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公開番号
2025012540
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023115435
出願日
2023-07-13
発明の名称
非発泡ポリウレタン樹脂及びその製造方法
出願人
エア・ウォーター・パフォーマンスケミカル株式会社
代理人
個人
主分類
C08G
18/68 20060101AFI20250117BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】
難燃剤やドリップ防止剤を用いることなくドリップを防止し、難燃性に優れた非発泡ポリウレタン樹脂およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
少なくともポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)及び重合禁止剤(C)を原料として得られる非発泡ポリウレタン樹脂であって、ポリオール(A)の一部又は全部が多価アルコール成分と多価カルボン酸成分のエステル化反応で得られるポリエステルポリオール(A-1)であり、該ポリエステルポリオール(A-1)に用いるカルボン酸成分として、二重結合を有する多価カルボン酸をポリエステルポリオール(A-1)に対して二重結合濃度が3~16質量%となるように含有し、
かつ、発泡剤を含有しないことを特徴とする、非発泡ポリウレタン樹脂。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくともポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)及び重合禁止剤(C)を原料として得られる非発泡ポリウレタン樹脂であって、
ポリオール(A)の一部又は全部が多価アルコール成分と多価カルボン酸成分のエステル化反応で得られるポリエステルポリオール(A-1)であり、該ポリエステルポリオール(A-1)に用いるカルボン酸成分として、二重結合を有する多価カルボン酸をポリエステルポリオール(A-1)に対して二重結合濃度が3~16質量%となるように含有し、多価カルボン酸中の二重結合を有する多価カルボン酸が全多価カルボン酸に対して45モル%を超えて含有し、かつ、発泡剤を含有しないことを特徴とする、非発泡ポリウレタン樹脂。
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
二重結合を有する多価カルボン酸をポリエステルポリオール(A-1)に対して二重結合濃度が5~12質量%となるように含有することを特徴とする、請求項1に記載の非発泡ポリウレタン樹脂。
【請求項3】
請求項1における非発泡ポリウレタン樹脂において、難燃剤を含有しないか又は難燃剤の含有量がポリエステルポリオール(A-1)に対して0.05質量%以下であることを特徴とする、非発泡ポリウレタン樹脂。
【請求項4】
請求項2における非発泡ポリウレタン樹脂において、難燃剤を含有しないか又は難燃剤の含有量がポリエステルポリオール(A-1)に対して0.05質量%以下であることを特徴とする、非発泡ポリウレタン樹脂。
【請求項5】
請求項1における非発泡ポリウレタン樹脂において、さらに、エステル化触媒に対する触媒失活剤としてのリン化合物を含有し、その含有量がポリエステルポリオール(A-1)に対して0.0001質量%以上、0.05質量%以下であることを特徴とする、非発泡ポリウレタン樹脂。
【請求項6】
請求項2における非発泡ポリウレタン樹脂において、さらに、エステル化触媒に対する触媒失活剤としてのリン化合物を含有し、その含有量がポリエステルポリオール(A-1)に対して0.0001質量%以上、0.05質量%以下であることを特徴とする、非発泡ポリウレタン樹脂。
【請求項7】
ポリエステルポリオール(A-1)の 官能基数が1.0~4.0であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の非発泡ポリウレタン樹脂。
【請求項8】
重合禁止剤(C)として、少なくとも1,4-ナフトキノン及び/又はハイドロキノンを、ポリエステルポリオール(A-1)に対して1~10000質量ppm含有することを特徴とする、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の非発泡ポリウレタン樹脂。
【請求項9】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の非発泡ポリウレタン樹脂、及び熱ラジカル重合開始剤を用いてなることを特徴とする、非発泡ポリウレタン成形物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、非発泡ポリウレタン樹脂に関し、特に、発泡剤を含まない難燃性非発泡ポリウレタン樹脂に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
合成高分子には、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂などさまざまな種類があり、様々な分野で用いられている。中でも、ポリウレタンは塗料やインク用の樹脂、梱包や緩衝材、断熱材、合成皮革、繊維・衣料品など様々な用途で用いられている。
【0003】
ポリウレタンはポリオールとポリイソシアネートとの重合反応により得られるウレタン結合を有する高分子であり、ポリオールやイソシアネートの種類を変える事でゴムのような柔軟性を有するものから、ゴムタイヤのような硬くて強靭なものまで作る事が出来る素材である。
【0004】
ポリウレタンには、発泡ポリウレタン(ポリウレタンフォーム)と非発泡のポリウレタン樹脂がある。ポリウレタンフォームは重合反応時に発泡剤を含ませて高分子全体に気泡を生成させ多孔体として用いるもので、空気層による断熱効果やクッション性などが発現し、梱包や緩衝材、断熱材として用いられている。一方、非発泡ポリウレタン樹脂は、ポリウレタン樹脂が持つ柔軟性に優れ高い弾性を持つ性質や高い伸縮性を用いた用途で有用に用いられている。
【0005】
また、ポリウレタンには、熱可塑性ポリウレタンと熱硬化性ポリウレタンがあり、熱可塑性ポリウレタンは溶かして成形が可能なことから、射出成形などの量産加工に適しており、例えば、スポーツシューズやスキー靴などのソールや、シュノーケル、足ヒレ、また自動車用のパーツ類、時計のバンド、自転車やゴルフクラブなどのグリップ、カメラのボディなどに用いられている。ただ、加熱すると溶けるため耐熱性は低い。一方、熱硬化性ポリウレタンは、熱硬化ウレタンエラストマーとも呼ばれ、熱を加えても溶けることがなく、弾性、伸縮性に優れ、それらの性質とともに耐久性、耐熱性が要求される分野で使用される。例えば、優れた弾性を生かして、製紙ロールや印刷ローラーなどのロール類、コンベアベルトなどのベルト類、エレクトロニクス機器の部品などに用いられている。
【0006】
一方、一般的なエラストマー、コーティング剤、接着剤、防水材などの樹脂成分は使用される部位によって求められる性能が異なり、耐水性、耐候性、強度、耐熱性・難燃性などが挙げられる。特に近年、どの分野においても耐熱性・難燃性は重要視されており、その耐熱性・難燃性を向上させるためには多くの難燃剤を使用する必要がある(特許文献1)。
【0007】
難燃剤としては、ハロゲン系やリン系の難燃剤が多く使用される(特許文献2)又は、樹脂原料としてポリエーテルポリオール自体にハロゲンを付加させて難燃性を上げる手法(特許文献3)があるが、塩素系や臭素系等のハロゲン系の難燃剤は、火災時や焼却処理時にダイオキシンなどの有害ガスを生成するおそれがある。またリンは燃焼灰に含まれるリン酸による水質汚染を引き起こす可能性がある。よってこれらは危険性・環境負荷の観点から減らす又は使用しない手法が求められる。
【0008】
難燃剤として、金属水酸化物系を添加する場合(特許文献4)、難燃性に関する基準を満たすためには、樹脂の総質量に対して30質量%以上という大量の難燃剤を添加する必要がある。一方、大量の難燃剤を添加すると、樹脂成形品の伸び性、硬度、破断強度等の機械的特性が低下する問題がある。このため、高い難燃性と、良好な機械的特性の両立を図ることが困難である。
【0009】
一般的に、ポリウレタンフォームの場合は、難燃剤などの添加剤を多量に添加しても、断熱効果やクッション性などの物性上の問題になることが少ない。しかし、非発泡のウレタン樹脂の場合、例えば、モバイルバッテリーや精密機械の発熱部分やエンジンルームの仕切りなどの高温部分に接する部分に用いられる非発泡ポリウレタンでは、難燃性が求められており、難燃剤を多量に添加することにより、機械的物性の低下によって部材としての必要強度を満たさなくなってしまったり、長期の耐久性が失われたりすることが懸念されている。特に、熱硬化性非発泡ポリウレタンとしての用途で用いる場合、難燃剤などの添加剤を多量に入れると、その特性として求められている弾性、伸び性、硬度、破断強度等の機械的特性が極端に低下するため、難燃剤を添加しなくても、難燃性を確保でき機械的特性が損なわれないような樹脂組成物が求められている。
【0010】
難燃剤として、多価フェノール化合物(タンニン化合物)、糖類化合物(単糖類、二糖類、オリゴ糖類及び多糖類)、及び脂肪酸化合物(有機カルボン酸塩)、酸性官能基を有する多糖類(特許文献5)などを含有することで難燃剤効果を得ている(特許文献6)例もあるが、しかしながら、このように多種・多量の難燃剤を使用し、耐熱性・難燃性を上げる手法は危険性・コストパフォーマンスなどあらゆる面で問題がある。このように、一般的に難燃剤が多いと機械特性が悪化する。また、ガラス転移点が低下したり、加熱重量減が悪くなったり、ブリードアウトが生じる等の問題もあるため、難燃剤を使わなくて済む処方が求められている。
(【0011】以降は省略されています)
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