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公開番号
2025014574
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023117251
出願日
2023-07-19
発明の名称
除染システム
出願人
株式会社エアレックス
代理人
個人
主分類
A61L
2/20 20060101AFI20250123BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】過酸化水素水の使用量を必要な範囲で軽減できるので、収納容器の内部に残留する過酸化水素の量が減少し、除染及びエアレーションの時間を大幅に短縮することが可能となり、小さな設備で大量の収納容器を連続して除染できる除染システムを提供する。
【解決手段】除染剤供給工程で使用する連続供給装置を特徴とする。この連続供給装置は、搬送手段の搬送経路に吐出手段と加熱手段と超音波放射手段とを備えている。吐出手段により収納容器のシール部材の表面に吐出された過酸化水素水は、加熱手段により昇温し、且つ、超音波放射手段から放射される超音波により過酸化水素が気化すると共に、気化した過酸化水素ガスが超音波の音響流を受けてシール部材の表面から収納容器の内部に供給される。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
容器本体と当該容器本体の解放部を封止するガス透過性のシール部材とからなる収納容器の内部に、プレフィルドシリンジが収納された状態において、内部に収納されたプレフィルドシリンジの外表面を除染する除染システムであって、
前記収納容器の内部に連続供給装置を使用して除染剤を供給する除染剤供給工程と、除染剤が供給された前記収納容器を所定時間維持して前記プレフィルドシリンジの外表面を除染する除染工程と、除染後の前記収納容器の内部から残留した除染剤を除去して清浄空気で置換するエアレーション工程とを有し、
前記連続供給装置は、搬入口から搬出口まで前記収納容器を搬送する搬送手段と、当該搬送手段の搬送経路において、前記収納容器を封止する前記シール部材の表面に所定量の過酸化水素水を吐出する吐出手段と、過酸化水素水が吐出された前記シール部材の表面に向けて超音波を放射する超音波放射手段とを備え、
前記吐出手段により前記シール部材の表面に吐出された過酸化水素水は、前記超音波放射手段から放射される超音波により過酸化水素が気化すると共に、気化した過酸化水素ガスが超音波の音響流を受けて前記シール部材の表面から前記収納容器の内部に供給されることを特徴とする除染システム。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記連続供給装置は、前記搬送手段の搬送経路において、前記超音波放射手段の前段位置及び/又は後段位置にあって、前記シール部材の表面に吐出された過酸化水素水を加熱する加熱手段を有し、
前記吐出手段により前記シール部材の表面に吐出された過酸化水素水は、前記加熱手段により昇温し、且つ、前記超音波放射手段から放射される超音波により過酸化水素が気化すると共に、気化した過酸化水素ガスが超音波の音響流を受けて前記シール部材の表面から前記収納容器の内部に供給されることを特徴とする請求項1に記載の除染システム。
【請求項3】
前記超音波放射手段は、基盤と複数の送波器とを具備する超音波振動盤であって、
前記基盤の平面上に前記複数の送波器の送波方向を統一して前記シール部材の表面に向けて配置すると共にこれらの送波器を同位相で作動させることにより、
前記複数の送波器の正面方向の超音波を互いに強め合うと共に、当該複数の送波器の横方向の超音波を互いに打ち消し合うようにして、前記超音波振動盤の盤面から前記シール部材の表面に向けて垂直方向に指向性の強い超音波による音響流を発生させることを特徴とする請求項1又は2に記載の除染システム。
【請求項4】
前記吐出手段は、ディスペンサー方式或いはインクジェット方式により過酸化水素水を吐出するものであって、少量の過酸化水素水を微小な液滴として前記シール部材の表面に均一に塗布することを特徴とする請求項1又は2に記載の除染システム。
【請求項5】
前記吐出手段により前記シール部材の表面に吐出される過酸化水素水の吐出量は、当該シール部材の表面部位により変化するように制御され、
前記収納容器の内部に収納された前記プレフィルドシリンジの部位に対応して、前記シール部材の表面から前記収納容器の内部に供給される気化した過酸化水素ガスの量を変化させることを特徴とする請求項4に記載の除染システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納容器の内部に収納された物品の外表面を収納された状態で除染する除染システムに関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
医療現場での利便性から前もって医薬品を充填したプレフィルドシリンジが製造されている。この場合、シリンジに医薬品を充填する作業は、無菌環境下の充填作業室で行われる。しかし、プレフィルドシリンジを収納容器に収納する際には、通常、クリーンルーム等の清浄な環境下において行われるが、収納容器の内部の厳密な滅菌を保証できるレベルで行われるものではない。
【0003】
そこで、プレフィルドシリンジの収納は、プレフィルドシリンジの形状に合わせて成形されたプラスチック製の容器本体と気体透過可能なシール部材とを備えた収納容器が使用されている。このシール部材には、一般に高密度ポリエチレン極細繊維からなる不織布、タイベック(商標)が使用され、このタイベック(商標)が有する微細孔を通してプラスチック製の容器の内部への気体の透過は可能であるが、微生物の侵入は阻止される。この場合、プレフィルドシリンジを収納容器に収納し、収納した状態でプレフィルドシリンジの外表面と収納容器の内部を過酸化水素ガスなどの除染剤により除染する。
【0004】
しかし、収納容器の内部に気体透過可能なシール部材を介して過酸化水素ガスを供給して除染した後に、内部に残留する過酸化水素を完全に除去するには、相当に長い時間放置する必要がある。これでは、除染操作の効率が悪く、収納容器に収納されたプレフィルドシリンジの生産性を低下させるという問題があった。そこで、下記特許文献1において、収納容器の内部にプレフィルドシリンジが収納された状態において、過酸化水素ガスで除染した後に残留する過酸化水素ガスを確実に除去できる滅菌方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11-193010号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記特許文献1の方法は、陰圧状態で過酸化水素ガスを収納容器の内部に浸透させる操作を複数回繰り返す。また、過酸化水素ガスによって滅菌処理した後、加温しつつ収納容器の内部から過酸化水素ガスを脱ガス処理するものである。しかし、この方法においては、大掛かりな陰圧チャンバーを必要とする問題があった。また、陰圧チャンバーを使用して除染するには、陰圧操作と復圧操作の繰り返しが必要であり、除染工程に時間を要するという問題があった。また、陰圧操作によりプレフィルドシリンジに充填された薬液の内部に気泡が混入するリスクがあった。更に、収納容器を積み重ねた状態で除染するので、容器の形状に工夫が必要であり対応できる収納容器が限られるという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記の諸問題に対処して、過酸化水素水の使用量を必要な範囲で軽減できるので、収納容器の内部に残留する過酸化水素の量が減少し、除染及びエアレーションの時間を大幅に短縮することが可能となり、小さな設備で大量の収納容器を連続して除染できる除染システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題の解決にあたり、本発明者らは、鋭意研究の結果、収納容器のガス透過性のシール部材の表面に少量の過酸化水素水を均一に塗布し、これに超音波を照射することによりシール部材を介して収納容器の内部に過酸化水素ガスを供給できることを見出し本発明の完成に至った。
【0009】
即ち、本発明に係る除染システムは、請求項1の記載によれば、
容器本体(P1)と当該容器本体の解放部を封止するガス透過性のシール部材(P2)とからなる収納容器(P)の内部に、プレフィルドシリンジ(S)が収納された状態において、内部に収納されたプレフィルドシリンジの外表面を除染する除染システムであって、
前記収納容器の内部に連続供給装置(100)を使用して除染剤を供給する除染剤供給工程と、除染剤が供給された前記収納容器を所定時間維持して前記プレフィルドシリンジの外表面を除染する除染工程と、除染後の前記収納容器の内部から残留した除染剤を除去して清浄空気で置換するエアレーション工程とを有し、
前記連続供給装置は、搬入口(111)から搬出口(131)まで前記収納容器を搬送する搬送手段(10)と、当該搬送手段の搬送経路において、前記収納容器を封止する前記シール部材の表面に所定量の過酸化水素水を吐出する吐出手段(20)と、過酸化水素水が吐出された前記シール部材の表面に向けて超音波を放射する超音波放射手段(40)とを備え、
前記吐出手段により前記シール部材の表面に吐出された過酸化水素水は、前記超音波放射手段から放射される超音波により過酸化水素が気化すると共に、気化した過酸化水素ガスが超音波の音響流を受けて前記シール部材の表面から前記収納容器の内部に供給されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載の除染システムであって、
前記連続供給装置(100)は、前記搬送手段の搬送経路において、前記超音波放射手段の前段位置及び/又は後段位置にあって、前記シール部材の表面に吐出された過酸化水素水を加熱する加熱手段(30)を有し、
前記吐出手段により前記シール部材の表面に吐出された過酸化水素水は、前記加熱手段により昇温し、且つ、前記超音波放射手段から放射される超音波により過酸化水素が気化すると共に、気化した過酸化水素ガスが超音波の音響流を受けて前記シール部材の表面から前記収納容器の内部に供給されることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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