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公開番号2025012193
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114858
出願日2023-07-13
発明の名称燃料電池の換気装置および燃料電池の製造方法
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人
主分類H01M 8/04 20160101AFI20250117BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】燃料電池のケースに外気を十分に取り込むことが可能な換気装置を提供する。
【解決手段】燃料電池の換気装置は、複数の発電セルを積層してなる積層体を収容する燃料電池ケースと、燃料電池ケースに設けられた燃料電池ケースの内部空間に連通する開口を覆うように燃料電池ケースに取り付けられる換気ユニットと、を備える。換気ユニットは、開口に面して配置されたフィルタと、フィルタの周縁部を保持しつつ燃料電池ケースに取り付けられる枠状の保持部材と、フィルタの周縁部の内側を覆うように保持部材に取り付けられるカバーと、を有する。カバーは、カバーの周縁部と保持部材との間にカバーの周縁部の全周にわたって隙間を空けた状態で、保持部材に取り付けられる。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
複数の発電セルを積層してなる積層体を収容する燃料電池ケースと、
前記燃料電池ケースに設けられた、前記燃料電池ケースの内部空間に連通する開口を覆うように前記燃料電池ケースに取り付けられる換気ユニットと、を備え、
前記換気ユニットは、
前記開口に面して配置されたフィルタと、
前記フィルタの周縁部を保持しつつ前記燃料電池ケースに取り付けられる枠状の保持部材と、
前記フィルタの前記周縁部の内側を覆うように前記保持部材に取り付けられるカバーと、を有し、
前記カバーは、前記カバーの周縁部と前記保持部材との間に前記カバーの前記周縁部の全周にわたって隙間を空けた状態で、前記保持部材に取り付けられることを特徴とする燃料電池の換気装置。
続きを表示（約 870 文字）【請求項２】
請求項１に記載の燃料電池の換気装置において、
前記保持部材は、枠形状を呈する枠部と、前記枠部の内側を横断して前記枠部を分断する横断部と、を有し、
前記カバーには、前記横断部に対向する位置に開口部が設けられることを特徴とする燃料電池の換気装置。
【請求項３】
請求項１または２に記載の燃料電池の換気装置において、
前記保持部材は、前記カバーに向けて突出する凸部を有し、
前記カバーは、前記凸部に嵌合または係合して結合される被結合部を有することを特徴とする燃料電池の換気装置。
【請求項４】
請求項３に記載の燃料電池の換気装置において、
前記凸部は、前記保持部材に対する前記カバーの位置を規制する段付き状の位置決め部を有することを特徴とする燃料電池の換気装置。
【請求項５】
複数の発電セルを積層してなる積層体を収容する燃料電池ケースに設けられた、前記燃料電池ケースの内部空間に連通する開口を覆うように、前記燃料電池ケースに換気ユニットを取り付けて燃料電池を製造する燃料電池の製造方法、であって、
枠状の保持部材に、前記開口に面して配置されるフィルタの周縁部を取り付ける工程と、
前記フィルタの前記周縁部の内側を覆うように前記保持部材にカバーを取り付ける工程と、
前記保持部材を前記燃料電池ケースに取り付ける工程と、を含み、
前記カバーを取り付ける工程は、前記カバーの周縁部と前記保持部材との間に前記カバーの前記周縁部の全周にわたって隙間を空けた状態で、前記燃料電池ケースに前記カバーを取り付けることを含むことを特徴とする燃料電池の製造方法。
【請求項６】
請求項５に記載の燃料電池の製造方法において、
前記カバーを取り付ける工程は、前記保持部材から突設された凸部を前記カバーに設けられた被結合部に嵌合または係合し、溶着することを含むことを特徴とする燃料電池の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、燃料電池ケースの内部空間を換気する燃料電池の換気装置および燃料電池の製造方法に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
この種の装置として、従来、燃料電池ケースの前面の開口を覆うようにフィルタを配置するとともに、押さえ部材を介してカバー部材を燃料電池ケースの前面に取り付けるようにした装置が知られている（例えば特許文献１参照）。特許文献１記載の装置では、カバー部材にスリット状の連通孔が設けられ、連通孔およびフィルタを介して燃料電池ケース内に外気が取り込まれる。また、フィルタを保護するため、フィルタの前面がカバー部材で覆われ、カバー部材の連通孔は押さえ部材に対向して設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２２－１２６９２４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上記特許文献１記載の装置のように、外気の取り込み口としてカバー部材のフィルタに対向しない位置にスリット状の連通孔を設けるだけの構成では、連通孔の開口面積を大きくすることができず、燃料電池ケース内に外気を十分に取り込むことが難しい。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明の一態様である燃料電池の換気装置は、複数の発電セルを積層してなる積層体を収容する燃料電池ケースと、燃料電池ケースに設けられた燃料電池ケースの内部空間に連通する開口を覆うように燃料電池ケースに取り付けられる換気ユニットと、を備える。換気ユニットは、開口に面して配置されたフィルタと、フィルタの周縁部を保持しつつ燃料電池ケースに取り付けられる枠状の保持部材と、フィルタの周縁部の内側を覆うように保持部材に取り付けられるカバーと、を有する。カバーは、カバーの周縁部と保持部材との間にカバーの周縁部の全周にわたって隙間を空けた状態で、保持部材に取り付けられる。
【０００６】
本発明の他の態様は、複数の発電セルを積層してなる積層体を収容する燃料電池ケースに設けられた、燃料電池ケースの内部空間に連通する開口を覆うように、燃料電池ケースに換気ユニットを取り付けて燃料電池を製造する燃料電池の製造方法、であって、枠状の保持部材に、開口に面して配置されるフィルタの周縁部を取り付ける工程と、フィルタの周縁部の内側を覆うように保持部材にカバーを取り付ける工程と、保持部材を燃料電池ケースに取り付ける工程と、を含む。カバーを取り付ける工程は、カバーの周縁部と保持部材との間にカバーの周縁部の全周にわたって隙間を空けた状態で、燃料電池ケースにカバーを取り付けることを含む。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、燃料電池ケース内に外気を十分に取り込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
本発明の実施形態に係る燃料電池の換気装置が設けられる燃料電池スタックの全体構成を概略的に示す斜視図。
図１のII-II線に沿った断面図。
図１から換気ユニットが取り外された状態における燃料電池スタックの正面図。
図１の燃料電池スタックに設けられる上部換気装置の換気ユニットの正面図。
図１の燃料電池スタックに設けられる上部換気装置の換気ユニットの分解斜視図。
図４のＡ－Ａ線に沿った断面図。
図４のＢ－Ｂ線に沿った断面図。
図５のVII部の拡大図。
本発明の実施形態に係る換気装置における空気と燃料ガスの流れの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、図１～図８を参照して本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態に係る燃料電池の換気装置は、例えば燃料電池が搭載された各種移動体に適用することができる。以下では、燃料電池で発生した電力を用いて走行する燃料電池車両に、燃料電池の換気装置を適用する例を説明する。燃料電池車両は、燃料電池の主たる構成として、複数の発電セルを積層して構成された燃料電池スタックを有する。本実施形態に係る燃料電池の換気装置は、燃料電池スタックに設けられる。
【００１０】
図１は、本実施形態に係る燃料電池の換気装置が設けられる燃料電池スタック１００の全体構成を概略的に示す斜視図である。以下では、便宜上、図示のように互いに直交する三軸方向を、前後方向、左右方向および上下方向と定義し、この定義に従い各部の構成を説明する。上下方向の下方は重力方向に相当する。前後方向および左右方向は、例えば車両の前後方向および左右方向に一致する。燃料電池スタック１００は、その前面に走行風が当たるように例えば車両の前部に設けられる。
（【００１１】以降は省略されています）

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