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公開番号
2025015203
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023118457
出願日
2023-07-20
発明の名称
ガスタービン制御装置、ガスタービン制御方法、及び、ガスタービン制御プログラム
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
SSIP弁理士法人
主分類
F02C
7/232 20060101AFI20250123BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】ガスタービンの運転状態に関わらず、燃料油の供給系統に対してパージガスを好適に供給することにより、ノズルコーキングの発生を防止する。
【解決手段】ガスタービンは、燃料油を燃焼室に噴射するための燃料油噴射ノズルにパージガスを供給するためのパージガス供給系統を備える。ガスタービン制御装置は、ガスタービンから取得した運転状態に基づいて、パージガスの供給圧力目標値を設定し、パージガスの供給圧力が供給圧力目標値になるように、パージガス供給圧力調整部を制御する。供給圧力目標値の増加レートは、増加レート上限値以下になるように制限される。増加レート上限値は、運転状態に基づいて補正が必要であると判定された場合に、増加レート上限値を大きくなるように補正される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
燃料油を燃焼室に噴射するための燃料油噴射ノズルを有する燃焼器と、
前記燃料油噴射ノズルに前記燃料油を供給するための燃料油供給系統と、
前記燃料油噴射ノズルにパージガスを供給するためのパージガス供給系統と、
前記パージガスの供給圧力を調整するためのパージガス供給圧力調整部と、
を備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御装置であって、
前記ガスタービンの運転状態を取得するための運転状態取得部と、
前記運転状態に基づいて、前記パージガスの供給圧力目標値を設定するための供給圧力目標値設定部と、
前記供給圧力目標値の増加レートが増加レート上限値以下になるように制限することにより、制限後供給圧力目標値を求めるための増加レート制限部と、
前記運転状態に基づいて前記増加レート上限値の補正の要否を判定するための判定部と、
前記判定部によって前記補正が必要であると判定された場合に、前記増加レート上限値を大きくなるように補正する増加レート上限値補正部と、
前記パージガスの供給圧力が前記制限後供給圧力目標値になるように、前記パージガス供給圧力調整部を制御するための制御部と、
を備える、ガスタービン制御装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記判定部は、前記車室圧力の増加レートが基準値以上である場合に、前記補正が必要であると判定する、請求項1に記載のガスタービン制御装置。
【請求項3】
前記判定部は、前記ガスタービンの回転数の減少レートが基準値以上である場合に、前記補正が必要であると判定する、請求項1又は2に記載のガスタービン制御装置。
【請求項4】
前記判定部は、前記ガスタービンの負荷の増加レートが基準値以上である場合に、前記補正が必要であると判定する、請求項1又は2に記載のガスタービン制御装置。
【請求項5】
前記判定部は、前記ガスタービンが備える入口案内翼の開度の増加レートが基準値以上である場合に、前記補正が必要であると判定する、請求項1又は2に記載のガスタービン制御装置。
【請求項6】
前記供給圧力目標値設定部は、前記ガスタービンの車室圧力に対して、予め設定された基準差圧を加算することにより前記供給圧力目標値を設定する、請求項1又は2に記載のガスタービン制御装置。
【請求項7】
前記増加レート上限値補正部は、前記補正が必要であると判定された場合に、前記増加レート上限値を撤廃するように補正する、請求項1又は2に記載のガスタービン制御装置。
【請求項8】
前記ガスタービンは
前記ガスタービンは前記燃焼室に燃料ガスを噴射するための燃料ガス噴射ノズルと、
前記燃料ガス噴射ノズルに前記燃料ガスを供給するための燃料ガス供給系統と、
を更に備える、請求項1又は2に記載のガスタービン制御装置。
【請求項9】
前記パージガスは圧縮空気である、請求項1又は2に記載のガスタービン制御装置。
【請求項10】
燃料油を燃焼室に噴射するための燃料油噴射ノズルを有する燃焼器と、
前記燃料油噴射ノズルに前記燃料油を供給するための燃料油供給系統と、
前記燃料油噴射ノズルにパージガスを供給するためのパージガス供給系統と、
前記パージガスの供給圧力を調整するためのパージガス供給圧力調整部と、
を備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御方法であって、
前記ガスタービンの運転状態を取得する工程と、
前記運転状態に基づいて、前記パージガスの供給圧力目標値を設定する工程と、
前記供給圧力目標値の増加レートが増加レート上限値以下になるように制限することにより、制限後供給圧力目標値を求める工程と、
前記運転状態に基づいて前記増加レート上限値の補正の要否を判定する工程と、
前記補正が必要であると判定された場合に、前記増加レート上限値を大きくなるように補正する工程と、
前記パージガスの供給圧力が前記制限後供給圧力目標値になるように、前記パージガス供給圧力調整部を制御する工程と、
を備える、ガスタービン制御方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスタービン制御装置、ガスタービン制御方法、及び、ガスタービン制御プログラムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば火力発電プラントにおいて、発電機を駆動するための動力源としてガスタービンが利用されている。ガスタービンは、燃料の燃焼によって燃焼ガスを生成可能な燃焼器を備え、生成された燃焼ガスによってタービンを回転させることにより、タービンに連結された発電機を駆動して電力を発生させる。この種のガスタービンの一方式として、燃焼器に供給される燃料として、燃料ガスと燃料油とを切替可能な、いわゆるデュアル焚きガスタービンが知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-250517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1のようなデュアル焚きガスタービンでは、燃焼室に対して燃料ガスを噴射するための燃料噴射ノズルと、燃焼室に対して燃料油を噴射するための燃料噴射ノズルとがそれぞれ備えられる。ここで燃料として燃料ガスを使用してガスタービンが運転される際に、停止状態にある燃料油側の燃料噴射ノズルに燃料油が残存していると、加熱によって残存した燃料油がコーキングすることで詰まりが生じるおそれがある。そのため、燃料油の供給系統に対して、併設されたパージガス供給系統からパージガスを供給することにより、残存した燃料油を排出する運用がなされている。
【0005】
燃料油を排出するために用いられるパージガスの圧力は、供給先である車室に比べて大きく設定される必要がある。パージガスには、例えば、圧縮空気が用いられるが、その温度が100度未満になると、ドレンが発生することがある。このようなドレンの堆積は、パージガスの供給経路における圧損を増加させ、パージガスの供給を阻害する。その結果、燃料噴射ノズルに対してパージガスが十分に供給されず、燃料噴射ノズルに残存する燃料油によってノズルコーキングが生じてしまうおそれがある。
【0006】
またガスタービンの車室圧力は、ガスタービンの運転状態(例えば負荷)に応じて可変である。そのため、車室圧力が変動した場合においても、適切なパージガスの供給が可能なように、パージガスの圧力設定値もまた車室圧力に対応して可変に設定する必要がある。ただし車室圧力が減少した場合には、一時的に多量のパージガスが供給されることでガスタービンに失火が生じるおそれがあるため、パージガスの圧力設定値には所定の増加レート上限値が設けられる。
【0007】
しかしながら、ガスタービンに対する要求出力の急変等によって車室圧力が大きく変化する過渡状態では、パージガスの供給系統における配管長や弁の動作遅れの影響によって、車室圧力とパージガスの圧力設定値とのバランスが崩れ、正常にパージガスを供給することが困難になるおそれがある。例えば、車室圧力が急増した場合には、車室圧力に対してパージガスの圧力設定値が一時的に小さくなることで、パージガスの供給不足が生じるおそれがある。
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、ガスタービンの運転状態に関わらず、燃料油の供給系統に対してパージガスを好適に供給することにより、ノズルコーキングの発生を防止可能なガスタービン制御装置、ガスタービン制御方法、及び、ガスタービン制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態に係るガスタービン制御装置は、上記課題を解決するために、
燃料油を燃焼室に噴射するための燃料油噴射ノズルを有する燃焼器と、
前記燃料油噴射ノズルに前記燃料油を供給するための燃料油供給系統と、
前記燃料油噴射ノズルにパージガスを供給するためのパージガス供給系統と、
前記パージガスの供給圧力を調整するためのパージガス供給圧力調整部と、
を備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御装置であって、
前記ガスタービンの運転状態を取得するための運転状態取得部と、
前記運転状態に基づいて、前記パージガスの供給圧力目標値を設定するための供給圧力目標値設定部と、
前記供給圧力目標値の増加レートが増加レート上限値以下になるように制限することにより、制限後供給圧力目標値を求めるための増加レート制限部と、
前記運転状態に基づいて前記増加レート上限値の補正の要否を判定するための判定部と、
前記判定部によって前記補正が必要であると判定された場合に、前記増加レート上限値を大きくなるように補正する増加レート上限値補正部と、
前記パージガスの供給圧力が前記制限後供給圧力目標値になるように、前記パージガス供給圧力調整部を制御するための制御部と、
を備える。
【0010】
本開示の少なくとも一実施形態に係るガスタービン制御方法は、上記課題を解決するために、
燃料油を燃焼室に噴射するための燃料油噴射ノズルを有する燃焼器と、
前記燃料油噴射ノズルに前記燃料油を供給するための燃料油供給系統と、
前記燃料油噴射ノズルにパージガスを供給するためのパージガス供給系統と、
前記パージガスの供給圧力を調整するためのパージガス供給圧力調整部と、
を備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御方法であって、
前記ガスタービンの運転状態を取得する工程と、
前記運転状態に基づいて、前記パージガスの供給圧力目標値を設定する工程と、
前記供給圧力目標値の増加レートが増加レート上限値以下になるように制限することにより、制限後供給圧力目標値を求める工程と、
前記運転状態に基づいて前記増加レート上限値の補正の要否を判定する工程と、
前記補正が必要であると判定された場合に、前記増加レート上限値を大きくなるように補正する工程と、
前記パージガスの供給圧力が前記制限後供給圧力目標値になるように、前記パージガス供給圧力調整部を制御する工程と、
を備える。
(【0011】以降は省略されています)
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