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公開番号2025015088
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023118211
出願日2023-07-20
発明の名称金属導波管と基板内導波管との間で高効率に電磁波を変換する電磁波変換器
出願人国立大学法人 名古屋工業大学
代理人弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
主分類H01P 5/08 20060101AFI20250123BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】周波数帯に関する自由度の高い電磁波変換器を提供すること。
【解決手段】本開示技術に係る電磁波変換器は、複数の導電層と複数の誘電体層とが積層されており内部に基板内導波管7を有する積層基板3と、一端が積層基板3の一面に接触している金属導波管4とを有し、金属導波管4と基板内導波管7との間で電磁波を変換する電磁波変換器であって、基板内導波管7は、積層基板3における2つの導体層の間に、金属導波管4と交差する変換位置60と入出力ポート71とを含んで形成されており、金属導波管4から見て基板内導波管7より遠い位置に、複数の導電層の1つである閉鎖層54が存在し、複数の導電層のうち閉鎖層54よりも金属導波管4側のものにはいずれも、変換位置60に開口510、520、530が設けられており、入出力ポート71から見て変換位置60よりも先方の位置に先方バックショート構造が形成されているものである。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
複数の導電層と複数の誘電体層とが積層されており内部に基板内導波管を有する積層基板と、一端が前記積層基板の一面に接触している金属導波管とを有し、前記金属導波管と前記基板内導波管との間で電磁波を変換する電磁波変換器であって、
前記基板内導波管は、前記積層基板における2つの導体層の間に、前記金属導波管と交差する変換位置と入出力ポートとを含んで形成されており、
前記金属導波管から見て前記積層基板の厚さ方向に前記基板内導波管より遠い位置に、前記複数の導電層の1つであって前記変換位置が閉鎖されている閉鎖層が存在し、
前記複数の導電層のうち前記閉鎖層よりも前記金属導波管側のものにはいずれも、前記変換位置に開口が設けられており、
前記入出力ポートから見て前記変換位置よりも先方の位置に、前記複数の導電層のうち最も前記金属導波管側のものである前面層から前記閉鎖層に至るすべての前記導電層を短絡する先方バックショート構造が形成されている電磁波変換器。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電磁波変換器であって、
前記変換位置を挟んで前記先方バックショート構造と反対側の位置に、前記前面層から前記閉鎖層に至る範囲のうち前記基板内導波管に相当する厚さ範囲以外の厚さ部分にて前記導電層同士を短絡する後方バックショート構造が形成されている電磁波変換器。
【請求項3】
請求項2に記載の電磁波変換器であって、
前記基板内導波管と前記閉鎖層との間に少なくとも1層の前記導電層である下側層が存在し、
前記下側層は、前記変換位置の開口に対して、他の前記導電層よりも延長している延長部を有する電磁波変換器。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の電磁波変換器であって、
前記後方バックショート構造は、前記基板内導波管の幅方向に分散して配置された複数の層間接続ビアで構成されており、
前記基板内導波管の長手方向における前記複数の層間接続ビアの位置が少なくとも2水準ある電磁波変換器。
【請求項5】
請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載の電磁波変換器であって、
前記先方バックショート構造は、前記入出力ポートから見て、前記金属導波管における前記入出力ポートから遠い側の壁面よりさらに先方の位置に配置されている電磁波変換器。
【請求項6】
請求項2または請求項3に記載の電磁波変換器であって、
前記後方バックショート構造は、前記入出力ポートから見て、前記金属導波管における前記入出力ポートに近い側の壁面よりさらに近い位置に配置されている電磁波変換器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示技術は、金属導波管と基板内導波管との間で高効率に電磁波を変換する電磁波変換器に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
金属導波管と積層基板の基板内導波管との間で電磁波を変換する従来の電磁波変換器として、特許文献1に記載されているものを挙げることができる。同文献の変換器は、金属導波管に対して複数層の誘電体基板を接続して構成されている。誘電体基板における金属導波管側の外層導体層には、金属導波管に対向する開口が形成されている。内層導体層には、マイクロストリップ線路が形成されている。金属導波管と反対側の外層導体層は、全面導体層とされている。この反対側の外層導体層が短絡面となりバックショートが構成されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-193162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の電磁波変換器では、変換対象周波数についての自由度が低いという問題があった。上記従来の電磁波変換器では、バックショート長が基本的に、積層基板の厚さにより決まってしまうからである。このため、高い変換効率が得られる周波数帯が限られる。
【0005】
本開示技術の課題とするところは、周波数帯に関する自由度の高い電磁波変換器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示技術の一態様における電磁波変換器は、複数の導電層と複数の誘電体層とが積層されており内部に基板内導波管を有する積層基板と、一端が積層基板の一面に接触している金属導波管とを有し、金属導波管と基板内導波管との間で電磁波を変換する電磁波変換器であって、基板内導波管は、積層基板における2つの導体層の間に、金属導波管と交差する変換位置と入出力ポートとを含んで形成されており、金属導波管から見て積層基板の厚さ方向に基板内導波管より遠い位置に、複数の導電層の1つであって変換位置が閉鎖されている閉鎖層が存在し、複数の導電層のうち閉鎖層よりも金属導波管側のものにはいずれも、変換位置に開口が設けられており、入出力ポートから見て変換位置よりも先方の位置に、複数の導電層のうち最も金属導波管側のものである前面層から閉鎖層に至るすべての導電層を短絡する先方バックショート構造が形成されているものである。
【0007】
上記態様における電磁波変換器では、金属導波管と、積層基板の内部の基板内導波管との間で電磁波の変換を行うことができる。すなわち、入出力ポートから基板内導波管に電磁波を入力すると、金属導波管に電磁波が生成し出力される。あるいは、金属導波管に電磁波を入力すると、基板内導波管に電磁波が生成し入出力ポートから出力される。金属導波管から見て基板内導波管より遠い位置の導電層の1つが閉鎖層となっており、それより金属導波管側の各導体層にはいずれも開口が設けられている。この開口により誘電体が繋がっている領域で電磁波の変換が行われる。ここで、入出力ポートから見て変換位置よりも先方の位置に、各導電層を短絡する先方バックショート構造が形成されているので、電磁波の共振により高効率に変換が行われる。設計上、変換位置から先方バックショート構造までの距離により共振周波数を調整することができる。
【0008】
上記態様における電磁波変換器では、変換位置を挟んで先方バックショート構造と反対側の位置に、前面層から閉鎖層に至る範囲のうち基板内導波管に相当する厚さ範囲以外の厚さ部分にて導電層同士を短絡する後方バックショート構造が形成されていることが望ましい。このようになっていると、電磁波の共振周波数が、先方バックショート構造によるものと後方バックショート構造によるものとの2水準存在する。このため、2水準の共振周波数にわたる広い帯域で高効率な電磁波変換を行うことができる。
【0009】
後方バックショート構造を有する態様の電磁波変換器では、基板内導波管と閉鎖層との間に少なくとも1層の導電層である下側層が存在し、下側層は、変換位置の開口に対して、他の導電層よりも延長している延長部を有することが望ましい。このようになっていると、後方バックショート構造への電磁波の進入が促進され、変換効率がより高い。
【0010】
後方バックショート構造を有するいずれかの態様の電磁波変換器ではさらに、後方バックショート構造は、基板内導波管の幅方向に分散して配置された複数の層間接続ビアで構成されており、基板内導波管の長手方向における複数の層間接続ビアの位置が少なくとも2水準あることとすることができる。これにより、設計上、後方バックショート構造による電磁波の共振をコントロールすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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