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公開番号
2025015369
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023132169
出願日
2023-07-18
発明の名称
冷却温熱用具、及び、冷却温熱用具の製造方法
出願人
ダイヤ製薬株式会社
,
金橋ホールディングス株式会社
代理人
主分類
A61F
7/08 20060101AFI20250123BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】人体患部に装着した時に、冷却温熱媒体に起因する冷気又は温気の外部への放散が抑制されて、人体患部を効率よく冷却又は温熱されて長時間の冷却快適温度又は温熱快適温度を持続する「冷却快適温度持続時間」又は「温熱快適温度持続時間」を有する冷却温熱用具を提供。
【解決手段】
多孔質性の独立気泡を有する独立気泡発泡プラスチック材及び/又は多孔質性の連続気泡を有する連続気泡発泡プラスチック材を有する発泡プラスチック材20を備えてなる人体患部を覆って装着可能な表面部材2と、表面部材2の内面側に設置された冷却温熱媒体3とを備え、人体患部を覆って装着された時に、冷却温熱媒体3が表面部材2と人体患部との間に位置し、人体患部を冷却又は温熱可能に構成されてなる冷却温熱用具。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
人体患部を冷却又は温熱するための冷却温熱用具であって、
表面部材(2)と、
前記表面部材(2)の内面側に設置された冷却温熱媒体(3)と、
を備え、
前記表面部材(2)は、少なくとも、発泡プラスチック材(20)を構成してなり、
前記発泡プラスチック材(20)は、多孔質性の独立気泡を有する独立気泡発泡プラスチック材、及び/又は、多孔質性の連続気泡を有する連続気泡発泡プラスチック材であり、
人体患部の表面を覆って装着されたときに、前記冷却温熱媒体(3)が前記表面部材(2)と人体患部との間に位置し、
人体患部を冷却又は温熱可能に構成されてなることを特徴とする冷却温熱用具。
続きを表示(約 5,400 文字)
【請求項2】
前記発泡プラスチック材(20)は、
(イ)窪み凹部を形成した収容容器部(20h)と発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)とを有する収容容器の形態を有する発泡プラスチック製収容容器(20c)の形態を有し、
又は
(ロ)窪み凹部を形成した収容容器部(20h)と該収容容器部の開口部側の周縁に形成された収容容器部鍔部(20k)と発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)とを有する収容容器の形態を有する発泡プラスチック製収容容器(20c)の形態を有し、
前記冷却温熱媒体(3)が前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の中に設置されてなり、
人体患部の表面を覆って装着されたときに、前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の前記発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)の側が人体患部の表面を覆って人体患部を冷却又は温熱可能に構成されてなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の冷却温熱用具。
【請求項3】
前記発泡プラスチック材(20)は、
(ハ)収容容器平坦面部(20a)と該収容容器平坦面部(20a)の周囲に形成された収容容器平坦面周囲側壁部(20b)と発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)を形成した立体的な収容容器の形態を有する発泡プラスチック製収容容器(20c)の形態を有し、
又は
(ニ)収容容器平坦面部(20a)と該収容容器平坦面部(20a)の周囲に形成された収容容器平坦面周囲側壁部(20b)と該収容容器平坦面周囲側壁部の開口部側の周縁に形成された収容容器部鍔部(20k)と発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)を形成した立体的な収容容器の形態を有する発泡プラスチック製収容容器(20c)の形態を有し、
前記冷却温熱媒体(3)が前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の中に設置されてなり、
人体患部の表面を覆って装着されたときに、前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の前記発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)の側が人体患部の表面を覆って人体患部を冷却又は温熱可能に構成されてなる、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の冷却温熱用具。
【請求項4】
前記発泡プラスチック材(20)は、
(ホ)収容容器平坦面部(20a)と該収容容器平坦面部の周囲に形成された収容容器平坦面周囲側壁部(20b)と発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)を形成した収容容器の形態を有する発泡プラスチック製収容容器(20c)の形態を有し、
前記発泡プラスチック製収容容器20cは、前記収容容器平坦面部(20a)から前記発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)に向かって広がる角度で形成されてなる収容容器平坦面周囲側壁部(20b)を構成してなり、
又は、
(ヘ)収容容器平坦面部(20a)と該収容容器平坦面部の周囲に形成された収容容器平坦面周囲側壁部(20b)と該収容容器平坦面周囲側壁部の開口部側の周縁に形成された収容容器部鍔部(20k)と発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)を形成した収容容器の形態を有する発泡プラスチック製収容容器(20c)の形態を有し、
前記発泡プラスチック製収容容器20cは、前記収容容器平坦面部(20a)から前記発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)に向かって広がる角度で形成されてなる収容容器平坦面周囲側壁部(20b)を構成してなり、
前記冷却温熱媒体(3)が前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の中に設置されてなり、
人体患部の表面を覆って装着されたときに、前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の前記発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)の側が人体患部の表面を覆って人体患部を冷却又は温熱可能に構成されてなる、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の冷却温熱用具。
【請求項5】
前記発泡プラスチック製収容容器(20c)は、成型されてなる形態を有するとともに、開口部を形成した収容容器の形態を維持可能な形状維持性を有する形状維持性発泡プラスチック製成型収容容器(20c)の形態を有し、
前記冷却温熱媒体(3)が前記形状維持性発泡プラスチック製成型収容容器(20c)の中に設置されてなり、
人体患部の表面を覆って装着されたときに、前記形状維持性発泡プラスチック製成型収容容器(20c)の前記発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)の側が人体患部の表面を覆って人体患部を冷却又は温熱可能に構成されてなる、
ことを特徴とする請求2乃至4のいずれかに記載の冷却温熱用具。
【請求項6】
前記発泡プラスチック材(20)は、複数個の前記発泡プラスチック製収容容器(20c)が互いに連結されてなる複数連結発泡プラスチック製収容容器(20d)の形態を有し、
前記複数連結発泡プラスチック製収容容器(20d)のそれぞれの発泡プラスチック製収容容器(20c)は、開口部を形成した収容容器の形態を有し、
それぞれの前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の中に前記冷却温熱媒体(3)が設置されてなり、
人体患部の表面を覆って装着されたときに、前記それぞれの発泡プラスチック製収容容器(20c)の前記発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)の側が人体患部の表面を覆って人体患部を冷却又は温熱可能に構成されてなる、
ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の冷却温熱用具。
【請求項7】
人体患部の表面に装着したときに、前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の開口部を形成する開口部形成部材部が、人体患部の表面の形状に沿って変形して、人体患部の表面に密着可能に形成されてなり、
前記発泡プラスチック製収容容器(20c)は、約25℃の室温において、
(イ)前記発泡プラスチック製収容容器(20c)に力を加えたときに破断することなく90度の角度に折り曲げ可能であると共に、力を除いたときに元の角度に戻る程度の柔軟性を有してなる、
及び/又は、
(ロ)前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)の周囲を広げる方向に、力を加えたときに、約3%以上の長さで伸長可能であるとともに、力を除いたときに、元の長さに収縮する程度の伸縮性を有してなる、
及び/又は、
(ハ)前記冷却温熱媒体(3)を収容した状態で人体患部の人体表面の方向に力を加えて装着したときに、前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の開口部を形成する開口部形成部材部が圧縮されて人体患部の表面に密着及び/又は接触し、力を除いたときに元の状態に戻る程度の伸縮性を有してなる、
ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の冷却温熱用具。
【請求項8】
更に、冷却温熱媒体封止カバー部材(4)を備え、
前記冷却温熱媒体封止カバー部材(4)は、前記冷却温熱媒体(3)を収容してなる前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の前記発泡プラスチック製収容容器開口部(20e)を覆って封止してなる形態を有してなる、
ことを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の冷却温熱用具。
【請求項9】
前記冷却温熱媒体(3)は、冷却温熱剤(31)が密封容器(32)に収容されてなる保形性密封冷却温熱媒体(3)の形態で構成され、
(イ)前記密封容器(32)は、形状を維持する程度の保形性を有する保形性容器(32c)と、該保形性容器(32c)の開口部を覆って密封可能に形成された保形性容器封止カバー(32e)とを有し、
又は、
(イ-a)前記密封容器(32)は、保形性容器平坦面部(32a)と保形性容器側壁部(32b)とを有して形成された形状を維持する程度の保形性を有する保形性容器(32c)と、該保形性容器(32c)の開口部を覆って密封可能に形成された保形性容器封止カバー(32e)とを有し、前記保形性容器(32c)の外面形状は前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の内面形状に概略一致する形状を有し、
又は、
(イ-b)前記密封容器(32)は、保形性容器平坦面部(32a)と該保形性容器平坦面部(32a)から開口部に向かって広がる角度で形成された保形性容器側壁部(32b)とを有して形成された形状を維持する程度の保形性を有する保形性容器(32c)と、該保形性容器(32c)の開口部を覆って密封可能に形成された保形性容器封止カバー(32e)とを有し、前記保形性容器(32c)の外面形状は前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の内面形状に概略一致する形状を有し、
又は、
(イ-c)前記密封容器(32)は、断面形状において略半円形状を有する半円球立体形状であって、半円球立体形状の頂部から開口部に向かって広がる角度で形成されてなる形状を維持する程度の保形性を有する保形性容器(32c)と、該保形性容器(32c)の開口部を覆って密封可能に形成された保形性容器封止カバー(32e)とを有し、
又は、
(ロ)前記密封容器(32)は、形状を維持する程度の保形性を有する保形性容器(32c)と、該保形性容器(32c)の開口部周囲に形成されてなる保形性容器鍔部(32d)と、前記保形性容器(32c)の開口部を覆うと共に、保形性容器鍔部(32d)に接合されて密封可能に形成された保形性容器封止カバー(32e)とを有し、
又は、
(ロ-a)前記密封容器(32)は、保形性容器平坦面部(32a)と保形性容器側壁部(32b)とを有して形成された形状を維持する程度の保形性を有する保形性容器(32c)と、該保形性容器(32c)の開口部周囲に形成されてなる保形性容器鍔部(32d)と、前記保形性容器(32c)の開口部を覆うと共に、保形性容器鍔部(32d)に接合されて密封可能に形成された保形性容器封止カバー(32e)とを有し、
又は、
(ロ-b)前記密封容器(32)は、保形性容器平坦面部(32a)と該保形性容器平坦面部(32a)から開口部に向かって広がる角度で形成された保形性容器側壁部(32b)とを有して形成された形状を維持する程度の保形性を有する保形性容器(32c)と、該保形性容器(32c)の開口部周囲に形成されてなる保形性容器鍔部(32d)と、前記保形性容器(32c)の開口部を覆うと共に、保形性容器鍔部(32d)に接合されて密封可能に形成された保形性容器封止カバー(32e)とを有し、
又は、
(ロ-c)前記密封容器(32)は、断面形状において略半円形状を有する半円球立体形状であって、半円球立体形状の頂部から開口部に向かって広がる角度で形成されてなる形状を維持する程度の保形性を有する保形性容器(32c)と、該保形性容器(32c)の開口部周囲に形成されてなる保形性容器鍔部(32d)と、前記保形性容器(32c)の開口部を覆うと共に、保形性容器鍔部(32d)に接合されて密封可能に形成された保形性容器封止カバー(32e)とを有し、
前記保形性容器(32c)の外面形状は前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の内面形状に概略一致する形状を有し、
前記保形性容器(32c)の中に冷却剤又は温熱剤(31)を収容してなる前記冷却温熱媒体(3)が前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の中に収容又は設置されてなる、
ことを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の冷却温熱用具。
【請求項10】
前記冷却温熱媒体(3)は、冷却温熱剤(31)が密封容器(32)に収容されてなる柔軟性密封冷却温熱媒体(3)の形態で構成され、
前記柔軟性密封冷却温熱媒体(3)は、
(ハ)前記密封容器(32)が屈曲可能な程度の柔軟性を有する単一の密封容器(32)の形態を有し、
前記冷却温熱剤(31)が柔軟性を有する前記単一の密封容器(32)の中に収容されてなる単一密封冷却温熱媒体(3)の形態を有し、
又は、
(ニ)前記密封容器(32)が、屈曲可能な程度の柔軟性を有するとともに、連結部を介して複数個に分割されるとともに互いに連結されてなる複数個分割連結密封容器(32)の形態を有し、
前記複数個分割連結密封容器のそれぞれの密封容器(32)の中に前記冷却温熱剤(31)が収容されてなる複数個分割連結密封冷却温熱媒体(3)の形態を有し、
前記冷却温熱媒体(3)が前記発泡プラスチック製収容容器(20c)の中に設置されてなる、
ことを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の冷却温熱用具。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は人体患部に装着して人体患部を冷却又は温熱するための冷却温熱用具に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
一般生活、家庭、工場、病院等において、気温の高い環境における生活、夏季の屋外作業、人体患部の発熱、等に対して、例えば、氷塊を袋中に充填した氷のう・冷水を含浸した冷水布・布基材表面に含水ゲル剤を構成した冷却貼付剤などの冷却用具を人体の部位や患部に接触させる方法が汎用されている。
また、腰痛、肩こり、筋肉痛、手足の冷え、神経痛、などの症状に対して、唐辛子エキス等の刺激剤を含有する温熱加温湿布、湯を封入したホットパック、鉄粉等の化学的発熱剤を封入した使い捨てカイロ、等の人体の部位や患部を温める温熱方法が広く一般的に用いられている。
また、特に、発熱・ほてり・のぼせ等の頭部に発熱異常感を感じる時の対処方法として、氷塊を袋中に充填した氷のう・冷水を含浸した冷水布・布基材表面に含水ゲル剤を構成した冷却貼付剤などの頭部冷却用具を人体の額に接触させる方法が汎用されている。
また、夏季外出時や工事現場の帽子・ヘルメットの装着時における頭部に熱異常感を感じる時の対処方法として、帽子またはヘルメットに設けたポケットに冷却部材を挿入した種々の冷却帽子が提案されている。また、帽子またはヘルメットの下に被る冷却補助具も提案されている。
【0003】
更に、医療現場において、癌治療等において用いられる化学療法では、治療薬の投与が行われ、この治療薬を頭髪の毛根近辺の血管を通じて毛根が吸収し、頭髪の脱毛を伴うことが多く、患者の心理的苦痛が著しいことが課題となっている。このような頭髪の脱毛に関し、頭皮を低温に持続して血管を収縮させて、毛根が治療薬を吸収することを抑制することにより、脱毛を抑制できることが知られている。これに対応して、化学療法を受ける患者の脱毛を防止することを目的とした電気的熱交換式の頭部冷却装置が提案されている。
【0004】
人体患部を冷却又は温熱する冷却用具又は温熱用具としては下記の用具が開示されている。
特開2019-533号公報(特許文献1)には、身体の任意の部位、特に頸部を効果的に冷却することができる身体冷却具であって、内側のメッシュ層と、外側のニット層と、前記メッシュ層と前記ニット層との間に介在するラバー層によって袋状に構成され、前記メッシュ層によって囲繞される空間にドライアイスを収納するドライアイス収納部を備えることを特徴とする身体冷却具が開示されている。
【0005】
特開2018-389号公報(特許文献2)には、温熱具または冷却具を身体に装着するための温熱冷却具用装着具であって、 身体の装着部位が挿通可能なように軸方向の両端が開口している筒状の本体部を備え、 前記本体部は、外周の少なくとも一部分が外方へ突出した固定部を有し、 前記本体部には、温熱具または冷却具の収容および挿脱が可能な収容部が設けられており、 前記固定部の少なくとも一方の面には、前記本体部の外周面に対して係脱が可能な固定手段が備えられている温熱冷却具用装着具が開示されている。
【0006】
人体頭部を冷却する冷却用具としては下記の用具が開示されている。
実開昭63-60426号公報(特許文献3)には、布巾等可撓性材料で作った帽体の内側に、帽体に沿って着脱可能に断熱帽状体に取り付け、この断熱帽状体の内壁面に沿わせてゲル状の冷媒を合成樹脂フィルムで形成した袋に密封してなる適宜厚みの冷却袋を、ファスナーにより着脱可能に定着し、該冷却袋の表側に通気性大でやや肉厚の帽状をしたクッション体を取り外し可能に被覆装着した頭部を冷やす帽子が開示されている。
【0007】
帽子の内側に装着可能な冷却補助具として、特開2003-88543号公報(特許文献4)には、2枚のシート材を熱シールして袋状とし、内部に所要量の高吸水性ポリマを収納した冷却補助部材であって、2枚のシート材の内、少なくとも一方に通水性を有するシート材を使用し、全体形状を円形または多角形に形成し、中心部から放射状に複数条のシール部を形成した帽子用冷却補助部材を使用して帽子装着時に頭部を冷やす方法であって、これにより、冷却媒体を再冷却して繰り返し使用することが可能であり、その冷却媒体を家庭の冷蔵庫等でも簡単に扱えるようにし、頭部への接触性を良くし、1つの冷却媒体で頭部の冷却を行え、専用のヘルメットや帽子等でなくても使用できる効果を奏することが開示されている。
【0008】
特に、医療用に使用される頭部冷却用具としては、下記の用具が提案されている。
特開平11-269714号公報(特許文献5)には、頭部に装着される帽子本体、頭部を部分的に冷却する冷却媒体からなり、帽子本体には冷却媒体を設置するポケット状の冷却媒体収容部を有し、冷却媒体収容部は帽子本体に複数箇所設けられ、頭部の冷却部位に合わせて適宜選択し使用し、任意の位置に冷却媒体を収めることを特徴とする帽子であって、これにより、血流量の上昇を防ぎ、血管の膨張を制御し扁頭痛を沈静化させ、また、任意の部位に媒体を置くことで、帽子全体が軽量化でき、利用者の装着時の違和感を軽減する効果を奏する帽子が開示されている。
【0009】
特に、癌患者の抗がん剤投与の化学療法処置中における頭髪の脱毛を抑制する医療用に使用される頭部冷却用具としては、下記の用具が提案されている。
特表2013-533079号公報(特許文献6)には、「人間または動物の身体の一部の温度を調節するための身体部分温度調節装置であって、コントローラを備え、前記コントローラは、熱伝達流体の温度を熱伝達流体の第1、第2、第3のそれぞれ位置で検出するように構成されたそれぞれの温度センサからのそれぞれの入力を受信するように構成され、前記コントローラは、前記第1、第2、第3の入力を使用して前記熱伝達流体に伝達される熱量を決定し、その熱量に基づいて制御信号を出力して、前記熱伝達流体に伝達される熱量を調節するように構成される、身体部分温度調節装置」が提案され、特に、癌患者の抗がん剤投与の化学療法処置中において人体頭部に装着して頭皮を冷却して頭髪表面の毛根近辺の血流を抑制する装置として使用して、これにより人体の脱毛を抑制する効果を奏することが開示されている。
【0010】
特開2015-156965号公報(特許文献7)には、「頭部に装着するための冷却キャップと、冷却キャップの内部に形成されており、第1の冷却媒体ポートと第2の冷却媒体ポートとの間に延びる冷却媒体流路と、冷却媒体を冷却する冷却器と、冷却器によって冷却された冷却媒体を第1の冷却媒体ポート及び第2の冷却媒体ポートの一方に選択的に供給し且つ冷却媒体流路を流れた冷却媒体を第1の冷却媒体ポート及び第2の冷却媒体ポートの他方から排出させる冷却媒体流れ方向反転機構と、冷却媒体流れ方向切換機構の動作を制御する制御装置を備え、その制御装置は冷却媒体流れ方向反転機構によって冷却キャップ内の冷却媒体流路を流れる冷却媒体の流れ方向を反転させることができる」の構成を備えた頭部冷却装置が開示され、この構成により、特に、癌患者の抗がん剤投与の化学療法処置中において人体頭部に装着して頭皮を冷却して頭髪表面の毛根近辺の血流を抑制する装置として使用して、これにより人体の脱毛を抑制する効果を奏することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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