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公開番号2025012878
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023116043
出願日2023-07-14
発明の名称静止誘導器
出願人株式会社日立産機システム
代理人青稜弁理士法人
主分類H01F 27/26 20060101AFI20250117BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】コイルの変形を抑制しつつ、タンクに伝播する油撃を低減させることができる静止誘導器を得ること。
【解決手段】静止誘導器1は、鉄心21とコイル22とを有する変圧部2と、変圧部2と絶縁油7とを収容する箱状のタンク3と、変圧部2の上方に配置される上部締金具4と、変圧部2の下方に配置される下部締金具5と、変圧部2を介して向かい合って配置され上部締金具4と下部締金具5とを連結する2つの連結部材6とを備えている。タンク3は、底壁31と、底壁31の周縁から立ち上がり放熱フィン37が設けられた側壁32と、側壁32と放熱フィン37とを溶接した溶接部36とを有している。連結部材6は、2つの連結部材6が向かい合う方向である第1の方向においてコイル22と側壁32との間に配置されている。連結部材6のうち第1の方向において溶接部36と向かい合う部分には、連結部材6を第1の方向に貫通する開口部61が形成されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
磁気回路を形成する鉄心と前記鉄心に巻き付けられるコイルとを有する変圧部と、
前記変圧部と絶縁油とを収容する箱状のタンクと、
前記タンクの内部において前記変圧部の上方に配置される上部締金具と、
前記タンクの内部において前記変圧部の下方に配置される下部締金具と、
前記タンクの内部において前記変圧部を介して向かい合って配置され、前記上部締金具と前記下部締金具とを連結する2つの連結部材と、
を備え、
前記タンクは、
底壁と、
前記底壁の周縁から立ち上がり、放熱フィンが設けられた側壁と、
前記側壁と前記放熱フィンとを溶接した溶接部と、
を有し、
前記連結部材は、2つの前記連結部材が向かい合う方向である第1の方向において前記コイルと前記側壁との間に配置され、
前記連結部材のうち前記第1の方向において前記溶接部と向かい合う部分には、前記連結部材を前記第1の方向に貫通する開口部が形成されていることを特徴とする静止誘導器。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記連結部材は、
前記第1の方向と、前記連結部材の連結方向とに直交する第2の方向に延びて、前記側壁のうち前記第1の方向に位置する部分に平行な平面部と、
前記平面部の前記第2の方向の両端部から前記コイルに向かって折れ曲がる折り曲げ部と、
を有していることを特徴とする請求項1に記載の静止誘導器。
【請求項3】
前記コイルの形状は、長辺部と短辺部とを有する四角筒状であり、
前記連結部材は、前記第1の方向において前記コイルの前記長辺部と前記側壁との間に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の静止誘導器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、タンクを備える静止誘導器に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、変圧器、分路リアクトルなどの静止誘導器が知られている。静止誘導器は、変圧部と、変圧部を収容する箱状のタンクとを備えている。変圧部は、鉄心と、鉄心に巻き付けられるコイルとを有している。タンクの内部には、絶縁油が収容されている。絶縁油は、鉄心およびコイルを絶縁するとともに冷却する。
【0003】
タンクは、底壁と、底壁の周縁から立ち上がる側壁とを有している。側壁には、放熱フィンが設けられている。放熱フィンは、変圧部の発熱によってタンクの内部で発生した熱をタンクの外部に放出する。放熱フィンの一部は、溶接により側壁に固定されている。以下、側壁と放熱フィンとを溶接した部分を溶接部と称する。
【0004】
静止誘導器の短絡時には、コイルに発生する電磁機械力により、コイルが側壁に向かって膨らむように変形する。そこで、特許文献1のように、変圧部の上方および下方のそれぞれに締金具を設けるとともに、上下の締金具の両側面を連結する一対の連結部材をコイルと側壁との間に設けることにより、コイルの変形を抑制することが一般的に行われている。
【0005】
コイルの変形による衝撃は、連結部材に伝播した後、絶縁油を介した油撃として連結部材と側壁との間の空間を経て側壁に伝播する。以下の説明では、絶縁油を介した油撃を、単に「油撃」と称する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-138931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示されているように連結部材が平板であると、連結部材と側壁との間の空間に存在する絶縁油の逃げ道がないため、油撃のすべてが側壁に伝播しやすくなる。その結果、側壁に伝播した油撃によって側壁の放熱フィンに異常振動が生じる。これにより、振動に対して脆弱な溶接部が破損して、この破損箇所からタンクの外部への油漏れが発生する可能性がある。
【0008】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、コイルの変形を抑制しつつ、タンクに伝播する油撃を低減させることができる静止誘導器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる静止誘導器は、磁気回路を形成する鉄心と鉄心に巻き付けられるコイルとを有する変圧部と、変圧部と絶縁油とを収容する箱状のタンクと、を備えている。また、本開示にかかる静止誘導器は、タンクの内部において変圧部の上方に配置される上部締金具と、タンクの内部において変圧部の下方に配置される下部締金具と、タンクの内部において変圧部を介して向かい合って配置され、上部締金具と下部締金具とを連結する2つの連結部材と、を備えている。タンクは、底壁と、底壁の周縁から立ち上がり、放熱フィンが設けられた側壁と、側壁と放熱フィンとを溶接した溶接部と、を有している。連結部材は、2つの連結部材が向かい合う方向である第1の方向においてコイルと側壁との間に配置されている。連結部材のうち第1の方向において溶接部と向かい合う部分には、連結部材を第1の方向に貫通する開口部が形成されている。
【発明の効果】
【0010】
本開示にかかる静止誘導器は、コイルの変形を抑制しつつ、タンクに伝播する油撃を低減させることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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