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公開番号
2025015225
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023118494
出願日
2023-07-20
発明の名称
ウレタン樹脂、バインダー樹脂の水分散体、及び水性インク
出願人
大日精化工業株式会社
代理人
個人
主分類
C08G
18/65 20060101AFI20250123BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】密着性、耐摩擦性、及び耐エタノール性に優れた乾燥皮膜である画像をポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリエチレンテレフタレート等の各種プラスチック製のフィルムに形成しうる、吐出安定性に優れた水性インク用のバインダー成分を調製することが可能な、環境に配慮されたウレタン樹脂を提供する。
【解決手段】フィルム印刷用の水性インクに配合されるバインダー樹脂の水分散体を調製するためのウレタン樹脂である。ポリマー型ジオール(a1)及びイソソルバイド(a2)を含むジオール成分に由来する構成単位と、カルボキシ基含有ジオール成分に由来する構成単位と、ジイソシアネート成分に由来する構成単位と、ジアミン成分に由来する構成単位と、を有し、ポリマー型ジオール(a1)とイソソルバイド(a2)の質量比が、(a1):(a2)=30:70~70:30であり、酸価が10~50mgKOH/gである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
フィルム印刷用の水性インクに配合されるバインダー樹脂の水分散体を調製するためのウレタン樹脂であって、
数平均分子量500~3,000のポリマー型ジオール(a1)及びイソソルバイド(a2)を含むジオール成分に由来する構成単位と、
ジメチロールプロパン酸及びジメチロールブタン酸からなる群より選択される少なくとも一種のカルボキシ基含有ジオール成分に由来する構成単位と、
ジイソシアネート成分に由来する構成単位と、
ジアミン成分に由来する構成単位と、を有し、
前記ポリマー型ジオール(a1)と前記イソソルバイド(a2)の質量比が、(a1):(a2)=30:70~70:30であり、
酸価が10~50mgKOH/gであるウレタン樹脂。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記ポリマー型ジオール(a1)が、ポリテトラメチレングリコール、ポリイソソルバイドカーボネートジオール、ポリイソソルバイドテトラメチレンカーボネートジオール、及びポリイソソルバイドヘキサメチレンカーボネートジオールからなる群より選択される少なくとも一種であり、
前記ジイソシアネート成分が、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソイアネート、及びイソホロンジイソシアネートからなる群より選択される少なくとも一種であり、
前記ジアミン成分が、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、及びイソホロンジアミンからなる群より選択される少なくとも一種である請求項1に記載のウレタン樹脂。
【請求項3】
フィルム印刷用の水性インクに配合されるバインダー樹脂の水分散体であって、
水性媒体と、
前記水性媒体中に分散した、請求項1又は2に記載のウレタン樹脂中のカルボキシ基の少なくとも一部がアルカリで中和されて形成された樹脂粒子と、を含有し、
前記樹脂粒子の体積基準の累積50%粒子径が、20~150nmであるバインダー樹脂の水分散体。
【請求項4】
請求項3に記載のバインダー樹脂の水分散体を含有するフィルム印刷用の水性インク。
【請求項5】
顔料、水性媒体、及び前記顔料を前記水性媒体中に分散させる高分子分散剤をさらに含有し、
前記高分子分散剤が、酸価が50~200mgKOH/gであり、数平均分子量が5,000~20,000であるアクリル系ポリマーのアルカリ中和物であり、
前記アクリル系ポリマーが、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、及びイタコン酸モノアルキルエステルからなる群より選択される少なくとも一種に由来する構成単位(i)と、
イソボルニル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、及びオクタデシル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも一種に由来する構成単位(ii)と、
テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、及びイソブチル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも一種に由来する構成単位(iii)と、を有し、
前記アクリル系ポリマーのすべての構成単位に占める、前記構成単位(i)~(iii)の合計割合が、80質量%以上である請求項4に記載の水性インク。
【請求項6】
インクジェット記録用である請求項5に記載の水性インク。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウレタン樹脂、バインダー樹脂の水分散体、及び水性インクに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
有機溶剤を含有する印刷用の従来の油性インクは、有機溶剤が揮発性有機物質であることから、環境への影響が懸念されている。このため、有機溶剤に代えて、水又は水と水溶性有機溶剤の混合溶剤である水性媒体を用いた水性インクが製品化されている。そして、プラスチックフィルム等のラベルにグラビア印刷法やフレキソ印刷法等の印刷方法によって水性インクを付与し、各種の画像が印刷されている。また、近年のIT化に伴い、水性インクによるオンデマンド印刷が可能なインクジェット印刷が盛んに実施されている。そして、インクジェット印刷法の高機能化により、個人用、事務用、業務用、記録用、カラー表示用、及びカラー写真用と多岐にわたって水性インクが使用されている。
【0003】
また、水性インクは、近年、オフィス用のコンシューマ型のインクジェットプリンタや大判印刷用ワイドフォーマットインクジェットプリンタから、産業用機器であるインクジェット印刷機へと適用範囲が拡大している。インクジェット印刷法は、印刷用の版が不要な印刷方法であることから、少量多種の産業用印刷物をオンデマンドで得ることができる方法として有用である。また、環境への配慮といった観点から、水性インクを用いるインクジェット印刷法が盛んに提案されている。
【0004】
産業用途としては、例えば、サインディスプレイ、屋外広告、施設サイン、ディスプレイ、POP広告、交通広告、パッケージング、容器、及びラベル等の用途がある。これらの用途に適用される印刷基材(記録媒体)としては、紙、ボール紙、写真紙、及びインクジェット専用紙等の紙媒体;ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリエステル、及びナイロン等のプラスチック媒体;綿布、エステル布、ナイロン生地、及び不織布等の布地;等がある。さらに、産業用途の場合、版が不要なオンデマンド印刷が主流であるとともに、高速印刷適性が要求されている。そして、染料を色材として含有する水性インクで記録した画像は、耐水性や耐光性等の耐久性に乏しいことから、顔料を色材として含有する水性インクが用いられている。特に、顔料を色材として含有する水性インクを用いるプラスチックフィルム等のラベルへの印刷が産業用途として注目されており、オンデマンドで高速印刷可能なインクジェット記録用の水性顔料インクが盛んに開発されている。
【0005】
例えば、耐久性が向上した画像をプラスチックフィルム(以下、単に「フィルム」とも記す)に記録すべく、皮膜形成しうるアクリル系又はウレタン系のバインダー成分を添加したインクジェット用のインクが提案されている(特許文献1及び2)。なお、インクジェット記録用の水性顔料インクの場合、顔料を安定してインク中に微分散させる必要がある。このため、界面活性剤や高分子分散剤を用いて顔料を経時的に安定して微分散させた顔料分散液、及びこれを用いたインクジェット用のインクが提案されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第4157868号公報
特表2009-515007号公報
国際公開第2013/008691号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1~3で提案されたインクジェット用のインクには、記録する画像の耐久性を向上させるべく、バインダー樹脂が配合されている。しかし、これらのインクを用いた場合でも、フィルムへの密着性及び耐摩擦性等の耐久性に優れた画像を記録することは困難であった。
【0008】
ところで、昨今の地球温暖化傾向、二酸化炭素排出問題、資源問題、及び海洋プラスチック問題等に鑑み、環境配慮型の技術の重要性が増大している。従来の水性インクや水性顔料分散液に配合されるバインダー樹脂や顔料を分散させるための高分子分散剤としては、石油材料に由来するモノマー等の原材料を用いて合成された樹脂等が用いられている。すなわち、従来の水性インクで記録される画像は石油材料由来の材料で主に形成されており、必ずしも環境配慮型の技術が適用されているとはいえなかった。
【0009】
これまで、ポリ乳酸やポリヒドロキシアルカン酸等の生分解性プラスチックで形成された容器やラベル等の印刷基材がインクジェット印刷技術に適用されていた。その一方で、このような印刷基材に記録される画像に対しては、環境配慮型の技術が必ずしも十分に適用されていないといった課題があった。
【0010】
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、密着性、耐摩擦性、及び耐エタノール性に優れた乾燥皮膜である画像をポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリエチレンテレフタレート等の各種プラスチック製のフィルムに形成しうる、吐出安定性に優れた水性インク用のバインダー成分を調製することが可能な、環境に配慮されたウレタン樹脂を提供することにある。また、本発明の課題とするところは、このウレタン樹脂を用いて得られるバインダー樹脂の水分散体、及び水性インクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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