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公開番号2025012536
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023115430
出願日2023-07-13
発明の名称ラミネート型電池、及びラミネート型電池の製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H01M 50/105 20210101AFI20250117BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電極体への水分の侵入に伴う電池性能の低下が抑制されたラミネート型電池の提供。
【解決手段】電極体と、前記電極体を覆って封入するラミネートフィルムと、を有し、前記ラミネートフィルムは、金属層と、前記金属層の内側に融着樹脂層と、が少なくとも積層された構造を有し、前記ラミネートフィルムは端部同士が重ね合わされて内面の前記融着樹脂層同士が融着された融着部を有し、前記融着部の一部に、前記金属層同士が前記融着部の長手方向の全域にわたって密着した金属密着部を有する、ラミネート型電池。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電極体と、
前記電極体を覆って封入するラミネートフィルムと、を有し、
前記ラミネートフィルムは、金属層と、前記金属層の内側に融着樹脂層と、が少なくとも積層された構造を有し、
前記ラミネートフィルムは端部同士が重ね合わされて内面の前記融着樹脂層同士が融着された融着部を有し、
前記融着部の一部に、前記金属層同士が前記融着部の長手方向の全域にわたって密着した金属密着部を有する、ラミネート型電池。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記融着部は角状又は弧状に曲げられた曲げ部を有し、且つ前記金属密着部が前記曲げ部以外の領域に配置された、請求項1に記載のラミネート型電池。
【請求項3】
前記融着部が前記金属密着部を複数有する、請求項1又は請求項2に記載のラミネート型電池。
【請求項4】
電極体と、前記電極体を覆って封入するラミネートフィルムと、を有し、前記ラミネートフィルムは、金属層と、前記金属層の内側に融着樹脂層と、が少なくとも積層された構造を有し、前記ラミネートフィルムは端部同士が重ね合わされて内面の前記融着樹脂層同士が融着された融着部を有する、ラミネート型電池の製造方法であって、
前記融着部の両側から押圧部材及び対向部材で挟み込んで前記融着部をプレスし、前記融着部の長手方向の全域にわたって前記金属層同士が密着した金属密着部を形成する、プレス工程を有し、
前記プレス工程において、前記押圧部材及び前記対向部材の少なくとも一方が前記融着樹脂層のガラス転移温度以上の温度に加熱される、ラミネート型電池の製造方法。
【請求項5】
前記押圧部材の前記融着部に接する先端の形状が、曲率半径Rが0.2mm以上1.68mm以下である湾曲状であり、
前記対向部材の前記融着部に接する先端の形状が、平滑状である、請求項4に記載のラミネート型電池の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ラミネート型電池、及びラミネート型電池の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
電極体がラミネートフィルムに覆われたラミネート型電池では、電極体を封入するためにラミネートフィルムの一部を融着して融着部を形成することが行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ラミネート加工が施された外装体において、少なくとも1つの端部に折り曲げ部を有する二次電池の製造方法であって、外装体の端部の折り曲げの基点に押さえ板を当接させる工程と、当接させる工程後、端部を挟むように押さえ板と押さえ板に対向する位置に配置されている押し付け板とを摺動させて、基点を中心に端部を折り曲げるとともに、押さえ板と押し付け板とで端部を挟持することにより折り曲げ部を形成する工程と、を備え、押し付け板の端部と摺動する面は、端部の折り曲げを行う傾斜面と端部を挟持する挟持面とを有し、傾斜面は押し付け板の幅方向に直交する断面において、押し付け板の断面積が摺動方向に狭まるように傾斜しており、傾斜面は前記幅方向に傾斜している二次電池の製造方法、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-200973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のラミネート型電池では、金属層と融着樹脂層とを少なくとも有するラミネートフィルムの端部同士が重ね合わされて内面の融着樹脂層同士が融着された融着部が形成されていた。しかし、融着部における融着樹脂層を通じて電極体に水分が侵入し、電池性能が低下することがあった。
【0006】
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、電極体への水分の侵入に伴う電池性能の低下が抑制されたラミネート型電池、及び該ラミネート型電池の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
<1> 電極体と、
前記電極体を覆って封入するラミネートフィルムと、を有し、
前記ラミネートフィルムは、金属層と、前記金属層の内側に融着樹脂層と、が少なくとも積層された構造を有し、
前記ラミネートフィルムは端部同士が重ね合わされて内面の前記融着樹脂層同士が融着された融着部を有し、
前記融着部の一部に、前記金属層同士が前記融着部の長手方向の全域にわたって密着した金属密着部を有する、ラミネート型電池。
<2> 前記融着部は角状又は弧状に曲げられた曲げ部を有し、且つ前記金属密着部が前記曲げ部以外の領域に配置された、<1>に記載のラミネート型電池。
<3> 前記融着部が前記金属密着部を複数有する、<1>又は<2>に記載のラミネート型電池。
<4> 電極体と、前記電極体を覆って封入するラミネートフィルムと、を有し、前記ラミネートフィルムは、金属層と、前記金属層の内側に融着樹脂層と、が少なくとも積層された構造を有し、前記ラミネートフィルムは端部同士が重ね合わされて内面の前記融着樹脂層同士が融着された融着部を有する、ラミネート型電池の製造方法であって、
前記融着部の両側から押圧部材及び対向部材で挟み込んで前記融着部をプレスし、前記融着部の長手方向の全域にわたって前記金属層同士が密着した金属密着部を形成する、プレス工程を有し、
前記プレス工程において、前記押圧部材及び前記対向部材の少なくとも一方が前記融着樹脂層のガラス転移温度以上の温度に加熱される、ラミネート型電池の製造方法。
<5> 前記押圧部材の前記融着部に接する先端の形状が、曲率半径Rが0.2mm以上1.68mm以下である湾曲状であり、
前記対向部材の前記融着部に接する先端の形状が、平滑状である、<4>に記載のラミネート型電池の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、電極体への水分の侵入に伴う電池性能の低下が抑制されたラミネート型電池、及び該ラミネート型電池の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の実施形態に係るラミネート型電池を例示する概略断面図である。
本開示の実施形態に係る融着部に曲げ部を有するラミネート型電池を例示する概略断面図である。
本開示の実施形態に係るラミネート型電池の製造方法における一工程を例示する概略断面図である。
本開示の実施形態に係るラミネート型電池の製造方法において、先端が湾曲状である押圧ロールと、先端が平滑状である対向ロールと、を用いたプレス工程を例示する概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<ラミネート型電池>
本開示の実施形態に係るラミネート型電池は、電極体と、電極体を覆って封入するラミネートフィルムと、を有する。ラミネートフィルムは、金属層と、金属層の内側に融着樹脂層と、が少なくとも積層された構造を有し、且つラミネートフィルムは端部同士が重ね合わされて内面の融着樹脂層同士が融着された融着部を有する。そして、融着部の一部に、金属層同士が融着部の長手方向の全域にわたって密着した金属密着部を有する。
(【0011】以降は省略されています)

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