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公開番号2025015137
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023118315
出願日2023-07-20
発明の名称液晶表示装置
出願人シャープディスプレイテクノロジー株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類G02F 1/1335 20060101AFI20250123BHJP(光学)
要約【課題】低電圧で高反射率を実現でき、かつコントラストも充分に高い上、例えば反射モードの表示が可能なインセル型タッチパネルとしても有用な液晶表示装置を提供する。
【解決手段】第一の基板と、第一の基板に対向する第二の基板と、第一の基板と第二の基板との間に設けられた液晶層とを備え、複数の画素を有し、第一の基板は、光を反射する反射層と、液晶層に横電界を生成し得る第一の電極及び第二の電極と、液晶層に接する第一の水平配向膜とを有し、液晶層側に配置される電極は、複数の帯状部と、複数の帯状部のうち互いに隣接する2つの帯状部間に位置するスリットとを有し、複数の帯状部は、互いに略平行に、かつ同一方向に延びる直線形状を含み、液晶層は、液晶分子を含む液晶材料で構成され、液晶材料はポジ型であり、第二の基板は、液晶層に接する第二の水平配向膜を有し、液晶層は電圧無印加時にツイスト配向をとる液晶表示装置。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
第一の基板と、
前記第一の基板に対向する第二の基板と、
前記第一の基板と前記第二の基板との間に設けられた液晶層と、
を備え、複数の画素を有する液晶表示装置であって、
前記第一の基板は、光を反射する反射層と、前記液晶層に横電界を生成し得る第一の電極及び第二の電極と、前記液晶層に接する第一の水平配向膜と、を有し、
前記第一の電極及び前記第二の電極のうち前記液晶層側に配置される電極は、複数の帯状部と、前記複数の帯状部のうち互いに隣接する２つの帯状部間に位置するスリットと、を有し、
前記複数の帯状部は、互いに略平行に、かつ同一方向に延びる直線形状を含み、
前記液晶層は、液晶分子を含む液晶材料で構成され、
前記液晶材料は、ポジ型であり、
前記第二の基板は、前記液晶層に接する第二の水平配向膜を有し、
前記液晶層は、電圧無印加時にツイスト配向をとり、電圧無印加時におけるツイスト角は７８°以上９０°以下であり、
電圧無印加時に各画素の前記液晶層を平面視したときに、少なくとも前記液晶層の面方向中央部において、前記複数の帯状部の延伸方向が、前記第一の基板側の液晶分子の長軸方向と、前記第二の基板側の液晶分子の長軸方向と、の間に位置し、
各画素の前記液晶層を平面視したときに、少なくとも前記液晶層の厚み方向中央部の液晶分子が、電圧印加時に、電圧無印加時のツイスト方向に回転する
ことを特徴とする液晶表示装置。
続きを表示（約 940 文字）【請求項２】
前記液晶層の厚みｄと、前記液晶材料の複屈折率Δｎと、の積（ｄΔｎ）は、２３６ｎｍ以上２５２ｎｍ以下である
ことを特徴とする請求項１に記載の液晶表示装置。
【請求項３】
電圧無印加時におけるツイスト角は、８３°以上８７°以下である
ことを特徴とする請求項１に記載の液晶表示装置。
【請求項４】
電圧印加時の前記液晶分子の平均方位角φＬＣａｖｅは、１５０°以上１５６°以下である
ことを特徴とする請求項１に記載の液晶表示装置。
【請求項５】
前記液晶材料は、６０℃での複屈折率Δｎ
６０
と、２０℃での複屈折率Δｎ
２０
と、の比（Δｎ
６０
／Δｎ
２０
）が、０．８４以上である
ことを特徴とする請求項１に記載の液晶表示装置。
【請求項６】
前記液晶材料は、誘電率異方性Δεが７以下である
ことを特徴とする請求項１に記載の液晶表示装置。
【請求項７】
更に、
前記第一の基板及び／又は前記第二の基板の外側に配置された偏光板と、
前記基板と前記偏光板との間に配置された位相差層と、
を備え、
前記位相差層は、λ／４板と、λ／２板と、を含む
ことを特徴とする請求項１に記載の液晶表示装置。
【請求項８】
シングルドメイン配向である
ことを特徴とする請求項１に記載の液晶表示装置。
【請求項９】
ノーマリーブラックモードで表示を行う
ことを特徴とする請求項１に記載の液晶表示装置。
【請求項１０】
前記第一の電極又は前記第二の電極のうち一方は、前記複数の画素の各々に設けられた画素電極であり、他方は、タッチセンサ電極として各々機能し得る複数のセグメントを含む共通電極であり、
前記第一の基板は、対応する前記タッチセンサ電極に各々接続された複数のタッチ配線を有する
ことを特徴とする請求項１に記載の液晶表示装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
以下の開示は、液晶表示装置に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
液晶表示装置は、表示のために液晶材料を利用する表示装置であり、表示方式により一般に、透過型液晶表示装置と反射型液晶表示装置とに大別される。透過型液晶表示装置は、画面背面のバックライト光による透過光を利用した透過モードの表示を行う装置であり、反射型液晶表示装置は、バックライト光の代わりに外光（周囲光とも称す）を利用した反射モードの表示を行う装置である。これらの特徴を併せ持つ表示装置として、各画素内に透過モードで表示を行う領域と反射モードで表示を行う領域とを有する半透過型液晶表示装置も提案されている（例えば特許文献１参照）。
【０００３】
液晶表示装置はまた、液晶の駆動方式によっても大別でき、例えば、基板面に略垂直な方向の電界により液晶層を駆動して表示を行う縦電界方式の液晶表示装置と、基板面に略平行な方向の電界により液晶層を駆動して表示を行う横電界方式の液晶表示装置とが知られている。縦電界方式としては例えば、ＴＮ（Twisted Nematic）モード、ＭＶＡ（Multi-domain Vertical Alignment）モード等が例示され、横電界方式としては、ＩＰＳ（In-plane Switching）モード、ＦＦＳ（Fringe Field Switching）モード等が例示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２００７－４７７３４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところで近年、スマートフォンやタブレット等に使用される液晶表示装置には通常、タッチセンサ機能が付与されている。タッチセンサの方式としては、抵抗膜式、静電容量式、光学式等の種々の方式が知られている。タッチセンサを備える液晶表示装置（タッチパネルとも称す）には、タッチセンサを外付けする方式（外付け型）と、タッチセンサを内蔵する方式（内蔵型）とがあり、内蔵型タッチパネルは、外付け型タッチパネルよりも狭額縁化、薄型化及び軽量化等に有利であり、光の透過率を高められるという利点も有する。
【０００６】
内蔵型タッチパネルには、オンセル型とインセル型とがある。セルとは、薄膜トランジスタ（ＴＦＴ）基板に代表されるアクティブマトリクス基板と、該基板に対向するように配置された対向基板と、これらの基板間に矜持された液晶層とを備える表示パネル（液晶パネルとも称す）を意味するが、通常、インセル型では、表示パネル内にタッチセンサ機能を担う層が配置されるのに対し、オンセル型では、タッチセンサ機能を担う層が、表示パネルと、表示パネルの観察面側に設けられた偏光板との間に配置される。このうちインセル型は、原理的に最も薄く軽いタッチパネルを実現できる。また、反射モードの表示が可能な液晶表示装置は、屋外での利用に適しているため、反射モードの表示が可能なインセル型タッチパネルが求められている。だが、未だ実現していないのが現状である。
【０００７】
実現していない理由は、現行の反射型液晶表示装置では、対向基板側に、液晶層に電圧を印加するための一対の電極のうち一方（対向電極又は共通電極とも称される）が配置されることにあると考えられる。そこで本発明者らは、ＦＦＳモード等の横電界方式であれば一対の電極が両方ともアクティブマトリクス基板側にのみ設けられるため、反射モードの表示が可能なインセル型タッチパネルを実現できると考えた。
【０００８】
そこで、例えばノーマリーブラックモードで表示を行うＦＦＳモードの装置について更に検討を進めた。だが、この装置では、反射モードの表示が可能である一方で、液晶層にポジ型の液晶材料を用いると、特に白表示で高反射率が得られない場合があり、またネガ型の液晶材料を用いると、白表示で高反射率は得られるものの、低電圧化が困難であることを見出した（後述の検証例を参照）。また近年では、表示装置の小型化やコスト削減へのニーズの高まりから、低消費電力化が求められている。それゆえ、低電圧かつ高反射率で表示を行うことができれば理想的であるが、このような装置は未だ実現できていない。
【０００９】
特許文献１には、反射表示領域でツイスト配向している場合、ツイスト角度を０°以上７３°以下の範囲とし、かつセル厚と液晶層の屈折率差の積を１４０ｎｍ～２６１ｎｍの範囲に調整することで、黒表示の反射率が１％以下となる旨が記載されている。だが、白表示の反射率（白反射率とも称す）や、また白反射率をより高める手法に関しては言及がなく、よって高コントラストは見込めない。液晶物性についても、Δｎ＝０．１、Δε＝１１．３としか明記されておらず、白反射率との関係についても一切検討されていない。
【００１０】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、低電圧で高反射率を実現でき、かつコントラストも充分に高い上、例えば反射モードの表示が可能なインセル型タッチパネルとしても有用な液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
（【００１１】以降は省略されています）

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