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公開番号2025014525
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117153
出願日2023-07-18
発明の名称車両前部構造
出願人株式会社SUBARU
代理人個人
主分類B60R 21/36 20110101AFI20250123BHJP(車両一般)
要約【課題】足払い機構を有効に活用する。
【解決手段】車両前部構造Sでは、複数の足払い機構30がバンパカバー18の後側に設けられ、車幅方向に間隔を空けて配置されている。足払い機構30は、バンパビーム14とアンダーカバー20とを連結する外筒40と、外筒40に移動可能に連結された可動柱50と、可動柱50に設けられた足払い部60と、を含んで構成されている。よって、足払い機構30では、外筒40によって、バンパビーム14とアンダーカバー20とを連結しているため、複数の足払い機構30を活用して、車両Vの前端部の剛性を高くすることができる。すなわち、歩行者との衝突時以外のときにおいても、足払い機構30を有効に活用して、車両Vの前端部の剛性を高くできる。その結果、歩行者保護機能に加えて車両剛性アップ機能を、足払い機構30に付与することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両の前端部に設けられ、車幅方向に延在されたバンパカバーと、
前記バンパカバーの車両後側に設けられたバンパビームと、
前記バンパビームの車両下側に設けられ、前端部が前記バンパカバーの下端部に結合されたアンダーカバーと、
前記バンパカバーの車両後側に設けられ、車幅方向に間隔を空けて配置された複数の足払い機構と、
を備え、
前記足払い機構は、
車両上下方向に延在され、前記バンパビームと前記アンダーカバーとを連結する連結部と、
車両上下方向に移動可能に前記連結部に連結され、歩行者の前記バンパカバーへの衝突時に作動して前記アンダーカバーの車両下側へ突出する可動部と、
前記可動部に設けられ、前記可動部の地面への当接時に作動して前記バンパカバーよりも車両前側へ突出する足払い部と、
を含んで構成されている車両前部構造。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記足払い機構は、衝突検出機構部を有しており、
歩行者の前記バンパカバーへの衝突時に車両後側へ変位する前記バンパカバーによって前記衝突検出機構部が作動すると共に、前記可動部が前記衝突検出機構部に連動して作動する請求項1に記載の車両前部構造。
【請求項3】
前記可動部は、付勢部材によって車両下側に付勢され、
前記衝突検出機構部は、可動ロック部を備え、前記可動ロック部が前記可動部と係合して前記可動部の車両下側への移動が阻止されており、
歩行者の前記バンパカバーへの衝突時に車両後側へ変位する前記バンパカバーによって前記可動ロック部が作動して前記可動ロック部と前記可動部との係合が解除される請求項2に記載の車両前部構造。
【請求項4】
前記可動部には、前記可動部の前記地面への当接を検出する当接検出部が設けられており、
前記当接検出部によって前記可動部の前記地面への当接を検出したときに、前記足払い部に接続された駆動部が作動して、前記駆動部によって前記足払い部が作動する請求項1~請求項3の何れか1項に記載の車両前部構造。
【請求項5】
前記駆動部は、単一のガス発生装置であり、複数の前記足払い部が前記ガス発生装置にダクトによって接続されており、
前記ダクトには、作動することで前記ダクトの内部の流路を開くバルブが設けられており、
前記当接検出部による前記可動部の前記地面への当接検出時に前記バルブが作動する請求項4に記載の車両前部構造。
【請求項6】
前記当接検出部は、前記可動部の前記地面への当接時に押圧されるボタン部を有し、
前記ボタン部には、前記ボタン部の押圧を阻止するボタンロック部が連結されており、
前記可動部の車両下側への移動時に、前記ボタンロック部と前記ボタン部との連結状態が解除される請求項5に記載の車両前部構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両前部構造
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
車両では、歩行者が車両の前端部に衝突したときに、歩行者の足部を払い、歩行者を車両のフード上に倒れ込ませて、歩行者の保護を図るものがある。例えば、下記特許文献1に記載の車両前部構造では、車両のフロントフェイスの下端部を構成するフェイスロアの車両後側にフェイスロア可動装置が設けられている。フェイスロア可動装置は、駆動部と、駆動部によって進退するプランジャと、を含んで構成されている。そして、車両と歩行者との衝突時には、駆動部によって前進するプランジャによって、フェイスロアが車両前方側へ押出される。これにより、押し出されたフェイスロアによって、歩行者の足部を払って、歩行者をフード上に倒れ込ませることで、歩行者の保護を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-23281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記プランジャ等の足払い機構は、歩行者との衝突時に作動するものであり、歩行者との衝突時以外に足払い機構を活用できれば、車両前部において有効な配置構造を実現することができる。よって、足払い機構を車両の前端部に設置する場合には、足払い機構を有効に活用できる構造にすることが好ましい。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮して、足払い機構を有効に活用できる車両前部構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、車両の前端部に設けられ、車幅方向に延在されたバンパカバーと、前記バンパカバーの車両後側に設けられたバンパビームと、前記バンパビームの車両下側に設けられ、前端部が前記バンパカバーの下端部に結合されたアンダーカバーと、前記バンパカバーの車両後側に設けられ、車幅方向に間隔を空けて配置された複数の足払い機構と、を備え、前記足払い機構は、車両上下方向に延在され、前記バンパビームと前記アンダーカバーとを連結する連結部と、車両上下方向に移動可能に前記連結部に連結され、歩行者の前記バンパカバーへの衝突時に作動して前記アンダーカバーの車両下側へ突出する可動部と、前記可動部に設けられ、前記可動部の地面への当接時に作動して前記バンパカバーよりも車両前側へ突出する足払い部と、を含んで構成されている車両前部構造である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の1又はそれ以上の実施形態によれば、車両前部において有効な配置構造を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施の形態に係る車両前部構造が適用された車両の前端部を一部破断した状態で示す車両左側から見た側面図である。
図1に示される車両の前端部の車両上側から見た平面図である。
図1に示される足払い機構の可動柱が下降位置に下降した状態を示す図1に対応する側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて、本実施の形態に係る車両前部構造Sが適用された車両(自動車)Vについて説明する。なお、図面では、車両Vの車両前側を矢印FRで示し、車両上側を矢印UPで示し、車両上側から見たときの車両左側(車幅方向一方側)を矢印LHで示している。また、以下の説明において、上下、前後、左右の方向を用いて説明するときには、特に断りのない限り、車両上下方向、車両前後方向、車両左右方向を示すものとする。
【0010】
図1及び図2に示されるように、車両前部構造Sは、車両Vの前端部に適用されている。車両前部構造Sは、左右一対のフロントサイドフレーム10と、バンパビーム14と、アブソーバ16(広義には、衝撃吸収部材として把握される要素である)と、バンパカバー18と、アンダーカバー20と、複数(本実施の形態では、5個)の足払い機構30と、を含んで構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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