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公開番号
2025008197
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023110150
出願日
2023-07-04
発明の名称
車両
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類
F02D
17/04 20060101AFI20250109BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】ドライバビリティの悪化を抑制する。
【解決手段】車両は、粒子状物質を捕集するフィルタが排気系に取り付けられたエンジンと、運転者のシフト操作に応じた変速段の変更を伴ってエンジンからの動力を駆動輪に伝達する手動変速機と、運転者のクラッチペダルの操作に応じてエンジンと手動変速機との接続を解除可能なクラッチと、粒子状物質の堆積量が所定量未満で且つフィルタの温度が第1所定温度以上のときには、エンジンの燃料カットを禁止する制御装置とを備える。制御装置は、粒子状物質の堆積量が所定量未満で且つフィルタの温度が第1所定温度以上のときでも、変速段の変更時には、燃料カットを許可する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
粒子状物質を捕集するフィルタが排気系に取り付けられたエンジンと、運転者のシフト操作に応じた変速段の変更を伴って前記エンジンからの動力を駆動輪に伝達する手動変速機と、運転者のクラッチペダルの操作に応じて前記エンジンと前記手動変速機との接続を解除可能なクラッチと、前記粒子状物質の堆積量が所定量未満で且つ前記フィルタの温度が第1所定温度以上のときには、前記エンジンの燃料カットを禁止する制御装置と、を備える車両であって、
前記制御装置は、前記粒子状物質の堆積量が前記所定量未満で且つ前記フィルタの温度が前記第1所定温度以上のときでも、前記変速段の変更時には、前記燃料カットを許可する、
車両。
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【請求項2】
請求項1記載の車両であって、
前記制御装置は、前記フィルタの温度が前記第1所定温度よりも高い第2所定温度以上のときには、前記変速段の変更時であるか否かに拘わらずに前記燃料カットを禁止する、
車両。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両としては、粒子状物質を捕集するフィルタが排気系に取り付けられたエンジンを備えるものにおいて、燃料カット条件が成立する場合に燃料噴射弁からの燃料の噴射を停止する燃料カット処理を実行し、燃料カット処理の実行中に吸気の積算量が所定値以上になる場合に燃料カット処理を中止するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、燃料カット処理を実行することにより、フィルタに酸素が供給され、フィルタに堆積した粒子状物質が燃焼し、フィルタが再生される。また、燃料カット処理を中止することにより、多量の粒子状物質が燃焼してフィルタが過熱するのが抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-165564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こうした車両では、フィルタに堆積した粒子状物質が少な過ぎると、フィルタによる粒子状物質の捕集程度が低下するため、粒子状物質の堆積量が所定量未満でフィルタの温度が所定温度以上のとき(粒子状物質が燃料可能な温度範囲内のとき)に、エンジンの燃料カットを禁止することが行なわれている。ところで、運転者のシフト操作に応じた変速段の変更を伴ってエンジンからの動力を駆動輪に伝達する手動変速機と、運転者のクラッチペダルの操作に応じてエンジンと手動変速機との接続を解除可能なクラッチと、を備えるマニュアルトランスミッション車において、手動変速機の変速段を変更する際には、基本的に、クラッチペダルの踏込によりクラッチが解放状態になり、シフト操作に応じて変速段を変更し、クラッチペダルの踏込が徐々に戻されることによりクラッチがスリップ係合状態を経由して係合状態に戻る。このときに、エンジンの燃料カットを禁止していると、エンジンが吹き上がり、ドライバビリティが悪化する懸念がある。
【0005】
本開示の車両は、ドライバビリティの悪化を抑制することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の車両は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本開示の車両は、
粒子状物質を捕集するフィルタが排気系に取り付けられたエンジンと、運転者のシフト操作に応じた変速段の変更を伴って前記エンジンからの動力を駆動輪に伝達する手動変速機と、運転者のクラッチペダルの操作に応じて前記エンジンと前記手動変速機との接続を解除可能なクラッチと、前記粒子状物質の堆積量が所定量未満で且つ前記フィルタの温度が第1所定温度以上のときには、前記エンジンの燃料カットを禁止する制御装置と、を備える車両であって、
前記制御装置は、前記粒子状物質の堆積量が前記所定量未満で且つ前記フィルタの温度が前記第1所定温度以上のときでも、前記変速段の変更時には、前記燃料カットを許可する、
ことを要旨とする。
【0008】
本開示の車両では、粒子状物質の堆積量が所定量未満で且つフィルタの温度が第1所定温度以上のときには、基本的に、エンジンの燃料カットを禁止する。ただし、粒子状物質の堆積量が所定量未満で且つフィルタの温度が第1所定温度以上のときでも、変速段の変更時には、燃料カットを許可する。これにより、手動変速機の変速段の変更時のエンジンの吹き上がりを抑制し、ドライバビリティの悪化を抑制することができる。ここで、手動変速機の変速段の変更時は、クラッチをオフにしてから変速段を変更し、クラッチをオンにするまでの期間であってもよいし、変速段の変更開始から変更終了までの期間であってもよい。
【0009】
本開示の車両において、前記制御装置は、前記フィルタの温度が前記第1所定温度よりも高い第2所定温度以上のときには、前記変速段の変更時であるか否かに拘わらずに前記燃料カットを禁止するものとしてもよい。これにより、エンジンの燃料カットの実行によりフィルタが過熱する、のを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の実施形態としての車両20の概略構成図である。
車両20が搭載するエンジン22の概略構成図である。
電子制御ユニット50により実行される許否判定ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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