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公開番号
2025015998
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-31
出願番号
2023118972
出願日
2023-07-21
発明の名称
マイクロプリズム反射体
出願人
株式会社エスパー
代理人
個人
,
個人
主分類
G02B
5/136 20060101AFI20250124BHJP(光学)
要約
【課題】従来の反射テープは柔軟性があるが、反射性能はプリズム型に比べて劣っている。また、衣服に反射テープを最初から取り付けて一体化すると目立つので、その衣服を日中も着用するのは抵抗がある。
【解決手段】マイクロプリズム反射体1は、表面単層シート7側に、プリズム集合面15が形成されている。裏面単層シート9で、プリズム集合面15が収められた凹面部11が閉じられている。従って、車体取付け用に匹敵する反射性能を発揮する。また、裏面単層シート9でプリズム集合面15が保護されて水やゴミの付着が阻止される。更に、裏面単層シート9側は反射には影響していないので、着色化も可能である。着色することで、衣服の布地の色と合わせることもできる。更に、素材であるシリコーン樹脂が柔軟なので、取付け先の三次元形状に合わせるともできる。
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
凹面部と、前記凹面部と一体に成形されて前記凹面部の内底側から上方に向かって多数のプリズムが突設したプリズム集合面と、前記凹面部を閉じる蓋面部とで構成され、
前記凹面部と前記蓋面部はゴム状素材で構成され、
プリズムの頂部は前記蓋面部に接触しない高さに設定されていることを特徴とするマイクロプリズム反射体。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
請求項1に記載したマイクロプリズム反射体において、
積層シート状になっており、一方のシート単層が凹んで凹面部が形成され、他方のシート単層が蓋面部になっていることを特徴とするマイクロプリズム反射体。
【請求項3】
請求項1または2に記載したマイクロプリズム反射体において、
凹面部はシリコーン樹脂を素材とすることを特徴とするマイクロプリズム反射体。
【請求項4】
請求項1または2に記載したマイクロプリズム反射体において、
蓋面部は着色されていることを特徴とするマイクロプリズム反射体。
【請求項5】
請求項1または2に記載したマイクロプリズム反射体において、
蓋面部の天面が取付け先に接着する接着面として構成可能になっていることを特徴とするマイクロプリズム反射体。
【請求項6】
請求項1に記載したマイクロプリズム反射体の製造方法において、
微小母型構成ピンを複数束ねて母型を構成し、その母型を用いて電鋳法により金型を製作し、その金型にゴム状素材を押し当てて、熱転写により、プリズム集合面を形成して、プリズム反射体の一部とすることを特徴とする製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通の安全と円滑を図るために、衣服、帽子、ヘルメット、鞄、靴等に取付けられる柔軟なマイクロプリズム反射体に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車の車体には、夜間に光を浴びて反射することによって周囲に自分の存在を知らせるための反射部材を取付けることが義務付けられており、表面にプリズム型再帰反射構造が形成された反射部材は、ガラス球を利用したものに比べて再帰反射効率が高いことから、この用途に広く使用されている。
この反射部材は、金型に熱可塑性プラスチックが押圧されることにより熱転写されて、表面にプリズム型再帰反射構造、すなわち、マイクロプリズムが多数形成されたプリズム集合面が形成されたものになっている。
【0003】
この金型は、母型を用いて電鋳法により製作されているが、母型については、本出願人により、先に、特許文献1で、棒状体と、前記棒状体の一端に形成された三角錐型プリズム部とを有する極小母型構成ピンを複数配列させたものが提案されている。この母型を用いて金型が製作されれば、プリズムを構成する各傾斜面に鏡面性を付与したり、プリズムの角度を精度高く形成できるので、反射性能を高めるだけでなく、反射角度を所望の度合で違えたり、プリズム集合面を平面上に限定されず、傾斜面上や湾曲面上にも形成できることから、設計の自由度が高くなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-349737号公報
特開2019-86720号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、歩行者やバイクや自転車の運転者が、夜間の安全確保のために、衣服、鞄、靴などに取付けられる反射テープが従来から提供されているが、この種の反射テープは、特許文献2に記載のように、反射層上に透明性な微小球を一部が露出した状態で多数付設した構造になっており、取付け易いように柔軟性はあるが、反射性能は上記のプリズム型再帰反射構造に比べて劣っている。
また、反射テープはそれ自体が存在感のある目印になって、日中でも人の目を引き付け易いものになっている。従って、ファッションセンスの発揮どころとなる衣服に、その都度ではなく最初から反射テープを取付けてしまうと、日中に着用するのはかなり抵抗があると感じる人は多い。
【0006】
本発明は上記従来の問題点に着目して為されたものであり、全体が柔軟であっても、表面にプリズム型再帰反射構造を形成してその反射性能を必要なタイミングで十分に発揮できるよう工夫された、新規且つ有用なマイクロプリズム反射体を提供することを、その目的とする。
また、本発明は、衣服等の取付け先とのバランスが取れ、日中でも見た目の違和感を少なくできる、新規且つ有用なマイクロプリズム反射体を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、凹面部と、前記凹面部と一体に成形されて前記凹面部の内底側から上方に向かって多数のプリズムが突設したプリズム集合面と、前記凹面部を閉じる蓋面部とで構成され、前記凹面部と前記蓋面部はゴム状素材で構成され、プリズムの頂部は前記蓋面部に接触しない高さに設定されていることを特徴とするマイクロプリズム反射体である。
【0008】
好ましくは、積層シート状になっており、一方のシート単層が凹んで凹面部が形成され、他方のシート単層が蓋面部になっている。
好ましくは、凹面部はシリコーン樹脂を素材とする。
好ましくは、蓋面部は着色されている。
好ましくは、蓋面部の天面が取付け先に接着する接着面として構成可能になっている。
【0009】
マイクロプリズム反射体は、微小母型構成ピンを複数束ねて母型を構成し、その母型を用いて電鋳法により金型を製作し、その金型にゴム状素材を押し当てて、熱転写により、プリズム集合面を形成して、プリズム反射体の一部とすることで、容易に製造できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明のマイクロプリズム反射体では、高い柔軟性と反射性能を併せ持つ。 従って、車体用に匹敵する反射性能を発揮しながら、自らが変形することで、直接腕や脚に巻き付けたり、衣服、帽子、ヘルメット、鞄、靴等にその形状に合わせて成形して最初から一体に取付けたりすることができる。
また、本発明のマイクロプリズム反射体は、取付け先に合わせて着色できるので、衣服等の取付け先とのバランスが取れ、日中でも見た目の違和感を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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