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公開番号2025014932
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117907
出願日2023-07-19
発明の名称バッテリパック及びその製造方法
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人
主分類H01M 10/6557 20140101AFI20250123BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】
バッテリー容量とバッテリセルの冷却機能を維持しつつ、バッテリケースの剛性を向上させる。
【解決手段】
バッテリケース(10)と、複数のバッテリセル(20)と、複数の冷媒ジャケット(30)と、を含むバッテリパック(1)であって、複数のバッテリセル(2)が一列に接合されたセル接合体(20A)と冷媒ジャケット(30)は、第1の方向(A-A)に、互いに面接触するように交互に配列され、各冷媒ジャケット(30)は、第2の方向(B-B)両側に設けられた冷媒流通配管(40)に接続され、少なくとも一部の冷媒ジャケット(30)は、第2の方向(B-B)の両端部の上部が延長され、冷媒流通配管(40)を避けつつ、バッテリケース(10)の端板(13,14)の上部に接合されて、バッテリケース(10)の剛性を高めるように構成された補強板型冷媒ジャケット(30R)である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
互いに直交して水平面を構成する第1の方向及び第2の方向に広がる略箱形のバッテリケースと、
前記バッテリケース内に配列された複数のバッテリセルと、
内部に冷媒通路を有し前記複数のバッテリセルを冷却する複数の冷媒ジャケットと、を含むバッテリパックであって、
前記複数のバッテリセルは、複数個ずつ前記第2の方向に一列に配列されて接合されたセル接合体を構成し、
前記セル接合体と前記冷媒ジャケットは、前記第1の方向に、互いに面接触するように交互に配列され、
各前記冷媒ジャケットは、前記第2の方向両側に設けられた冷媒流通配管に接続され、
少なくとも一部の前記冷媒ジャケットは、前記第2の方向の両端部の上部が当該第2の方向に延長され、前記冷媒流通配管を避けつつ、前記バッテリケースの前記第2の方向の両端部を構成する端板の上部に接合されて、当該バッテリケースの剛性を高めるように構成された補強板型冷媒ジャケットである、バッテリパック。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記補強板型冷媒ジャケットは、前記第1の方向に配列された前記冷媒ジャケットの3つごとに1つ設けられている、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
前記補強板型冷媒ジャケットは、前記第1の方向に配列された前記冷媒ジャケットの4つごとに1つ設けられている、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項4】
前記補強板型冷媒ジャケットは、前記第1の方向に配列された前記冷媒ジャケットの5つごとに1つ設けられている、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項5】
前記補強板型冷媒ジャケットは、前記バッテリケースの前記第1の方向において200mm±20mmごとに設けられている、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項6】
前記補強板型冷媒ジャケットにおける前記第2の方向の両端部の上部が、前記バッテリケースの前記第2の方向の両端部を構成する端板に設けられた切欠きに嵌合している、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項7】
前記冷媒流通配管は、
前記冷媒ジャケットの前記第2の方向における一端部に接続された入口側ソケットと、
前記冷媒ジャケットの前記第2の方向における他端部に接続された出口側ソケットと、を有し、
前記入口側ソケットは、一面側から前記第1の方向に突出する一面側入口配管と、他面側から前記第1の方向に突出する他面側入口配管と、を有し、
前記出口側ソケットは、一面側から前記第1の方向に突出する一面側出口配管と、他面側から前記第1の方向に突出する他面側出口配管と、を有し、
前記セル接合体を挟んで2つの前記冷媒ジャケットを隣接させると、一の前記冷媒ジャケットに接続された前記入口側ソケットの前記一面側入口配管及び前記出口側ソケットの前記一面側出口配管が、他の前記冷媒ジャケットに接続された前記入口側ソケットの前記他面側入口配管及び前記出口側ソケットの前記他面側出口配管に、それぞれ接続されるように構成された、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項8】
水平面を構成する互いに直交する第1の方向及び第2の方向に広がる略箱形のバッテリケースと、
前記バッテリケース内に配列された複数のバッテリセルと、
内部に冷媒通路を有し前記複数のバッテリセルを冷却する複数の冷媒ジャケットと、を含むバッテリパックを製造する製造方法であって、
前記複数のバッテリセルを、複数個ずつ前記第2の方向に一列に配列し接合して複数のセル接合体を形成する工程と、
前記バッテリケース内において、前記セル接合体と前記冷媒ジャケットを、前記第1の方向に、互いに面接触するように交互に配列する工程と、
少なくとも一部の前記冷媒ジャケットにおける前記第2の方向の両端部の上部を、前記バッテリケースの前記第2の方向の両端部を構成する端板の上部に接合して、当該バッテリケースの剛性を高める工程と、を含む製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、BEV(バッテリー式電動自動車)用のバッテリパック及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
BEV(バッテリー式電動自動車)用バッテリパックは、現在、複数個のセルを束にして緊縛したバッテリーモジュールを構成し、そのモジュール複数個をバッテリケースに搭載するモジュールトゥーパック(Module To Pack:MTP)方式が採用されている。そして、そのバッテリケースには車両の幅方向および前後方向にフレームが設置され、モジュールを固定するとともに、バッテリケース自体の剛性確保に寄与している(例えば、特許文献1)。また、バッテリセルは、充放電時の発熱などに対応するため、冷却(必要に応じて加熱)用のウォータージャケットをモジュール搭載部の下にレイアウトし、バッテリセルの底面から温度管理を行っているものが多い。
【0003】
バッテリー容量拡大や高電圧化による搭載個数増加が求められているが、車体のバッテリー搭載に使用できるエリアは限られており、MTP方式では、モジュール毎の構造体が使用するスペースによってバッテリーの搭載数が限られるという問題がある。そこで、セルを直接バッテリケースに搭載するセルトゥーパック(Cell To Pack:CTP) 方式が検討されている(例えば、特許文献2,3)。CTP方式の一つとして、フレームのないバッテリケースにバッテリセルのみを密に搭載する方法がある。その場合、搭載量は多くできるが、バッテリケースの剛性が確保できずケース底面中央付近のたわみが大きくなってしまう。そこで仕切りのフレームや底面のリブを設置することが考えられるが、フレームを増やすと、バッテリー搭載量が減少するため、可能な限り薄く、少ない数のフレームで剛性確保する方法が求められている。しかし、バッテリケース内底面には冷却部品を設置される可能性や、端子を下向きに設置する場合にセル同士を電気的に接続するバスバーが存在する可能性があるため、フレームの下面を底面に全面接合できない場合もあり、さらに、バッテリケース側壁との間も、配線、配管の経路として使用するため、フレームの端面を壁面に全面接合できない場合が考えられる。一方、その他のCTP方式として、バッテリセルとその側面に接する冷却部品を交互に密に配置する方法もある。その場合、冷却部品をフレームとして機能させる方法が考えられるが、同様に、バスバーの存在や、配線、配管の経路を確保するため、底面・側面共に、全面接合できない場合が想定される。そこで、バッテリケースとの最小限の接続で最大限の剛性向上の効果を奏することができるようなフレーム構造の最適化が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-16467号公報
特表2023―502274号公報
特表2023-509695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、バッテリー容量とバッテリセルの冷却機能を維持しつつ、バッテリケースの剛性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
バッテリケース内に設置するフレーム(薄板)の剛性UP効果とスペース損失のトレードオフの関係から、必要本数を割り出した。
最適本数算出の基準条件として、フレームについては厚み8mmとし、バッテリケースのサイドフレーム(外枠)には接合せず、底板に全面接合したリブとなる様に設置する。フレームが無い状態を基準とし、搭載する電池重量の分布荷重をケース底面に付与した場合の変位量をシミュレーションにて求め、フレームの本数を増やしていったときに、底面の変位量減少が飽和するポイントを見極めた。その結果、フレームを9本機能させることで変位量を大幅に小さくすることが可能であるといえる。
この傾向について、底面を一部だけ接合した、より実態に近い場合についてのシミュレーションにおいても同様であるが、その場合、変位量は増加してしまうため、本発明では、両端の上部に突起があるフレーム形状とし、それをバッテリーケースサイドフレーム(外枠)の上部に接するようにし、そこを接着することで、大幅に変位量を抑えることを可能とした。
【0007】
本発明のバッテリパック(1)は、互いに直交して水平面を構成する第1の方向(A-A)及び第2の方向(B-B)に広がる略箱形のバッテリケース(10)と、前記バッテリケース(10)内に配列された複数のバッテリセル(20)と、内部に冷媒通路(34)を有し前記複数のバッテリセル(20)を冷却する複数の冷媒ジャケット(30)と、を含むバッテリパック(1)であって、前記複数のバッテリセル(2)は、複数個ずつ前記第2の方向(B-B)に一列に配列されて接合されたセル接合体(20A)を構成し、前記セル接合体(20)と前記冷媒ジャケット(30)は、前記第1の方向(A-A)に、互いに面接触するように交互に配列され、各前記冷媒ジャケット(30)は、前記第2の方向(B-B)両側に設けられた冷媒流通配管(40)に接続され、少なくとも一部の前記冷媒ジャケット(30)は、前記第2の方向(B-B)の両端部の上部が当該第2の方向(B-B)に延長され、前記冷媒流通配管(40)を避けつつ、前記バッテリケース(10)の前記第2の方向(B-B)の両端部を構成する端板(13,14)の上部に接合されて、当該バッテリケース(10)の剛性を高めるように構成された補強板型冷媒ジャケット(30R)である、ことを特徴とする。
【0008】
この構成により、バッテリセルの搭載数、バッテリー容量とバッテリセルの冷却機能を維持しつつ、バッテリケースの剛性を向上させて、バッテリパックのたわみを低減することができる。
【0009】
前記補強板型冷媒ジャケット(30R)の配置は、ケースと本数の関係で決まるので、搭載するセルサイズによっては、前記第1の方向(A-A)に配列された前記冷媒ジャケット(30)の3つごとに1つ設けられていてもよく、前記第1の方向(A-A)に配列された前記冷媒ジャケット(30)の4つごとに1つ設けられていてもよく、前記第1の方向(A-A)に配列された前記冷媒ジャケット(30)の5つごとに1つ設けられていてもよい。
【0010】
これらの構成により、バッテリー容量とバッテリセルの冷却機能を維持しつつ、バッテリケースの剛性を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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