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公開番号2025010576
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-22
出願番号2024180254,2021505092
出願日2024-10-15,2020-03-10
発明の名称回路接続用接着剤フィルム及びその製造方法、回路接続構造体の製造方法、並びに、接着剤フィルム収容セット
出願人株式会社レゾナック
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C09J 7/30 20180101AFI20250115BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】回路接続構造体の製造時に発生する導電粒子の流動を抑制できる回路接続用接着剤フィルムを提供すること。
【解決手段】第1の接着剤層2と、該第1の接着剤層2上に積層された第2の接着剤層3と、を備え、第1の接着剤層2は、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱重合開始剤と、導電粒子4と、を含有する、光及び熱硬化性組成物の光硬化物からなり、第2の接着剤層3は、熱硬化性組成物からなる、回路接続用接着剤フィルム1。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1の接着剤層と、該第1の接着剤層上に積層された第2の接着剤層と、を備え、
前記第1の接着剤層は、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱重合開始剤と、導電粒子と、を含有する、光及び熱硬化性組成物の光硬化物からなり、
前記第2の接着剤層は、熱硬化性組成物からなる、回路接続用接着剤フィルム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記重合性化合物は、ラジカル重合性基を有するラジカル重合性化合物である、請求項1に記載の回路接続用接着剤フィルム。
【請求項3】
前記重合性化合物は、下記式(1)で示されるリン酸エステル構造を有するラジカル重合性化合物を含有する、請求項1又は2に記載の回路接続用接着剤フィルム。
TIFF
2025010576000012.tif
24
149
[式(1)中、nは1~3の整数を示し、Rは、水素原子又はメチル基を示す。]
【請求項4】
前記熱硬化性組成物は、ラジカル重合性基を有するラジカル重合性化合物を含有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路接続用接着剤フィルム。
【請求項5】
前記光重合開始剤は、下記式(I)で示される構造を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の回路接続用接着剤フィルム。
TIFF
2025010576000013.tif
24
149
【請求項6】
前記式(I)で示される構造は、オキシムエステル構造、ビスイミダゾール構造又はアクリジン構造である、請求項5に記載の回路接続用接着剤フィルム。
【請求項7】
前記光重合開始剤は、下記式(VI)で示される構造を有する化合物を含有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の回路接続用接着剤フィルム。
TIFF
2025010576000014.tif
27
149
[式(VI)中、R
11
、R
12
及びR
13
は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~20のアルキル基、又は芳香族系炭化水素基を含む有機基を示す。]
【請求項8】
前記第1の接着剤層の厚さは、前記導電粒子の平均粒径の0.1~0.8倍である、請求項1~7のいずれか一項に記載の回路接続用接着剤フィルム。
【請求項9】
第1の接着剤層を用意する用意工程と、
前記第1の接着剤層上に熱硬化性組成物からなる第2の接着剤層を積層する積層工程と、を備え、
前記用意工程は、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱重合開始剤と、導電粒子と、を含有する光及び熱硬化性組成物からなる層に対して光を照射することにより前記光及び熱硬化性組成物を硬化させ、前記第1の接着剤層を得る工程を含む、回路接続用接着剤フィルムの製造方法。
【請求項10】
前記重合性化合物は、ラジカル重合性基を有するラジカル重合性化合物である、請求項9に記載の回路接続用接着剤フィルムの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回路接続用接着剤フィルム及びその製造方法、回路接続構造体の製造方法、並びに、接着剤フィルム収容セットに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、回路接続を行うために各種の接着材料が使用されている。例えば、液晶ディスプレイとテープキャリアパッケージ(TCP)との接続、フレキシブルプリント配線基板(FPC)とTCPとの接続、又はFPCとプリント配線板との接続のための接着材料として、接着剤中に導電粒子が分散された異方導電性を有する回路接続用接着剤フィルムが使用されている。
【0003】
異方導電性を有する回路接続用接着剤フィルムが使用される精密電子機器の分野では、回路の高密度化が進んでおり、電極幅及び電極間隔が極めて狭くなっている。このため、微小電極上に効率良く導電粒子を捕捉させ、高い接続信頼性を得ることが必ずしも容易ではなくなっている。
【0004】
これに対し、例えば特許文献1では、導電粒子を異方導電性接着シートの片側に偏在させ、導電粒子同士を離間させる手法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2005/54388号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の手法では、回路接続時に導電粒子が流動するため、電極間に導電粒子が凝集し、短絡が発生する可能性がある。また、導電粒子の流動にともなう導電粒子の粗密の分布は、絶縁特性の低下だけでなく、接続抵抗値のばらつきを生じさせる懸念もあり、未だ改良の余地がある。
【0007】
そこで、本発明は、回路接続構造体の製造時に発生する導電粒子の流動を抑制できる回路接続用接着剤フィルム及びその製造方法、該接着剤フィルムを用いた回路接続構造体の製造方法、並びに、該接着剤フィルムを備える接着剤フィルム収容セットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面の回路接続用接着剤フィルムは、第1の接着剤層と、該第1の接着剤層上に積層された第2の接着剤層と、を備え、第1の接着剤層は、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱重合開始剤と、導電粒子と、を含有する、光及び熱硬化性組成物の光硬化物からなり、第2の接着剤層は熱硬化性組成物からなる。
【0009】
上記側面の回路接続用接着剤フィルムによれば回路接続構造体の製造時に発生する導電粒子の流動を抑制できる。このような回路接続用接着剤フィルムによれば、回路接続構造体の対向する電極間の接続抵抗を低減することができ、さらに、高温高湿環境下(例えば85℃、85%RH)においても低い接続抵抗を維持することができる。すなわち、この回路接続用接着剤フィルムによれば、回路接続構造体の接続信頼性を向上させることができる。
【0010】
ところで、回路接続用接着剤フィルムには、回路部材の接続後、回路接続構造体が高温高湿環境下(例えば85℃、85%RH)で長期間使用された場合にも、回路部材から剥離しないことが求められる。上記回路接続用接着剤フィルムによれば、回路接続構造体を高温高湿環境下で使用した際に発生する、回路部材と、接着剤フィルムにより形成される回路接続部との界面における剥離も抑制できる傾向がある。
(【0011】以降は省略されています)

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