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公開番号2025014540
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117177
出願日2023-07-19
発明の名称ローラー転圧装置を備えた油圧ショベル
出願人個人
代理人個人,個人
主分類E02F 3/76 20060101AFI20250123BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】低コストで、整地作業の時間の短縮化、省力化、効率化を行うことができる、転圧ローラー装置を備えた油圧ショベルに関する。
【解決手段】下部走行体と、上部旋回体と、上部旋回体の前方に俯仰可能に設けられた多関節型の作業装置と、下部走行体の前方に上下方向に回動可能に配置された排土板を備えた油圧ショベルであって、下部走行体の後方に上下方向に回動可能に配置されたローラー転圧装置を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
2つのクローラを備えた下部走行体と、前記下部走行体上に旋回可能に設けた上部旋回体と、前記上部旋回体に俯仰可能に設けられたブーム、アーム及びバケットからなる多関節型の作業装置と、前記下部走行体の前方に上下方向に昇降可能に配置された排土板とを備えた油圧ショベルであって、
前記排土板は、前記下部走行体の枠体を構成する走行体フレームの前側に一端部が取り付けられた左右一対の排土板支持アームの他端部と、前記走行体フレームの前側に一端部が取り付けられて前記排土板を上下方向に昇降させるための排土板油圧シリンダの他端部とに接続され、前記排土板油圧シリンダが伸縮することにより、前記排土板を上下方向に昇降させるようにしてあり、
前記下部走行体の後方にローラー転圧装置が配置され、
前記ローラー転圧装置は、転圧ローラーと、前記走行体フレームの後側に一端部が取り付けられ他端部を介して前記転圧ローラーを支持するための左右一対の転圧ローラー支持アームと、前記走行体フレームの後側に一端部が取り付けられ他端部を介して前記転圧ローラーを上下方向に昇降させるための転圧ローラー油圧シリンダと、前記転圧ローラー支持アームに取り付けられて前記転圧ローラーを保持するローラー保持部とを備え、
前記転圧ローラー油圧シリンダの他端部は、前記ローラー保持部に取り付けられており、前記転圧ローラー油圧シリンダが伸縮することにより、前記ローラー保持部と共に前記転圧ローラーが上下方向に昇降することを特徴とする、ローラー転圧装置を備えた油圧ショベル。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
2つのクローラを備えた下部走行体と、前記下部走行体上の旋回可能に設けた上部旋回体と、前記上部旋回体に俯仰可能に設けられたブーム、アーム及びバケットからなる多関節型の作業装置とを、備えた油圧ショベルであって、
前記下部走行体の後方にローラー転圧装置が配置され、
前記ローラー転圧装置は、転圧ローラーと、前記下部走行体の枠体を構成する前記走行体フレームの後側に一端部が取り付けられ他端部を介して前記転圧ローラーを支持するための左右一対の転圧ローラー支持アームと、前記走行体フレームの後側に一端部が取り付けられ他端部を介して前記転圧ローラーを上下方向に昇降させるための転圧ローラー油圧シリンダと、前記ローラー支持アームに取り付けられて前記転圧ローラーを保持するローラー保持部とを備え、
前記転圧ローラー油圧シリンダの他端部は、前記ローラー保持部に取り付けられており、前記転圧ローラー油圧シリンダが伸縮することにより、前記ローラー保持部と共に前記転圧ローラーが上下方向に昇降することを特徴とする、ローラー転圧装置を備えた油圧ショベル。
【請求項3】
前記排土板及び転圧ローラーの車体幅方向の長さは、2つの前記クローラを含めた油圧ショベルの車体幅と同等以下である、請求項1または2に記載の油圧ショベル。
【請求項4】
前記排土板支持アームの一端部は前記走行体フレームの前側に取り外し可能且つ回動可能に軸支され、前記排土板支持アームの他端部は前記排土板の背面に固定され、
前記排土板油圧シリンダの一端部は、前記走行体フレームの前側に取り外し可能且つ回動可能に軸支され、前記排土板油圧シリンダの他端部は前記排土板の背面に取り外し可能且つ回動可能に軸支され、
前記転圧ローラー支持アームの一端部は前記転圧ローラー前記走行体フレームの後側に取り外し可能且つ回動可能に軸支され、前記転圧ローラー支持アームの他端部は、前記ローラー保持部のうち前記走行体フレームの後側に対向する面に固定され、
前記転圧ローラー油圧シリンダの一端部は、前記走行体フレームの後側に取り外し可能且つ回動可能に軸支され、前記転圧ローラー油圧シリンダの他端部は、前記ローラー保持部のうち前記走行体フレームの後側に対向する面に取り外し可能且つ回動可能に軸支される、請求項1及び3に記載の油圧ショベル。
【請求項5】
前記転圧ローラー支持アームの一端部は前記転圧ローラー前記走行体フレームの後側に取り外し可能且つ回動可能に軸支され、前記転圧ローラー支持アームの他端部は、前記ローラー保持部のうち前記走行体フレームの後側に対向する面に固定され、
前記転圧ローラー油圧シリンダの一端部は、前記走行体フレームの後側に取り外し可能且つ回動可能に軸支され、前記転圧ローラー油圧シリンダの他端部は、前記ローラー保持部のうち前記走行体フレームの後側に対向する面に取り外し可能且つ回動可能に軸支される、請求項2及び3に記載の油圧ショベル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ローラー転圧装置を備えた油圧ショベルに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
土砂地山などの掘削・整地などに利用される油圧ショベルは、一般的に、左右の無限軌道覆体(クローラ)を備えた下部走行体と、この下部走行体状に旋回可能に設けた上部旋回体と、この上部旋回体に俯仰可能に設けられたブーム、アーム、及びバケットからなる多関節型のアタッチメント(作業装置)と、下部走行体の前方側に回動可能に設けた排土板とを備えている(特許文献1参照)。排土板が連結されていない油圧ショベルも掘削・整地作業に利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-49685号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、未整地の土地の不要な樹木や埋設物、堆積物を撤去し、高低差のある地盤を切土や盛り土をして平坦地に仕上げる整地作業において、油圧ショベルが使用される。油圧ショベルは、バケットで土砂などを掘削して、土砂を掘削した後は、バケットで表面を均し、油圧ショベルを前後移動させることによりクローラ(キャタピラー(登録商標))による自重転圧を行い、加えて排土板を有する油圧ショベルの場合は、排土板を用いてクローラによる跡を消していた。また、排土板を有しない油圧ショベルの場合、バケットで土砂の表面を均した後、油圧ショベルを前後移動させ、バケットを地面に前後に滑らせて転圧を行っていた。しかしながら、油圧ショベルを前後移動し、クローラ、排土板又はバケットで転圧するだけでは、転圧できない箇所が発生しており、整地面に凹凸ができる。
【0005】
油圧ショベル以外の建設機械による地面の転圧方法としては、ロードローラー、タイヤローラー又はランマーを用いた転圧方法がある。ロードローラー、タイヤローラー、又はランマーを用いて転圧を行うには、油圧ショベルを稼働現場から一度移動させ、ロードローラー、タイヤローラー又はランマーにより、地面の整圧を行うという別工程が必要であった。そのため、整地及び転圧作業は、油圧ショベルの他に、新たにロードローラー等の建設機械が必要となり、複数の建設機械を稼働するための人、コスト、及び時間がかかり、効率が悪かった。
【0006】
本発明の目的は、油圧ショベルの下部走行体にローラー転圧装置を取り付け、整地作業が向上する多機能な油圧ショベルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る油圧ショベルは、2つのクローラを備えた下部走行体と、前記下部走行体上に旋回可能に設けた上部旋回体と、前記上部旋回体に俯仰可能に設けられたブーム、アーム及びバケットからなる多関節型の作業装置と、前記下部走行体の前方に上下方向に昇降可能に配置された排土板とを備えた油圧ショベルであって、前記排土板は、前記下部走行体の枠体を構成する走行体フレームの前側に一端部が取り付けられた左右一対の排土板支持アームの他端部と、前記走行体フレームの前側に一端部が取り付けられて前記排土板を上下方向に昇降させるための排土板油圧シリンダの他端部とに接続され、前記排土板油圧シリンダが伸縮することにより、前記排土板を上下方向に昇降させるようにしてあり、前記下部走行体の後方にローラー転圧装置が配置され、前記ローラー転圧装置は、転圧ローラーと、前記走行体フレームの後側に一端部が取り付けられ他端部を介して前記転圧ローラーを支持するための左右一対の転圧ローラー支持アームと、前記走行体フレームの後側に一端部が取り付けられ他端部を介して前記転圧ローラーを上下方向に昇降させるための転圧ローラー油圧シリンダと、前記転圧ローラー支持アームに取り付けられて前記転圧ローラーを保持するローラー保持部とを備え、前記転圧ローラー油圧シリンダの他端部は、前記ローラー保持部に取り付けられており、前記転圧ローラー油圧シリンダが伸縮することにより、前記ローラー保持部と共に前記転圧ローラーが上下方向に昇降することを特徴とする、ローラー転圧装置を備える。
【0008】
あるいは、本発明の一態様における油圧ショベルは、2つのクローラを備えた下部走行体と、前記下部走行体上の旋回可能に設けた上部旋回体と、前記上部旋回体に俯仰可能に設けられたブーム、アーム及びバケットからなる多関節型の作業装置とを、備えた油圧ショベルであって、前記下部走行体の後方にローラー転圧装置が配置され、前記ローラー転圧装置は、転圧ローラーと、前記下部走行体の枠体を構成する前記走行体フレームの後側に一端部が取り付けられ他端部を介して前記転圧ローラーを支持するための左右一対の転圧ローラー支持アームと、前記走行体フレームの後側に一端部が取り付けられ他端部を介して前記転圧ローラーを上下方向に昇降させるための転圧ローラー油圧シリンダと、前記ローラー支持アームに取り付けられて前記転圧ローラーを保持するローラー保持部とを備え、前記転圧ローラー油圧シリンダの他端部は、前記ローラー保持部に取り付けられており、前記転圧ローラー油圧シリンダが伸縮することにより、前記ローラー保持部と共に前記転圧ローラーが上下方向に昇降することを特徴とする、ローラー転圧装置を備える。
【0009】
そして、前記排土板及び転圧ローラーの車体幅方向の長さは、2つの前記クローラを含めた油圧ショベルの車体幅と同等以下である。
【0010】
本態様にあっては、整地及び転圧作業を行う際に、クローラにより自重転圧した箇所と自重転圧できなかった箇所による土砂表面の凹凸がなくなる。
(【0011】以降は省略されています)

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