7nMであり、また、ピログルタミン酸修飾されていない全長形態のAβには結合しない。
【0010】
したがって、アミロイド斑をAD脳から除去するために適した、Aβ(Aβ
pE3
)に特異的に結合する組換えヒト化IgG1カッパモノクローナル抗体のアミノ酸配列が提供される。当該抗体は、構造的に、Aβ
pE3-42
原線維に選択的に結合する相補性決定領域(CDR)を含む可変重鎖及び可変軽鎖を含む。断片結晶化可能領域(Fc)を含む重鎖定常領域及び軽鎖定常領域を含む抗体も提供される。抗体のアミノ酸配列によってコードされるこれらの構造要素は、患者におけるADの治療に有効な医薬組成物をもたらす。
(【0011】以降は省略されています)

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