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公開番号
2025016385
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-31
出願番号
2024115692
出願日
2024-07-19
発明の名称
改善されたコーティングを有するレーザ支援蒸着
出願人
エーエスエムピーティー・エスエムティー・シンガポール・ピーティーイー・リミテッド
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C23C
14/24 20060101AFI20250124BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】スループット及びコーティング均一性を改善したレーザ支援蒸着装置、ワークピース上に蒸着媒体を蒸着する方法を提供する。
【解決手段】テープからワークピース上に蒸着媒体を蒸着するためのレーザ支援蒸着装置であって、蒸着材料源を有するコーティングセクションを備え、第1及び第2の調節部材の間の距離が、使用時にテープ上にコーティングされる蒸着材料の厚さを調節するように、テープの両側に間隔を置いて蒸着材料源の下流に配置される第1及び第2の調節部材と、コーティングセクションで蒸着材料を撹拌するように作動する振動ユニットとを含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
2つの主表面を有するテープからワークピース上に蒸着媒体を蒸着させるためのレーザ支援蒸着装置であって、
前記テープを移動経路に沿って前記レーザ支援蒸着装置内を移動させるテープ前進機構と、
前記テープの第1の主表面に蒸着媒体をコーティングするコーティングセクションと、
前記テープの第2の表面の照明領域にレーザビームを当てるレーザ源と、
前記第1の表面に近接してワークピースを支持しているワークピース支持体であって、前記レーザビームが前記照明領域に向けられたときに、その第1の表面上に位置し、前記照明領域と位置合わせされた前記蒸着媒体が前記第2の表面から前記ワークピース上に放出される、ワークピース支持体と、
を備えており、
前記コーティングセクションは、
- 前記第1の主表面に蒸着材料を塗布する蒸着材料源と、
- 前記移動経路に沿って前記蒸着材料源の下流に配置された第1及び第2の調節部材であって、該第1及び第2の調節部材の間の距離が、使用時に前記テープの前記第1の主表面上にコーティングされる蒸着材料の厚さを調節するように、前記テープの両側に間隔を置いて配置された、第1及び第2の調節部材と、
- 前記コーティングセクションにおいて前記蒸着材料を攪拌する振動ユニットと、
を備えている、レーザ支援蒸着装置。
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
前記振動ユニットは、前記第1の調節部材に連結され、前記第1の調節部材を振動させる、請求項1に記載のレーザ支援蒸着装置。
【請求項3】
前記振動ユニットは、前記第1の調節部材に取り付けられた振動発生器である、請求項2に記載のレーザ支援蒸着装置。
【請求項4】
前記振動ユニットは、前記第1の調節部材に導波路を介して接続された振動発生器である、請求項2に記載のレーザ支援蒸着装置。
【請求項5】
前記第2の調節部材に連結され、前記第2の調節部材を振動させる第2の振動ユニットを備えている、請求項2に記載のレーザ支援蒸着装置。
【請求項6】
前記振動ユニットは超音波トランスデューサである、請求項1に記載のレーザ支援蒸着装置。
【請求項7】
前記超音波トランスデューサが、20kHz~200kHzの周波数範囲、任意選択的に少なくとも約30kHzの周波数範囲、任意選択的に最大約100kHzの周波数範囲、任意選択的に最大約80kHzの周波数範囲、任意選択的に最大約60kHzの周波数範囲、任意選択的に最大約50kHzの周波数範囲で振動を生成する、請求項6に記載のレーザ支援蒸着装置。
【請求項8】
前記第1の調節部材はローラである、請求項1に記載のレーザ支援蒸着装置。
【請求項9】
前記第2の調節部材はローラである、請求項8に記載のレーザ支援蒸着装置。
【請求項10】
前記第2の調節部材は平坦なテープ支持面を備えている、請求項8に記載のレーザ支援蒸着装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープからワークピース上に蒸着媒体を蒸着するためのレーザ支援蒸着装置(laser-assisted deposition apparatus)、及びテープからワークピース上に蒸着媒体を蒸着するための方法に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
レーザ支援蒸着(LAD)は、ワークピースまたは基板上に蒸着材料、特に半田ペーストを蒸着するための開発中の技術であり、スクリーン印刷のような従来のペースト蒸着技術の代替と考えることができる。LAD法は、片面にペーストが塗布されたフレキシブルテープを使用することを特徴としている。レーザは、テープの反対側、すなわちコーティングされていない側の領域を照射するように向けられ、これにより、照射領域と位置合わせされたコーティングされた側から少量のペーストが射出される。次いで、射出されたペースト体積は、位置合わせされたターゲット位置でワークピース上に着地することができる。従来のスクリーン印刷プロセスと比較して、このようなアプローチには2つの主な利点がある。第1に、テープから射出されるペーストの量がレーザを使用して制御されるので、蒸着されるペーストは、スクリーン印刷よりも正確に、且つ少量で制御されることができ、第2に、以前に蒸着されたターゲット上に追加のペーストを蒸着させることがより容易に可能であり、これは、ペースト蒸着の高さが正確に制御され得ることを意味している。
【0003】
典型的なLAD装置1は、図1において、側面から概略的に示されており、蒸着テープ2からワークピースW上に蒸着媒体、最も典型的には半田ペースト3を蒸着する際に使用され、Z軸が垂直上方を指して示されている。典型的には、蒸着テープ2は、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、または可撓性ガラス等のような可撓性プラスチック材料、または2つ以上のそのような材料の複合体、例えば層状材料である。蒸着テープ2は、半田ペースト3でコーティングする前に、蒸着テープ格納リール4に格納することができる。蒸着前に、蒸着テープ2は、蒸着テープ2を前進させるために回転駆動される使用済みテープリール5に螺合され、使用済みテープリール5の駆動によって、蒸着テープ2が蒸着テープ格納リール4から巻き戻され、使用済みテープリール5に巻き付けられる。種々のローラ6を使用して、蒸着テープ経路を規定し、蒸着テープ2に張力を与えることができる。特に、蒸着テープ2の領域をワークピースWの上面に近接して平行に維持するために、2つのローラ6A、6Bが使用される。例えば、Nd:YAGレーザ源、Nd:YLFレーザ源、Nd:YVO4レーザ源、Nd:GdVO4レーザ源、Yb:YAGレーザ源、Er:YAGレーザ源、Er:Cr:YSGGレーザ源、Er:YSGGレーザ源及びGd:WO4レーザ源のような種々のタイプのレーザ源を含むレーザ源7が、この領域の上方に配置され、ローラ6A、6Bの間の蒸着テープ2の上面上のスポットをレーザビーム8で照射するように位置合わせされる。蒸着テープ2の下面には、コーティングテープ9を用いて半田ペースト3がコーティングされており、コーティングテープ9は、コーティングテープ格納リール10からコーティングテープ使用済みリール11に供給され、コーティングテープ使用済みリール11は、コーティングテープ9を前進させるために回転駆動可能とされている。コーティングテープ9は、可撓性のあるプラスチック材料であって良く、有利には、蒸着テープ2が親水性表面を備え、コーティングテープが疎水性表面を備えることを除いて、蒸着テープ2と同様の構造を有することができる。コーティングテープ9及び蒸着テープ2は、ローラ13、14の形態の第1及び第2の調節部材の間に形成されたペースト塗布領域12に向けられ、そこでは、コーティングテープと蒸着テープ2の下側との間に非常に小さなギャップがある。半田ペースト3は、ペーストディスペンサ15からペースト塗布領域12に放出され、ローラ13、14の間に半田ペースト3の塊が形成される。蒸着テープ2及びコーティングテープ9がペースト塗布領域12を通過するにつれて、蒸着テープ2の親水性下側が半田ペースト3でコーティングされるようになり、コーティングの厚さはローラ13、14間の距離によって制御され、コーティングテープ9の疎水性表面は実質的にペーストが無いままである。「疎水性」及び「親水性」という用語は、半田ペーストのようなフラックス系の流体ではなく、水系の流体に適切に用いられるが、実際には、半田ペーストは同様の濡れ特性を示すことが理解されるであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許出願公開第2023/062860号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような既知の装置には、コーティングプロセスが比較的遅く、蒸着テープ2の表面に亘って不均一なペーストコーティングを生成する可能性があるという問題が存在する。
【0006】
本発明は、スループット及びコーティング均一性の両方を改善しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、この目的は、コーティング中に半田ペースト等の蒸着媒体の粘度を一時的に低下させるために、振動撹拌を使用することによって、特に超音波振動を使用することによって達成されている。従って、本発明は、蒸着媒体のチキソトロピー性(thixotropic nature)を利用して、LAD装置のコーティングセクションにおける媒体の粘度を低下させている。
【0008】
本発明の第1の態様によれば、2つの主表面(major surface)を有するテープからワークピース上に蒸着媒体を蒸着するためのレーザ支援蒸着装置が提供され、該レーザ支援蒸着装置は、
前記テープを移動経路に沿って前記レーザ支援蒸着装置内を移動させるテープ前進機構と、
前記テープの第1の主表面に蒸着媒体をコーティングするコーティングセクションと、
前記テープの第2の表面の照明領域(illumination region)にレーザビームを当てるレーザ源と、
レーザビームが照明領域に向けられたときに、その第1の表面上に位置し、照明領域と位置合わせされた蒸着媒体が第2の表面からワークピース上に放出されるように、第1の表面に近接してワークピースを支持するワークピース支持体と、
を備えており、
前記コーティングセクションは、
- 前記第1の主表面に蒸着材料を塗布する蒸着材料源と、
- 前記移動経路に沿って前記蒸着材料源の下流に配置された第1及び第2の調節部材であって、該第1及び第2の調節部材の間の距離が、使用時に前記テープの前記第1の主表面上にコーティングされる蒸着材料の厚さを調節するように、テープの両側に間隔を置いて配置された、第1及び第2の調節部材と、
- 前記コーティングセクションにおいて前記蒸着材料を攪拌する振動ユニットと、
を備えている。
【0009】
本発明の第2の態様によれば、2つの主表面を有するテープからワークピース上に蒸着媒体を蒸着する方法であって、
i) レーザ支援蒸着装置を提供するステップと、
ii) 前記テープを移動経路に沿って前記レーザ支援蒸着装置内を移動させるステップと、
iii) レーザ支援蒸着装置のコーティングセクションにおいて、前記テープの第1の主表面に蒸着媒体をコーティングするステップと、
iv) レーザビームが照明領域に向けられたときに、その第1の表面上に位置し、且つ照明領域と位置合わせされた蒸着媒体が第2の表面からワークピース上に放出されるように、レーザビームをその照明領域においてテープの第2の表面上に向けるステップと、
を含み、
ここで、ステップiii)は、蒸着材料を前記第1の主表面に塗布するステップであり、
前記第1の主表面に蒸着材料が塗布された前記テープを第1の調節部材と第2の調節部材との間に通過させて、前記テープの前記第1の主表面にコーティングされた蒸着材料の厚さを調節するステップと、
前記蒸着材料を前記コーティングセクションで攪拌するステップと、を含む。
【0010】
本発明の他の特定の態様及び特徴は、添付の特許請求の範囲に記載されている。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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