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公開番号2025015730
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2024200599,2022537008
出願日2024-11-18,2020-12-18
発明の名称PSMAに結合する抗原結合ドメイン
出願人オートラス リミテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07K 16/28 20060101AFI20250123BHJP(有機化学)
要約【課題】抗原前立腺特異的膜抗原(PSMA)に結合する抗原結合ドメイン、およびそのような抗原結合ドメインを含むキメラ抗原受容体(CAR)を提供する。
【解決手段】本発明者らは、改善された特性を有する新しいPSMA結合ドメインを同定し、特徴付けた。抗原結合ドメインは、例えば、以下のいずれかを含み得る:(a)以下から選択される重鎖可変領域(VH)、および軽鎖可変領域(VL):(i)VH-配列番号7、VL-配列番号8、(ii)VH-配列番号15、VL-配列番号16、(iii)VH-配列番号23、VL-配列番号24、および(iv)VH-配列番号31、VL-配列番号32、または(b)以下から選択されるドメイン抗体可変領域:(i)配列番号36、(ii)配列番号40、(iii)配列番号44、(iv)配列番号48、および(v)配列番号52。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
明細書に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、抗原前立腺特異的膜抗原(PSMA)に結合する抗原結合ドメインに関する。本発明はまた、そのような抗原結合ドメインを含むキメラ抗原受容体(CAR)に関する。PSMAに結合するCARを発現する細胞は、前立腺癌、腎臓癌、乳癌および結腸癌を含む固形腫瘍などの癌性疾患の処置に有用である。
続きを表示(約 4,100 文字)【背景技術】
【0002】
発明の背景
前立腺癌
前立腺癌は、男性において最も頻繁に診断される癌型であり、癌関連死の第2の主因であると推定されている。根治的前立腺切除術は依然として最も一般的な処置選択肢の1つであり、放射線療法または化学療法と組み合わせてもよい。
【0003】
キメラ抗原受容体(CAR)
キメラ抗原受容体は、抗体の特異性をT細胞のエフェクター機能に移植するタンパク質である。それらの通常の形態は、T細胞の生存シグナルおよび活性化シグナルを伝達する化合物エンドドメインに全て接続された、アミノ末端を認識する抗原、スペーサー、膜貫通ドメインを有するI型膜貫通ドメインタンパク質の形態である(図1aを参照のこと)。
【0004】
これらの分子の最も一般的な形態は、スペーサーおよび膜貫通ドメインを介してシグナル伝達エンドドメインに融合された、標的抗原を認識するモノクローナル抗体に由来する一本鎖可変フラグメント(scFv)の融合物である。そのような分子は、その標的のscFvによる認識に応答してT細胞の活性化をもたらす。T細胞がそのようなCARを発現する場合、T細胞は、標的抗原を発現する標的細胞を認識して死滅させる。腫瘍関連抗原に対していくつかのCARが開発されており、そのようなCAR発現T細胞を使用する養子移入アプローチは、様々な癌の処置のために現在臨床試験中である。
【0005】
前立腺特異的膜抗原(PSMA)
前立腺癌を処置するための免疫療法アプローチの1つの標的は、グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII(GCPII)、N-アセチル-L-アスパルチル-L-グルタミン酸ペプチダーゼI(NAALADase I)またはNAAGペプチダーゼとしても知られる前立腺特異的膜抗原(PSMA)である。PSMAは、N-アセチルアスパルチルグルタメート(NAAG)のグルタメートおよびN-アセチルアスパルタートへの加水分解を触媒する84kDaのクラスII膜貫通亜鉛金属酵素である。タンパク質は主に細胞外であり、小さな細胞内領域のみを有する。
【0006】
PSMAは前立腺で高度に発現され、全原発性前立腺癌の90%超で過剰発現される。健康な組織でのPSMA発現は最小限である。したがって、PSMAは、前立腺癌の診断および処置のための標的としての有用性を示している。さらに、PSMAは、腎臓癌、乳癌および結腸癌における標的としての潜在的有用性を有する。
【0007】
J591モノクローナル抗体に基づく抗原結合ドメインを含む抗PSMA CARは、以前に記載されている(Kloss CC.ら、Mol Ther.2018 7月5日;26(7):1855-1866。)。
本発明者らは、改善された特性を有する代替PSMA標的化CARを作製しようと努めた。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
Kloss CC.ら、Mol Ther.2018 7月5日;26(7):1855-1866
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、キメラ抗原受容体(CAR)の設計。(a)CARの一般化された構造:結合ドメインは抗原を認識し、スペーサーは、結合ドメインを細胞表面から上昇させ、膜貫通ドメインはタンパク質を膜に固定し、エンドドメインはシグナルを伝達する。(b)~(d):CARエンドドメインの異なる世代および並べ替え:(b)初期設計は、FcεR1-γまたはCD3ζエンドドメインを介してITAMシグナルのみを伝達し、その後の設計は、シスにおいて追加の(c)1つまたは(d)2つの共刺激シグナルを伝達した。
図2は、前立腺特異的膜抗原の構造。前立腺特異的膜抗原は、750個のアミノ酸のクラスII膜糖タンパク質である。細胞質(細胞質ゾル)ドメインは残基1~19である。II型膜タンパク質のシグナルアンカーは残基20~43である。細胞外ドメインは残基44~750である。細胞外ドメインは、プロテアーゼ、頂端およびC末端ドメインから構成される。
図3は、キメラ抗原受容体の異なる結合ドメインフォーマット。(a)Fab CARフォーマット、(b)dAb CARフォーマット、(c)scFv CARフォーマット
図4は、クローンファージおよびscFv培養物のELISAアッセイ。組換えタンパク質ELISAアッセイでの初期スクリーニング(n=3)後の複製物中のクローンファージおよびscFv培養物のELISAアッセイ。
図5は、特定のファージ集団の滴定および濃縮。(a)組換えヒトPSMAタンパク質(Acro Biosystems)パニングのみからのパニングラウンド1および2後の特異的ファージ集団の滴定および濃縮、(b)PSMAを発現するSupT1細胞に対する1ラウンドの組換えタンパク質パニングおよび1ラウンドの細胞パニング後のファージの滴定および濃縮。
図6は、モノクローナルC Mycタグ付きdAbのELISAスクリーニング。細胞パニング後の滴定プレートからのTG1コロニーによって発現されるモノクローナルC Mycタグ付きdAbのELISAスクリーニング。発現をIPTG誘導によって行い、スクリーニングを組換えヒトPSMAに対して行った。検出を、抗C MycタグHRPコンジュゲートを使用して行った。
図7は、モノクローナルC Mycタグ付きdAbのELISAスクリーニング。高(クローン30)PSMA発現または低(クローン83)PSMA発現を形質導入していないまたは形質導入したSupT1細胞に結合する抗PSMA dAbのフローサイトメトリー分析。dAbクローンB8およびG7は、高レベルの特異的結合を示す。
図8は、図7に表されるFcタグ付きdAbのフローサイトメトリー分析。
NGSのフローサイトメトリー分析により、PSMA発現細胞株に結合するdAb配列が同定された。dAb 2および25は、適切な細胞株への高い結合を示した。
図10は、細胞パニングおよびNGS由来dAbを使用したPSMA発現細胞株のIHC染色。データは、NGS由来のクローン2および25が陽性対照(J591および7A12抗体)と同等の染色を示すことを示唆する。
図10は、細胞パニングおよびNGS由来dAbを使用したPSMA発現細胞株のIHC染色。データは、NGS由来のクローン2および25が陽性対照(J591および7A12抗体)と同等の染色を示すことを示唆する。
図10は、細胞パニングおよびNGS由来dAbを使用したPSMA発現細胞株のIHC染色。データは、NGS由来のクローン2および25が陽性対照(J591および7A12抗体)と同等の染色を示すことを示唆する。
図11は、FACSに基づく死滅アッセイ。ヒトPSMA抗原(SupT1-PSMA)を発現するように操作されたSupT1細胞を標的細胞として使用した。非操作SupT1細胞(SupT1-NT)を陰性対照として使用した。T細胞を標的細胞と1:1、1:4および1:8のエフェクター対標的比で共培養した。FBKを24時間のインキュベーション後にアッセイし、細胞蛍光測定分析によって分析した。
図11は、FACSに基づく死滅アッセイ。ヒトPSMA抗原(SupT1-PSMA)を発現するように操作されたSupT1細胞を標的細胞として使用した。非操作SupT1細胞(SupT1-NT)を陰性対照として使用した。T細胞を標的細胞と1:1、1:4および1:8のエフェクター対標的比で共培養した。FBKを24時間のインキュベーション後にアッセイし、細胞蛍光測定分析によって分析した。
図12は、サイトカイン放出アッセイ。CAR-T細胞およびヒトPSMA抗原を発現するように操作されたSupT1細胞(SupT1-PSMA)と陰性対照としての操作されていないSupT1細胞(SupT1-NT)との共培養物から24時間で上清を回収することによって、CAR T細胞によるIL-2(上)およびIFNγ(下)の分泌を測定した。T細胞を標的細胞と1:1、1:4および1:8のエフェクター対標的比で共培養した。IL-2およびIFNγの産生をELISAによって検出した。
図12は、サイトカイン放出アッセイ。CAR-T細胞およびヒトPSMA抗原を発現するように操作されたSupT1細胞(SupT1-PSMA)と陰性対照としての操作されていないSupT1細胞(SupT1-NT)との共培養物から24時間で上清を回収することによって、CAR T細胞によるIL-2(上)およびIFNγ(下)の分泌を測定した。T細胞を標的細胞と1:1、1:4および1:8のエフェクター対標的比で共培養した。IL-2およびIFNγの産生をELISAによって検出した。
図12は、サイトカイン放出アッセイ。CAR-T細胞およびヒトPSMA抗原を発現するように操作されたSupT1細胞(SupT1-PSMA)と陰性対照としての操作されていないSupT1細胞(SupT1-NT)との共培養物から24時間で上清を回収することによって、CAR T細胞によるIL-2(上)およびIFNγ(下)の分泌を測定した。T細胞を標的細胞と1:1、1:4および1:8のエフェクター対標的比で共培養した。IL-2およびIFNγの産生をELISAによって検出した。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明の態様の要旨
本発明者らは、改善された特性を有する新しいPSMA結合ドメインを同定し、特徴付けた。
(【0011】以降は省略されています)

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