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公開番号2025016444
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-04
出願番号2024166744,2020506859
出願日2024-09-25,2018-08-07
発明の名称コンフォメーションが安定化されたRSV融合前Fタンパク質
出願人カルダー・バイオサイエンシズ・インコーポレイテッド
代理人弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類C07K 14/08 20060101AFI20250128BHJP(有機化学)
要約【課題】RSVワクチン免疫原の候補である融合前のコンフォメーションで安定化されたRSV Fタンパク質を提供する。
【解決手段】本発明は、変異RSV F分子、たとえば、1つ以上のDT架橋の導入によって融合前のコンフォメーションで安定化され得るか、又は安定化されている変異RSV F分子を提供する。本発明はまた、かかる変異RSV F分子を作製する方法、かかる変異RSV F分子を含む組成物、並びに、たとえば、ワクチン接種方法、治療方法、及び抗体製造方法において、かかる変異RSV F分子を使用する方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
第428位のアミノ酸残基、又は配列番号1とアライメントして決定した場合に第428位の残基に相当するアミノ酸におけるチロシンへの点変異を含む変異RSV F分子。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
第185位のアミノ酸残基、又は配列番号1とアライメントして決定した場合に第185位の残基に相当するアミノ酸におけるチロシンへの点変異をさらに含む、請求項1に記載の変異RSV F分子。
【請求項3】
第226位のアミノ酸残基、又は配列番号1とアライメントして決定した場合に第226位の残基に相当するアミノ酸におけるチロシンへの点変異をさらに含む、請求項1に記載の変異RSV F分子。
【請求項4】
(a)第185位のアミノ酸残基、又は配列番号1とアライメントして決定した場合に第185位の残基に相当するアミノ酸におけるチロシンへの点変異、及び(b)第226位のアミノ酸残基、又は配列番号1とアライメントして決定した場合に第226位の残基に相当するアミノ酸におけるチロシンへの点変異をさらに含む、請求項1に記載の変異RSV F分子。
【請求項5】
膜貫通ドメイン及び細胞質ドメインを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の変異RSV F分子。
【請求項6】
前記分子が、膜貫通ドメイン又は細胞質ドメインを含まない、請求項1~4のいずれか一項に記載の変異RSV F分子。
【請求項7】
前記分子が、RSV A型又はRSV B型分子である、請求項1~6のいずれか一項に記載の変異RSV F分子。
【請求項8】
前記分子が融合前特異的抗体に結合する、請求項1~7のいずれか一項に記載の変異RSV F分子。
【請求項9】
前記分子が抗原部位
JPEG
2025016444000033.jpg
5
170
を認識する抗体に結合する、請求項1~8のいずれか一項に記載の変異RSV F分子。
【請求項10】
前記分子が、D25、5C4、AM22、及びAM14からなる群から選択される抗体に結合する、請求項1~9のいずれか一項に記載の変異RSV F分子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年8月7日に出願された米国特許仮出願第62/542,247号、2018年2月12日に出願された米国特許仮出願第62/629,685号、2018年3月8日に出願された米国特許仮出願第62/640,467号、および2018年5月22日に出願された米国特許仮出願第62/674,791号の優先権の利益を主張するものであり、これらの各々の内容はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 2,300 文字)【0002】
配列表
本出願はASCIIフォーマットで電子的に提出された配列表を含み、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。2018年8月3日に作成された前記ASCIIによる複製物は、Avatar_009_WO1_SL.txtという名称であり、サイズは452,739バイトである。
【0003】
連邦政府による資金提供を受けた研究の記載
本発明は、アメリカ国立衛生研究所によって与えられた認可番号AI112124の下、政府支援を受けてなされた。本発明において政府はある一定の権利を有する。
【0004】
参照による援用
参照による援用を許容する法的範囲のみを目的として、本明細書で引用されるすべての文献の内容はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0005】
米国では、毎年400~500万人の小児がRSウイルス(RSV)に感染し、乳幼児の入院の最も大きな原因となっている(約150,000人の入院者数)。全世界では1歳未満の乳幼児における死者の6.7%をRSVが占め、マラリアに次いで第2位である。加えて、高齢および免疫不全の対象をはじめとした他の高リスク群にも深刻な脅威となっており、米国において概算で180,000人の入院者数と12,000人の死者数をさらに生み出している。RSVに対する現行のフロントライン治療は存在せず、現在認可されているRSVに対する唯一の予防的治療は、認可済みのモノクローナル抗体シナジス(登録商標)(パリビズマブ)の受動的投与であり、これはRSV融合(F)タンパク質を認識し、重症疾患の発生率を約50%減少させる。シナジス(登録商標)による予防は高コストであるため、その使用は未熟児および先天性心疾患を有する生後24ヶ月未満の乳幼児にのみ限定される。総説としては、Costelloら, “Targeting RSV with Vaccines and Small Molecule Drugs, Infectious Disorders,” Drug Targets, 2012, vol. 12, no. 2.を参照されたい。より有効で、理想的には費用対効果のより高いRSVワクチンの開発は、莫大な価値があるものと思われる。
【0006】
RSV Fタンパク質は、RSVエンベロープ糖タンパク質である。自然界では、RSV Fタンパク質は、「F0」で表記される単一の前駆体ポリペプチドとして翻訳される。F0前駆体ポリペプチドは一般に長さが574アミノ酸であり、そのうち第1~25位のアミノ酸がシグナルペプチドを構成する。前駆体ポリペプチドF0は前駆体三量体を形成し、これは細胞プロテアーゼによりタンパク質分解で切断されて、Pep 27ポリペプチド、F1ポリペプチド、およびF2ポリペプチドを生じる。F2ポリペプチドは、典型的に、F0前駆体の第26~109位のアミノ酸残基を含む。F1ポリペプチドは、典型的に、F0前駆体の第137~574位のアミノ酸残基を含む。F1ポリペプチドとF2ポリペプチドとがジスルフィド結合によって連結されて、RSV F「プロトマー」と呼ばれるヘテロ二量体を形成する。かかるプロトマー3つが、RSV F分子の成熟三量体型形態を形成する。
【0007】
RSV Fタンパク質は、RSVに対する防御に関係する強力な中和抗体を誘導することが知られている。近年、RSV Fタンパク質三量体の融合前のコンフォメーション(以下、「融合前F」または「pre-F」という場合がある)が、ヒト血清中における中和活性の最も大きな決定因子であることが示されている。これまでに単離された最も強力な中和抗体(nAb)もまた、融合前のコンフォメーションにのみ特異的に結合する。しかし、可溶型pre-Fは非常に不安定で、融合後のコンフォメーションに容易に移行するため、ワクチン用免疫原としてのその有用性が限定されている。
【0008】
融合前のコンフォメーションで安定化されたRSV Fタンパク質は、RSVワクチン免疫原の候補で、非常に価値がある可能性がある。
【0009】
RSV Fタンパク質(強力な中和AbであるD25に結合したもの)のその融合前のコンフォメーションにおける結晶構造は、McLellanら, 2013, Science, 340, p. 1113-1117に記載されており、その内容はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0010】
RSV Fをそのpre-Fコンフォメーションで安定化しようとする目的で、いくつかの異なる手法が開発されている。たとえば、これまでにMarshallらは、RSV Fタンパク質のある特定の位置における、「チロシンへの」点変異およびジチロシン(DT)架橋を導入することを記載している。国際特許出願PCT/US2014/048086を参照されたい。他の手法は、RSV Fタンパク質のある特定の位置における、「システインへの」変異、ジスルフィド結合、および/または空洞充填アミノ酸置換を導入することを含んでいる。米国特許第9738689号明細書、米国特許第9950058号明細書、またはMcLellanら(2013) Science 342: 592-598を参照されたい。
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)

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