TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025010960
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-23
出願番号
2023113285
出願日
2023-07-10
発明の名称
電動車
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類
H02P
27/08 20060101AFI20250116BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】高調波の重畳の許容回転数領域を狭くすることを抑制しつつ、モータの回転数の急増時に高調波の重畳をより適切に禁止する。
【解決手段】モータの回転数が所定回転数未満で且つモータの回転数の単位時間当たりの変化量である回転数変化率が所定変化率未満のときには、高調波を重畳せずにd軸、q軸の電圧指令を設定し、モータの回転数が所定回転数以上のときおよびモータの回転数変化率が所定変化率以上のときには、高調波を重畳してd軸、q軸の電圧指令を設定する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
駆動輪に連結されたモータと、複数のスイッチング素子のスイッチングにより前記モータを駆動するインバータと、前記モータのトルク指令に基づいてd軸,q軸の電圧指令を設定し、前記d軸、q軸の電圧指令に基づいて前記インバータを制御する制御装置と、を備える電動車であって、
前記制御装置は、前記モータの回転数が所定回転数未満で且つ前記モータの回転数の単位時間当たりの変化量である回転数変化率が所定変化率未満のときには、高調波を重畳せずに前記d軸、q軸の電圧指令を設定し、前記モータの回転数が前記所定回転数以上のときおよび前記モータの前記回転数変化率が所定変化率以上のときには、前記高調波を重畳して前記d軸、q軸の電圧指令を設定する、
電動車。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、電動車に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、この種の電動車としては、駆動輪に連結されたモータと、複数のスイッチング素子のスイッチングによりモータを駆動するインバータと、モータのトルク指令に基づいてd軸,q軸の電圧指令を設定し、設定したd軸、q軸の電圧指令に基づいてインバータを制御する制御装置と、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この電動車では、複数のスイッチング素子のスイッチングにおけるデッドタイム中のモータの電圧変動を打ち消すためのデッドタイム対応項と、モータの磁束・リラクタンスに依存する磁束・リラクタンス項と、モータの抵抗値に依存する抵抗項と、を含んでフィードフォワード項を設定し、設定したフィードフォワード項を用いてd軸,q軸の電圧指令を設定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許6760197号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インバータをパルス幅変調制御(PWM制御)により制御する際に、高調波を重畳してd軸,q軸の電圧指令を設定してインバータを制御することが行なわれている。高調波を重畳するためにはPWM制御でキャリア周波数を高くする必要があり、モータの回転数が所定回転数を超えると、制御性の確保のために高調波の重畳を禁止する必要がある。モータの回転数が急増する(例えば駆動輪がスリップする)シーンでは、モータの回転数の検出値と実値との乖離により、モータの回転数が所定回転数を超えたことの判定が遅れ、高調波の重畳の禁止が遅れる場合がある。これを踏まえて所定回転数を低くすると、モータの回転数が急増しないシーンでの高調波の重畳の許容回転数領域を狭くしてしまう。
【0005】
本開示の電動車は、高調波の重畳の許容回転数領域を狭くすることを抑制しつつ、モータの回転数の急増時に高調波の重畳をより適切に禁止することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の電動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。本開示の電動車は、駆動輪に連結されたモータと、複数のスイッチング素子のスイッチングにより前記モータを駆動するインバータと、前記モータのトルク指令に基づいてd軸,q軸の電圧指令を設定し、前記d軸、q軸の電圧指令に基づいて前記インバータを制御する制御装置と、を備える電動車であって、前記制御装置は、前記モータの回転数が所定回転数未満で且つ前記モータの回転数の単位時間当たりの変化量である回転数変化率が所定変化率未満のときには、高調波を重畳せずに前記d軸、q軸の電圧指令を設定し、前記モータの回転数が前記所定回転数以上のときおよび前記モータの前記回転数変化率が所定変化率以上のときには、前記高調波を重畳して前記d軸、q軸の電圧指令を設定することを要旨とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の実施形態の電気自動車20の概略構成図である。
インバータ制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
インバータ制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本開示の実施形態の電気自動車20の概略構成図である。図示するように、実施形態の電気自動車20は、モータ32と、インバータ34と、バッテリ36と、電子制御ユニット(以下、「ECU」という)50とを備える。
【0009】
モータ32は、三相交流電動機として構成されており、回転子コアに永久磁石が埋め込まれた回転子と、固定子コアに三相コイルが巻回された固定子とを備える。モータ32の回転子は、駆動輪22a,22bにデファレンシャルギヤ24を介して連結された駆動軸26に接続されている。インバータ34は、モータ32の駆動に用いられると共にバッテリ36と共に電力ライン38に接続されている。インバータ34は、6つのスイッチング素子としてのトランジスタT11~T16と、6つのトランジスタT11~T16にそれぞれ並列に接続された6つのダイオードD11~D16とを備える。トランジスタT11~T16は、それぞれ、電力ライン38の正極側ラインと負極側ラインとに対してソース側とシンク側になるように2個ずつペアで配置されている。トランジスタT11~T16の対となるトランジスタの接続点の各々は、モータ32の三相(U相、V相、W相)コイルの各々に接続されている。したがって、インバータ34に電圧が作用しているときに、ECU50によって、対となるトランジスタT11~T16のオン時間の割合が調節されることにより、三相コイルに回転磁界が形成され、モータ32が回転駆動される。電力ライン38には、平滑用のコンデンサ39が取り付けられている。バッテリ36は、例えば定格電圧が数百V程度のリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、上述したように、インバータ34と共に電力ライン38に接続されている。
【0010】
ECU50は、マイクロコンピュータを備えており、マイクロコンピュータは、CPUやROM、RAM、フラッシュメモリ、入出力ポート、通信ポートを有する。ECU50は、各種センサからの信号を入力ポートを介して入力している。例えば、ECU50は、モータ32の回転子の回転位置を検出する回転位置センサ(例えば、レゾルバ)32aからの回転位置θmや、モータ32のV相、W相の電流を検出する電流センサ32v,32wからの相電流Iv,Iwを入力している。バッテリ36の端子間に取り付けられた電圧センサ36aからの電圧Vbや、バッテリ36の出力端子に取り付けられた電流センサ36bからの電流Ib、コンデンサ39の端子間に取り付けられた電圧センサ39aからのコンデンサ39の電圧(電力ライン38の電圧)VHも入力している。スタートスイッチ60からのスタート信号や、シフトレバー61の操作位置を検出するシフトセンサ62からのシフトポジションSP、アクセルペダル63の踏込量を検出するアクセルペダルポジションセンサ64からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル65の踏込量を検出するブレーキペダルポジションセンサ66からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ67からの車速Vも入力している。ECU50は、インバータ34のトランジスタT11~T16への制御信号などの各種制御信号を出力ポートを介して出力している。ECU50は、回転位置センサ32aからのモータ32の回転子の回転位置θmに基づいてモータ32の電気角θeや回転数Nmを演算したり、回転数Nmに基づいて回転数Nmの単位時間当たりの変化量である回転数変化率ΔNmを演算したりしている。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
トヨタ自動車株式会社
電動車
3日前
トヨタ自動車株式会社
蓄電セル
4日前
トヨタ自動車株式会社
取付装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
画像解析装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
情報処理装置
3日前
トヨタ自動車株式会社
情報処理装置
3日前
トヨタ自動車株式会社
情報処理装置
3日前
トヨタ自動車株式会社
情報処理装置
3日前
トヨタ自動車株式会社
情報処理装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
電力システム
3日前
トヨタ自動車株式会社
電力システム
3日前
トヨタ自動車株式会社
エアバッグ装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
エンジンハンガ
4日前
トヨタ自動車株式会社
レーザ溶接方法
4日前
トヨタ自動車株式会社
センサプロテクタ
4日前
トヨタ自動車株式会社
遠隔支援システム
3日前
トヨタ自動車株式会社
摩擦攪拌接合方法
4日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
3日前
トヨタ自動車株式会社
情報処理装置及び車両
4日前
トヨタ自動車株式会社
移動体、管理システム
4日前
トヨタ自動車株式会社
燃料電池用冷却器部材
4日前
トヨタ自動車株式会社
充電方法、充電システム
3日前
トヨタ自動車株式会社
端末装置が実行する方法
4日前
トヨタ自動車株式会社
電池載置棚及び消火装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
切替装置及び熱管理システム
4日前
株式会社デンソー
光学部材
4日前
株式会社デンソー
輻射ヒータ
3日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関のオイル劣化判定装置
4日前
株式会社デンソー
信号処理装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
降水レベル推定システム及びプログラム
3日前
トヨタ自動車株式会社
検出システム、検出方法、及びプログラム
3日前
トヨタ自動車株式会社
運転支援装置、運転支援方法及びプログラム
4日前
トヨタ自動車株式会社
電極活物質層の製造方法、及び電池の製造方法
3日前
株式会社SOKEN
空冷式の燃料電池システム
4日前
トヨタ自動車株式会社
音声を伝達するシステム、方法、及びプログラム
3日前
トヨタ自動車株式会社
電動車両制御装置、電動車両およびその制御方法
4日前
続きを見る
他の特許を見る